JPS5913564Y2 - 太陽熱集熱装置用貯水タンク - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は太陽熱集熱装置に使用する貯水タンクの改良に
関するものである。

屋根上に載置して使用する太陽熱集熱装置は、透明上蓋
を有する扁平ケース内に迂回木管を納めた集熱パネルと
貯水タンクとから構成され、貯水タンクは集熱パネルの
上端側に配設されている。

そして、貯水タンクと集熱パネル内の木管とが、水の循
環が可能なように連通されている。

而して、水管内の水が加温されると、この加温水が、水
の比重の減少により貯水タンク内に上昇して貯水タンク
内の水面に達し、一方、貯水タンク内の底部の冷水が水
管内に移入していく、このように、水管内の加温水が冷
水で置換され、自然循環が行われて、貯水タンク内が加
温水で占められていく。

而して、貯水タンク内の温水が給湯に使用されて、貯水
タンク内の水面が低下すると、ボールタップ式の給水口
から貯水タンク内に給水が行われ、貯水タンクの水位が
所定の定常水位に回復される。

この定常水位は、集熱パネルにおける水管迂回路の貯水
タンク最寄り個所よりも高水位である。

ところで、上記貯水タンクにおいては、タンクを横型の
筒状とし、該筒状タンクを回動自在に、両端々面におい
てスタンドに支持すれば、屋根の勾配に無関係にタンク
を、そのタンク重心による規制で自ずと傾きなく位置さ
せ得、ボールタップによる給水を円滑に行い得る。

又、貯水タンクの上壁面に孔を設け、ボールタップにお
ける可動アーム先端のボール（フロート）を上記孔より
タンク内に挿入し、そのボールをタンク内の水面上に浮
上させれば、ボールタップ収納室を別に設ける必要がな
く、タンク形状を簡易化できる。

しかし、筒状貯水タンクを両端支持した状態では、貯水
重量のために筒状タンクに撓みが生じる。

従って、タンクに、上記したボールタップのボール差込
用の孔を設けることは、上記撓みに対するタンク強度の
低下が懸念され、問題がある。

本考案に係る太陽熱集熱装置用貯水タンクは、上述の点
に鑑みて案出された構成であり、横型の筒状貯水タンク
の上壁面に陥没部を設け、該陥没部の底部に孔を設け、
タンク内水位に応じて給水を行う給水口を上記陥没部に
臨ませて配設したことを特徴とする構成である。

以下、図面により本考案を説明する。

第１図は本考案に係る貯水タンクの正面図を、第２図は
側面図を、第３図並びに第４図は第１図におけるＩＩＩ
−ＩＩＩ断面図並びにＩＶ−ＩＶ断面図をそれぞれ示し
ている。

第１図乃至第４図において、１は横型の筒状夕ンクであ
り、プラスチックから成形されている。

このタンク１はその両端々面においてスタンド２，２に
回動自在にピン３，３により支持されている。

４は筒状タンク１の上壁面に設けた陥没部であり、その
底部には孔４１が設けられている。

５はボールタップ式の給水口であり、第５図に示すよう
に水面上に浮上されるボール５１を先端に有する可動ア
ーム５２を備え、該可動アーム５２の傾動により給水口
が弁５３で開閉される構成である。

この給水口５は、上記陥没部４に臨んで配設されており
、ボール５１は陥没部４内の水面に浮上されている。

６は給水配管、７は陥没部４に対する蓋である。

本考案に係る貯水タンクは、上述した通りの構成であり
、タンク壁に設けた陥没部内の水面変位に応じてボール
タップによる給水が行われる。

而して、陥没部の底部に設ける孔は、タンク内と陥没部
内とを連通ずるものであればよく、その孔径は充分に小
さくできる。

従って、タンクが貯水重量によって撓みを受けるにもか
・わらず、タンク壁に設ける孔径を小さくできるから、
タンクの曲げ強度を充分に保障できる。

上記の通り、本考案に係る太陽熱集熱装置用貯水タンク
においては、タンクに特別なボールタップ収納室を設け
る必要がなく、タンク形状を簡易化でき、タンクの成形
上、有利である。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に係る貯水タンクを示す正面説明図、第
２図は本考案に係る貯水タンクを示す側面図、第３図並
びに第４図は、それぞれ第１図におけるＩＩＩ−ＩＩＩ
断面説明図並びにＩＶ−ＩＶ断面説明図、第５図は本考
案において使用するボールタップ式給水口を示す説明図
である。 図において、１は筒状タンク、４は陥没部、４１は孔、
５はボールタップ式給水口である。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 横型の筒状貯水タンクの上壁面に陥没部を設け、該陥没
   部の底部に孔を設け、タンク内水位に応じて給水を行う
   給水口を上記陥没部に臨ませて配設したことを特徴とす
   る太陽熱集熱装置用貯水タンク。