JPS59130519A - 多孔性物質を用いた気体の輸送圧縮装置 - Google Patents

多孔性物質を用いた気体の輸送圧縮装置

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JPS59130519A
JPS59130519A JP16193383A JP16193383A JPS59130519A JP S59130519 A JPS59130519 A JP S59130519A JP 16193383 A JP16193383 A JP 16193383A JP 16193383 A JP16193383 A JP 16193383A JP S59130519 A JPS59130519 A JP S59130519A
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、本件と同一の出願人が昭和48年7月18日
に特許出願した昭和48年特許願第80323号(発明
の名称=「異種拡散媒体の組合せによる熱分離効果重畳
拡大方法」)の利用発明である。
先に出願した発明は、熱拡散による原子、分子、イオン
の輸送現象を重畳し、その効果を高めることKよって種
々の物理的化学的操作に応用せんとするものであるが、
本発明はこれらのうち特に気体分子の輸送にこれを適用
することに関するものであって、拡散媒体として多孔性
物質を用いた後ろものである。
熱拡散は物質中に温度勾配が存在するときに1その勾配
に沿って粒子の移動が行われ、拡散した粒子の偏在、濃
度差を生じる周知の現象である。
この熱拡散全応用した熱拡散対及び熱拡散対列に温度勾
配を与えてやると、混合気体の場合には成分気体の分離
を行うことができるが、このことは、別の見方をすれば
気体の圧縮が行なえることを示している。すなわち、熱
拡散対及び熱拡散対列に温度勾配を与えることによシ気
体分子全一方の系から他方の系に輸送でき、これを系の
成分分子側に見れば、輸送能力が各分子毎に異なるので
一方の系である成分が密になシ、他方の系で疎になるた
め混合気体の分離を行うことができ、またる。
従来、気体の輸送、圧縮に関しては、主として電力を中
心とした原動機によシ駆動される種々の機械式ポンプが
メジ、吐出圧力の大きさにより、細かくは通風機、送風
機、圧縮機に分類されている。また気体の1輸送を逆の
観点から意図し減圧金目的とするものに真空ポンプがあ
る。真空ポンプには、機械式であるロータリーポンプの
他に、油滴による排気系の気体分子の補足を目的とした
油拡散ポンプ等がある。気体を輸送、圧縮するこれらの
ポンプは空気金はじめとする種々の気体に対話の空気圧
源等の用途に供せられている。従来、種々のものが考案
され、使用条件に応じた選択に幅をもたせることができ
るまでに至っている。しかしながら、機械系の駆動によ
る振動、騒音は機械系ポンプに不可避的なものであシ、
また用途によっては、潤滑油等の汚物の圧縮気体あるい
は真空排気系への混入金嫌う場合がある。
また駆動に際して′電力等のエネルギーを消費するが、
近年の省エネ、エネルギー開発の観点から、もしも気体
の輸送、圧縮が低質熱エネルギーの利用によシ行う事か
でされば、その資源化に道を与える事になシ、産業上寄
与するところ大であると思われる。
本発明は、上記した問題に鑑みてなされ、新規な気体の
1輸送圧縮装置全提供するもので、すなわち熱拡散を応
用し、拡散媒体として多孔性物質を用いた熱拡散対全多
数連結して、そのうちを拡散する分子の成分気体の圧縮
及び輸送を行わんとするものである。本発明による熱拡
散対は、機械的設備を全く必要としないため、機械式気
体圧縮装置での騒音、振動等が全くなく、また、潤滑油
を必要としないため、圧縮気体に潤滑油等の混入が全く
ないため安定性、耐久性は非鷲に高い。しかも、熱拡散
対全多数連結することによって、理論的には容器の強度
が限界となるだけで超高圧を得ることができる。その上
、本発明は、この熱拡散対列に与える温度差についての
特別な条件がなく幅広いエネルギーの利用が可能なため
、工場廃熱、地熱、海水の温度差、太陽熱といった低質
なエネルギーを使用かつ資源化することができ、装置の
運転費を安く抑えることができる。
まず、本発明に係る熱拡散対の原理について図面を用い
て説明する。
第1図は本発明に係る熱拡散対の模式的原理図であシ、
lは熱拡散対、M、Nは相異なる二つの物質系であり、
Nには多孔性物質7が使用されている。
熱拡散対重は、相異なる二つの物質系M及びNからなシ
、その一方また両方の系に拡散媒体として多孔性物質が
使用されている。M、Nの両方の系に多孔性物質を用い
る場合には、性質の異なる物質を使用する必要がある。
多孔性物質とは、その内に無数の細孔を含む物質のこと
で、多孔体、多孔材料、多孔質物質とも呼ばれておシ、
陶磁器、ガラス、耐火物セメントなどのセラミックス全
はじめ金属の焼結材、高分子材料、繊維束等が存在する
。本発明で用いる多孔性物質としては、その細孔径が拡
散気体分子の平均自由行程の近傍かそれ以下で、連通と
なっている細孔を有することが必要である。
この多孔性物質を拡散媒体としてM、Hの一方または両
方の系に使用する目的は、第一に、多孔性物質の細孔径
が気体分子の平均自由行程の近傍またはそれ以下の場合
には、そこを通過する気体分子が分子流あるいは粘性流
を構成し、多孔性物質中における気体分子の物理的及び
化学的性質が通常の状態下の気相系(Bulk相)にお
ける性質と著しく相違するという周知の現象を利用し、
二つの物質系M 、 Nにおける気体分子の拡散に対し
て与える物理的環境に差を設けるためである。第二に、
M、Nの両系にその卿送全目的とする気体に対して透過
性を有する金属膜等の固体金用いた場合に生じる輸送抵
抗の増大金なくして、気体の圧縮を行なえるようにする
ためである。
第1図はNにのみ多孔性物質7を用い、Mは通常の気相
系(Bulk相)のままで、M、Ni異なる二つの物質
系とした場合が示されている。異なる二つの物質系M、
Nは、その一端の界面6で互いに接触するようにされ、
また糸M及びNは高温部8.低温部9,9′によってそ
れぞれ温度勾配が生じるようにされている。ここで、高
温部8を低温部とし、低温部9 、9’i高温部として
温度勾配を与えてもよい。系Nに使用する多孔性物質7
としては、温度勾配を保ちやすい低熱伝導性で圧縮に用
いる気体に対しては化学的に安定であることが必要であ
る。
以上のように構成された熱拡散対lは異なる二つの物質
系M、N両方で温度勾配が存在するため、双方で温度勾
配の方向に拡散が生じることになる。
この熱拡散対による気体の圧縮は、単一成分の気体のみ
でなく、多成分の混合気体でも行うことができるが、こ
こでは単−成分系について説明す熱拡散対1の拡散媒体
として多孔性物質7を使用した系Nにおいては、温度勾
配が存在しない状態ではその分布は均−一様であるが、
高温部8と低温部91ヲ設けて温度勾配を与えると、温
度勾配の方向に気体分子の熱拡散が生じ、多くの場合高
温側から低温側に向けて気体分子q@送が行なわれる。
気体分子と多孔性物質の組合せによってはまれにこの逆
方向への拡散もあシ得る。熱拡散により気体分子の偏在
が生じると、今度はそれ全打消す方向に濃度拡散が生じ
、温度勾配に対応した一定の気体分子の偏在、あるいは
濃度差に達すると、やがて両者が釣合った状態で定常状
態に達し、みかけの拡散は消滅する。
この時の気体分子のNの高温側4における化学テ ボツンシャルをμ番 、それと対応するBulk相の圧
力kP+、Hの低温側5におけるそれらをμ6 、P6
とする。温度勾配が存在しない場合にはμ番=μs、P
4:=Pgであるが、高温部8と低温部9′の温度差に
よる熱拡散で、μ番とμ6に差を生じる。その化学ボテ
ン/ヤルの差をΔμ、=μ6−μ4とすると、Δμ、は
Nに用いた物質と気体分子に固有の値である。
一方、気相系(Bulk相)Mにおりても同様にMの高
温側2及びMの低温側3での化学ポテンシャルと圧力を
それぞれμ!  、P!+μ1.P、とする。温度勾配
が存在しない時にはμ、=μ8 。
P 宜;P aである。「熱拡散」は単−成分系では一
般に用語としては用いられていないが、単−成分系でも
温度勾配が与えられれば気体分子の移動が生じる。高温
部8が空間的に上部にあシ対流が無視できるとすると、
多くの場合Mの高温側2からMの低温側3に向けて気体
分子の移動が生じ、閉鎖系であるとその結果生じた密度
差による濃度拡散と定常状態に達する。この場合も高温
部8とさて、界面6においては、系Mと系Nとの間で気
体分子の交換が可能であシ、Mの高温側2とNの高温側
4は同一温度にあるから、明らかにμ2=μ番 、従っ
てP、=P、でおる。一方Mの低温側3とNの低温側5
においては共に低温部9.91が等しい温度にあるとす
ると、前述の定義式の関係にある。ところがΔμ 、Δ
μつはそれぞれの拡散媒体N、Mに固有の値であシ、一
般にΔμNNΔμッであるから、界面6における気体分
子の交換により、μ番=μ2となると、μts’=μ、
である。これは、μ32μmのそれぞれに対応するpH
,PJIについて、Pg”tPaが成立する事を意味し
ている。すなわちNの低温側5と接触させて低温部9°
に別に気相系金膜けると、Nの低温側5との気体分子の
交換によってその圧力はP6となるが、これは熱拡散対
tはさんで対向するMの低温側3における圧力Psとは
異なる。
これは、熱拡散対によシ一方が圧縮、他方が減圧された
結果であると言える。多孔性物質7を使用した系Nと拡
散気体の気相系(Bulk相)Mの組合せに限らず、気
体分子がその内部で拡散可能な物質の組合せであれば、
それぞれで気体分子の拡散に固有の環境を与え、一般に
ΔμkJNΔμッであるから、Pg’6Pi となる。
ところが、N、Mが同一物質の系であれば、Δμ、=Δ
μやとなってしまいPσ” P sでアシ、気体分子の
圧縮減圧の効果は生じない。従ってM、Nの双方に多孔
性物質を用いる時には、互いに異なった性質のものを用
いなければならない。M、Nの一方に気体分子が透過可
能な金属箔を用いたシ、あるいはM。
Nの双方に選択性透過膜を介して封じ込めた互いに異な
った混合気相系を用いる等の熱拡散対の鋳〜 械1可能ではあるが、拡散抵抗を少なくすることや、装
置構成の簡略性、安定性等の観点から、前述の本発明の
詳細な説明に供した、拡散気体分子のBulk気相系と
、先に示した一定の条件を具備した多孔性物質との組合
せが最も実用性に富ん理 以上は、多孔性物質全使用した熱拡散対の原型の、温度
勾配に沿った物質移動、熱拡散という一般論的な観点か
らの説明であるが、多孔性物質の物性あるいは多孔性物
質に関する輸送現象というべき観点からは、よシ現象論
的な説明が可能である。第2図には、二つの容器31.
32に入れられた単一成分気体が、多孔性物質33で作
られた栓34によυへだてられている様相を示している
気体分子は多孔性物質33中を透過可能であシ、一方の
容器31は温度T+ に他方の容器32は温度T!でT
+”;Tzに保たれている。二つの容器31.32内の
気体はBulk相であるが、それぞれの温度を保ったま
ま十分に放置すると両容器をはさんで生じる気体分子の
多孔性物質33を介しての移行は平衡に達して止まる。
その時、一方の容器31の圧力P1と他方の容器32の
圧力P2は同一ではない事が知られている。もし両容器
が多孔性物質ではなく、適宜のパイプ等の通路でつなが
れていれば、両者の温度が異っていてもPx=P2とな
るはずである。多孔性物質や透過膜、毛細管等を通して
のこのような現象はクヌーセン効果(Knudsen 
 effect)と呼ばれ、また、この時に生じる圧力
差は熱分子圧(Thermomole −cular 
 Pressure )と言われる事がある。第2図に
おける多孔性物質330両端における、すなわちそれぞ
れの容器の気相と接している界面近傍性物質33の一端
35の圧力2 P s’ 1他端36の圧力をp、lと
すると、Ps = Ps’ 、 P t = Px’は
1図の拡散媒体Nに相当し、第2図でT t > Tz
とすれば、R’!−j:P番に相当し、p、+はP、に
相当するので、第1図の熱拡散対lにおいて温度勾配が
与えられた時、P 4 ’;; P s  となること
は現象間 論的にも説明され、またこの時升は気相系(B u l
 k相)であるから系内の圧力はいたるところ等しく、
P*=Ps  また界面6を介して気体分子の交換がめ
るので、Pt =P4 、すなわち、P m ”’ P
 t =P 4であるが、クヌーセン効果にょシ上記の
ように八’c P gとなるので、P3NP11 とな
るのは自明である。このように現象論的結果からも、多
孔性物質を用いた熱拡散対において両端の圧力に差が生
じ気体分子の輸送効果が認みられる事が説明される。
第2図では、容器に閉じ込められた言うなれば閉鎖系で
ある気相系間での現象であるが、多孔性物質の両端に接
触した気相系が開放系で、気体分子の一方から他方への
移動によシ圧力増加または圧力減少が生じない場合には
、温度勾配による定常的な気体の流動という形で観測さ
れる。
このような多孔性物質中の気体の流れはFedders
enに よって発見され、 (W、Fedder−se
n 、 POgg、 Ann、 Physik Che
m、 (5) 148゜P、302 (1873)) 
、彼はこの現象を熱拡散(thermal  diff
urkn)と称したが、今日では多成分系における温度
勾配による粒子の圧力や濃度差によらない移動全熱拡散
と称し、単−成分等の温度勾配による流れのことを熱浸
透(thermoos−mosis  )と慣例上呼ん
でいる。熱拡散は現象論的には成分気相系における温度
勾配による組成の偏りよりはじまシ、これとは別に溶液
中の溶質の温度勾配による拡散はソレット効果(Sor
eteffect )として知られ、また金属等の固体
中音 に同族している軽元素原子の温度勾配に沿う拡散め 現象等1認養られていたが、これらはその後オンう物質
移動として理解され今日に至っている。前述のクヌーセ
ン効果がこれに含まれることはもちろんであるが、温度
測定に用いられる二種金属よりなる熱電対を機能させて
いる熱電能(Seebekeffect )も、熱流に
伴う電子の移動であり、これに連なる現象として理解で
きる。
熱流に伴う物質移動は、現象論的には歴史的背景もめシ
種々に分割かつ、異なった名称で呼ばれておシ、比較的
包括的と思われる°熱拡散”という呼称も必ずしも全て
の現象を拾うものではないのであるが、本明細誉では慣
例上の意味の他に熱流すなわち温度勾配に伴う、原子、
分子、イオンあるいはこれらの会合体の移動の総称とし
ても、「熱拡散」を用いる。「熱拡散対」の呼称は拡散
媒体たるM、Hに種々の物質系を想定しての命名であシ
、それゆえM、Nの一方が単一成分気相系スさ の湯温にもあえて適用している。熱拡散対の効果全外部
にとり出さんとするには、熱拡散対を作用させんとする
系、被作用系R,Sにその二つの拡散媒体の各々の端部
を接触させる。R,Sは拡散気体分子による通常の気相
系(Bulk相)である。
その様相は第3図のごときである。第一図の場合と同様
に拡散媒体M及びNの端部全それぞれ43.45とし、
かつそこにおける拡散物質圧P41+P4ak定義する
と、Mの端部43と2間及びNの端部45と8間で気体
分子の交換が可能であれば、Rの圧力、p  、sの圧
力P8  として、P 411 =P Rr R411
= Ps  となる。
熱拡散対に温度勾配が与えられていないときは、P  
= P411 =P411 二Psであるが、温度勾配
が与見られると、先に示したごと< PI3 ’Z P
&+1  となシ、従ってPRNPsとなる。すなわち
R,Sの一方から他方へ気体分子の輸送が行なわれる。
その結果として、R,Sが閉鎖系であれば、PRとPs
の間に一定の圧力差を残して定常状態に対し、気体分子
の一方から他方への流れは止まるが、もしPR,l!:
Psが開放系であれば、熱拡散対の作用によシ、常に一
方から他方へ定常的な気体分子の流れを生ざしめる事に
なる。すなわち熱拡散対は温度勾配を与えられる事によ
シ、ガス流体のポンプとして機能する事になる。
熱拡散によシス体の圧縮減圧が可能である事は前述の通
シであるが、第1図を用りて説明した1基の熱拡散対の
両端に生じる圧力P6とP、の間の差は極めて小さなも
のであるから、これだけでは実用に供さない。ところが
本発明では、この熱拡散対基体を多数連結してこの効果
を重畳する事ができる。この重畳が可能である点に熱拡
散対構成の根拠が存在する。次に、この熱拡散対の連結
による効果の重畳について述べる。
第4図には、二基の熱拡散対11.21を直列に連結し
て熱拡散対列を構成した状態が示きれている。画然拡散
対について、その気体分子輸送の方向、すなわち極性を
一致させるために、一方の熱拡散対11の多孔性物質を
使用したN、と、もう一方の熱拡散対基体21の通常の
気相系(’Bu−1に相)であるMlとが、接触界面1
61で拡散物質たる気体分子の交換が可能になるように
連結されている。熱拡散対金数百数千と連結する場合も
相隣合う熱拡散対の多孔性物質を用いたNと通常の気相
系(Bulk相)Mとを接触させ極性を一致させて連結
する必要がある。第4図で、18.28は高温部で、1
9,29.29’は低温部であシ、これによってMl 
、NJ  、Mt  、N宜に温度勾配所における拡散
気体分子の化学ポランシャル、及びそれに対応する圧力
?、第4図に指図された番号に従って、 μmM  、PI2 #μm番 2μmM  rμ冨s
 1μ22  +μ241μ25゜P’+a 1PI2
 IP+4 IP+51P211 =PB 、P2+ 
vP21Iとする。温度勾配が存在しない時には、μ1
11=μm2:μm4:μm6:μ23:μn 2μz
8μ2及び P+a ””P+x =PI4 =P+s =Pts 
=Pa =P24 =P2!1である。18.28を高
温部、19,29.29’を低温部として各拡散媒体に
温度勾配を与えると、まず、熱拡散対21について、第
1図の場合と同様、温度勾配によって生じた気体分子の
移動の結果、 μだ=μ2+ΔμN μ訪=μn十ΔμM#また μ酩2μ22  となる。
ΔμNNΔμやではあるが、いずれが大であるかは、拡
散気体分子と、M及びNに用いられる物質系の組合せに
よる。今、仮に、Δμ 〉Δμ、とすると、μ宜3〉μ
m 従ってそれぞれに対応する、P 2:l 、 P 
!5の間には P□〉P25なる関係が成立し、また、
μ23−μ、5=Δμ −Δμ、 である。
この時、熱拡散対21についてみれば、気体分子の輸送
が温度勾配を与える事により、Ntの低温ll1ll1
25からN!の高温側24、M黛の高温側22を経て、
M、の低温側23に向けて行われた事になる。
一方、熱拡散対11についても、同様にPt11 ”μ
I4+ΔμN μII+:μm2+ΔμM 及び μm番2μm2 なる関係が成立し、熱拡散対21と極性が同じであるか
ら、 μIB−μIl+ ””Δμ −ΔμN〉Oであり、気
体分子の移行がNj の低温側15からN1の高温側1
4、Mlの高温側12ft経てMlの低温側13に至シ
、ためにP+s>Pt5となる。
ところが、間熱拡散対11.21は接触界面16’にお
いて拡散気体分子の交換が行なわれているのでPt11
””μ、j が常に保たれている。すなわち熱拡散対2
1においてN冨の低温側25よりMzの低温側23に輸
送された気体分子は、熱拡散対11のN1の低温側15
における気体分子濃度が、熱拡散対l工のN1の低温側
15からMlの低温側13に向けての輸送により下がる
と、MRの低温側23からN、の低温側15に両者の圧
力に等しくなるまで移行し、N1の低温側15に移行し
た気体分子は更にMlの低温1013に至るまで輸送さ
れる。これは熱拡散対列全体が定常状態に達するまで行
なわれる。
その結果熱拡散対列の両端の化学ポランシャルの差は、 μI5=μxs Jlニジ・ μIl+−μ26:(μI3−μ+5) +(μ!S−
μ25)=(μIS−μt6) +(μ2s−μ意5)
=2(Δμ7−ΔμN)〉0 となり、熱拡散対基体−基の場合の両端の化学ポラン7
ヤル差の2倍となる。また pts >Pt11 =μ2m >μ26  であるか
ら、対応する圧力も Pus >PIII=Pts >
Pt6  となシ、熱拡散対−基により圧縮された値、
P23よシも、大きくなる。これを更に分夛易く定量化
するために、気体の圧力と化学ポランシャルの関係を理
想気体モデルで近1具すると、19,29.29’の低
温部の絶対温度’tTとすると、熱拡散対21において
、μza =RTtn P2!l 、  pts =R
Ttn P23よシ、が成立する。ただし、Rは気体定
数である。
熱拡散対21の圧縮率kを で表わすと、熱拡散対llにおいても同様にであるから 一方、P Ill = Pゎ であるから、従って、熱
拡散対列の圧ツバPr5aPxaの比は となる。
熱拡散対列の連結基数を更に増加させると、同様に効果
は重畳され、n基連結されると、両端におテ ける拡散気体分子の化学ポ尭ンシャル差は、熱拡散対1
つの場合のn倍に、それに対応して圧縮比はk になる
第5図は熱拡散対を直列に連結した状態を示す説明図で
あ、i5、N、N、N、Nは拡散媒体として多孔性物質
を用いた系であl、M、M、M、Mは拡散気体分子と同
一成分よりなる通常の気相系(熱拡散対の極性全一致さ
せて直列に連結してやることによシ、第4図を用いて二
基の熱拡散対の連結で説明したごとく温度勾配による拡
散で、気体の圧縮あるいは減圧の効果の重畳が行なわれ
ることになる。ここで高温部、低温部は両者の間の相対
的な関係全意味し、一般的意味における高温や低温、た
とえば1000℃以上とか0℃以下とか液体窒素温度付
近とかを示すものではない。
温部として温度勾配を与えるようにしてもよい。
この場合には熱拡散対列の極性は逆になる。各熱拡散対
に対する高温部、低温部はすべて同一の温度としなくて
も重畳の効果を得ることができる。
さらに、この高温部と低温部の温度差については、温度
差が大きいほど熱拡散対一つあたりの効果を大きくする
事ができるが、温度差が小なる場合でも連結基数全増加
させる事で効果を高める事ができるので、たかだか数度
から数百度以上の温度差まで利用することができる。熱
拡散対列中を拡散する気体分子が単一成分ではない場合
には、各成分の分圧について重畳の効果がアリ、従って
気相系の全圧についても重畳の効果がある。たとえば空
気全拡散物質とする熱拡散対列も可能である。
現象論的にも多孔性物質に温度勾配が与えられた時に、
空気の流れが生じることは前述のFedder−sen
や、Lippmann (Q、Lippmann 、 
Compt 。
Rend、145 、P、105  (1907)によ
シ確かめられている。熱拡散対列の極性、すなわち、第
4図において気体分子の輸送が右側から左側に移るか、
あるいはその逆であるかという事は拡散物質たる気体分
子と用いられる多孔性物質また図4で、8.8,8.8
と9,9へ、99のいずれを高温側にするかということ
の組合わせによって決まる。
peddersenの報告によると、多孔性物質に温度
勾配を与えた時には、常に低温側から高温側への気体の
流れが生じたという事であるが、これに従えば、第4図
で8.8,8.8を高温側に9,9%、、 、 、、低
温側にした時には、気体分子の輸送は右側から左側に生
じることになる。しかしながら多孔性物質中の気体分子
の拡散環境に要因を与えるものとしては、分子流、粘性
流の形成の他に、細孔壁との気体分子の吸着の問題、拡
散物質が二成分以上の場合の拡散気体分子間の相互作用
等があシ、組合せによっては極性が逆転する可能性は皆
無ではないと思われる。
また本明細書において、拡散物質が気体分子としている
のは、熱拡散対列が作用している温度、圧力にある、拡
散物質の成分のBulk相が気相系であるという趣旨で
あシ、多孔性物質内で実際に拡散物質分子がいかなる状
態にあるか、すなわち細孔壁に吸着しているか、あるい
は細孔内で凝縮しているか等を問うものではない。一方
、熱拡散対列を作用させている温度域がその臨界温度以
下である拡散物質成分金板う時には、圧縮が進むにつれ
て、拡散気体分子が熱拡散対内の気相系(Bulk相)
側の拡散媒体中で液化してしまうおそれもあり、この場
合にも輸送のための駆動力全厚えるという点でなお熱拡
散対列は機能するというものの、拡散抵抗が増し、流速
が低下するので、このような時には熱拡散対列の低温部
の温度全列きあげて作用させる。以上が熱拡散対の原理
及び熱拡散対列による効果の重畳の原理である。
次に、図面を用いて本発明に係る熱拡散対列の具体例を
説明する。
第6図は、前述した熱拡散対列を平型に構成した平型熱
拡散対列51の側断面図を示している。
平屋熱拡散対列51は、上部遮断壁53を設けた上部板
51aと下部遮断壁53’を設けた下部板51b及び側
板52.52からなシ、これらによってI形の気相系M
及び多孔性物質を使用したNが交互となるようにされて
いる。気相系MがI形にされているのは、拡散気体の移
動は、多孔性物質中の方が気相系よりも抵抗が大きいた
め、多孔性物質?使用したNの拡散断面積音大きくして
、平型熱拡散対列51全体としての拡散速度が速くなる
ようにするためである。そして、上部板51aを高温側
、下部板51bt−低温側として平型熱拡散対列51に
温度勾配を与えるようにされている。
また、熱拡散対列51の両端には気相の被作用系R及び
Sが設けられている。
拡散媒体としてNに使用する多孔性物質は、陶磁器、ガ
ラス、耐火セメントなどのセラミックスをはじめ、金属
の焼結材、高分子材料、繊維束等がある。これらの多孔
性物質に必要とされる条件は、細孔径が拡散気体の平均
自由行程の近傍またはそれ以下で連通された細孔を有す
ることである。
多孔性物質を用いた系Nと気相系Mとは、上部遮断壁5
3及び下部遮断壁53’によって接触面54 、54’
でのみ拡散気体の交換が行われるようにされている。こ
こで、特別に遮断壁53 、53’を設けないで多孔性
物質の側面の細孔を塞ぐことによって接触面54 、5
4’でのみ拡散気体の交換第7図は、第6図に示した平
型熱拡散対列51を1つの単位要素として厚みの方向に
6列重ね、それぞれの被作用系R,St−共通にして並
列に接続した平型熱拡散対列板55を示す平断面図であ
る。被作用系R及びSには、次の段の熱拡散対列板55
のS及びRと連結したり、圧縮気体を取9出したすする
ための吸排口56.57が設けて、aる。
第6図には6基の熱拡散対を直列に連結したものが示さ
れ、第7図には6列の平型熱拡散対列51の被作用系R
,Se共通にして並列に接続したものが示されているが
、これらは適宜その数を増減することができる。
第8図は、熱拡散対列全管状に配置した管状熱拡散対列
61の断面図を示している。この管状熱拡散対列61は
、同心状の内側遮断壁63を設けた内管62と外側遮断
壁631ヲ設けた外管65からなシ、これらによって平
型熱拡散対列51と同様にI形の気相系M及び多孔性物
質を使用したNが交互になるようにされている。そして
、内管62の内側に熱水または熱気を通し高温部とし、
外管65の外側は空冷、水冷または湿潤させて大気中に
放置するなどで低温部とし、これによって管状熱拡散対
列61に温度勾配を与えるよう処されている。
また、逆に情況によっては外側を加熱して内側に冷水を
通してもよい。熱の流れはパイプの内側から外側に向っ
て放射状または六の逆の方向に生じる。熱の流れが全て
熱拡散対列を通して生じ、高い熱効率を期待できる。断
面の形状は、円形の場合が最も簡明で、設計の際の取扱
いにおいて有利だが、楕円でも角形でもよい、連結基数
、熱拡散対−基に用いる多孔性物質の大きさ等からパイ
プの径全適当に決定する。パイプの壁厚は、前述の平型
の板厚に相当する地熱、海水の温度差、工場廃熱などの
資源化には、パイプに熱水や冷水を通すだけでよいので
あるから、この形態のものはきわめて有効である。熱の
供給源の形態には特に制限がないので、特殊な場合とし
てパイプの内側に電熱at通すという構成もめる。
次に、これら熱拡散対列の連結数及び流量についての[
算を行う。熱拡散の大きさは現象論的には定常状態にお
いてそれと対向する濃度拡散を引きおこす濃度差をもっ
て表わす。拡散の媒体に対して、σ (ソレット係数、
 5oret Coefficientなる関係が定常
時には成立し、σをもって熱拡散の大きさの目安とする
。気体系の場合にはαミσTで定義される熱拡散定数(
Thermaldiffusion  factor 
)が主に用いられる。
実測値では αにつき 0.1〜1.0の値が報告され
ており、σにして常温近傍で約10(K)として大かた
の概算が可能である。これは高温側と低温側の圧力比に
して温度勾配 ΔT度の時のそれぞれによってもたらさ
れる圧力差の差分によシ規定されるが、オーダー的には
この値を用いる事ができる。熱拡散対−基による圧縮比
をkとすると、これkn基直列に接続した熱拡散対列で
は k の圧縮比を得る。σ=IOの時、温度差が50
度でるるとすると k=1.05となシ、−気圧の気体
全二気圧にするには、(1,05)”=〜2,18より
、たかだか16基の連結金製する。
さて、流量であるが、■式が成立する時には、温度勾配
による物質流と濃度勾配(圧力勾配)による物質流が相
殺して、見かけ上物質流は0である。従って濃度勾配が
0である時には、定常時の濃度拡散による物質流に等し
い大きさの物質流が温度勾配によって生じるとみなせ、
熱拡散による物質流の問題を濃度拡散による取扱いに置
@換える事が可能である。熱拡散対列を被作用系R,S
に作用させる時、R,Sがそれぞれ閉鎖系であれば、最
終的にはR,8間に生じた圧力差えよる逆方向の物質流
が熱拡散対列による作用と打消し合い、平衡状態に達す
るが、作用開始直後であるか、あるいはR,Sともに開
放系で、R,8間に圧力差が存在しない時には、一方に
向けて熱拡散対列による物質流が生じ、この流量の概算
を得る事は、熱拡散対列の設計、経済性金考える上で有
益である。
第6図に示されるごとき平型の熱拡散対列をモデルにし
て考える。多孔性物質全熱拡散対の一方の拡散媒体にの
み使用した場合、多孔性物質中の拡散が熱拡散対の物質
流の律速過程になるので、多孔性物質中の拡散のみ全問
題とする。厚さt1面積A1気孔率fの多孔質板の板厚
方向の流量(F)は、拡散係数01板の両側の濃度差Δ
Cのとき ΔC FにDA、f −・ ・ ・ −−−−■で与えられる
。気体の拡散係数は通常の気体系において常圧で、はぼ
 九= 〜0.1  /see程度であるが、多孔性物
質中では、細孔径が気体の平均自由行程λより大きい場
合には D=D  であるが、それ以下の場合には気体
流がクヌーセン流([nudsen How )又は分
子流を形成し、細孔径をdとすると、D=T DBとな
る。板の両側に温度差ΔTが存在し、濃度差が存在しな
い時には、前述の考え方に従って■よシ、 ΔC −=σΔTとして、■に代入すると、温度差による物質
流は となる。−例として細孔径〜400A(−気圧に対して
d/λに〜0.5)  、D  =0.1i/(8)。
f虞0.5 、A=10d、l=0.5mff=10 
  K  、ΔT=50defの場合を計算すると、常
温常圧近傍で F=〜1.I X 10   mol /IIec = 2.5 mt   =〜1 5 mt/4=e/、
(標準態)−・■ mtn を得る。同一の熱拡散対を直列に接続する時には輸送の
駆動力は増加するが、その分だけ通過しなければならな
いが多孔物質の量が増加するので流量は変化しない。並
列に接続する時にはAが増加するのと同じであるから流
量は増加する。
以上が、熱拡散対列の連結数及び流量についての概算で
ある。
次に、図面を用いて本発明に係る熱拡散対列の実施例を
説明する。
熱拡散対列の気体分子を一方の系から他方の系に移行さ
せる機能は、そのまま圧縮機、通風機、送風機、真空ポ
ンプとして利用でき、またこれらを必要とする装置やプ
ロセスに応用できる。
本明細書では、通風機、送風機よシも、さらに圧縮を高
めた空気機関や流体素子回路の空気圧源と、圧縮された
気体の機械的エネルギーを電気的エネルギーに変換する
発電装置について述べる。
第9図は、空気圧源として用いる場合を示す。
72 ar 72 b r 72 cを直列に連結して
熱拡散の重畳を行なりようされている。そして、第一段
熱拡散対列72aの大気側にはフィルター71が設けて
あシ、大気中の埃シ等によって多孔性物質の細孔が目づ
まシしないようにされている。また、第3段熱拡散対列
72Cの空気タンク74側には逆止弁73が設けてあυ
この逆止弁73を通して並列にしであるが、これは適宜
その数を変えることができる。また、熱拡散対列72a
 、72b 。
72aに用いる多孔性物質は、第一段熱拡散対列72a
と第三段熱拡散対列72cとでは圧力が異なp1圧縮が
進むKつれて気体分子の平均自由行程が短かくなる。そ
のため、最適条件を計る目的で、各段階ごとに細孔径の
異なる多孔性物質が用いられている。空気タンク74に
蓄えられた圧縮空気は制御弁75を経て配管系に接続さ
れる。
空気圧源として用いる場合、通常4〜7Ky/cll程
度の圧力が要求されるが、本実施例では一段の熱拡散対
列で2倍の圧縮比が得られるようにされている。また、
熱源としては様々な低質エネルギーを使用し資源化する
ことができるが、ここでは、工場廃温水を高温熱源とし
、冷水を低温熱源として使用し、各熱拡散対列に72a
、72b、72CK約50度の温度勾配を与えるように
されている。この50度の温度勾配によシ、原理の項で
詳述した熱拡散が生じ、また熱拡散対列の重畳効果で第
一段熱拡散対列72aで2気圧、第3段熱拡散対列72
bで4気圧、第三段熱拡散対列72cで8気圧の圧縮空
気を得ることができる。
第10図は、熱拡散対列による圧縮空気を利用して発電
を行う場合を示す。
この場合も第9図を用いて説明した空気圧源と同様にフ
ィルター81を通った大気が第一段熱拡散対列82a、
第二段熱拡散対列82b、い・い、最終段熱拡散対列8
2Zと重畳圧縮されてタービン83を回すようにされて
いる。そして、このように多段の熱拡散対列を直列に連
結したものを多数連列に接続して送風力及び送風量を増
加するようにされている。
熱拡散対列82a 、82b 、zいzz、82Qに用
いる多孔性物質は、空気圧源の場合と同様に圧縮が進む
につれて細孔径の異なる多孔性物質を用いる必要がある
。しかし、多孔性物質の強度については、最終段熱拡散
対列に行くに従って圧力が増加するが、1基の熱拡散対
に加わる圧力差は、1基の熱拡散対の圧縮率による僅か
な値でしかないため、多孔性物質の強度に対する条件は
、あまシ考えなくてもよい。
使用する熱源については、熱源が100℃未満の低質熱
エネルギーの場合に通常の火力発電に用いられる蒸気機
関のサイクルは利用できない。しかし、本発明の熱拡散
対列による発電では使用できるエネルギーに幅があシ、
低質なエネルギー源の使用及び資源化ができるが、ここ
では工場廃温水を高温熱源とし、冷水を低温熱源として
使用し、各熱拡散対列82ay 82b 、%%%い、
822に50度の温度勾配を与えるようにされている。
この50度の温度勾配で、原理の項で詳述した熱拡散が
生じ、また熱拡散対列の重畳効果にょム大気を圧縮して
タービンに送り込み空気の断熱膨張による仕事を電気エ
ネルギーに交換するようになっている。また、第10図
ではタービンを回転させた空気は大気中に放出している
が、循環閉鎖系にして第一段熱拡散対列の入口に接続し
てもよい。
この時には、空気以外の気体を拡散物質として用いても
よい。
次に、空気圧源及び圧縮空気による発電に要する熱拡散
対の数及び熱損失等について述べる。
空気圧源として用いる場合に、第9図における各段の圧
縮率を2倍にするためには、前述の場合と猪条件を同一
にして、−基につきに=1.05の圧縮率を得るとする
と、 (1,05)  =〜2.2よシ、各段につき約
16基の直列接続をもった熱拡散対列を用意する必要が
ある。ただ16基を一段につきとると三段では端数も入
れて10倍の圧縮になる。熱拡散対列によシ、送風機や
圧縮機として標準的な、10’/  ・の圧縮空気の風
量を得るた〃[vル めKは、前述の0式よシ逆算して、熱拡散対−基につき
約670−の拡散断面積を必要とする。それゆえこの風
量を保持するには、各段につき670X16=1072
0  三段の総計では延べ約32000iの拡散断面積
を必要とする。
第7図に示したごとき乎型熱拡散対列板を多数用意し、
適宜に直列あるいは並列に接続し、この条件に合うよう
な直列連結基数及び−基あたシの拡散断面積をうるとす
ると、板の面積の大部分を多よめ、 孔性物質がミ#O他は無視するとしても、一枚の平型熱
拡散対列板の大きさが1m四方の時、32000枚の平
型熱拡散対列板を用意しなければならない。この平型熱
拡散対列板多数を規則正しく一定の間隔をもって縦列さ
せ、板の間に交互に温水と冷水が流れるようにし、熱拡
散対列板による占有空間が縮少される設計を計るとする
と、t = 0.5 amの多孔質板を同程度の厚さの
2枚の金属板ではさみ熱拡散対列板の板厚を2唱足らず
にし、1mに200板縦列させるとすると、32000
枚に対しては、160?F/の空間を用し、これは〜5
.4m四方の空間占有に相当するが、実際には給水配管
十構造の強度保持に要する空間が更に加わる。3200
0枚の熱拡散対列板は三グループに分けられ、それぞれ
は、第9図における第一段、第二段、第三段熱拡散対列
に供せられるが、圧縮が進むにつれて各段において細孔
径が小さくなるように多孔性物質が選ばれる。古典論に
よると、気体の平均自由行程は、気体密度に反比例する
ので、常圧近傍でO*  、N*の平均自由行程λは共
に700〜800八程度であるから、第1段としてdミ
400A、第2段としてd=200A、第減少するが、
圧縮により気体密度のCが増大し、流量は両者に比例す
るので、各段ごとの流量に変化はない。前述の風量は標
準状態のもので10気止弁73.空気タンク74に至る
流路で逆止弁73、空気タンク74等がなく、その後空
気中に開放されているような場合には、装置は最大〜1
0k<9/dまでの圧縮空気を供給し、常圧で1Orr
l/・min の風量を有する送風機、通風機として働く。空気、斤 圧諏・とじて用いる場合、直接配管系に接続するよ方が
、操業時以外にも圧縮空気を蓄積でき、風量不足を補う
事ができる。上述の風量では、〜10気圧の圧縮空気を
一日に1440i蓄積できるが、るにつれて流量は減少
する。この値の半分程度を見積ればよい。この程度の空
気貯蔵タンクを構築する事は技術的に可能である。
第10図によって示される圧縮空気による発電の場合、
圧縮比をどのようにとるかは、タービンの設計、効率等
から考えとよいが、蒸気タービンたかだか数Kf/、の
圧力で動かしうるタービンも存在し、また熱拡散対列に
よってその程度の圧縮空気を作る事は可能である。lo
気圧で、継続運転し、先の空気圧源の場合と同じ流量、
10d/EI3C(標準状態)を与えるとして発電能力
等を計算してみる。タービンはlO気圧の圧縮気体の常
圧に至るまでの断熱膨張による仕事を与えられて回転す
るが、′5¥:?7/7(3)で10気圧70℃の圧縮
気体を連続的に供給するとすると、理想気体で近似し空
気の断熱係数r i51.4として370 kcILt
/ min 。
約26 kwの仕事量を&る。このうちタービンの回転
力に50チ伝わシ、タービンから発電機への効率が90
%とすると、約12kwの発電となる。
このためには−基の熱拡散対列の圧縮率を前述の場合と
同様1,05として、64基を直列に連結する。これに
よシー気圧の気体を最終状態で(1,05)  =〜2
3(気圧)まで圧縮できるが、圧縮がここまで進んでし
まうと流量が零になるが、圧縮状態が10気圧程度であ
ると、その差分の約10気圧に相当する輸送の駆動力を
残して上記の運転条件を満たす。この場合に要求される
熱拡散対列の延べの拡散面積は先の空気圧源の場合の4
/3倍、空気圧源の場合に用いたのと同じ平型熱拡散対
列板を多数稠密に縦列させる設計にする考えると、板の
両側の温度差ΔTによる板厚方向の熱流qは、熱伝導率
ρを用いて と表せる。多孔性物質は気孔を多く含み、一般に通常の
気相系と同程度のO11〜0.01 kcal/m 。
hr、dt3fの値をとる。それゆえ常温での空気の値
ρ= 0.02 kcs!、7m 、 hr、deyを
トッテ、使用する多孔性物質の値とみなし、温度差50
度、多孔性物質の板厚 t= 0.5 mとして、多孔
性物質をはさむ外枠の金属板内の温度勾配を無視し、概
算すると、前述の空気圧源の場合、約107万kcat
/minの熱量消費になる。熱源としては、熱拡散対の
低温側には十分な流量の常温20℃の水流、高温側の熱
源として90℃の熱水流を考え、平板型の熱拡散対列板
の板間を流れるうちに熱水側の温度が50℃まで降下し
て、装置より排出され、平均して50度の温度差を与え
続けられるとすると、上記熱量を供給するためには、〜
27tr?/m何の流量で熱水が供給され続けなければ
ならない。
第10図で表わされた圧縮空気による発電の場合には、
同様の熱源の場合、00℃の熱水〜苧5J/−inの供
給を要し、約140万kcαt/mfnの熱エネルギー
の消費になる。前述の12kwの発電力と対照すると、
〜0,01%の効率となる。
この値は必ずしも満足すべきものではないが、設計の詳
細かつ合理的な調整によってこの値を更に増大させる事
は十分可能であシ、また上述の計算の仮定に基づくと、
この値は温度差によらないので、たとえ熱源となる熱水
の温度が低く、熱拡散対の高温側と低温側の温度差が1
度の場合にも同じ効率を与える事になる。
以上の算出された諸数値は、全くの概算ではあるが、計
算の過程で導入された諸仮定は物理的、化学的に許容で
きるものであシ、第一次近似としては十分に目安となり
うる。効果の大小を正確に知る事は容易ではないが、本
明細書に記載の要件を満たす熱拡散対列を構成する限シ
、本発明が目的とする気体分子の輸送圧縮及びその重畳
効果は必ず存在する。
以上のように本発明の熱拡散対による気体の輸送圧縮装
置は、機械的設備を全く必要としないため、騒音、振動
等が全くなく、また、潤滑油を必要としないため圧縮気
体に潤滑油等の混入が全くない。さらに、この熱拡散対
に与える温度差については、特別な条件がないため幅広
いエネルギーの利用が可能であシ、工場廃熱、地熱、海
水の温度差、太陽熱といった低質なエネルギーを使用か
つ資源化することができ、気体の帽送圧縮装置の運転費
を無料または、低摩とすることができるものである。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明に係る熱拡散対の模式的原理図、第2図
は従来から知られているクヌーセン効果の説明図、第3
図は本発明に係る熱拡散に被作用系R,SQ接続させた
状態を示す図、第4図は本発明に係る二基の熱拡散対を
直列に連結した熱拡散対列による効果の重畳を説明する
模式的原理図、第5図は本発明に係る熱拡散対を直列に
連結した状態を示す説明図、第6図は本発明に係る乎型
熱拡散対列の側断面図、第7図は本発明に係る平型熱拡
散対列板の平断面図、第8図は本発明に係る管状熱拡散
対列の断面図、第9図は本発明に係る一つの実施例であ
る空気圧源を示す概念図、第10図は同じく本発明に係
る他の実施例である発電装置を示す概念図。 1 、11 、21−−−m−熱拡散対M、M*  、
M* −−−−一 通常の気相系(B u 1 k相)
N 、 I’Js  、 N* −−−−一 拡散媒体
として多孔性物質を使用した系 7.17,27.33−−−一多孔性物質8 、 l 
8 、28−−−−一 高温部9.9’ 、19,29
.29’−−一 低温部R、S −−−−−−−−−−
一 被作用系51−−−−−−−−−−−−−一 平型
熱拡散対列55−−−−−−−−一−−−−− 平型熱
拡散対列板61−−−−−−−−−−−−一 管状熱拡
散対列特許出願人  栢 島 光 敏 l 99′ ■ i T1           T2 :「 L−−−−−−−−−−−−−1−−−−J    L
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−JR5

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)拡散媒体の一方または両方の系に拡散気体分し、
    拡散媒体の両方の系に多孔性物質を用いるを低温とした
    熱拡散対を使用した気体の輸送圧縮装置。
  2. (2)特ifF請求の範囲第1項記載の気体の輸送圧縮
    装置において、熱拡散対金多数連結した熱拡散対列を使
    用したもの。
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