JPS5913030Y2 - 蒸留水製造装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は蒸留水製造装置に関するものである。

従来、高純度の蒸留水を連続的に採取する目的でガラス
製の水槽内に同じくガラス製の保護管に電気式のヒータ
ーを収納した加熱器より戊る蒸気発生源を収装して威る
蒸留水製造装置が用いられている。

しかしながら、これらの加熱器はヒーター保護管が直接
に原水と接するため、原水の給水時等の急激な温度変化
により破損し易く、また極めて高温において使用するた
め酸化等によりヒーターが断線し、さらには熱効率が悪
い等の欠点を有している。

本願は斯る点に鑑みてなされよものであり、蒸留水製造
装置の蒸気発生源を、内管にヒーターを希薄な不活性ガ
ス雰囲気として収装したガラス製二重管より成る加熱管
としてこれをフラスコ状水槽の底部に設けた透孔に下方
より気密に、且着脱自在に収装して形成することにより
原水による急激な温度変化に対しても加熱管が破損する
こともなく、ヒーターの寿命が長いと共に小型で熱効率
の良い蒸留水製造装置を提供しようとするものである。

以下に本考案を図面に示す実施例について詳細に説明す
る。

１は本考案の蒸留水製造装置における蒸気発生源で、ガ
ラス製の加熱管より成り、内管２にタングステン線のヒ
ーター３を希薄なアルゴン雰囲気として収装すると共に
内管２と外管４との間に挾隙部５を有する二重管を形成
し、ガラス管のフラスコ状水槽６の底部に穿設された下
方に拡開のテーパ状開ロアに下方より摺合せ等により気
密に挿嵌される。

加熱管１が水槽６より脱落するのを防ぐため、加熱管１
を架台８等により支持する。

また、フラスコ状水槽６の上端に形成した頚部９の開口
端縁１０には突沸防止部材１１を内装した］形の連結管
１２を介して冷却管１３が溶着または摺合せ等により気
密に接続される。

本考案に係る蒸留水製造装置を用いて蒸留水を作成する
にはフラスコ状水槽６の肩部に近い部位に設けられた定
水位保持構造を有する原水流入口１４より原水を冷却管
１３を経であるいは水道等より直接に流入して水槽６内
に溜め、加熱管１の下部にガラス製二重管に連設しであ
る接続端子１５によりヒーター３に電流を通じる。

水槽６内の水はヒーターにより加熱されて沸騰する。

水槽６内で発生した蒸気は水槽頭部９、連結管１２を通
過して冷却管１３に導かれて凝縮液化し冷却管１３下部
の蒸留水採水口１６より取り出される。

なお、１７は水位計であり、断水時等における電力の消
費を防ぐためのものである。

本考案は上記のように構成されているため供給される原
水によりフラスコ内の温度に急激な変化があっても二重
管の挾隙部中に存在する空気による緩衝作用により加熱
管の損傷がないと共にオーターが不活性ガス雰囲気中に
位置するためヒーターの酸化等による劣化を防ぎ加熱管
の寿命を延し、特に加熱管を水槽の底部より挿嵌するた
め、従来の加熱方式に比べて極めて熱効率が良く、加熱
管を小型化することができ、さらに水槽底部のスケール
付着物等の汚れを加熱管をはずすことにより極めて容易
に洗浄することができる等の諸効果を有するものである
。

【図面の簡単な説明】

図は本考案の実施例を示す蒸留水製造装置の一部縦断正
面図である。 １・・・加熱管、２・・・内管、３・・・ヒーター、４
・・・外管、５・・・狭隙部、６・・・水槽、７・・・
開口、８・・・架台、９・・・頚部、１０・・・開口端
縁、１１・・・突沸防止部材、１２・・・連結管、１３
・・・冷却管、１４・・・原水流入口、１５・・・接続
端子、１６・・・蒸留水採水口。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 水槽内部に加熱器を蒸気発生源として蒸留水製造装置に
   おいて、蒸気発生源をガラス製二重管の内管にヒーター
   を希薄な不活性ガス雰囲気として収装した加熱管として
   これをフラスコ状水槽の底部に設けた開口に下方より気
   密に、且挿脱自在に内装して成ることを特徴とする蒸留
   水製造装置。