JPS5911688B2 - 仮撚装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は特に合成系の巻縮のための仮撚装置でアラて、
仮撚回転軸小管を駆動するための２つの互いに平行な摩
擦円板体と、両摩擦円板対の間の楔形の二ツブ内に仮撚
回転軸小管を保持するための馬蹄形の磁石とを備えてお
り、この磁石の各種が仮撚回転軸小管のカラーに磁気的
に作用しており、かつこのカラーを受容すべく仮撚回転
軸小管の回転軸線に対して平行に延在する半円形の横断
面を有する切欠を備えている形式のものに関する。

この種の仮撚装置は公知である（ドイツ連邦共和国特許
第１３０２６９９号明細書）。

この場合、磁石は摩擦円板対に仮撚回転軸小管Ｃ以下た
んに回転軸小管という）を接触保持するために回転軸小
管の回転軸線に沿って磁界を生ぜしめる。

摩擦円板対のうちの少な（とも一方の摩擦円板は例えば
接線力向ベルトによって駆動される。

回転軸小管の相隣るカラーを受容するために各種に設け
たほぼ半円筒状の切欠はカラーの半径に比１して小さな
半径を有している。

このため、各切欠の開口の両縦縁のところの磁力線が密
となり、この結果、両方の摩擦円板対間の横状のニップ
内へ回転軸小管が直線的に引寄せられる。

回転軸小管のこの半径方向の保持力のほかに、軸方向の
保持方を得るために、回転軸小管の円錐状の端面を備え
たカラーと、両方の摩擦円板対の同一平面内に位置する
方の互いに相隣る両摩擦円板とが協働している。

各カラーと、相隣る両摩擦円板との間には極めてわずか
な遊びしか存在せず、このため、運転中に回転軸小管が
仮撚される糸の張力によって軸方向に最大限に偏位して
も両方のカラーは両極から延びる磁力線の戻し力を受け
る範囲内にとどめられる。

駆動する方の摩擦円板対若しくは支持する方の摩擦円板
対に仮撚回転軸小管を磁気的に保持するようなこの種の
仮撚装置における問題点は、磁石による回転軸小管の保
持力を可能な限り高めること、それにも拘らず渦電流に
よる回転軸小管の過度な温度上昇をそれも例えば６００
０００ｒｐｍ又は８０００００ｒｐｍの極めて高い回転
数においても阻止することである。

さらに、回転軸小管乞半径方向並びに軸方向で保持する
ことが大切である。

しかるに少なくとも公知装置では、切欠の形状を変更し
て半径方向の保持力を増大させると、軸方向の保持力が
減少する。

その上、運転中の回転軸小管の仮撚すべき糸の張力によ
る軸方向の偏位時に、半径方向の保持力を維持するため
には、回転軸小管のカラーの厚さが太き（なければなら
ず、これによって漂遊磁界が増大し、このため、インダ
クタンスが上昇し、従って回転軸小管の温度上昇を招く
。

冒頭に記載したドイツ連邦共和国特許第１３０２６９９
号の公知仮撚装置は、既述したように回転軸小管のカラ
ーと所属の摩擦円板対との軸方向の機械的な協働によっ
てこの種の困難を排除すべく試みたものである。

さらに別の公知例では、鋼製の回転軸小管が磁界内で回
転するときにそのさい発生する渦電流によって加熱され
て所要高回転数では運転に不都合な温度に達することが
ないようにするために、所属の磁石の極と協働する両カ
ラーを備え横力向に延在する加熱ピンを支持する合金製
の電機子と、この電機子の縦孔内に加熱ピンの両側でプ
レスばめされた中空円筒状の工具鋼から成る２つの回転
ピンとを組合わせて、すでに述べた困難を排除すべ（構
成された仮撚回転軸小管が公知である（ドイツ連邦共和
国特許出願公告第１４３５５２２号明細書）。

本発明の課題は、回転軸小管の回転数が極めて高くとも
、かつそのつと仮撚すべき糸の張力が大きくとも、特に
回転軸小管の不都合な加熱なしに、半径方向並びに軸方
向の回転軸小管の確実な磁気的な保持を生ぜしめるよう
な冒頭に記載した形式の仮撚装置を提供することにある
。

この課題を解決した本発明の要旨は前記仮撚回転軸小管
が、仮撚すべき糸の張力によって中立位置から軸方向へ
変位したきいでも、前記カラーが所属の切欠の底部に依
然として対向して位置するように、磁石の各種が形成さ
れており、かつ、前記中立位置ではカラーがそれぞれほ
ぼ半周にわたり所属の極によって取囲まれており、かつ
、各種が、仮撚回転軸小管が偏位する方向に位置する側
で斜め面取りされており、この斜め面取り平面が、両切
欠の共通の中央平面に対して直角に位置している点にあ
る。

本発明の利点は、著しく高い回転数でも回転軸小管内に
極めてわずかな渦電流しか発生しないことにある。

これによって、特に回転軸小管がわずかしか加熱されず
、駆動装置の所要出力が軽減できる。

さらに、発生する軸方向の磁気的な戻し力に抗して作用
する仮撚すべき糸の張力によって回転軸小管が中立位置
から偏位しても半径方向の磁気的な保持力が薄いカラー
で維持されるので、回転軸小管のカラーを比較的薄く設
計することができる。

カラーが薄いことは、磁極を尖端化することとあいまっ
て、回転軸小管内へ効果的に磁力線を集中的に誘導せし
め、従って漂遊磁気ひいてはインダクタンスが減少し、
これによって所期の効果が得られる。

本発明の仮撚装置の構成はオープンエンド紡績のロータ
にも援用できるのは勿論である。

端部に駆動円板を備えた２つの軸平行な駆動ローラと、
この両駆動円板対の間に位置し回転軸小管の強磁性部分
に作用する磁石とを備えた仮撚装置において、回転軸小
管のこの強磁性の部分がほぼ球状に形成されなげればな
らないことは公知技術に属する。

この場合、磁石はこの強磁性の部分の中心に向けられた
少なくとも１つの磁極を有し、これによって回転軸小管
の縦振動の発生が回避される。

回転軸小管のこの強磁性の部分の表面へ常時垂直に作用
し、これによってこの方向に力を作用させる磁束は、回
転軸小管の偏位時にただちに逆の方向の力の成分を形成
し、この力の成分は回転軸小管を再び押し戻そうとし、
これによって縦振動は発生の段階でただちに減衰される
。

回転軸小管の球状部分はさらに回転軸小管の回転特性を
改善するためにジャイロスタビライザーとして作用する
（ドイツ連邦共和国特許出願公報第１９６２３０４号明
細書）。

次に図示の２つの実施例につき本発明を具体的に説明す
る。

第１図に示す仮撚装置は２対の摩擦円板１，２を備えて
おり、各摩擦円板対１，２はそれぞれ共通のスピンドル
３，４に固定されている。

両方のスピンドル３，４は互いに平行に配置され共通の
支持体５に回転可能に支承されている。

一方のスピンドル３は支持体５を貫通しており、スピン
ドルの端部は所属の摩擦円板１とは逆の側にベルトロー
ラ６を備えており、このベルトローララ６は接線方向ベ
ルト７に接触している。

両方の摩擦円板対１，２は回転軸小管８の、駆動に役立
っており、回転軸小管８０２つの中空円筒状の軸９は４
つの摩擦円板１，２の例えば適描な硬度のポリウレタン
から成る外周部に接触している。

、駆動は接線力向ベルト７によって行なわれ、この接線
方向ベルト７はベルトローラ６を介して摩擦円板対１を
回転せしめる。

この摩擦円板対１が回転軸小管８を回転せしめ、この回
転軸小管８は第２の摩擦円板対２を回転せしめる。

従ってこの第２の摩擦円板対は回転軸小管８の支持機能
を果たすにとどまる。

両方の摩擦円板対１，２０間の横形のニップ１０内で回
転軸小管８を保持するために永久磁石１１が配置されて
いる。

駆動する力の摩擦円板対１が永久磁石１１への回転軸小
管８の接触位置のところで運動させられるように摩擦円
板１の駆動が行なわれる。

両摩擦円板対１，２及び回転軸小管８０回転力内街第２
図に矢印で示す。

接線方向ベルトＴの運動方向は第２図に矢印で示す。

摩擦円板対１，２が例えば４００００ ｒｐｍの回転数
で回転すると、回転軸小管は例えば５ｏｏｏｏ。

ｒｐｍの回転数を得ることができる。

この回転軸小管８は合成糸１２の仮撚のために役立てら
れる。

合成糸１２は図示の実施例では上から下へ回転軸小管８
内を貫通して走行する。

そのさい合成糸１２は、回転軸小管８の横方向に位置す
る中央の加熱ピン１３に１回巻掛けられる。

永久磁石１１のための電機子を形成する回転軸小管８の
中央の円筒状の部分は２つの薄いカラー１４を備えてお
り、このカラー１４と永久磁石１１のＮ極及びＳ極とが
協働する。

各Ｎ極及びＳ極は、回転軸小管８０回転軸線に対して平
行に延びた半円形横断面を有する切欠１５を備えており
、この切欠１５は各カラー１４の受容に役立つ、切欠１
５の半径は、回転軸小管８の第１図に示す中立位置では
カラー１４のほぼ半周が所属のＮ極及びＳ極によって取
囲まれるように設計されている。

各Ｎ極及びＳ極は、回転軸小管８が仮撚すべき合成糸１
２の張力によってこの中立位置から軸方向へ偏位しても
、第３図に示すように、カラー１４が所属の切欠１５の
底部１６にだけは向かい合うように設計されている。

このことのために、Ｎ極及びＳ極は糸によって回転軸小
管が軸方向で引張られる方向に位置する側で斜め面取り
されている。

各Ｎ極及びＳ極の斜め面取り平面１７は両切欠１５の共
通の中央平面１８に対してはこれに直角に延びていてか
つ両切欠１５の共通の縦軸線１９に対する垂直平面、要
するに第３図で因子面上にこれに対して直角に起立した
平面に対しては少なくとも角α−２０°を成している。

要するに各切欠１５の内面は、所属のカラー１４の厚さ
にほぼ相応する半円筒状の部分と、馬蹄形の外とう面を
形成する部分とから合成されており、この外とう面を形
成する部分の厚さは例えば所属の回転軸小管８のカラー
１４の厚さに相応している。

運転中に回転軸小管８が合成糸１２の張力によって第１
図の中立位置から矢印２０の方向で第３図に示す位置へ
偏位すると、カラー１４は所属のＮ極及びＳ極の両刀の
側方の先端部の間からは外れるが、所属の切欠１５の底
部１６範囲からは逸脱しない。

これによって、矢印２０の方向とは逆方向の著しい軸方
向の戻し力が永久磁石１１によって回転軸小管８に作用
させられるばかりでなく、半径方向の保持力、換言すれ
ば永久磁石１１が摩擦円板対１，２０間の横形のニップ
１０内へ回転軸小管を引寄せる力、も維持される。

第５図に示す実施例が第１図〜第４図に示す実施例と異
なる点は永久磁石１１のＮ極及びＳ極が両側に斜め面取
り平面１７を備えていることにある。

それゆえ、この実施例は、その都度仮撚すべき合成糸１
２が上方から下方へ、かつ下方から上方へ仮撚装置を貫
通走行するような場合に適している。

第５図に示す例では合成糸１２が上方から下方へ仮撚装
置を通って走行しており、かつ回転軸小管８は合成糸１
２の張力によって最大に偏位されている。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の第１実施例の立面図、第２図は第１図
に示す第１実施例の上面図、第３図は本発明の第１実施
例に基づく永久磁石と回転軸小管との協働を示す側面図
、第４図は本発明の第１実施例に基づく永久磁石の極の
部分斜視図及び第５図は本発明の第２の実施例に基づく
永久磁石と回転軸小管との協働を示す側面図である。 １．２・・・・・・摩擦円板、３，４・・・・・・スピ
ンドル、５・・・・・・支持体、６・・・・・・ベルト
ローラ、７・・・・・・接線方向ベルト、８・・・・・
・（仮撚）回転軸小管、９・・・・・・軸、１０・・・
・・・横形のニップ、１１・・・・・・永久磁石、１２
・・・・・・合成糸、１３・・・・・・加熱ピン、１４
・−・・・・カラー、１５・・・・・・切欠、１６・・
・・・・底部、１７・・・・・・斜め面取り平面、１８
・・・・・・中央平面、１９・・・・・・縦軸線。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 特に合成糸の巻縮のための仮撚装置であって、仮燃
   回転軸小管を駆動するための２つの互いに平行な摩擦円
   板対と、両摩擦内板対の間の楔形のニップ内に仮撚回転
   軸小管を保持するための馬蹄形の磁石とを備えており、
   この磁石の各種が仮撚回転軸小管のカラーに磁気的に作
   用しており、かつこのカラーを受容すべく仮撚回転軸小
   管の回転軸線に対して平行に延在する半円形の横断面を
   有する切欠を備えている形式のものにおいて、前記仮撚
   回転軸小管８が、仮撚すべぎ糸１２の張力によって中立
   位置から軸方向へ変位したきいでも、前記カラー１４が
   所属の切欠１５の底部１６に依然として対向して位置す
   るように、磁石の各種（Ｎ。 Ｓ）が形成されており、かつ、前記中立位置ではカラー
   １４がそれぞれほぼ半周にわたり所属の極（Ｎ、Ｓ）に
   よって取囲まれており、かつ、各種（Ｎ、Ｓ）カへ仮撚
   回転軸小管８が偏位する方向に位置する側で斜め面取り
   されており、この斜め面取り平面１７が、両切欠１５の
   共通の中央平面１８に対して直角に位置していることを
   特徴とす仮撚装置。