JPS59114492A - ホウ酸水注入装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の技術分野〕 本発明は沸騰水形原子炉において炉水中にホウ配水を注
入する装置に関する。

〔発明の技術的背景〕

一般に沸騰水形原子炉は第１図に示すように構成されて
いる。すなわち、原子炉圧力容器２内には炉心４が設置
されており、この炉心４を冷却する炉水６が満たされて
いる。この炉水６は給水管８から供給され炉心４の周囲
に配置されたジェットポンプ１０によって炉心４下方か
ら上方へ流通す不゛ものである。ジェットポンプ１０に
は再循環配管１２に介挿された再循環ポンｆ１４によっ
て高圧水が供給される。前記原子炉圧力容器２下鏡部を
貫通して複数の制御棒駆動機構１６が取付けられておシ
、この制御棒駆動機構１６によって制御棒（図示せず）
が炉心４下部から挿脱操作され炉心４の反応度を制−ク
ー１−０− 御するように構成されている。

前記炉心４上方には蒸気発生器１８−が配置されておシ
、この蒸気発生器１８の上方にはさらに蒸気乾燥器２０
が設けられている。この蒸気乾燥器２０からの蒸気は主
蒸気管２２からタービン発電機（図示せず）へ供給され
る。前記原子炉圧力容器２頂部には蒸気逃し管２４が接
続されておシ、開閉弁２６を動作させて余剰蒸気を放出
するように構成されている。

前記原子炉圧力容器２下鏡部にはホウ酸水注入管２８の
一端が接続されておシ、この注入管２８の他端はホウ酸
水貯留タンク３０に接続されている。前記注入管２８の
途中にはポンプ３２が介挿されておシ、炉出力の異常上
昇時に中性子吸収材であるホウ配水を炉水６中に注入し
て炉出力を制御するように構成されている。したかって
、このポンプ３２は異常時のみディーゼルエンジンによ
って駆動されるものである。

〔背景技術の問題点〕

ところで、原子力発電設備では実際には起とυ得ない仮
想事故を想定して、このような仮想事故が万一発生した
としても安全性を確保できるように構成されている。

このような仮想事故の一種に制御棒によるスクラム動作
不能事故（以下Ａｎｔｉｃｉｐａｔｅ　Ｔｒａｎｓｉｅ
ｎｔＷｌｔｈｏｕｔ　Ｓｃｉａｍ：　ＡＴＷＳと称する
。）がある。こ↑ のＡＴＶｉ／Ｓ発生時には前記ポンプ３２によってホウ
配水を炉水６中に注入するのであるが、次の不具合があ
った。

前記ボンｆ３２はディーゼルエンジンで駆動されるもの
である。このため３２の吐出量が少なく前記ＡＴＷＳ時
に迅速に炉出力を低下させることができなかった。また
、ディーゼルエンジンの起動に失敗するとホウ配水の注
入が不可能となるおそれもあった。

〔発明の目的〕

本発明の目的は、沸騰水形原子炉におけるＡＴＷＳ発生
時に迅速に炉出力を低下させることができ、かつ信頼性
の高いホウ酸水注入装置を提供することにある。

〔発明の概要〕

本発明によるホウ酸水注入装置は、沸騰水形原子炉にお
ける原子炉圧力容器下鏡部の内部に連通して一端が接続
され他端がホウ酸水貯留タンクに接続された配管と、こ
の配管の途中に介挿され前記原子炉圧力容器からの蒸気
で駆動されるタービン駆動のポンプとを具備したもので
ある。したがって、大流量のタービン駆動ポンプでホウ
配水を供給するので迅速に炉出力を低下させることがで
きるのである。

〔発明の実施例〕

第２図ないし第３図を参照して本発明の一実施例を説明
する。なお、図中第１図と同様のものには同一符号を付
して説明文の重複を避ける。

第２図中゛１０２は炉水６中にホウ配水を注入する配管
であって、この配管１０２は原子炉圧力容器２の下鏡部
を貫通して一端が前記炉心４直下部まで延長されている
。配管１０２の他端はホウ酸水貯留タンク１０４に接続
されている。

この配管１０２の途中にはポンプ１０６が介挿されてい
る。このポンプ１′０６は蒸気タービン１０８で駆動さ
れる大吐出量のものである。前記タービン１０８には蒸
気配管１１０を介して原子炉圧力容器２内の余剰蒸気が
供給されている。この蒸気配管１１０の途中には開度調
整弁１１２が介挿されておシ、タービン１０８に供給さ
れる蒸気量を調整してポンプ１０６の吐出量を調整する
ように構成されている。

このような装置の動作を第３図を参照して説明する。第
３図は前記ＡＴＷＳ発生時の各プロセス量の変化を示す
特性図で、図中実線は従来の場合を示し破線は本実施例
装置の場合を示す。

まず、ＡＴＷＳが発生すると燃料棒温度Ｔ、炉心出力Ｗ
、炉内圧力Ｐがそれぞれ上昇する。炉内圧力ＰはＡＴＷ
Ｓ発生と同時に前記開度調整弁１１２が開弁されるので
従来の炉内圧力Ｐ！と比較して本実施例装置の炉内圧力
Ｐ２は低圧となる。

次に、ポンプ１０６の吐出圧が上昇し配９１０２からホ
ウ配水が炉心４直下部に注入されると（ＡＴＶＳ発生か
ら約１０秒後）本実施例装置の炉心出力Ｗ２　、燃料棒
温度Ｔ２は従来の炉心出力Ｗ１　、燃料棒温度Ｔｌ　と
比較して迅速に低下することになる。

以上の如き装置の効果を説明する。

前記ポンプ１０６はタービン１０８で駆動される大吐出
量のものなので大量のホウ配水を炉水６中に注入できる
。また、ホウ配水は配管１０２によって炉心４直下部ま
で案内されるのでさらに迅速に炉心４内ヘホク酸水を流
通させることかできる。したがって、従来と比較して迅
速に炉心出力Ｗ、燃料棒温度Ｔを低下させることができ
る。

さらに、タービン１０６は原子炉圧力容器２内の余剰蒸
気で駆動されるので前記ＡＴＷＳ時に余剰蒸気を消費し
て炉内圧力Ｐの上昇を緩和することができる。

前記ポンプ１０６はタービン１０８で駆動されるものな
ので、確実に起動しホウ酸水注入の信頼性を向上させる
ことができる。

なお、本発明のホウ酸水注入装置は以上の一実施例に限
定されるものではない。たとえば、従来のホウ酸水注入
装置と併設してさらに信頼性を向上させることもできる
。

〔発明の効果〕

以上説明したように本発明によれば、沸騰水形原子炉に
おけるＡＴＷＳ発生時に迅速に炉出力を低下させること
ができ、かつホウ酸水注入の信頼性を向上させることが
でき、その効果は大である。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来のホウ酸水注入装置を示す構成図、第２図
ないし第３図は本発明の一実施例を示す図で、第２図は
構成図、第３図は時間に対する燃料棒温度Ｔ、炉心出力
Ｗ、炉内圧力Ｐの変化を示す特性図である。 ２・・・原子炉圧力容器、４・・・炉心、６・・・炉水
）１０２・・・配管、１０４・・−ホウ酸水貯留タンク
、１０６・・・Ｉン７’、１０Ｂ・・・タービン、１１
０・・・蒸気配管、１１２・・・開度調整弁・

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. （１）沸騰水形原子炉における原子炉圧力容器下鏡部の
   内部に連通して一端が接続され他端がホウ酸水貯留タン
   クに接続された配管と、この配管の途中に介挿され前記
   原子炉圧力容器からの蒸気で駆動されるタービン駆動の
   ポンプとを具備したことを特徴とするホウ酸水注入装置
   。
2. （２）前記配管は原子炉圧力容器内において炉心直下部
   まで延長されていることを特徴とする特許請求の範囲第
   （１）項記載のホウ酸水注入装置。