JPS588664Y2 - パレツト - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はパレットに関し、特に詳述すれば、アルミニウ
ム合金からなるパレットに関する。

アルミ製パレットは、従来の木製パレットに較べて優れ
た利点を有する。

即ち、軽量であり、火災の危険も少なく、腐蝕もない。

さらに、洗浄、消毒用薬剤にも強く、このため、製薬、
食品、或は、化粧品工業界の如き、衛生管理を特に要す
る分野に広く利用されようとする傾向がある。

しかしながら、従来のアルミ製パレットは、市販アルミ
部品を適宜選択組合せてデツキボードおよび脚を構成さ
せていたに過ぎないことから、いくつかの不具合を生じ
ている。

第１の難点は、アルミ製パレットを構成するデツキボー
ドと脚との組付けが複雑であるため、工場組立が必要で
あり、このことから、輸送、在庫に大きなスペースを要
することである。

このことは、又、使用者に不使用時、分解保管を困難に
させることから、使用者側にも大きなスペースを要求さ
せることになる。

第２の難点は、パレットを構成する部品の一部破損の際
の部品交換が容易でないことである。

これは、部品組付が煩雑になっていることに原因して、
使用者が簡単に補修できないためである。

さらなる難点は、洗浄、消毒の際、その複雑構造が、パ
レットの全域を均一に洗浄、消毒を困難にさせることで
ある。

従って、アルミ製パレットの特性の一つである耐水およ
び耐消毒薬特性を充分に活用するに至っていない。

それ故に、本考案の目的は、簡単な構造で、充分な強度
を確保させ、さらに、前述した不具合を解消させたパレ
ットを提供することにある。

本考案は、前述した従来技術の不具合を解消させること
を意図したもので、この考案によれば、基本的には、ア
ルミ製のデツキボードに設けた複数個の支持片を脚に設
けた突起の溝に係合させ、さらに、デツキボードの長手
方向の動きを規制するために、両側支持片間の支持片の
溝を脚の突起に係合させる技術手段を用い、前述した不
具合を解消させる効果に加え、簡単な構造で充分な強度
を確保させる効果を呈する。

本発明によれば、デツキボードおよび脚を有するアルミ
製パレットに於て、前記デツキボードには、その上面か
ら垂下する複数個の支持片を設け、両外側の前記支持片
の先端にはフランジを一体に形威し、前記フランジの少
なくとも一方は外向きとなっており、前記脚の上壁面に
は前記フランジγ ７／と係合可能な溝１５．１６を有
する複数個の第１および第３の突記１２，１４を設け、
さらに、前記周外側支持片間の支持片の先端に設けた溝
８が前記デツキボードの第２の突起１３に係合可能であ
ることを特徴とするパレットが提供される。

好ましくは、他方の前記フランジを外向きに形成させる
。

本考案の実施例を述べる。

第１図に示されるようにパレット１は、複数個のデツキ
ボード２と脚３とより構成される。

複数個のデツキボード２は、所定間隔をとって並設され
、該デツキボード２の長手方向とは直角に配される脚３
に支持される。

デツキボード２は、第２図に示されるように、上壁面４
より離間した三本の支持片５ 、５’、 ６が垂下する
ような形に押出されたアルミ型材より成る。

デツキボード２の両側壁を形成する対の支持片５，５′
の下端には外向きのフランジ７ｄ′を一体成形させる。

又、両支持片５，５′間の支持片６には溝８設ける。

脚３は、第２図に示すように、中空形状をなし、その内
壁面には、対向する突片９を設けて剛性を保持させると
よい。

脚３の上壁面１０には、対の離間したその長手方向に一
体に延在する角状の突起１１を設ける。

該対の突起１１には、次のような形状が得られるように
加工される。

突起１１は、第１の突起１２、第２の突起１３および第
３の突起１４となるように、夫々が離間するように切断
される。

第１の突起１２の第２の突起１３と向い合う面には、脚
３の土壁面１０に沿う溝１５を形成させる。

同様に、第３の突起１４の第２の突起１３と向い合う面
には、脚３の上壁面１０に沿う溝１６が形成される。

溝ｉｓ、ｉｓは、デツキボード２のフランジ１，１を収
納させるに適する大きさであり、又デツキボード２の支
持片６の溝８の幅は、突起１３の幅に合せ、該突起１３
が溝８に嵌合可能にさせる。

前述した如き第１−３突起からなる組を、脚３に支持さ
れようとするデツキボード２の数に応じた数たけ、脚３
の上壁面に形成させる。

次に、デツキボード２の脚３への取付を説明する。

第１の突起１２の溝１５に、デツキボードの支持片５の
フランジｌを挿入し、次いで支持片６の溝８を第２の突
起１３内に嵌合させながら、他方の支持片５′を内方に
弾性変形させて、他方の支持片５′のフランジＴ′を第
３の突起１４の溝１６に収容させる。

デツキボード２の突起１１に沿う方向の動きおよび上下
方向の動きは、支持片５，５′のフランジ７、Ｔ′と突
起１２．１４の溝１５．１６との嵌合により制約され、
さらに、デツキボード２のその長手方向の動きは、第２
の突起１３と支持片６の溝８との嵌合により制約され、
かくして、デツキボード２は、脚３に強固に支持される
ことになる。

隣り合う次のデツキボード２は、次の突起の組に、同様
に支持される。

又、一つのパレット１には、複数個の脚３が用いられる
が、同様にして、夫々、デツキボードを脚に支持させる
。

第４図に本考案の別の実施例を示す。

第２図に示す例では、脚３の支持片５，５′に設けたフ
ランジ７、Ｔ′が外向きに延在していたが、本例では、
一方のフランジ１１が内向きに成形される。

この内向きフランジ１７は、好ましくは、かぎ状にする
。

脚３の土壁面１０には、一方の面に上壁面１０に沿う溝
１８を有する第１の突起１９と、第１の突起１９とは離
間して設けられ且つ第１の突起１９と対向する面には、
上壁面に沿う溝２１を有する第２の突起２０が設けられ
る。

かように形成された第１および第２の突起１９．２０の
組を、取付けられようとするデツキボードの数に応じて
、脚３の土壁面１０に形成させる。

又、第１の突起１９は、デツキボード２の支持片６の溝
８に受けるに充分な長さを有する。

かように形成されたデツキボード２は、支持片２２の内
向きフランジ１７を、第１の突起１９の溝１８に係合さ
せながら、支持片６の溝８を突起１９に嵌合させ、次い
で、他方の支持片２２′の内方に弾性変形させながら、
他方の支持片２２′のフランジ２３を、第２の突起２０
の溝２１に嵌合させる。

かくして、デツキボード２は、脚３に支持され、且つ脚
およびデツキボードの長手方向に沿うデツキボード２の
動きは、支持片により制約される。

前記した構成で、フランジおよび溝の大きさ及び形状は
、両者の嵌合を可能にし且つ強固に係合されるように選
択される。

又、デツキボードの脚からの取外しは、一方のフランジ
が溝から離脱可能な範囲迄、一方の支持片を弾性変形さ
せ、フランジを溝から解放し、次いで、他方のフランジ
を溝から外し、同時に、突起と支持片の溝とを離すこと
で可能である。

以上説明した実施例から明らかなように、アルミニウム
合金押出型材からなるデツキボードに設けたフランジを
、アルミニウム合金押出型材からなる脚の突起に係合さ
せ、且つデツキボードの支持片と突起とを嵌合させてデ
ツキボードの前後、左右の動きを制約させる簡単な構成
で、パレットの組立が可能である。

脚へおよび脚からのデツキボードの着脱は、デツキボー
ドの一方の支持片を弾性変形させるので良いから、きわ
めて容易である。

さらに、デツキボードと脚とは、フランジと溝との係合
で支持される構成であるから、洗浄および消毒を完全に
成すことができるっ 前述した支持片の弾性変形は、たとえば、フランジの下
拵を曲壁面とし、同様に、フランジを受ける溝の上方壁
面に曲壁面を設け、円曲壁面を接触させながら下向きの
力を印加させ、フランジを一方向に弾性変形させながら
、フランジと溝とを係合させることもできる。

本考案の如く支持片に設けたフランジの少なくとも一方
が外向きに形成されていると、溝とフランジとの係合が
容易に確認できると共に、この係合作業はきわめて容易
である。

前述した実施例では片面にデツキボードを設けたが、脚
下壁に突起を設け、同様手段でデツキボードを装着し、
両面使用を可能にさせてもよい。

さらに、第４図に示すように、デツキボードの外表面に
合成ゴム或は合成樹脂を、アリ溝を利用して固定し、滑
り止２５とすると、パレット上の荷の自由な動きを止め
ることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図はパレットの斜視図、第２図はデツキボードと脚
の溝威を示す部分拡大図、第３図はフランジと溝との係
合関係を示す断面図、第４図は別の実施例を示す断面図
である。

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. （１） デツキボードおよび脚を有するアルミ製パレ
   ットに於て、前記デツキボードには、その上面から垂下
   する複数個の支持片を設け、両外側の前記支持片の先端
   にはフランジを一本に形成し、前記フランジの少なくと
   も一方は外向きとなっており、前記脚の土壁面には前記
   フランジ１゜７′と係合可能な溝１５，１６を有する複
   数個の第１および第３の突起１２，１４を設け、さらに
   、前記円外側支持片間の支持片の先端に設けた溝８が前
   記デツキボードの第２の突起１３に係合可能であること
   を特徴とするパレット。
2. （２）第（１）項のパレットに於て、他方の前記フラン
   ジが外向きに形威されていることを特徴とするパレット
   。