JPS588498B2 - 写真記録用材料 - Google Patents

写真記録用材料

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JPS588498B2
JPS588498B2 JP49067299A JP6729974A JPS588498B2 JP S588498 B2 JPS588498 B2 JP S588498B2 JP 49067299 A JP49067299 A JP 49067299A JP 6729974 A JP6729974 A JP 6729974A JP S588498 B2 JPS588498 B2 JP S588498B2
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JP49067299A
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稲山隆之
中桐孝志
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Fuji Photo Film Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は表面活性化処理した高分子物質、あるいは未処
理高分子物質上に金属弗化物を有し、かつ該金属弗化物
上に透明で、かつ電導性をもつ金属酸化物半導体層を有
する写真記録用材料に関する。
特に低湿度下でも、顕著な帯電防止効果を有する写真記
録用材料に関するものである。
高分子支持体は殆んど全て常温常湿下で1013Ω以上
の表面抵抗率を有している。
ところが常温常湿下で1013Ω以上の表面抵抗率を有
するような支持体では、それの製造工程、加工工程にお
いて、あるいは写真フィルムや衣服としての使用時にお
いて種々のトラブルが生ずる。
たとえば、従来接触摩擦によって生じた蓄積静電荷、即
ち静電気による不快感、塵埃の付着、火花放電による引
火性物質への引火、スタチツクマーク(写真フイルムで
は蓄積された電荷が放電するとフイルム面は感光し現像
した際点状ないしは樹枝状の線斑が生じる。
これをスタチツクマークと呼称している。
)などの様々なトラブルが避けられなかった。これら種
々の幣害をもたらす高分子物質の帯電防止法としては、
たとえば従来 (1)高分子物質にあらかじめ帯電防止剤を混入する練
込み型のもの、(これらについて、必要ならば、特公昭
38−10326号、特公昭38−10327号のイミ
ダゾリン型金属塩を用いるもの、米国特許第2,5 7
9,3 7 5号、同2,8 3 6,5 1 7号
、特公昭40−7366号などの4級アンモニウム塩を
用いるもの、米国特許第2, 9 7 8, 4 4
0号のアルキルアリルスルホン酸塩などの有機物を用い
るもの、あるいは又、米国特許第2,7 5 8,9
8 4号にみられるような酸化マグネシウム、米国特許
第2,8 8 7,6 3 2号、同2,9 4 0,
9 4 1号、同3,0 6 2,7 0 0号にみら
れるような酸化亜鉛、酸化チタンなどの金属化合物を用
いるものなど参照) (2)高分子物質上に帯電防止剤を塗布する塗布型のも
の(必要ならばたとえば、米国特許第2,6 1 4,
9 8 4号のアルキルスルホン酸塩を用いるもの、米
国特許第2,8 7 6,1 2 7号の4級アンモニ
ウム塩を用いるもの、米国特許第2,9 5 5,9
6 0号の多価アルコールを用いるものなどの有機物を
用いるもの、あるいは特公昭35−6616号、特公昭
40−24890号にみられるような酸化チタン、酸化
スズなどの金属酸化物を用いるものなど参照)の2つの
方法がある。
ところが、これらの方法にはそれぞれいくつかの欠点が
ある。
たとえば、練込み型方法では混入する帯電防止剤の量が
多量でないと効果がないか又は少なく、また塗布型の方
法では支持体を溶解もしくは膨潤させる有機溶剤を使用
することが不可欠であるため塗布後、高温での乾燥によ
り支持体の平面性を害したり、排溶剤、排ガスなどの処
理上、公害を発生する原因となるという問題があった。
又、用いる帯電防止剤についてもアルキルスルホン酸塩
や、4級アンモニウム塩などのような有機の帯電防止剤
を用いた場合は表面抵抗率の湿度依存性が大きく、湿度
が低くなると乾燥により吸着水の放出が起きて極端に表
面抵抗率が大きくなり、帯電防止機能を失ってしまう、
という欠点があった。
金属酸化物を用いたものについては、塗布または練込時
に有機溶剤を使用するため、上記のような排溶剤による
公害上の問題が常につきまとっている。
またこれらは、いずれも金属酸化物の粒子が分散した形
をとって層を形成しているため塗布又は練込み量を多く
しないと電導性が悪く、帯電防止効果がおちる。
かつ又、粒子が分散しているため透明性は良好でないな
どの難点があった。
このように、塗布方法を用いるもの、練込み方法を用い
るものはいずれも種々の欠点を有していた。
ところで、これらの欠点を有しない方法として、分野は
異るが、最近、金属や金属酸化物を溶剤を用いないで薄
く一様な連続層として、形成させる方法とくに、金属、
金属酸化物を真空下で支持体上に沈着させる所謂真空蒸
着法がある。
真空蒸着法によって形成させた蒸着層からなる帯電防止
法としては、たとえば、電子ビーム記録材料の帯電防止
に金属を蒸着したものがある。
(必要ならば、英国特許第1,3 4 0,4 0 3
号米国特許第3,3 3 6,5 9 6号など参照)
ところでこの方法では電子ビーム記録材料に関するもの
であるために、設けられた金属蒸着層を単に電子線が透
過すればよいという条件しか満たしていない。
つまり、この方法は電子線に比して著しくエネルギーの
小さい光線、特に写真感光材料の分野で重要な可視光に
対してはそれが透過しなくても差支えない。
即ち、潜像形成時には不透明であってもよいというもの
である。
併し乍ら一般の写真記録用材料、とくに透明性が不可欠
であるネガフイルム、映画用フィルム、Xrayフィル
ム、航空用フイルムなどでは、帯電防止効果を有する蒸
着層は透明性を保持していなければ実用にならないもの
である。
ところで、ごく最近になって、このような蒸着法を写真
記録用材料の帯電防止法として用いる試みもなされはじ
めた。
すなわち高分子支持体層と写真乳剤層の中間層に金属と
無機酸化物の混合物の層を形成させる方法が開発された
そこでは80〜30重量%のクロム、銀、ニッケル又は
銅などの金属単独もしくはこれらの二種以上の混合物と
20〜70重量%のシリコン、マグネシウム、タンタル
、チタン、硅素などの酸化物との混合物からなる中間層
が帯電防止層として設けられた。
特許請求の範囲の記載から、これらの金属の中でも特に
クロムが秀れているとされている。
この方法では前述した如き、有機物を用いた場合の湿度
による耐電防止能の大巾な変化あるいは、無機物粒子を
用いた場合の不透明性あるいは不均一性などの欠点は改
良されている。
併し、より透明性を必要とするものについて、これらの
手法によるものではまだ充分ではない。
一方、蒸着膜と高分子支持体との接着力を増加させる目
的での表面処理法としては、高分子支持体表面上へ電子
線を照射する方法(例えばG.M.Sessler.J
.E .West , F .W. Ryan an
d H.Schonhorn:Journal of
Applied Pol−ymer Science
17 3199〜3209(1973)を参照)、グ
ロー放電処理法(例えば、L.Hol land″Va
cuum Deposition of ThinFi
lms” P 6 4 , Chapmann & H
all Ltd.1961)、あるいは高分子支持体を
プラズマ放電雰囲気中にさらす方法(例えば特開昭48
−65271号参照)などが知られている。
また一般にガラス表面はグロ一放電雰囲気中のイオン衝
撃により清浄化され、蒸着膜との接着力が向上すること
はよく知られたことである。
(例えば“薄膜工学ハンドブック”I−178(オーム
社1964年刊) , G.Maissel and
R.Glang“Handbook of Thin
Film Technology”6−4 1 ( M
aGlaw Hi llje 1 9 7 0年刊)な
ど参照)併し乍ら高分子物質に表面活性化処理を施すこ
とにより蒸着薄膜の電導度が向上することについては何
ら知られていない。
高分子物質上に種々の表面活性化処理を施し、該表面処
理上に透明電導層を形成させることを試み種々の利点を
有する本発明に達したものである。
また高分子物質上に金属弗化物層を形成させ、該層上に
金属酸化物半導体層を設け透明電導性の向上を試みたと
ころ、とくに優れた薄膜を得ることに成功し、本発明に
達したものである。
本発明は写真記録材料の帯電防止性を著しく改良したも
のである。
第1に毒性がないか、もしくは著しく低い金属を用いる
ものである。
第2に酸もしくはアルカリに対して安定な金属を用いる
ものである。
第3に単体を用いるものである。
第4に均一な組成を容易に与えうるものを用いるもので
ある。
第5に非常に安価でかつ効果的な金属を用いるものであ
る。
第6に金属酸化物半導体(金属を蒸着後、酸化処理を施
すことにより得たものである)を用いるものである。
以下に本発明の構成要件について詳細に説明する。
まず本発明に用いられる高分子支持体としては、通常の
熱可塑性及び熱硬化性高分子物質が有効である。
前述した如く一般に高分子支持体は1 013Ω以上の
表面抵抗を有しているのが、本発明の手法により表面抵
抗率を容易に1011Ω以下にまで下げることができる
ので高分子物質の素材に対する制約はないし、顔料、増
白剤、帯電防止可塑剤などを含有していてもよい。
高分子物質としては、通常の高分子化学の分野で所謂高
分子物質の他にオリゴマー、初期縮合物として知られて
いるものも包含する。
即ち、所謂不飽和結合の関与した付加重合体、開環重合
体、重縮合物などの合成樹脂、合成繊維、合成ゴムとし
て知られている合成高分子物質、天然ゴム、セルロース
、ゼラチン、蛋白質、紙、木材などの天然高分子物質、
あるいはこれらの誘導体などがある。
たとえば、合成高分子物質については、 オレフィン類、アリル化合物類、ハロゲン化オレフィン
類、スチレン類、ヘテロ環ビニル類、アセチレン類、ア
レン類、ブタジエン類、N−ビニル化合物類、ビニルエ
ステル類、ビニルエーテル類、ビニルケトン類、アクリ
ル酸類、アクリロニトリル類、アクリルアミド類、メタ
クリル酸類、オキシラン類、ラクタム類、 などの単量体の単独もしくは共重合物がある。
あるいは又、ボリイミン、ポリエステル、ポリエーテル
、ポリカーボネート、ポリスルフィド、ポリスルホン、
ポリスルホンアミド、ポリベブチド、ポリアミド、ポリ
イミド、ポリウレタン、ポリ尿素、ポリ酸無水物、アル
キツド樹脂、不飽和ポリエステル、エポキシ樹脂、ケト
ン樹脂、フェノール樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、フ
ラン樹脂、キシレン樹脂、トルエン樹脂、アニリン樹脂
、ジアリルフタレート樹脂、シリコン樹脂などの熱可硬
性、熱可塑性の樹脂あるいは硬化させた樹脂など様々な
ものがある。
たとえばポリ塩化ビニル、ポリ 臭化ビニル、ポリフツ
化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリ酢酸ビニル、塩素
化ポリエチレン、塩素化ポリプロピレン、臭素化ポリエ
チレン、塩化ゴム、塩化ビニルーエチレン共重合体、塩
化ビニループロピレン共重合体、塩化ビニルースチレン
共重合体、塩化インブチレン共重合体、塩化ビニルー塩
化ビニリデン共重合体、塩化ビニルースチレンー無水マ
レイン酸三元共重合体、塩化ビニルースチレンーアクリ
ロニトリル共重合体、塩化ビニルーブタジエン共重合体
、塩化ビニルーイソブレン共重合体、塩化ビニルー塩素
化プロピレン共重合体、塩化ビニルー塩化ビニリデンー
酢酸ビニル三元共重合体、塩化ビニルーアクリル酸エス
テル共重合体、塩化ビニルーマレイン酸エステル共重合
体、塩化ヒニルメタクリル酸エステル共重合体、塩化ビ
ニルーアクリロニトリル共重合体、内部可塑化ポリ塩化
ビニル、塩化ビニルー酢酸ビニル共重合体、ポリ塩化ビ
ニリデン、塩化ビニリデンーメタクリル酸エステル共重
合体、塩化ビニリデンーアクリロニトリル共重合体、塩
化ビニリデンーアクリル酸エステル共重合体、クロロエ
チルビニルエーテルーアクリル酸エステル共重合体、ポ
リフツ化ビニリデン、ポリテトラフルオロエチレン、ポ
リクロロプレンなどの含ハロゲン合成樹脂、ポリエチレ
ン、ポリプロピレン、ポリブテン、ポリ−3−メチルブ
テンポリ−1,2−ブタジエン、などのα−オレフイン
共重合体、エチレンープロピレン共重合体、エチレンー
ビニルエーテル共重合体、エチレンープロピレン−1,
4−へキサジエン共重合体、弗素化ポリエチレン、エチ
レンー酢酸ビニル共重合体、コポリブデン−1−プロピ
レン共重合体、ブタジエンーアクリロニトリル共重合体
およびこれらの共重合体とハロゲン含有樹脂とのブレン
ド品、アクリル酸メチルエステルーアクリロニトリル共
重合体、アクリル酸エチルエステルースチレン共重合体
、メタクリル酸メチルエステルーアクリロニトリル共重
合体、メタクリル酸メチルエステルースチレン共重合体
、メククリル酸ブチルエステルースチレン共重合体、ポ
リアクリル酸メチル、ポリーα−クロルアクリル酸メチ
ル、ポリアクリル酸メトキシエチルエステル、ポリアク
リル酸グリシジルエステル、ポリアクリル酸ブチルエス
テル、アクリル酸−アクリル酸ブチル共重合体、アクリ
ル酸エステルーブタジエンースチレン共重合体、メタク
リル酸エステルーブタジエンースチレン共重合体、重量
比が67/23/7/3のメタクリル酸メチル/アクリ
ル酸エチル/2−ヒドロキシエチルアクリレート/メタ
クリル酸共重合体、重量比が72/17/7/3のメタ
クリル酸メチル/アクリル酸エチル/2−ヒドロキシエ
チルアクリレート/メタクリル酸共重合体、重量比が7
0/20/7/3のメタクリル酸メチル/アクリル酸エ
チル/2−ヒドロキシエチルアクリレート/メタクリル
酸共重合体、重量比が70/20/7/3のメタクリル
酸メチル/アクリル酸ブチル/2−ヒドロキシエチルア
クリレート/メタクリル酸共重合体、などの如きアクリ
ル樹脂、ポリスチレン、ポリーα−メチルスチレン、ス
チレンーフマル酸ジメチル共重合体、スチレンー無水マ
レイン酸共重合体、スチレンーブタジエン共重合体、ス
チレンーブタジエンーアクリロニトリル共重合体、ポリ
−2,6−ジメチルフエニレンオキサイド、スチレンー
アクリロニトリル共重合体、ポリビニルカルバゾール、
ポリーp−キシリレン、ポリアセタール、ポリビニルア
ルコール、ポリビニルホルマール、ポリビニルアセター
ル、ポリビニルブチラール、ポリビニルフタレート、セ
ルローズ、メチルセルローズ、エチルセルローズ、ブチ
ルセルローズ、ヒドロキシエチルセルローズ ヒドロキ
シプロピルセルローズ セルローステトロハイドロフタ
レート、酢酸セルロース、酪酸セルロース、カルボキシ
メチルセルロース、酪酸酢酸セルロール、ニトロセルロ
ーズ、セルローズフタレート、パルプ、ナイロン6、ナ
イロン66、ナイロン12、メトキシメチル−6−ナイ
ロン、ナイロン6,10、ポリカブラミド、ポリーN−
ブチルーナイロン−6、ポリエチレンセバケート、ポリ
ブチレングルタレート、ポリへキサメチレンアジペート
、ポリブチレンイソフタレート、ポリエチレンテレフタ
レート、ポリエチレンアジペートテレフタレート、ポリ
エチレン−2,6−ナフタレート、ブリジエチレングリ
コールテレフタレート、ポリエチレンオキシベンゾエー
ト、ビスフェノールA−イソフタレート、ポリアクリロ
ニトリル、米国特許第3,7 9 4,5 4 7号記
載の如きポリイミド、ビスフェノールA−アジペート、
ガラス繊維強化不飽和ポリエステル、ポリへキサメチレ
ンーm−ベンゼンジスルホンアミド、ポリ4,4′−オ
キシジフエニル尿素−2 , 4−トリレン尿素、メチ
レンビス−4−フエニレン尿素、グアナミンーメラミン
ーホルマリン樹脂、ポリテトラメチレンヘキサメチレン
カーボネート、ポリエチレンメチレンビス−4−フエニ
レンカーボネート、ビスフェノールA−ポリカーボネー
ト、ポリエチレンテトラスルフイド、ポリエチレンオキ
サイド、ポリテトラヒドロフラン、ポリビスクロルメチ
ルオキセタン、ポリオキシメチレン、ブチルゴム、ネオ
ブレンゴム、ポリイソブレン、コポリプロピレンーイソ
ブレン、スチレンーブタジエンゴム、シリコンゴム、ポ
リへキサメチレン尿素、ポリジメチルシロキサン、ポリ
メチルフエニルシロキサン、ゼラチン、フタル化ゼラチ
ン、マレイン化ゼラチンなどのアシル化ゼラチン、アク
リル酸、メタクリル酸なとのα,β一不飽和酸、もしく
はこれらのアミドをセラチンにグラフトさせたクラフト
化ゼラチン、でんぷん、ヒドロキシエチルでんぷん ヒ
ドロキシプロピルでんぷんなどのでんぷん類、シエラツ
ク、ポリグリセロールモノアクリレート、ポリビニルピ
ロリドン、ビニルピロリドンー酢酸ビニル共重合体、ク
マロンーインデン樹脂、カゼイン、アカロース、アルギ
ン酸ソーダ、デキストラン、アラビアゴム、アルブミン
、ポリサツカライド、ポリアクリルアミド、ポリトリメ
チルビニルベンジルアンモニウムクロライド、ポリジア
リルジメチルアンモニウムクロライド、などがある。
これらは用途により単独でも使用されるが、これらの樹
脂のブレンド物、クラフト重合物、共重合物、ブロック
共重合物など、あるいはこれらの混合したもの、あるい
は積層したものでもよい。
これらの形状については、成型物、フィルム、糸状のも
の、筒状のもの、あるいは場合によっては粒子状のもの
でもよい。
これらの形状、大きさ、組成などは用途により大巾に変
更できるものであり、特に限定されるものではない。
これらの高分子物質中には、通常は種々の添加剤が含有
されている。
それらの化合物としては分野によって異るが一般的には
、酸化防止剤、安定剤、可塑剤、充填剤、染料、顔料、
帯電防止剤などがある。
酸化防止剤としては、たとえば、2,6−ジーt−ブチ
ルーp−クレゾール、2,2′−メチレンビス−6−t
−ブチルー4−メチルフェノール、ジブチルジチオカル
バミン酸亜鉛、トリフエニルホスファイト、α−シアノ
ーβ−フエニル桂皮酸ベンジル、ベンゾトリアジニルフ
ェノール、などがあり、 可塑剤としては、たとえばジブチルフタレート、ジオク
チルフタレート、ジオクチルアジペート、ブチルベンジ
ルフタレート、エポキシ化大豆油、リン酸トリクレジル
、リン酸トリオクチル、ジエチレングリコールジアジペ
ート、トリブチルアセチルシトレート、などがある。
染料、顔料としては、フタロシアニン、フタロシアニン
ブルー、ジメシジノアンスラキノン、酸化チタン、ガラ
スヒーズ、亜鉛華、酸化ジルコニウム、キナクリドンス
ルホンアミドなどがある。
安定剤としては、トリスースチレネーテドフェノール、
フエニルーβ−ナフチルアミン、ビスヒドロキシフエニ
ルシクロヘキサンなどがある。
これらの添加剤の種類、高分子物質との最適組合せ、添
加量などについては、既にプラスチックスの分野で良く
知られており、従来技術を参酌することが好都合である
(たとえば、プラスチツク加工技術便覧、日刊工業新聞
社、東京、1969年、無機有機工業材料便覧、東洋経
済新報社、東京、1960年など参照のこと) 以下に、記録材料の分野での用途の点から、高分子支持
体、さらにはその上に親水性層、特に写真乳剤層が塗布
された物品について詳細に説明を加える。
すなわち、本発明に用いられる高分子支持体としては、
特に写真用として好適なものとして透明性、可撓性その
他の力学的性質などの点から、セルロースアセテート、
セルロースアセテートプロピオネート等のセルロース誘
導体、ポリスチレン、スチレンープタジエン共重合体、
ポリα−メチルスチレン等のスチレン系ポリマーポリエ
チレンテレフタレート、ポリへキサメチレンテレフタレ
ート、ポリエチレンナフタレート等のポリエステル類、
ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフイン類、
ポリカーポネート、紙などがある。
さらに、支持体は透明でも良いし、X線フイルムにおけ
るように染料を含んでいてもよく、二酸化チタンの如き
白色染料を加えたもの、紙の上にプラスチックをラミネ
ートしたラミネートフィルム、又特公昭47−1906
8号公報の如く表面処理したプラスチックフイルムであ
ってもよい。
これらはその膜厚についての制限はなく、約10〜50
0μ程度で目的に応じて巾広く変更することができるし
、形状は必ずしも膜のみに限定されるものでない。
次に本発明で使用される導電層の構成物質としては、チ
タン(Ti) ジルコニウム(Zr)、バナジウム(
V)、ニオブ(Nb )から選ばれる金属の酸化物が用
いられる。
特に、これらの中でもその耐薬品性、比重、価格、取り
扱い易さなどの点から、チタン化合物が最も好都合であ
る。
又、この金属酸化物半導体層の上には必要に応じて、ハ
ロゲン化銀、もしくは銀現像核を含有する白黒、カラー
などの写真乳剤層あるいは非銀塩有機感剤層などが塗布
される。
前記の金属酸化物半導体層を、金属弗化物層上に設ける
には、前記の金属を単独もしくは組合せて高真空下(た
とえば1 0−4Torr〜1 0 ’Torr )
で間接抵抗加熱法、あるいは電子ビーム加熱法により蒸
発せしめ、その蒸気を支持体表面に凝縮せしめることに
より、金属又は金属酸化物の蒸着膜を支持体表面に形成
せしめ、次いでこの膜を強制酸化させることにより得ら
れる。
また強制酸化処理法としては減圧下(たとえば真空度1
0Torr〜1 0−3Torr)であるいは酸素置
換された減圧下(たとえば真空度10Torr〜1 0
−”Torr)でのグロー放電、無電極放電及び大気圧
下での陽極酸化、有機酸化剤による酸化などのさまざま
の酸化の方法がある。
これらの強制酸化処理法としては、従来公知の酸化方法
がいずれも適用でき、公知の装置を用いて行うことがで
きる。
たとえばグロー放電については、米国特許第3,057
,792号、無電極放電については米国特許第3,4
6 2,3 3 5号などに記載がある。
このような酸化の工程を経ることにより蒸着層の凝集力
を高め膜強度を強くし、かつ蒸着膜の透明性をあげるこ
とができることが判明した。
又、膜の表面抵抗率のみに関しては強制酸化処理をしな
い状態の膜の方が、寧ろやや低い傾向がある。
次に本発明の高分子支持体の表面活性化処理法としては
、グロー、無電極放電、電子線照射、火炎、コロナ放電
などがあげられる。
これらの中でも処理の効率、工程の簡便さなどからグロ
ー放電、無電極放電がもつとも好適である。
また放電の雰囲気気体としては酸素、窒素、空気、アル
ゴンなどがあげられ、特に処理の効率の点で酸素雰囲気
が最も効果的である。
又、不思議なことに、一旦表面活性化処理を行ったのち
、通常の温度、湿度(たとえば23°C,65%RH)
雰囲気に、長時間(たとえば24時間以上)放置すると
、表面活性化処理の効果は著しく減少する。
この理由は、通常写真材料の分野の処理の場合とは全く
異なり、明白ではない。
発明者らは一応活性化された表面が湿気又は空気中の酸
素により不活性化されることによるものではないかと考
えている。
表面活性化処理の効果は、活性化処理した支持体上に付
着する蒸着膜の厚さによっても異ってくるが、例えば支
持体に表面活性化処理した100μのポリエチレンテレ
フタレートを用い、これに膜厚が65Åになるようにチ
タンを蒸着し、強制酸化処理を行って得た酸化チタン膜
の0,Dは0.05であり、表面抵抗率は3×10’Ω
となった。
一方、表面活性化処理しない厚さの100μのポリエチ
レンテレフタレートに、蒸着、強制酸化を上記酸化チタ
ン膜を得たときと同一条件にて行って得られた酸化チタ
ン膜の0 ,D1は0,05であるが、表面抵抗率は1
×106Ωであった。
即ち、同一透明度の薄膜において表面抵抗率を一桁以上
下げることができたことになり、表面活性化処理によっ
て導電性を顕著に向上せしめうろことを見い出した。
籾て、一般に膜厚が100Å以下の蒸着膜においては、
膜構造は連続一様ではなく、島状に凝集している。
これは基板面に到着した原子が基板面上の吸着Site
に捕えられるまでに動きまわることにより生ずると考え
られている。
(例えば三宅清司著・薄膜の基礎技術・(朝倉書店19
69年)、“薄膜工学ハンドブック゛(オーム社196
4年刊)) 即ち、蒸着膜の初期形成段階における核生成及び生長は
、蒸着速度、真空度、基板温度を一定にしても蒸着原子
、分子が付着する基板の表面状態に大きく依存するわけ
である。
即ち、表面活性化処理により、蒸着原子が付着する吸着
S ite数が増加し、より多数の島が生ずることによ
り100Å以下の同一膜厚の薄膜では統計的に島と島の
距離が短くなり、電導性が向上したものと考えられる。
本発明の金属の蒸着において膜厚が100Å以下のうす
い膜では、高分子支持体の表面活性化処理は、電導性向
上に顕著な効果を持っていることが判明した。
次に高分子支持体上に金属弗化物を蒸着したのち、該層
上に金属酸化物半導体層を設けることにより、金属酸化
物半導体層だけの場合よりも、同一透明度を有する薄膜
において導電性が顕著に向上することが見出されたので
これについて述べる。
金属弗化物としては氷晶石(Na3AlF6)、弗化マ
グネシウム(MgF2)、弗化リチウム(LiF)、弗
化カルシウム( CaF2 )、チオライト(Na 5
Als F 14 )などがあげられる。
高分子支持体として厚さ100μのポリエチレンテレフ
タレートを用い、氷晶石を200Å蒸着し、更に該層上
にチタンを蒸着し、強制酸化処理を施し酸化チタン膜を
形成させた。
このときの氷晶石層と酸化チタン層の0,Dの和は0.
05で、表面抵抗率は2X10’Ωとなった。
一方、先に述べたように氷晶石が蒸着されていないポリ
エチレンテレフタレ一ト上にチタンを65Å蒸着し、強
制酸化処理を行って得られた酸化チタン1層だけの0.
D.は0,05で、表面抵抗率は1×106Ωであった
(酸化チタン作成時のチタンの蒸着条件及び強制酸化処
理条件は一定とした。
)即ち同一透明度を有する薄膜において表面抵抗率を一
桁以上下げることができたことになり、顕著な導電性の
向上が達せられた。
これは蒸着原子が付着する基板表面がポリエチレンテレ
フタレートから氷晶石に変ったことによって、基板上の
蒸着原子の付着が一様になり、前記表面活性化処理の場
合と同様に統計的に金属酸化物の島と島の距離が短かく
なったことによるものと考えられる。
金属弗化物層の膜厚は100Å以上ならば本発明の効果
が得られる。
100Å以下の場合には蒸着膜が連続層とならないので
導電性向上の効果は減少する。
厚みは約1500Å位まで設けることはさしつかえない
が、操作と効率の点からは約100〜500Å程度が好
適である。
強制酸化処理法としては、酸化の効率、工程上の簡便さ
などからグロー放電、無電極放電などがもつとも好適で
ある。
又、蒸着膜の光学濃度を同一量だけ下げる(即ち透明に
する)に要する酸化処理時間は真空度によって大きく異
なっている。
有電極グロー放電による酸化処理では真空度がI×10
−2Torrから6×10−2Torrの範囲で行うと
処理時間が短かく最も効果的である。
一方無電極放電では真空度がI Torrから5 To
rrの範囲で酸化処理時間が短かく顕著な効果がある。
さて本発明の蒸着支持体を作成する装置としては、従来
公知の間接抵抗加熱型あるいは電子ビーム加熱型の真空
蒸着装置を用いることができる。
(例えば沢木司著;真空蒸着、(日刊工業刊東京、19
62、三宅清司著;薄膜の基礎技術(朝倉書店東京、1
969刊)、L.Maisseland R.Glan
g;Hand book of ThinF ilm
Tech−nology (MacGlaw−Hi 1
1社刊)NewYork , 1 9 70など参照の
こと)蒸着温度は蒸着する金属の種類と金属の沸点が真
空度により異ることを考慮し決めればよい。
例えば真空度がI×10”−’Torrでは、チタン、
ジルコニウム、バナジウムの蒸気圧はそれぞれ1570
°C,2000’C , 1 6 3 0℃であるので
蒸着温度を蒸気圧以上の温度に設定すれば好都合に蒸着
できるわけある。
又、ポリエチレン、ポリスチレンなどのように耐熱性の
悪い高分子支持体に対して蒸着する場合には、支持体を
冷却しながらこの操作を行なえばよい。
一般に沸点以上の温度では蒸着温度が高い程、蒸着速度
は早くなるが、これらの条件は製造条件に応じて適宜選
べばよい。
写真感光材料の帯電防止という点からみると透明性を考
慮しなければならないが、そのときの蒸着膜の膜厚は2
0Å〜300Å程度、とくに30Å〜150Åの範囲が
好ましい。
なぜなら蒸着時の膜厚を30Å以下にして形成させた金
属酸化物半導体層は透明であるが表面抵抗率が大きく
( 1 0”1Ω以上)また蒸着時の膜厚を150Å以
上にして形成させた表面抵抗率は充分に小さい(103
Ω以下)が、光学濃度が大きくなり極端に透明性が悪く
なっていくからである。
更にこの程度の膜厚の蒸着膜を得るに金属蒸気雰囲気中
に支持体を曝す時間が一般には数秒という非常に短時間
で良いので、支持体は熱等による損傷は全く受けること
がなく、しかも帯電防止効果は充分に与えられる。
蒸着時の真空度は、目的にもよるが約2×0−4Tor
rからI×10−6Torrの範囲が好ましい。
これは、この範囲の真空度では平均自由行程の長さおよ
びその真空度に到達するまでに要する時間などの点で最
も効率よく蒸着できるからである。
蒸着に用いる金属としては前述したようにチタン、ジル
コニウム、バナジウム、ニオブなとであれば、いずれも
本発明の効果が得られるが、特に同じ膜厚での透明性、
表面抵抗率、膜強度、支持体との接着力などを考慮する
と、チタンおよびジルコニウムが好ましい。
また表面抵抗率の湿度依存性は本発明による蒸着膜では
殆んどないことも判明した。
又、金属の酸化物作成法として、金属を高分子支持体上
の金属弗化物層上に蒸着後、強制酸化処理を行うが、強
制酸化処理法として前述のごとく酸素雰囲気中の有電極
グロー放電、無電極放電が有効であり、真空度として有
電極グロー放電では約I × 10−2Torrから6
× 1 0−2Torrの領域が、無電極放電では約
I Torrから5Torrの範囲の真空度が効果的で
ある。
即ち、表面活性化処理、蒸着、強制酸化処理を3室にわ
かれた真空タンク内で1室を蒸着用( 10−’ 〜1
0−6Torr )、他の2室を表面活性化処理用、及
び強制酸化用(I×IO”〜6×10−2Torrある
いは1〜5のTorr )とすれば連続して迅速に所望
の写真記録用支持体が得られるといううまい点がある。
ところで、一般に半導体とは室温における電気抵抗が導
体(〜10−6Ωcm)と絶縁体(〜1012Ωαから
〜1 0 22Ωcm)の中間の10−2から1010
Ωαぐらいの値をもつものを言っている。
.(例えばC.Kittel : Introduct
ion to SolidState Physics
,Chapter 13,JohnWiley & S
ons.New York. 1 9 5 6参照)バ
ルクの物質では電気抵抗の温度係数からそれが金属的か
半導体的かを判別できる。
即ち金属では温度が上昇すると自由電子がフオノンによ
り散乱されるため抵抗は大きくなり、温度係数は正であ
る。
一方、半導体では温度の上昇とともに、束縛電子あるい
はイオンが自由になるべく活性化エネルギーに熱的に付
与されるので抵抗は減少していく。
即ち抵抗の温度係数は負である。併し薄膜では金属の電
気抵抗の温度係数は膜厚の大きさによって異ってくるこ
とが知られてい句一般にきわめて薄い膜の温度係数は負
であり厚い膜ではバルグの場合と同じように正となる。
チタン薄膜での電気抵抗の温度係数は膜厚に依存し、約
500Åを境にしてそれより厚い膜では正に、うすい膜
では負になることが知られている,(例えばF .Hu
ber :Microelect ronicsand
Reliability 4 283 ( 1 9
6 5 )参照)またクロム、金、タンクルなどにつ
いては同様な現象がとくに詳細に研究されている。
従って得られた薄膜が、半導体か金属かを電気抵抗の温
度係数の正負によって判断することは妥当ではない。
一方金属酸化物ではその化学量論的組成比がずれてくる
と、電導性が付与されてくる。
例えばチタンでは化学量論的組成比からのずれによって
n型半導体になることが知られている。
(例えば、M. D.Earle , Phys ,
Rev , 6 156(1942)を参照) さて、たとえばチタンを蒸着し、続いてグロ一酸化処理
を施すことによって得られた酸化チタン薄膜の化学量論
的組成比からのずれをESCA( Electron
Spectroscopy for Chemical
Analysis)による結果から検討したところTi
Oxのxは1.4以下、あるいは1.8程度以下ではな
さそうである。
又、金属酸化物半導体を形成する金属原子としては、成
書(たとえば小林ら、半導体、P27〜岩波、東京、1
967o川口ら、半導体の化学、丸善、東京、1962
など)に記載のものが用いられる。
これらの例としては、Zn ,Cu,Cd,Bi ,C
r ,Fe ,Ni ,Mn,Co ,Sn ,Pd,
A6 ,Ti ,Zr ,Hf ,V,Nbなどがある
これらの酸化物のうち、酸素の量が化学量論的な量から
ずれているものが半導体として作用することについては
上述の成書に詳しい。
ところで、これらの中でも本発明に用いられる金属、と
くにTiが本発明の手法に最も効果的、(化学的に安定
で帯電防止能が顕著で、かつ安価で入手しやすい)であ
る。
更に我々は前記蒸着膜上に反射防止膜をもうけることに
より、より蒸着膜の透明性を向上せしめることができる
ことを発見した。
屈折率1.2ないし1.4程度のものが効果的である。
即ち、前述の如き金属弗化物を前記蒸着酸化した膜上に
蒸着させることにより、光学濃度を更に0.02〜0.
03減少させることができ、透明性を向上せしめうるこ
とができることを見出した。
さらに所望により、蒸着に際して硫化亜鉛、一酸化硅素
なども用いられる。
これら金属弗化物の中でも写真乳剤への影響、安定性の
点からは、Na,Al,Li,Kなどの弗化物たとえば
氷晶石が最も好適である。
このように処理された蒸着膜を有する支持体は、特に写
真材料のように高度の透明性が要求される支持体に対し
て好適である。
また写真性能(感度、カブリ、コントラストなど)に悪
影響を何ら及ぼさないという点では、これらの中でも、
氷晶石が優れている。
この場合、反射防止膜を設ける膜の厚さは200Å〜2
500Å程度、特に1000Å〜1300Åの範囲が好
ましい。
さて、本発明を遂行するに際しては上記前処理蒸着、強
性酸化、反射防止膜の蒸着などをそれぞれ単独に順次行
ってもよいが、例えば前処理および強制酸化処理法とし
てグロー放電を用いるならば、一つの真空タンク中で連
続して処理操作を行うこともできる。
このような場合には、処理速度は著しく速くかつ効率よ
く行うことができる。
また本発明の蒸着膜を有する支持体を写真用として用い
る場合にはフイルム状支持体の片面又は必要に応じて両
面に上記蒸着層を設ければよい。
該処理された支持体上には通常のゼラチンーハロゲン化
銀写真乳剤、アンチハレーション、アンチカーノレなど
の目的で用いられる親水性樹脂結合剤からなるバック層
など各種の層を形成せしめることができる。
また高分子支持体の裏面に予かしめバツク層を設け、し
かる後にこのバック層上に前記蒸着膜を形成せしめ、さ
らにその裏面に写真層を設けることも可能であることは
いうまでもない。
いずれの方法を用いるにしろ、本発明の蒸着膜を設けた
支持体は上記写真層を設ける製造工程中、および使用時
において何ら静電気の悪影響を受けることがない。
しかも得られた写真材料はいかなる低湿度下でもスクチ
ツクマークは発生しないという利点がある。
次に本発明に用いられる写真乳剤層について簡単に触れ
る。
写真乳剤層のバインダー(親水性有機保護コロイド)と
しては、ゼラチン、フタル化ゼラチン、マレイン化ゼラ
チンなどのアシル化ゼラチン、カルボキシメチルセルロ
ース、ヒドロキシエチルセルロース等のセルロース誘導
体、アクリル酸、メタクリル酸もしくはアミドなどをゼ
ラチンにグラフトさせたグラフト化ゼラチン、ポリビニ
ルアルコール、ポリヒドロキシアルキルアクリレート、
ポリビニルピロリドン、コポリービニルピロリドンー酢
酸ビニル、カセイン、アガロース、アルブミン、アルギ
ン酸ソーダ、ポリサツカライド、寒天、でんぷん、クラ
フトでんぷん、ポリアクリルアミド、ポリエチレンイミ
ンアシル化物、あるいは単量体、たとえばアクリル酸、
メタクリル酸、アクリルアミド、N一置換アクリルアミ
ド、N−置換メタクリルアミドなどの単独もしくは共重
合体、あるいはそれらの部分加水分解物など合成、もし
くは天然の親水性高分子化合物が用いられる。
これらのものは単独もしくは混合して使用できる,これ
らについては、米国特許第2,2 8 6,2 1 5
号、2,3 2 2,0 8 5号、2,327,80
8号、2,541,474号、2,5 6 3,7 9
1号、2,7 6 8,1 5 4号、2,8 0
8,3 3 1号、2,8 5 2,3 8 2号、3
,0 6 2,6 7 4号、3,1 4 2,5 8
6号、3,1 9 3.3 8 6号、3,2 2
0,8 4 4号、3,2 8 7,2 8 9号、3
,4 1 1,91 1号、独国特許第1,0 0 3
,5 8 7号、1,0 4 6,4 9 2号などに
詳しい。
バインダーを上記の如き親水性高分子化合物とするもの
であれば、その中に何が添加されているかは本発明にお
いては特に重要ではないが、これらの親水性バインダー
には、ハロゲン化銀、あるいは拡散転写写真法で用いら
れる硫化銀、貴金属コロイド等、物理現像核、又ジアゾ
化合物などの感材をはじめ各種の添加剤、カブラー、乳
化重合ラテックスポリマー、カーボンブラックなどが使
用されるのが常である。
上記バインダーは必要に応じて二つ以上の相溶性混合物
を使用しても良い。
上記の中、最も一般的に用いられるのはゼラチンである
が、ゼラチンは一部又は全部を合成高分子物質でおきか
えることができるほか、いわゆるゼラチン誘導体で置き
換えて使用しても良い。
以下に実施例をあげて本発明の手法を説明する。
実施例 1 厚さ0.1mmのポリエチレンテレフタレート支持体上
に氷晶石を蒸着源温度1450℃、真空度4×IO−5
Torrの条件下で膜厚が200Åになるように蒸着せ
しめた。
更にこの上にチタンを蒸着源温度1750℃、真空度2
× 10−”Torrの条件下で膜厚が50Åになる
ように蒸着せしめた。
引き続いて同一真空槽内にて酸素雰囲気中のグロー放電
(真空度5 × 10−2Torr,放電出力500W
、処理時間10秒)により強制酸化せしめ酸化チタン薄
膜を形成させた。
このときの酸化チタン薄膜と氷晶石薄膜の光学濃度の和
は0.02であり、薄膜の表面抵抗率は1.5×107
Ωとなり、透明電導層を形成させることができた。
更に酸化チタン薄膜上へ氷晶石を蒸着温度1450℃、
真空度4×IO−5Torrの条件で膜厚が1100Å
になるように蒸着したところ氷晶石、酸化チタン、氷晶
石薄膜の3層の光学濃度の和を0、01とすることがで
きた。
実施例 2 ポリエチレンテレフタレートを材料とした厚さ0.18
mmのフイルム支持体上に弗化マグネシウム(MgF2
)を(蒸着源温度1650℃、真空度2×10”−5T
orr )膜厚が200Åになるように蒸着せしめた。
引続いてチタンを蒸着(蒸着源温度1750℃、真空度
2 × 10−5Torr膜厚80Å)し、更にその後
、真空度2Torrの酸素雰囲気中の無電極放置により
強制酸化せしめて、酸化チタン薄膜を形成せしめた。
このときの弗化マグネシウム層と酸化チタン薄膜の光学
濃度の和は0.07で比較例3の場合と変らないか、表
面抵抗率は1×103Ωとなり、比較例3の場合にくら
べ表面抵抗率を一桁下げることができた。
また表面抵抗率は、23℃で相対湿度を63%から10
%に亘って変化させても変らず一定であった。
更に酸化チタン薄膜上に弗化マグネシウムを蒸着(蒸着
源温度1650℃、真空度2×10 ’Tor r
,膜厚1200Å)せしめた結果、弗化マグネシウム、
酸化チタン、弗化マグネシウム薄膜の3層の光学濃度の
和を0.05とすることができ、透明性を向上させるこ
とができた。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 支持体上に少なくとも1層の写真乳剤層を有する写
    真記録用材料に於て、該支持体が、高分子物質上に金属
    弗化物を担持せしめた後、その上にチタン(Ti),ジ
    ルコニウム(Zr ) ,バナジウム(V)又はニオブ
    (Nb)を蒸着せしめた後該金属を強制酸化処理した層
    とを設けて成る透明電導性層を有することを特徴とする
    写真記録用材料。
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