JPS588250Y2 - 側柵の支持機構 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は寝台、患者運搬車等の患者仰臥台の側部に取り
付けて、患者や布団等の落下を防止する為の側柵の支持
機構に関するむので、特にかかる側柵を不使用時には前
記患者仰臥台下方の邪魔とならない位置に格納し得るよ
うにすることにより、医師等の診察、処置やベッドメー
キング等を非常に行ない易くしたものである。

以下本考案を実施例に基づいて詳細に説明すると次の通
りである。

符号１は寝台や患者運搬車等の患者仰臥台２に設けたフ
レームであり、該フレーム１に複数の支持腕３，３′を
回動自在に設け、・該支持腕３，３′の先端を平行運動
機構を構成するように側柵４に固定すると共に、該側柵
４は高さ調節自在とする。

側柵４を高さ調節自在とする機構は、例えば第１図〜第
５図に示すように、その縦桟５を、前記支持腕３，３′
の先端に構成した案内支持部６に摺動並びに係止自在に
嵌めることにより側柵４の全体を昇降させて高さ調節自
在としても良いし、第６図に示すように前記支持腕３，
３′を回動自在に固定する基枠７と上部枠８間に平行運
動機構を構成するように複数の縦桟９を連結して、該上
部枠８を昇降させることにより高さ調節自在としても良
いし、第７図に示すように側柵４を側柵本体１０と、該
側柵本体１０に回動自在に固定した回動腕１１とがら構
成し、該回動腕１１の回動により側柵本体１０を昇降し
て高さ調節自在としても良い。

この他側機４の高さ調節機構は自由であり、また前述し
た具体例も含めて側柵４を高、低の夫々に於いて固定状
態とするための機構も自由である。

符号１２は前記支持腕３，３′間に連結した連動杆であ
り１３は前記支持腕３に回動自在に固定したストッパー
腕である。

該連動杆１２またはストッパー腕１３のいずれか一方に
ストッパー突起１４を突設すると共に、他方には該スト
ッパー突起１４を摺動自在に嵌める案内長孔１５を設け
る。

該案内長孔１５の一側は鉤状の係止部１６とする。

そして前記ストッパー腕１３には前記側柵４側に作動腕
１７を突設し、該作動腕１７を前述した如く下降させた
側柵４によって作動して前記ストッパー突起１４と係止
部１６との係止を解除する構成とする。

該作動腕１７を下降させた側柵４によって作動する構成
は、例えば上部枠８を他の個所よりも作動腕１７側に突
出した構成とし、該上部枠８によって作動腕１７の先端
に形成したカム部１８を作動させる構成とする他、側柵
４の適宜個所に形成したカム等２２によって前記作動腕
１７を作動する等、適宜の構成で良い。

しかして本考案は、図に示すように連動杆１２に設けた
ストッパー突起１４を、ストッパー腕１３に設けた案内
長孔１５の係止部１６に係止して平行運動機構をロック
状態とすることにより、側柵４を患者仰臥台２のフレー
ム１から離れた位置に支持することができ、かかる状態
に於いて前述した様な各種機構により側柵４を高い状態
とすることにより、床部１９からの患者や、布団等の落
下を防ぐことができる。

尚、前記ストッパー腕１３は、係止部１６とストッパー
突起１４との係止を維持する向きにばね２０によって弾
発することにより前記した平行運動機構のロックを確実
ならしめるが、ががるばね２０の取付個所は適宜で良い
。

次に、側柵４が不要の場合や、ベッドメーキングあるい
は医師の診察、処置等に際して該側柵４が邪魔となる場
合には、側柵４を下降させると、例えば図に示すように
上部枠８が作動腕１７の先端に形成したカム部１８に当
接して該作動腕１７を押し動かすので、ストッパー腕１
３が移動して前記ストッパー突起１４が係止部１６から
外れて、案内長孔１５に沿って相対的に移動自在となる
。

従ってストッパー腕１３が移動自在となり、前記平行運
動機構のロックが解除されるので、支持腕３，３′が回
動自在となり、かかる支持腕３，３′の回動により側柵
４を平行に移動して仰臥台２のフレーム１に近づけた位
置に格納することができる。

本考案は以上の通り、側柵４を支持腕３，３′によって
仰臥台２のフレーム１に対して平行に進退自在とし、該
フレーム１から適宜能れた位置に於いて側柵４を上昇さ
せて使用状態となし、また該側柵４を下降させた状態に
於いて前記フレーム１に近づいた位置で格納状態とする
ものであるので、該フレーム１を床部１９の側端あるい
は他のフレーム等よりも下方内側に構成することにより
、格納時には側柵４を該床部１９′等の下方内側に完全
に格納することができ、従って医師等の診察、処置やベ
ッドメーキングあるいは患者の昇降または搬送等に全く
邪魔とならない。

そして該側柵４は使用時には、まず外方に移動してがら
上昇させることにより、前記床部１９の外側上方に固定
状態とすることができるので、側柵としての前記した機
能を全うすることができる。

殊に、側柵４の格納操作時に於ける前記ストッパー突起
１４と係止部１６との係止解除は、該側柵４の下降に連
動して行なうようにしているので、操作がワンタッチで
簡単である。

更に前記ストッパー腕１３に前記ばね２０を設ければ、
格納から使用状態に至る操作をもワンタッチ的に行なう
ことができる。

また前記支持腕３，３′にはいずれかの回動方向に附勢
するばね２１を設ければ、附勢方向への側柵４の移動を
軽快に自動的に行なうことができる。

尚、かかるばね２１の附勢方向を図とは逆に側柵４の使
用側方向とした場合には、格納位置に於ける適宜のロッ
ク機構を設ければ良い。

本考案は以上の通り、側柵を格納時には床部の下方内側
に完全に格納することができるので、診察、処置、ベッ
ドメーキング、患者仰臥台の搬送等に全く邪魔にならず
、そして使用時には該床部外側上方に固定状態とし得る
ので側柵としての機能を全うし得るという大きな特徴が
ある。

しがも本考案では側柵は格納時の位置から使用時の位置
まで外側には円弧等を描かずに平行移動するので、患者
仰臥台の側方空間が狭くても操作を行ない得るという大
きな特徴もある。

【図面の簡単な説明】

第１図〜第５図は本考案の一実施例を示すもので、第１
図は全体説明的斜視図、第２図は要部拡大説明的斜視図
、第３図は作動腕の動作を示す説明的側面図、第４図ａ
、ｌ）は夫々側柵使用状態、格納状態を示す説明的平面
図、第５図ａ、ｌ）、ｃは側柵使用状態から格納状態に
至る動作説明図であり、第６図並びに第７図は本考案の
他実施例図である。 符号１・・・・・・フレーム、２・・・・・・患者仰臥
台、３゜３′・・・・・・支持腕、４・・・・・・側柵
、５・・・・・・縦桟、６，９・・・・・・案内支持部
、７・・・・・・基枠、８・・・・・・上部枠、１０・
・・・・・側柵本体、１１・・・・・・回動腕、１２・
・・・・・連動杆、１３・・・・・・ストッパー腕、１
４・・・・・・ストッパー突起、１５・・・・・・案内
長孔、１６・・・・・・係止部、１７・・・・・・作動
腕、１８・・・・・・カム部、１９・・・・・・床部、
２０．２１・・・・・・ばね、２２・・・・・・カム等
。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 寝台等の患者仰臥台に設けたフレームの複数の支持腕を
   回動自在に設け、該支持腕の先端を平行運動機構を構成
   するように側柵に固定すると共に、該側柵は高さ調節自
   在とし、前記支持腕間に連動杆を連結すると共に、該支
   持腕にストッパー腕を回動自在に固定し、該連動杆また
   はストッパー腕の一方にストッパー突起を突設すると共
   に、他方には該ストッパー突起を摺動自在に嵌める案内
   長孔を設け、該案内長孔の一側は鉤状の係止部とすると
   共に、前記ストッパー腕には前記側柵側に作動腕を突設
   し、該作動腕を下降させた側柵によって作動して前記ス
   トッパー突起と係止部との係止を解除するようにしたこ
   とを特徴とする側柵の支持機構。