JPS587485A - 二段階減圧蒸留方法 - Google Patents

二段階減圧蒸留方法

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JPS587485A
JPS587485A JP10511281A JP10511281A JPS587485A JP S587485 A JPS587485 A JP S587485A JP 10511281 A JP10511281 A JP 10511281A JP 10511281 A JP10511281 A JP 10511281A JP S587485 A JPS587485 A JP S587485A
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Shinichi Nagai
慎一 永井
Takehiro Ozaki
尾崎 毅洋
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Toa Nenryo Kogyyo KK
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  • Production Of Liquid Hydrocarbon Mixture For Refining Petroleum (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、原油の常圧蒸留残渣油を二段階で減圧蒸留す
る方法及び装置に関するものである。さらに詳しくは、
常圧残渣油から減圧軽油に相当する留分を省エネルギー
条件下に採算よく生産するための二段階減圧蒸留方法及
び装置に関するものである0 近年、原油供給量が減少するとともに原油の重質化傾向
が強まる情勢下にて、石油業界では限られた石油資源か
ら燃料油として有用な軽質油をエネルギー消費の少ない
条件でしかも多量に生産しなければならないという厳し
い対応に迫られてし蔦る。また、公害防止の観点から大
気汚染の原因物質ともなる硫黄酸化物などの排出量を極
力抑えることも費紬されている関係上、硫黄化合物等不
純物の含有量が少ない軽質油の需費が増大し供給が不足
するという事態が生じているO これらの問題に対し、当業界では重質原料油類【熱分解
したり、触媒の存在下に接触分解して軽質燃料油等をa
造することや、原料油を脱硫脱金属活性【有する触媒を
充填した直接脱硫装置で処理すること等が検討されてい
るoしかしながら1いずれも触媒の急速な劣化等の技術
上の問題があり、また多額の追加投資を必要とするため
に所期の目的が達成されていない0 このような状況下にて、本発明者は重油製品以下の価値
しかもたない減圧残渣油留分の得率【下げ、より高い価
値をもつ軽質留分の得率な上げる方法の開発に鋭意研究
を重ねてきた・この結果、本発明は1品質の良好な潤滑
油基材を製造するために常圧蒸留残渣油【比較的穏やか
な条件で運転する減圧蒸留塔に供給した場合に多量に生
成されルオーバー7ラツシヱ留分から減圧軽油に相当す
る燃料油を採算よく生産しうる方法の開発に成功した@ 減圧蒸留法及び該減圧蒸留法を実施するための減圧蒸留
塔について概略説明すると、通常一般に使用される減圧
蒸留塔は加熱炉を介して原料油である常圧残渣油が供給
される減圧蒸留帯域即ち7ラツシエ帯域を有する0該フ
ラツシユ帯域にて原軽油は気化され、その結果化じた原
料油蒸気は塔の上方へと上昇し、気化しない部分は下降
し塔より除去される。フラッシュ帯域の下方には、塔内
に導入された原料常圧残渣油から効率的に軽質油を分留
するために、塔下部に水蒸気を吹き込むスジリッピング
帯域が設けられることが多いO又、原料常圧残渣油は重
金属化合物、アス7アルテン、固形物略の不純物を多量
に含有しているので、このような好ましからざる重金属
類が留出油に同伴・し該留出油の品質を低下させるのを
防止するために、減圧蒸留塔は塔内の原料油蒸気を7ラ
ツシユ帯域の上部にて、洗浄油である湛液下段留分の一
部と向流接触させるウォッシュ帯域を備えているOウォ
ッシュ帯域には、蒸気と洗浄油との接触効果を高めるた
めに金網や特殊な充填物等が装填されている0 このウォッシュ帯域にて原料油蒸気とともに同伴されて
くる飛沫を吸収し、そのまま塔底に流下する1分はオー
バーフラッシュ留分と呼ばれており、その沸点範囲及び
生成量は原料油の種類や減圧蒸留塔の運転条件によって
異なるが、一般に減圧軽油以上重油以下の沸点、即ち、
約550℃〜650℃の範囲を有するもので、原料常圧
残渣油に対し約2〜10容量弧生成するものである。特
に燃料油材よりも潤滑油基油の製造を目的とする減圧蒸
留塔では、蒸留油品質保持の観点より、より多量のオー
バーフラッシュを流下せしめることが知られている〇 従来、減圧蒸留塔の運転に際してこのようなオーバ−7
ツツシエ留分は、(1)減圧蒸留塔下部のストリッピン
グ帯域に流下させて、塔底から減圧残渣油として抜出す
か、(2)オーバーフラッシュ留分を側流として抜出し
たあと、同一の減圧蒸留塔又はその加熱炉へ再循環させ
ていた◎又、一部の精油所では、(3)生成したオーバ
ー7ラツとユ留分を側流として抜き出し、これ【同一減
圧蒸留塔の塔底からの減圧残渣油と混合しプロパン税源
装置に導入する方法が検討されている。
しかしながら、上記方法にはいずれも次に述べるように
減圧軽油の増産に対して何ら寄与するものではない◎す
なわち、(1)の方法ではストリッピング帯域にてオー
バーフラッシュの一部は蒸気となり1再びウォッシュ帯
域にて冷却されオーバーフラッシュとして流下しウォッ
シュ帯域、ストリッピング帯域を循環することとなるが
、その大部分は結局塔底油中に含まれることとなる0ま
た(2)の方法は、減圧蒸留装置の運転条件を緩やかに
することができるという効果を有するものの、燃料油の
増産には何の寄与もなしえない。更に(3)の方法ハ、
オーバーフラッシュ留分及び残油から潤滑油基油の回収
を意図したものであり、(2)と同様に・燃料油の生産
については何の効果も有さない。
これに対し、減圧塔底油中に含まれる減圧軽油分の回収
を目的として、この減圧塔底油全体を別のより苛酷な条
件を有する減圧蒸留塔に導入し、これを回収する方法が
とられることもある(二段式減圧蒸留方法)oしかし、
この場合は、第一段の塔底油の全量を再加熱する為、塔
底油に余分の顕熱を与えねばならず、無駄なエネルギー
を消耗することとなる。
このように現在まで、本発明のごとくオーバ−7ツツシ
為留分中の減圧軽油の沸点範囲にある炭化水素油に注目
し、原油を減圧軽油として分llI!@収するという試
みはなされていない。
従って、本発明の主たる目的は、前述のように潤滑油基
油製造用減圧蒸留塔の様な比較釣橋やかな条件で運転さ
れる減圧蒸留塔に、常圧蒸留残渣油を供給すると減圧軽
油の沸点範囲にある留分を含有するオーバーフラッシュ
留分が多量に生成することに着目し、このオーバ−7ラ
ツシエ留分を別のより苛酷な条件で運転される燃料油基
油製造を目的とする減圧蒸留塔に供給することにより、
減圧軽油を大巾に増産するようにした二段階減圧蒸留方
法及び装置を提供することである。
本発明の目的は1第1減圧蒸留帯域及び当―第1減圧蒸
留帯域に比し苛酷な蒸留条件の第2減圧蒸留帯域から成
る減圧蒸留帯域において原料油を蒸留し複数の留出油を
回収するにあたり、先ず原料油を@1減圧蒸留帯域へ供
給し、次で生成したオーバーフラッシュ留分を当該蒸留
帯域から抜き出し、第2減圧蒸留帯域へ供給する原料油
に添加し混合して第2減圧蒸留帯域にて蒸留するように
構成し、減圧軽油を最小限の熱エネルギーにて、つまり
省エネルギー条件下にて増産することのできる二段階減
圧蒸留方法及び装置を提供することである。
本発明の他の目的は、従来の連続蒸留装置をわずかに改
変することによって達成することのできる二段階減圧蒸
留方法及び装置を提供することである。
次に、本発明に係る二段階減圧蒸留方法及び装置につい
て図面【参照して詳しく説明する・第1図は本発明に係
る二段階減圧蒸留装置の一実施繍様を例示し、該実施態
様においては二基の連続して設置された減圧蒸留塔を使
用して常圧残油から減圧軽油を増産する方法及び装置が
説明される・本発明に使用される第1の威圧蒸留塔は、
通常使用されている減圧蒸留塔であってよく、塔底部に
ストリッピングスチーム2が導入されるス)リフビンダ
帯域■、該スFリッピング帯域■の上方にて該塔内に供
給された原料油な気化させる7フツシヱ帯域■、該7ラ
ツシユ帯域■の上方に位置し塔内の原料油蒸気を洗浄油
と向流接触させるウォッシュ帯域■、原料油蒸気を各留
分に分留するべく複数の棚()レー)を有した精留(7
フクシ冒ネイテイング)帯域■、並びに該塔内な減圧す
るためのスチー^エジェクタ及び凝縮器4に連結された
塔頂部■を具備するO 原料油である常圧残油は、減圧蒸留塔が常圧蒸留装置(
図示せず)と結合して用いられる場合は冷却せず直接減
圧蒸留1の加熱炉6へ送られる・また原料油貯蔵タンク
(図示せず)から原料油が供給される場合には熱交換器
で温度を高めてから加熱炉6へ送られる・ 第1の減圧蒸留塔1へ供給する原料油としては、原油な
約500〜550℃かつ常圧で運転される常圧蒸留塔に
導入して生成される残渣油で、沸点が約550℃以上の
・留分かうなる石油系重質炭化水素油が好適である0常
圧残渣油を生成する原油は、バッフイン系、ナフテン系
または混合系のいずれでもよく、含有する不純物等の量
によっても限定されない。一般に、パラフィン系原油か
らの潤滑油基油は粘度指数が高く安定度もよいが蝋分が
多く凝固点が高い0一方す7テン系原油からの潤滑油基
油は粘、度指数が低いが、凝固点も低いという特徴があ
る・本願の減圧蒸留方法を採用すれば蒸留条件の選択が
容易であるから、いかなる原油からも所望の性状を有す
る潤滑油基油な得ることができる。
加熱炉6にて加熱された原料油は第1減圧蒸留塔1に導
管7を介して供給される。第1減圧蒸留塔1に供給され
た圧力下の原料油はフラッシュ帯域■にて気化し、該気
化された原料油蒸気はウォッシュ帯域■を介して精留帯
域■及び塔頂部Vへと塔内を上昇し、その過程において
3〜4の各種潤滑油成分及び塔頂軽質油留分に分留され
る。im滑油成分は第1減圧蒸留塔1の側方に設けたス
トリッパ8へと導管10%t2及び14を介して回収さ
れる0例えば導管10からは軽質滴滑油留分が、導管1
2からは中質潤滑油留分が、又導管14からは重質潤滑
油留分が取り出される。このような潤滑油留分は一部は
ストリッパー8から塔内へと還流されるが)残油はスト
リッパーを通過後、それぞれ性状に応じて脱蝋、洗浄、
白土処理及び再蒸留などの処理を施され、更に調合され
て高級潤滑゛油製品となる◇側流最下段の潤滑油留分の
一部は塔内蒸気を洗浄するために導管16によってウォ
ッシュ帯域■へ循環される。
塔頂部Vからは導管18及び20を介して軽質油留分が
回収される。軽質油留分の一部は塔内へと還流され、残
油は軽油として取り出される。一方塔底部からは原料油
の気化しない部分が減圧残油として導管22を介して回
収される。
塔底部へと流下するオーバーフラッシュ留分フラツシエ
帯域■とウォッシュ帯域■との間に設けたトレイ2′4
からlンプ28によって導管26を介して取り出される
。即ち、オーバーフラッシュ留分け、第1の減圧蒸留塔
における原料油フラッシュ帯域よりも上方で、しかも側
流最下段の下方に設置したトレイから抜き出され、導管
により第2の減圧蒸留塔へ導入される。このオーバーフ
ラッシュ留分抜出し用トレイ及び導管は、特殊なものを
用いる必要はなく他の留出油を側流として抜き出すため
のものと同様なものでよい。
トレイから抜き出されたオーバーフラッシュ留分け、減
圧蒸留塔の運転条件に巾をもたせるために導管26に接
続した分肢管26mによりスFリッピング帯域■にオー
バ−79ツシエ留分の一部を流下′したり、別の分肢管
26bを設けて減圧蒸留塔上流の加熱炉側へ循環するこ
ともできる。しかしながら、本願では減圧軽油の得率を
高めることを目的としているから、′オーバーフラッシ
ュ留分は全量第2減圧蒸留塔へ供給することが望ましい
O 第1減圧蒸留塔から抜出されたオーバーフラッシュ留分
は単独で第2減圧蒸留塔へ導入することも可能であるが
、本発明では第2減圧蒸留塔までの導管における任意の
箇所において他の第2減圧′・蒸留塔用原料油と合流し
混合してから導入される。
即ちオーバーフラッシュは導管30を介して混合装N3
2へと送られ第2減圧蒸留塔40用の原料油と混合され
る。第2減圧蒸留塔用原料油と混合することは、加熱炉
用燃料を節減しストリッピングスチーム等のユーティリ
ティーを有効に活用しうるので経済的効果が大きいので
ある。該オーバーフラッシュ留分と原料油との混合原料
油はボン第2減圧蒸留塔用原料油としては、第1減圧蒸
留塔への供給原料と同一の常圧残油や燃料油基油製造の
ために1#別に処理し調整した原料油などが挙げられる
。即ち、沸点が約550”C以上の重質油を原料とする
ことができるが、本発明において減圧軽油を増産するた
めに特に好ましいのは燃料油材製運用の常圧残油である
。オーバーフラッシュ留分を第2減圧蒸留塔用原料油と
の混合割合は特に限定されず1:1〜1:10Gでよい
が、好ましくは1:10〜1:100の範囲が採用され
る。
この範囲内であっても第2減圧蒸留塔用原料油の混合割
合が高い方が、一定量の減圧軽油の生産に要する熱エネ
ルギーが少いことが確認されている。
オーバーフラッシュ留分と第2減圧需留塔用原料油との
混合原料油は、第2減圧蒸留塔4oへ導入する前に加熱
炉38へ導かれ、減圧蒸留に必要な熱か与えられる。加
熱炉、58では、原料油の分解によるコーキングを防止
するためにスチームが注入される。なお、第2減圧蒸留
装置の一時的操業停止などに備えて、第1減圧蒸留塔1
からのオーバーフラッシュ留分を貯蔵しておくための中
間タンク42を設けることができる。
第2段や減圧蒸留塔4oは、通常バキューム7ラツシヤ
ーと呼ばれるもので、前記第1段の減圧蒸留塔1と同様
の構造機能を有するもので、塔頂部がスチームエジェク
タ及び凝縮器42に接続され、塔底部からはストリッピ
ングスチーム44が塔内へと導入されるように構成され
ている。加熱炉38からlI2減圧蒸留塔4oへと導入
された混合原料油は気化し、精留帯域へと上昇し、塔4
゜より軽質減圧軽油留分46及び重質減圧軽油留分48
として取り出される。塔から抜き出された軽質減圧軽油
留分46及び重質減圧軽油留分48は、ともにその一部
が塔内へ還流されるが、残部は適宜間接脱硫装置で精製
されるか、水素化分解又は流動接触分解′装置へ導入さ
れてより軽質な製品となる。又塔頂部からも減圧軽油が
回収され、塔底部からは減圧残油が導管5oを介して取
り出される。
前記第1及び第2のいずれの減圧蒸留においても塔底部
より回収される原料!%油は、該原料残油からアスファ
ルトを除いたものが分解又は間接脱硫原料油となるが、
その性状は後続の装置の運転及び収率に影譬な与える。
特に製品中の金属、なかでもニッケル及びバナジウムの
含有量が多いと反応器の触媒の活性を劣化させるので、
前記のとおりウォッシュ帯域で充分洗浄油により除失す
る必要がある。
上記実施態様においては、第1の減圧蒸留塔を潤滑油基
油の製造を目的とするもので例示したが、運転条件が穏
やかなものでオーバーフラッシュが多量に生成するもの
であれば燃料油材の製造を目的とする減圧蒸留塔であっ
てもよい。しかしながら潤滑油基油の製造を目的とする
減圧蒸留塔であれば、高品質の潤滑油留分が得られると
共にオーバーフラッシュ留分から高品質の減圧軽油の生
産量を増加させ得るという効果を期待することができる
。すなわち潤滑油−泊として好ましくない不Meがオー
バーフラッシュの留分中に捕捉されるので、後続処理と
して税源装置に導入する必要が無くなるとともに他の精
製装置の条件も緩和することができる。
通常、潤滑油基油製造用減圧蒸留装置では側流留分の潤
滑油としての性状保持のため、比較釣橋やかな運転条件
(フラッシュ帯域にて約550〜450℃、約200 
mlnHg以下)が採用される。
又、たとえ苛酷な運転をして減圧軽油分を塔底油中から
蒸発させても、最終的にはオ・−バー7ラツシユ留分と
して再び塔底油に返さねばならず、その蒸発潜熱に相当
する熱エネルギーを浪費することになるからである。し
かしながら、本発明の方法によ゛つてオーバーフラッシ
ュ留分を側流として抜き出すのであれば、加熱炉の制約
及び潤滑油基油の性状に対する許容範囲内で、より苛酷
な運転条件をとることができる。このような観点から、
第1の減圧蒸留塔は特に約35Q〜450”C1約10
 mmHg〜200 mmHgの条件で運転するのが好
ましい。この条件内であれば、原料常圧残油に対し、約
5容量−以上(約10容量≦以下)のオーバーフラッシ
ュ留分を生成することができる。
オーバーフラッシュ留分及び第2減圧蒸留塔用原料油が
導入される第2減圧蒸留塔は、第1の減圧蒸留塔よりも
苛酷な条件で運転される。即ち、フラッシュ帯域におい
て約350〜500℃、約5〜t s o mmHgの
条件が選択されるがフラッシュ温度は加熱炉条件の許す
限り約450℃以上で高ければ高い程よい。逆に、第2
の減圧蒸留塔を第1の減圧蒸留塔よりも穏やかな条件で
運転した場合は、減圧軽油の回収につき全く効果が認め
られない。第2の減圧蒸留塔の運転に際しては、前記の
とおり燃料油留分中の金属含量を下げることだけでなく
、残留炭素の含量についても注意する。
必要がある。溶料油留分を接触分解装置用原料とする場
合、残留炭素の含量が多いと好ましくないl1jIl&
!品であるコークスの生成が多くなるからである。
次に、本発明の具体的内容及びその効果を実施例及び比
較例を用いて説明する。
実論例1 第1図に示した本願の二段階減圧蒸留方法により、第1
の減圧蒸留塔1で生成したオーバ−7ラツシユ留分から
減圧軽油を回収する方法を実施した。
中東原油の常圧蒸留により得られた常圧残油(沸点35
0℃以上)を第1の減圧蒸留塔1へ20.000バ一レ
ル7日の割合で供給し、7ラツシユ帯域が588℃、1
25ttsmH−となる条件で減圧蒸留をし該減圧蒸留
塔から抜き出したtzo。
バーレル7日のオーバーフラッシュ留分(沸点・530
〜555℃)に、第1の減圧蒸留塔1への供給原料と同
一性状の常圧残油2Q、000バ一レル/日を混合した
後、加熱炉58を経て@2の減圧蒸留塔40へ導入した
。第2の減圧蒸留塔4゜を7ラツシヱ帯域にて400℃
、100 mFFI[gで運転することにより、減圧・
@油(沸点550〜570℃)が11,200バ一レル
7日製造された。
一方、第2の減圧蒸留塔40に第1の減圧蒸留塔1から
のオーバーフラッシュ留分を供給することなく、第1の
減圧蒸留塔1への供給原料と同一性状の常圧残油20.
000バ一レル7日を導入し、上記と同じ作動条件にて
運転すると、減圧軽油が1(LOOOバーレル/日製造
された。
従って、本発明に係る二段階減圧蒸留方法の該実施例に
おいては第1の減圧蒸留塔で生成した約1200バーレ
ル7日のオーバーフラッシュ留分が全皺減圧軽油として
回収されたことになる。この場合、第1の減圧蒸留塔か
らのオーバーフラッシュ留分(1,2ooパ一レル7日
)を処理するために@2の減圧蒸留装置の加熱炉で要し
た追加燃料はα10 II/hrであった。
以上の結果及び後述の比較例から、本実施例に示した二
段減圧蒸留法によれば第2減圧蒸留塔において減圧軽油
が12容絃弧も増超され、しかも開鎖の減圧軽油を製造
するのに第2減圧蒸留装置で臀する加熱用燃料油は、後
述の比較例に示される公知の方法に対し578ですむこ
とがわかるであろう。
比較例1 公知の二段減圧蒸留法櫨により、第1段減圧残油から減
圧軽油を回収することを試みた。
日で供給し、フラッシュ帯域が388℃、125mml
(gとなる条件で減圧蒸留した。潤滑油留分を側流とし
て抜き出す一方、全通油量に対し6容量襲生成したオー
バーフラッシュ留分(沸点530〜555℃)は全量そ
のままストリッピングセクションへ流下させた。そして
、塔底の減圧残油(沸点550℃以上)を8.000バ
一レル/日で第2の減圧蒸留塔へ導入した。第2減圧蒸
留塔はフラッシュ帯域が約404℃、約100 ffi
FFll(gとなるように制御し運転した。
この結果、第2の減圧蒸留塔から約1200バーレル7
日の減圧軽油が製造された。また、第2減圧蒸留塔前の
加熱炉における燃料消費量は0.16Kl/brであっ
た。
比較例2 比較例1の第1の減圧蒸留塔へ、比較例1よりも重質系
の常圧残油な約211,000バ一レル7日で供給し、
オーバーフラッシュが約6容ii%生成する運転条件で
減圧蒸留したところ、塔底に減圧残油(沸点530℃以
上)が約13.000バ一レル/日生成した。この減圧
残油を第2の減圧蒸留塔へ導入して、減圧軽油(沸点5
50〜555℃)が約1200バーレル7日製造される
条件で第2の減圧蒸留塔を運転したところ、第2の減圧
蒸留塔前の加熱炉で要した燃料はα25 Kl/brで
あった。
実施例2 比較例2と同じ重質系の常圧残油を比較例2と同一条件
で運転される第1の減圧蒸留塔に導入して得た約1,2
00バ一レル7日のオーバーフラッシュ留分に第1の減
圧蒸留塔への供給原料と同一性状の常圧残油的1 ’L
800バーレル7日を混合してから加熱炉を経て第2の
減圧蒸留塔へ導入した。
第2の減圧蒸留塔を減圧軽油(沸点550〜570’C
)が約5,400バ一レル/日製造される条件で運−転
した。オーバーフラッシュを全く導入しない場合に減圧
軽油の生成量が約4.200バ一レル/日であったから
、第1の減圧蒸留塔で生成したオーバー7ラツシユは全
量第2減圧蒸留塔で減圧軽油として回収されたことにな
る。この場合、第2減圧蒸留塔前の加熱炉においてオー
バー7ラツシユを回収するために消費された燃料油は約
α12Kl/brであった。
すなわち、第2の減圧蒸留において加熱炉で消費される
燃料は第1の減圧蒸留において生成する減圧残油を加熱
する場合(比較例2)の1ですむことがわかる。
以上の具体例から明らかなように、本発明の方法によっ
て第1減圧蒸留塔からのオーバ−7ラツシユ留分を側流
として抜き出し、他の原料油に添加混合して第2減圧蒸
留塔へ導入すれば、従来は重油として塔底油へ混入して
しまった留分が、減圧軽油として効率よく回収できるの
である。
又、公知の二段減圧蒸留法が減圧残油の全量を加熱する
のに対し、本発明ではオーバ−7ラツシユ留分の蒸発層
熱分だけを加熱すればよいから、第2減圧蒸留に要する
加熱用燃料を大巾に節減しうるという効果がある。更に
、このようにして得られた減圧軽油は減圧残油とは異な
り、重金属等の不純物含有量が少ないため、間接脱硫装
置で処理して硫黄化合物の含有量を減らすことができ、
燃料油付製品としての付加価値を高めることができる。
又、脱硫の有無に関係なく減圧軽油は流動接触分解装置
で軽質化することによりガソリン等のより軽質な製品に
軽換できるなど、本発明は産業上きわめて有用なもので
あると言うことができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明に関する、減圧蒸留オーバーフラッシュ
留分から減圧軽油を回収する二段階減圧蒸留方法の説明
図である。 1:第1減圧蒸留塔 6.38:加熱炉 Bニスシリツバ 24ニオ−バーフラッシュ留分取出トレイS2:混合装
置 40:第2減圧蒸留塔

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1)第1減圧蒸留帯域および当該第1減圧蒸留帯域に比
    し苛酷な蒸留条件の第2減圧蒸留帯域から成る減圧蒸留
    帯域において原料油を蒸留し、複数の留出油を回収する
    二段階減圧蒸留方法であって、原料油f第1減圧蒸留帯
    域へ供給し、それにより生成されたオーバ−7ラツシユ
    留分を当該蒸留帯域から抜き出し、jll!2減圧蒸留
    帯域へ供給する原料油と混合して該第2減圧蒸留帯域に
    て蒸留することを特徴とする二段階減圧蒸留方法@2)
    第1減圧蒸留帯域が潤滑油基油製造用の蒸留条件であり
    、第2減圧蒸留帯域が燃料油基油製造用の蒸留条件であ
    る特許請求の範囲第1項に記載の方法◎ 5)j11減圧蒸留帯域は約550〜450’C及び約
    10〜200 mug  の条件で運転され1第2減圧
    蒸留帯域は約550〜500℃及び約5〜150■Hg
      の条件で運転される特許請求の範囲第1項記載の方
    法・ 4)$9!1減圧蒸留帯域は約580℃、約125■■
    gの条件で運転され、第2減圧蒸留帯域は約400℃、
    約100■Kg  で運転される特許請求の範囲第3項
    記載の方法0 5)オーバーフラッシュ留分の沸点範囲が約り50℃〜
    約650℃である特許請求の範囲第1項記載の方法0 6)第1減圧蒸留塔及び該第1減圧蒸留塔に比し苛酷な
    蒸留条件にて運転される第2減圧蒸留塔を具備した二段
    階減圧蒸留装置であって:第1減圧蒸留塔に供給するた
    めの原料油を加熱するための加熱炉と寥加熱炉と第1減
    圧蒸留塔とを連結する導管と;#!1減圧蒸習塔にて塔
    底部へと流下するf−A−7ラツシユ留分を受容するた
    めに7ラツシユ帯域とウォッシュ帯域との間に配設した
    トレーと多前記トレー内のオーバー7う、ツシュ留分を
    塔外へと抜き取り、そして該オーバーフラッシュ留分を
    第2減圧蒸留塔に供給するための導管と茶前記オーバー
    フラッシュ留分と第2減圧蒸留塔への原料油とを混合す
    るために前記オーバーフラッシュ留分導管に接続された
    混合手段とを具備することを特徴とする二段階減圧蒸留
    装置0 7)第1減圧蒸留塔及び該第1減圧蒸留塔に比し苛酷な
    蒸留条件にて運転される第2減圧蒸留塔を具備した二段
    階減圧蒸留装置であって:第1減圧蒸留塔に供給するた
    めの原料油を加熱するための加熱炉と1加熱炉と第1減
    圧蒸留塔とを連結する導管と;第1減圧蒸留塔にて塔底
    部へと流下するオーバ−7ラツシユ留分を受容するため
    にフラッシュ帯域とウォッシュ帯域との間に配設したシ
    レーと!前記トレー内のオーバーフラッシュ留分を塔外
    へと抜き取り、そして該オーバ−7プツシユ留分を第2
    減圧蒸留塔に供給するための導管と裏前記オーバー7ク
    ツシユ留分と第2減圧蒸留塔への原料油とを混合するた
    めに前記オーバーフラッシュ留分導管に接続された混合
    手段と茅前記オーバー79?/シ”留分をts1減圧蒸
    留塔のストリッピンダ帯域に導入するための導管とし具
    備すること【特徴とする二段階減圧蒸留装置。 8) 第1減圧蒸留塔及び該第1減圧蒸留塔に比し苛酷
    な蒸留条件にて運転される第2減圧蒸留塔を具備した二
    段階減圧蒸留装置であって;第1減圧蒸留塔に供給する
    ための原料油を加熱するための加熱炉と多加熱炉と第1
    減圧蒸留塔とを連結する導管とJ第1減圧蒸留塔にて塔
    底部へと流下するオーバーフラッシュ留分を受容するた
    めにフラッシュ帯域とウォッシュ帯域との間に配設した
    トレーとtliJ記トレー内のオーバ−7テツシユ留分
    を塔外へと抜き取り、そして該オーバーフラッシュ留分
    を第2減圧蒸留塔に供給するための導管と1前記オーバ
    ー、フラッシュ留分と第2減圧蒸留塔への原料油とを混
    合するために前記オーバーフラッシュ留分導管に接続さ
    れた混合手段と富前記オーバー7ラツシユ・留分を前記
    加熱炉の上流側に導入するための導管とを具備すること
    を特徴とする二段階減圧蒸留装置。
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