JPS586788Y2 - ペダル、ステップの切換装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は自転車として走行可能な自動二輪車の人為駆動
用ペダルを兼ねるステップのペダル、ステップ切換装置
に関する。

更に詳細には、ステップブラケットに駆動軸を兼ねる支
軸を架設し、ブラケットの一部とステップアームの一方
に係脱自在な係合部を設けるとともに、支軸端に嵌合し
てネジ止めする該アームの軸方向に少なくとも離間した
二個の取付孔を設け、該取付孔を選択することによりペ
ダルとステップを共通化、且つペダル、或はステップを
切換える如くし、自転車走行可能な自動二輪車の構造簡
単化、部品減少、外観性向上等を図ったペダル、ステッ
プ切換装置に関する。

自転車走行が可能である自動二輪車が提供され、この種
自動二輪車は人為駆動用のペダルを備える。

ところで自動二輪車として原動機で走行する場合には足
載せ台としてステップを必要とし、一方上記人為駆動用
のペダルを必要とする。

従来では夫夫を備えるものも提供されるが、これでは部
品が多くなり、構造も複雑化し、且つステップがペダル
操作時の邪魔となり機能面からも好ましくない。

更にペダルとステップの夫々がフレーム下部の左右に個
別に突出することは外観性、デザイン性の点からも好ま
しくない。

そしてステップをペダル操作の邪魔にならないように設
けるとステップの設置位置が不自然となり、足の位置が
高くなったり、無理な位置となり、ステップの機能上も
好ましくない。

一方、ペダルをそのままステップとして用いた場合、こ
れが回動し、足載せとしては不安定となってこれ亦機能
上好ましくない。

本考案者は自転車走行が可能な自動二輪車におけるペダ
ルとステップの上記した問題に鑑み、これを合理的に、
且つ簡易に解決すべく本考案をなしたものである。

本考案の目的は、ペダルとステップを共通化し、且つス
テップの取付位置を変更することによりペダルとし、或
はステップとして用い得ることができ、ペダル、ステッ
プの共通化、構造の簡単化、部品の減少、切換の簡易化
を夫々の機能を充分に発揮させつつ図る如くしたペダル
、ステップの切換装置を提供する。

次に本考案の好適一実施例を添付図面に従って詳述する
。

第１図は自動二輪車の概略側面図を示し、図示する自動
二輪車は小排気量の小型、軽量な原動機付二輪車を示し
ている。

自動二輪車１のフレーム２は一本のパイプ材で成形され
、前部下方にはへラドチューブ３、フロントフォーク４
を介して前輪５が、上方にはハンドル６が設けられ、又
中央部には斜め後方へ起立したポスト部２ａを介してシ
ート７が、更に後方には後輪８が各段げられ、後輪ｓｉ
フレーム２間にはショックアブソーバ９が、後輪８には
フレーム側に取り付けられたりャキャリャ１０、燃料タ
ンク１１が設けられている。

エンジン１２はフレーム２に対して揺動自在に枢支すれ
、エンジン１２はクランクケース１３、伝動ケース１４
と一体化して上記枢支点を支点とするパワーユニットス
イング式を図示例では採用しており、伝動ケース１４後
部が後輪８０車軸を支持し、ケース１４後部がショック
アブソーバ９に連結され、これ１４を介して後輪８は支
持されている。

以主においてフレーム２の中央部の側面Ｖ型に形成した
後の部材２ａ、２ｂを繋ぐジヨイント部材１５の下部左
右にはプレス成形等した二枚の板材等よりなるブラケツ
Ｎ６．１６を固設し、ブラケツ）１６．１６は図示では
側面時り型をなし、これの前部１６ａはエンジン１２よ
り幾分前方へ突出させ、且つ図示ではこの部分は略水平
に近い状態にセットする。

左右のブラケツ）１６，１６の前部１６ａ前端部間には
第２図で明らかな如く保持パイプ１７を介して支軸１８
を横断架設し、パイプ１７はブラケット１６側に固定さ
れている。

パイプ１７のブラケツ）１６．１６間の適所にはストッ
パー１９を支軸１８方向に突出する如く設け、これ１９
を支軸１８の当該部分外周に設けた環状凹溝１８ａに係
合せしめ、支軸１８の回動を許容しつつ軸方向移動を規
制する。

上記支軸１Ｂの両端はブラケツＮ６，１６の各外側面か
ら所定長さ突出し、一方の突出部１８ｂにはスプロケッ
ト２０を固設し、これ２０をチェノ２１を介して中間人
力スプロケット２２に連結し、同軸上に設けた中間出力
スプロケット２３はチェノ２４を介して後車輪８の一側
に設けた図示しないファイナルスプロケットに連結され
る。

そしてスプロケットは既知の如くワンウェイクラッチを
備え、後輪８の他側に設けたパワーユニット駆動系の駆
動時には空転する。

支軸端１８ｂのスプロケット２０の外端部には半径方向
外方へ延出されるアーム２５の基端部２５ａを固着し、
アーム２５の先端には外側方へペダルを兼ねるステップ
２６を設置し、アーム２５、ステップ２６はペダル及び
ペダルアームの如き外形をなす。

上記とは反対側のブラケツ）１６−１の外側面に突出す
るパイプ１７の一端部１７ａにはこれより径が大きく、
且つ厚内の係合カラー２７を嵌合等して固設し、カラー
２７の周上には第３図に示される如く１８０°離間して
端縁に開放されるＶ型の係合入部２８．２８を設ける。

一方支軸１８の当該方向端部１８ｃには盲孔状のネジ孔
２９を設け、ネジ孔２９は上記入部２８から充分に離間
した位置に設ける。

そして３０は他方のアームで、先部に外側方に向くペダ
ルを兼ねるステップ３１を備える。

アーム３０の基部３０ａは既述の支軸端１８ｃと嵌合す
る孔部３０ｂを備える筒状に形成され、この基部３０ａ
内端部には１８０°離間した位置に対称的に既述の係合
入部２８と対応する突部３２，３２を一体に突設する。

そして基部３０ａの周上には内端方向に近い位置に第１
の取付孔３３を、又この取付孔３３に対し角度を異なら
せた位置に第２の取付孔３４を夫々穿設する。

この取付孔３３，３４は軸方向に既述の係合突部３２よ
り若干長い程度の間隔ｌを離間して設けるものとする。

以上において、第２図はペダルとしてステップ２６．３
１を用いる自転車走行状態を示している。

即ち、アーム３０の基部３０ａに設けた取付孔のうちで
内端側の第１の取付孔３３を支軸１８端のネジ孔２９と
適合させ、把持部３６を有する止めネジ３５を取付孔３
３を通し、ネジ孔２９に螺合せしめ、アーム３０と支軸
１８とを結合する。

この状態でアーム３０は支軸１８の当該端部１８ｃの最
も外端部に取り付けられ、従ってアーム３０の基部３０
ａに設けた係合突部３２は係合カラ−２７端部と干渉せ
ず、アーム３０はブラケット１６−１側に対して自由で
あり、アーム３０は他方のアーム２５とともにペダル２
６．３１の操作により回動可能である。

かくして支軸１８は駆動され、スプロケット２０を駆動
し、自転車走行を行う。

支軸１８はストッパー１９と凹溝１８ａの係合で軸方内
勤を規制され、基部３０ａとブラケット１６−１側の干
渉は防止され、円滑な人為駆動操作を行い得る。

そしてアーム３０、取付孔３３、支軸２９の関係位置を
他方のアーム２５の取付位置の関係で１８０°離間する
ように設定しておけば良い。

次に自転車走行に代えてエンジン１２で走行する場合は
、上記ペダルをステップとして用いる。

即ち、ネジ３５を把持部３６を介して第２図の状態から
抜き出し、これによりアーム３０は自由状態となる。

この状態でアーム３０を支軸１８の軸方向内方へ摺動せ
しめ、基部３０ａの突起３２をカラー２７の入部２８に
係合せしめ、夫々の対向端を突き合せる。

そして他方のアーム２５を介して支軸１８を回動し、ス
テップ２６を前方へ移動させ、第２の取付孔３４と支軸
のネジ孔２９との適合位置でネジ３５を螺合し、アーム
３０を支軸１８に結合する。

この状態でステップ３１は他方のステップ２６と同一角
度にセットされるように第２の取付孔３４の角度、係合
入部２８、突部３２の角度を設定する。

かくしてアーム３０とブラケット１６側のカラー２７と
の係合で、アーム３０はロックされ、支軸１８もロック
され、これに固定された他方のアーム２６もロックされ
る。

従って夫々固定状態にあるステップ２６．３１として機
能する。

この状態を第４図で説明的に示した。

以上の係合入部２８、突部３２の位置関係は任意であり
、又ネジ孔２９は貫通孔でも良く、更に取付孔３３，３
４は同一角度位置に軸方向に離間して設けても良く、要
はステップが１８０°離間した状態のペダルから同一角
度で固定し得るようにすれば良い。

以上で明らかな如く本考案によれば、自転車走行可能な
自動二輪車において、ステップとペダルを共用化したた
め、夫々を別個に設ける必要がなく、構造の簡単化、部
品の減少を図ることができ、又これに伴って軽量化を、
更にステップ、ペダルを共用化したため外観上も体裁良
好となる。

又ペダルとして用いる場合にもステップを別途に備える
如き機能上邪魔となることがなく、且つ入部、突部、取
付孔等の設定で最適な位置にペダルとして機能させつつ
ステップを設けることができ、運転性、機能性を実用上
充分に確保できる。

更にペダルからステップへの切換も、ネジをゆるめて抜
き、一方のアームを回動させて自由側のアームを回動さ
せっつ回文を合せ、ネジ止めするだけで足り、切換作業
も極めて簡易で、メンテナンスの点でも有利である等実
用的効果顕著である。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の一実施例を示すもので、第１図は自動二
輪車の概略側面図、第２図は同要部の拡大平面図でペダ
ルとして用いる状態の図、第３図はステップアームとブ
ラケットとの係合関係を示す分解斜視図、第４図は第２
図と同様の図でステップとして用いる状態の図である。 構図内申１は自動二輪車、１２はエンジン、２０゜２１
．２２，２３，２４は人為的駆動手段、１８は支軸、２
５．３０はアーム、２６．３１はステップ、３３．３４
は取付孔、３６は止めネジである。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 人為駆動手段によって自転車走行が可能である自動二輪
   車において、ステップブラケットに人為駆動軸を兼ねる
   支軸を架設し、ブラケットの一部とステップアームの一
   方に該アームの軸方向への移動で係脱自在な係合部を設
   けるとともに、支軸端に嵌合してネジ止めする上記一方
   のアームには少なくとも軸方向に離間した二個の取付孔
   を設けたことを特徴とするペダル、ステップの切換装置
   。