JPS586704B2 - 中性子線遮蔽材 - Google Patents

中性子線遮蔽材

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JPS586704B2
JPS586704B2 JP54080681A JP8068179A JPS586704B2 JP S586704 B2 JPS586704 B2 JP S586704B2 JP 54080681 A JP54080681 A JP 54080681A JP 8068179 A JP8068179 A JP 8068179A JP S586704 B2 JPS586704 B2 JP S586704B2
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JP
Japan
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water
cement
neutron beam
shielding material
strength
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Expired
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JP54080681A
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English (en)
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JPS565371A (en
Inventor
須藤儀一
太田威
竹田篤
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Chichibu Semento Kk
SHIGEN KONSARUTANTO KK
Original Assignee
Chichibu Semento Kk
SHIGEN KONSARUTANTO KK
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Publication date
Application filed by Chichibu Semento Kk, SHIGEN KONSARUTANTO KK filed Critical Chichibu Semento Kk
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Publication of JPS565371A publication Critical patent/JPS565371A/ja
Publication of JPS586704B2 publication Critical patent/JPS586704B2/ja
Expired legal-status Critical Current

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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、物理学、化学、生物学さらには医学にも利用
される中性子線の遮蔽材に関するものである。
周知のように熱中性子炉における核分裂、あるいはニュ
ートロンジエネレータ等で発生した高速中性子を軽水、
重水、グラファイト、ベリリウムなどの低密度低原子番
号の物質を使って熱エネルギーの程度まで減速し、この
熱中性子をスリットから外部に導ひいて物理学、化学、
生物学、医学等に利用している。
このような熱中性子の利用に際し、安全に作業を行うよ
うにするため、中性子線の吸収材、あるいは遮蔽材が使
用される。
最も効果的な吸収材は天然のボロン中に約20%存在す
るボロン10(B10)で、中性子吸収断面積は401
7±32バーン(b)、ついで天然のカドミウム中に3
0%存在するCdll4は2450±50バーン(b)
、リチウムの7.10±1、0バーン(b)などで、他
は桁ちがいに小さくなる。
このボロン、カドミウムの有効性は、原子炉の制御棒と
して使用されることからも明らかであり、本発明はこの
ボロンの中性子吸収性を利用しようとするものである。
このボロンの中性子吸収性を利用する方法に関しては古
くから研究が行なわれており、先ずボロンを含有する鉱
物を普通ボルトランドセメントに混合してコンクリート
製中性子線遮蔽材とする方法が考えられた。
ところが、ボロン化合物はボルトランドセメントの硬化
を阻害する作用があるため、水和進行が著しく遅延し硬
化日数を要すると共に強度発現も遅れ、甚しい場合はま
ったく硬化しない場合もあって実用化されなかった。
なおボルトランドセメントがボロン化合物によって硬化
を阻害される理由は以下のように説明されている。
すなわち、ボルトランドセメントの主水利機構がカルシ
ウムシリケート中への水の拡散、水中へのカルシウムイ
オンの溶出、水分子とカルシウムイオンの相互拡散が律
速となる。
しかるに硬化阻害物質のボロン化合物は水利の初期にカ
ルシウムシリケートの表面に極めて薄い不透姓の膜を形
成し、水分子とカルシウムイオンの拡散を遮断してしま
う。
このためカルシウムシリケートは水利進行が著しく遅延
され、強度発現も極めて遅れ、その膜の厚さ、強度によ
ってはまったく硬化をしなくなることすらおこる。
そこで次に、ボルトランドセメントの硬化阻害作用の少
い、或いは、殆んどないボロン化合物、ボロン含有鉱物
や、粒状ボロン鉱物の表面を水に難溶性の物質、例えば
プラスチック等でコーティングしたものを使用する方法
が考えられたが、原料が高価であったり、原料がなかな
か入手困難であったり、製造が面倒であったりする等の
難点があると同時にB203含有率を高々30%程度し
か得られなかった。
一方ボロンを含有する鉱物をパラフィン、塩化ビニル等
、中性子減衰効果の高い組材中に分散成型して遮蔽材を
製造するが考えられた。
しかしながら、この有機系接着材で製造した遮蔽材は、
パラフィン系の場合、成型性、加工性に優れている反面
、熱、外部応力に弱いという欠点がある。
また塩化ビニル系の場合はパラフィン系よりも優れてい
るが、不燃性というわけにはいかず、また価格が高いこ
と、大型遮蔽材の製造がむづかしい等の欠点がある。
そこで本発明者等は種々研究の結果、従来方法とは考え
方を異にする中性子線遮蔽材を完成したのでここに提供
しようとするものである。
即ち、本発明は、ボルトランドセメントの硬化阻害作用
を有するが、B203の含有量が比較的高く、しかも中
性子線吸収作用のある結晶水を含有するボレート骨材を
使用すると共に、半水せつこう、カルシウムアルミネー
ト系セメント、アルミナセメント(カルシウムアルミネ
ート系セメントの一種)等のボロン化合物によって硬化
阻害作用を受けにくい無機接着材を使用する方法を採り
、製品中(硬化成形体中)にボロンBを5%以上を含有
し、且つ中性子線吸収作用のある多量の結晶水と、セメ
ントあるいはせつこうの水利によって水和物中に固定さ
れる結合水を含有するようにしたものである。
この構成によると、耐火性の中性子線遮蔽材が安価に製
造できると共に、通常のモルタルコンクリートと同様に
打設可能であるため、自由な形にしかも犬型の部材、た
とえば壁、柱のようなものの製造が可能である。
この場合、早い時間で硬化させたい場合は、カルシウム
アルミネート系速硬セメントを使用する。
普通セメントに比べて11CaO”7A!20s”Ca
F2あるいは3CaO3E3Al203CaSO4等の
カルシウムアルミネート系速硬セメントを使用した場合
は、練り込み後1日以内で完全に硬化し、脱型可能とな
り、不燃性はいうにおよばず、その強度は高く、耐水性
にも優れている。
また、CaO・Al203を主成分とするアルミナセメ
ントを使用すると、同様に不燃性であるとともに耐水性
に優れた部材が得られる。
これらはいずれもかなりの高強度を発揮するための大型
の遮蔽壁を得る場合などに適している。
また、無機接着材として半水せつこうを使用した場合は
、耐水性に難点があること強度的に若干劣ることが欠点
としてあげられるが、短時間で硬化し、しかも仕上がり
部材は白色で美しいという利点を有する。
以上述べた無機接着材の水利反応は、前述のボルトラン
ドセメントを使用する場合のカルシウムシリケートの水
中への相互拡散とは異なり、鉱物自身が水に溶解し、溶
液中から水和物の形で折出してくることによって水和か
進行し、強度を発現するいわゆる溶解析出反応によるた
め、前記した硬化阻害物質による硬化阻害膜は液相中の
各種イオンの濃度勾配によって破壊され水利が進行する
ものである。
なお強度発現性を得るため粒度と配合比を工夫し、粒状
物をできるだけ少なく、望ましくは1mm以上に粗砕し
たボレート骨材と、ボルトランド系セメント、半水せつ
こう、カルシウムアルミネート系セメント等の無機接着
材とを用い該無機接着材とボレート骨材比を2以下とし
、水と混練成型することによって良好な強度を持つ中性
子線遮蔽材が得られる。
以下本発明の実施例について説明すれば次の通りである
実施例 1. ボレート骨材としてコレマナイトを、また無機接着材と
してボルトランドセメントを使用して中性子線遮蔽用部
材を製造した場合の実施例で、配合例ならびにそのとき
の強度試験結果を示すと第1表に示す通りである。
この実施例は第1表に示したように、普通セメント10
0部に対し、粒径1mm〜5mmに調整したコレマナイ
トを各々100,200部とし、これらに各々37,5
部、65部の水を加え練りまぜ硬化成形して中性子線遮
蔽用部材とした。
また1部を4cm×4cm×16Crのモルタル試験用
型枠に流しこみ、強度試験を行なったものであるが、脱
型には約1週間かかること、セメント、コレマナイ−ト
比を変化させることによって構造体としても十分な強度
を発現することが可能であることが判明した。
実施例 2 この実施例は無機接着材としてカルシウムアルミネート
系速硬セメントを使用した場合で、第2表に示すように
配合し、粒度は実施例1と同等とした。
即ち、カルシウムアルミネート系速硬セメント100部
に対し、コレマナイトを各々100,200部これらに
各々水37.5部、65部を加え練り混ぜ遮蔽用部材と
した。
この時の強度は第2表に示したように1日で200k9
f/crI以上、28日で380kgf/ffl以上と
非常に速硬性であるとともにかなりの高強度性を有する
ことが判明した,実施例 3 カルシウムアルミネート系セメントの一種であるアルミ
ナセメント(主要構成鉱物はCaO−Al203)を使
用した場合について示す。
コレマナイトの粒度、配合条件は水量を除き他は実施例
1,2と同等とした。
第3表にみられるように無機接着材として、アルミナセ
メントを使用した場合、部材の強度は1日強度150k
gf/cn2以上と速硬性を発揮するが28日強度はI
70kgf/cr2以上若干低目である,しかしこのセ
メントを使用した場合耐火性を有することが最犬の特長
となるが、アルミナセメントり価格が若干高いため、部
材自体の価格も若干高くなるという欠点がある。
実施例 4 半水せつこうを使用した場合について示す。
コレマナイトの粒度配合条件は水量だけを除き他は実施
例1,2,3と同等とした。
第4表にみられるように、半水せつこうを使用した場合
、部材の強度は1日70kgf/cm2以上、28日強
度180kgf/cm2以上と速硬性を有する。
この部材の欠点は耐水性がないこと、強度が若干低いこ
と部材が若干酸性であることがあげられるが仕上り部材
は白色で非常に美しいこと非常に早く硬化させるこさが
可能であることなどがあげられる。
以上説明した本発明にか\る中性子線遮蔽材は、中性子
線吸収作用のある結晶水を含有し、且つB203の含有
量が比較的高いボレート骨材を使用し、しかも硬化成型
体中には水利反応による多量の結合水を含有するため、
中性子線の遮蔽効果が高く、工業的価値は極めて高いも
のである。
特にコレマナイトは比較的容易に入手出来る天然鉱物で
あるばかりでなく、これを使用することによりB203
の含有率が44%程度のものとすることが出来るので、
同じ機能を持つものならば、遮蔽材の厚さを従来品より
も薄く出来るので、中性子線技術の進歩、普及に貢献す
るきころ大なるものがある。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 クーナコバイト(2Mg0・3B203・13H2
    0)、メーヤーホツフエライト(2CaO・3B203
    ・7H20)、コレマナイト(2CaO/3B203
    5H20)等の結晶水を含有するボレート骨材と、半水
    せつこう、カルシウムアルミネート系セメント等の無機
    接着材を水と混練成型した硬化成形体であって、該硬化
    成形体中にボロンBを5%以上含有することを特徴とす
    る中性子線遮蔽材。
JP54080681A 1979-06-28 1979-06-28 中性子線遮蔽材 Expired JPS586704B2 (ja)

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JP2006518446A (ja) * 2003-01-13 2006-08-10 フォルスター,ヤン 放射線に対して防御された建築物のための建築構造体
JP2009192472A (ja) * 2008-02-18 2009-08-27 Taisei Corp 中性子線遮蔽体
JP2014089127A (ja) * 2012-10-30 2014-05-15 Takenaka Komuten Co Ltd 放射線遮蔽壁

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