JPS586418B2 - 信号受信方式 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 この発明は高圧配電線搬送における信号受信方式に関す
る。

高圧配電線を伝送路として利用し信号伝送を行なう場合
に、従来は第１図に示すように、高圧配電用架空線１の
一端に信号送信装置２を配し、任意の地点でコンデンサ
３を介して架空線１に結合した信号受信装置４により、
信号送信装置２からの伝送信号の電圧成分のみを受信す
るようにしている。

しかるに、阪送信号レベルは架空線１のどの地点でも等
しいわけではなく、定在波現象によりその電圧分布は第
２図実線イで示すように変化している。

そのためコンデンサ３による結合点が電圧分布イの節点
に当った時ＵＳ／Ｎ比が小さく信号検出が困難となる。

この点を解決するためにぱ、送信信号レベルを上げるこ
とが考えられるが、これは不経済である。

また、受信点を最適位置に変更することも考えられるが
、設定後伝送路長が変更されると再び条件が変わること
になる。

殊に、架空線１上の異なる複数の地点で同時に信号受信
をするマルチドロップ信号受信方式では、任意の地点に
おいて最適なる受信状態となることが要請される。

本発明は上記した事情に鑑みなされたもので、送信点か
らの線路長によらずＳ／Ｎ比良く信号検出を可能とした
信号受信方式を提供するものである。

伝送信号の電圧分布イに対し、同信号の電流分布口は第
２図に破線で示すように、その振幅情報が相互に補充す
る関係にある。

これは、信号の電圧成分の少ない点では電流成分が多く
、逆に電流成分の少ない点では電圧成分が多いという定
在波の性質によるものである。

本発明はこの点に着目し、信号の電圧成分および電流成
分を同一地点で受信し、両者の振幅情報を加え合わせて
信号検出を行なうようにしたものである。

以下図面を参照して本発明の詳細を説明する。

第３図は本発明の一実施例を示す図である。

同図において、１ぱ前記同様の高圧配電用架空線であり
で端には信号送信装置（図示せず）が接続されている．
５は信号受信装置であり、この信号受信装置５に対して
は、コンデンサ３を介して一方の入力端に信号の電圧成
分が伝達されると共に、カレントトランス６を介して他
方の入力端に信号の電流成分が伝達される。

この受信装置５は受信検出した信号の電圧成分および電
流成分の各振幅情報を加え合わせて信号レベルを判定す
る機能を有している。

例えば電圧成分の絶対値と電流成分を基準抵抗等で電圧
値に変換した絶対値とを加算してレベル判定する如くで
ある。

第４図は本発明の他の実施例を示す図である。

この実施例では架空線１に対しアンテナ線７を近接して
配置■同アンテナ線７の一端を二定周期で開閉する開閉
器８を介して接地し、他端を受信装置５へ導ひいている
。

開閉器８を開放すると受信装置５′は架空線１に対し容
量性の結合をする（この結合容量なＣとする）。

開閉器８を閉成すると受信装置５′ハ架空線１に対し誘
導性の結合をする。

（相互誘導係数をＭとする）ここで受信点の信号電圧成
分をＥｔ，信号電流成分をＩ７とすると、容量結合によ
る電圧Ｅｃと相互誘導による電圧Ｅｍは受信装置５′の
入力インピーダンス、つまり絶対値検出回路９０入力イ
ンピーダンスをＲとすると、以下のようになる。

この実施例では、Ｂｅ，Ｅｍぱ開閉器８の切換周期に応
じて交互に発生する。

そこで受信装置５′では絶対値検出回路９により常時電
圧゜の絶対値検出をしているが、その出力を開閉器８と
同期した切換器１０により保持回路１１および１２へ振
り分けている。

尚、開閉器８および切換器１０はタイマ１３で設定され
るタイミングで、信号の送信時間より充分短い時間毎に
切換えられている。

上記構成において、開閉器８の切換えにより絶対値検出
回路９０入力ａが第５図に示すものであると、保持回路
１１，１２の各出力ｂｙｅにそれぞれ同図に斜線で示す
ようになる。

そこで、加算回路１４でｂ，ｃを加え合わせると、その
加算出力は第５図ｄのようになり、第２図で示した電圧
成分イの節点に相当する個所はもはや存在していない。

以上述べたように、同一地点で信号の電圧成分と電流成
分とを受信し、両者の振幅情報を加え合わせて信号検出
を行なう本発明の信号受信方式であれば、高圧配電線の
いかなる受信点においてもＳ／Ｎ比良く信号検出を行な
うことができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は高圧配電線を利用した従来の信号受信方式を示
す図、第２図は高圧配線上に生起する定在波現象の電圧
分布および電流分布を示す特性図、第３図は本発明の一
実施例を示す図、第４図は本発明の他の実施例を示す図
、第５図は第４図の各部信号波形図である。 １・・・・・・高圧配電用架空線、２・・・・・・信号
送信装置、３・・・・・・コンデンサ、５，５′・・・
・・・信号受信装置、６・・・・・・カレントトランス
、７・・・・・・アンテナ線、８・・・・・・開閉器、
９−・・・・・絶対値検出回路、１０・・・・・・切換
器、１１．１２・・・・・・保持回路、１３・・・・・
・タイマ、１４・・・・・・加算回路。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 高圧配電線に対して結合手段を介して受信装置を結
   合させ、同受信装置では送信信号の電圧成分と電流成分
   とを同一地点で受信し、両者の振幅情報を加え合わせて
   信号検出を行なうようにしたことを特徴とする信号受信
   方式。 ２ 結合手段は電圧成分を伝達するコンデンサと電流成
   分を伝達するカレントトランスとからなる特許請求の範
   囲第１項記載の信号受信方式。 ３ 結合手段は、高圧配電線に近接して配置され一端を
   受信装置に接続するとともに他端を開閉器を介して接地
   したアンテナ線からなり、このアンテナ線は上記開閉器
   が開成されたときに上記高圧配電線を受信装置の絶対値
   検出回路に容量性結合させ、かつ開閉器が閉成されたと
   きに高圧配電線を絶対値検出回路に誘導性結合させ、受
   信装置は絶対値検出回路で上記容量性結合により入力さ
   れた信号電圧Ｅｃと誘導性結合により入力された信号電
   圧Ｅｍとをそれぞれ検出し、これらの検出信号Ｅ ｃ
   、 Ｅ ｍを保持回路で各別に保持したのち加算回路で
   相互に加算するものであることを特徴とする特許請求の
   範囲第１項記載の信号受信方式。