JPS585886Y2 - 風向案内装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は例えば哨動車の車室内に空気を送り込む風向案
内装置に係り、風向案内羽根の構成に関する。

従来の風向案内装置は第１図、第２図に示すように通風
路に軸架されたグリル枠ａ内の相対する内壁す、ｂ間に
多数の風向案内羽根Ｃを遮閉時にはその一方の翼片が隣
設された羽根Ｃの他方の翼片に重なり合うようにして軸
架されたものである。

しかしながらこのとき各羽根Ｃの両端とグリル枠ａの内
壁す、ｂ間及びグリル枠ａの両端板ｄ。

ｄの内面と両端の羽根Ｃ，Ｃの端縁には夫々すき間ｅ、
ｆを生じ、この部分から風が洩れるため完全な通気の遮
断ができなかった。

又すき間ｆはグ、リル枠ａの両端板ｄ、ｄの内面を両端
の羽根ｃ、ｃの端縁に接近させることにより可及的に狭
くすることができたとしてもすき間ｅを可及的に狭くす
ることは羽根Ｃの両端がグリル枠ａの内壁す、ｂに接触
し開閉操作が円滑に行われ難く、又騒音を発生すること
にもなるためある程度のすき間ｅは必要であり、このた
め完全な遮閉ができなかった。

本考案は上述のような問題に鑑み、グリル枠に軸架され
た風向案内羽根の支軸の一側を長翼片とし他側をこの長
翼片よりも軸方向が短い短翼片とし、さらにグリル枠の
内壁に前記短翼片の端面に接近した高さの段部を形成し
前記案内羽根が閉じたときこの段部に前記長翼片の一側
面が当接されてグリル枠と案内羽根間のすき間を少くす
るようにしたものである。

次に本考案の実施の一例を添附図面第３図ないし第７図
について説明する。

１はグリル枠で、通風路に軸架され相対する内壁２，２
間に多数の風向案内羽根３の両端面より突設された回転
軸４，４が回動自在に軸架されている。

更にグリル枠１の相対する内壁２，２の羽根３の閉止時
に隣設する羽根３，３が重なる面の位置の一側に段部５
を形成するように突出部６を形成し、前記回転軸４の軸
孔７には互いの軸心を結ぶ線の一側に半円筒状の段部８
が形成されている。

又羽根３の一方はこの両端面が相対する突出部６．６に
接近して回動するように軸方向の長さが短い短翼片９が
形成され、他方は両端面が相対する内壁２，２に接近し
て回動するように軸方向に長い長翼片１０が形成されて
いる。

又短翼片９と長翼片１０は夫々−側面が回転軸４の相対
する周面より接線方向に延長された異なる面で回転軸４
と一体に形成され、軸と直交する方向の長さｌは隣設回
転軸４，４間の距離ｍと略等しく形成されている。

更にグリル枠１の両端板１１．１１の内面には両端に位
置する羽根３，３の側縁部１２．１３が当接される段部
１４，１４が形成されている。

尚複数の羽根３の略中心に位置する羽根３には操作用つ
まみ１５が形成されている。

次にこの実施例の作用を説明する。

第３図において、つまみ１５を把持して中心の羽根３を
鎖線の位置より実線の位置まで回動させることにより羽
根３の一方の短翼片９は隣設された羽根３の他方の長翼
片１０に略全面的に重ね合わされ、長翼片１０の両端部
は内壁２，２に形成された段部５，５に当接されるから
羽根３の両端面と内壁２．２間はすき間なく密閉される
。

又両端に位置する羽根３，３の側縁部１２．１３は夫々
両端板１１の内面に形成された段部１４，１４に当着さ
れ、この部分もすき間なく密閉される。

次に第８図ないし第１１図に示す実施例は羽根３の短翼
片９と長翼片１０が回転軸４の両側に同一平面で形成さ
れている。

したがって羽根３を閉じたときの重ね合わされる面は一
直線状ではないから段部５は第１０図に示すようにジグ
ザグに形成される。

又羽根３の両側縁部１２，１３は厚さ方向の断面が円弧
状に形成され、グリル枠１の両端板１１．１１の内面に
可及的に接近して取付けられ、両端板１１．１１には段
部１４は形成されていない。

尚他の構成及び作用は前述の実施例と同様である。

又以−ヒの実施例では突出部６は内壁２の一側を肉厚に
して形成したが、第１２図に示すように突出部６を突条
に形成してもよい。

この場合も羽根３の形状に応じて直線状の突条とジグザ
グ状の突条が形成される場合がある。

本考案によれば、グリル枠の相対する内壁に夫々相対し
て等間隔で形成された軸孔に支軸が回動停止自在に軸架
され回動によって相互に離間及び重ね合せがなされる複
数の風向案内羽根が、前記支軸の一側に一体に形成され
た長翼片と前記支軸の他側に前記長翼片と略同一平面で
一体に形成され前記長翼片よりも軸方向の両端が短がい
短翼片とより形成され前記グリル枠の夫々内壁の前記軸
孔を結ぶ位置の一側に、前記短翼片の端面に接近した高
さで前記長翼片の一側面が当接される段部を形成したか
ら、複数の風向案内羽根間を離間させるときにこれを回
動させると短翼片の両端面は段部に接近しているがこれ
に係合したり摺擦することなく円滑に回動し騒音を発す
るようなことがなく、又案内羽根を閉じた場合は短翼片
に重ね合わされた長翼片の両端部に近い一側面が段部に
当接されるから、グリル枠の内壁との間にすき間を生ず
ることなく通気を遮断することができる。

又支軸の両側の長翼片と短翼片を略同一平面状に形成し
たから案内羽根を離間させた場合は平面状の案内羽根間
を通風し方向性を適確に調節することができる。

さらに案内羽根は支軸と長翼片、短翼片を例えば合成樹
脂製として一体に形成することができ製作を簡易化する
ことができ構造が簡単であるから故障も少ないものであ
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の風向案内装置の一部を切欠いた斜視図、
第２図は同上正面図、第３図は本考案の実施の一例を示
す風向案内装置の一部を切欠いた斜視図、第４図は同上
横断平面図、第５図は同一ヒ縦断側面図、第６図は同一
ヒグリル枠の一部の斜視図、第７図は同上風向案内羽根
の斜視図、第８図は他の実施例を示す風向案内装置の一
部を切欠いた斜視図、第９図は同上横断平面図、第１０
図は同上グリル枠の一部の斜視図、第１１図は同上風向
案内羽根の斜視図、第１２図はグリル枠の他の実施例を
示す一部の斜視図である。 １・・・・・・グリル枠、２・・・・・・内壁、３・・
・・・・風向案内羽根、４・・・・・・支軸、５・・・
・・・段部、７・・・・・・軸孔、９・・・・・・短翼
片、１０・・・・・・長翼片。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. グリル枠と、このグリル枠の相対する内壁に等間隔で相
   対して形成された軸孔に両端の支軸を回動停止自在に軸
   架され回動に、よって相互に離間及び重ね合せがなされ
   る複数の風向案内羽根とより成り、この案内羽根は前記
   支軸の一側に一体に形成された長翼片と前記支軸の他側
   に前記長翼片と略同一平面で一体に形成され前記長翼片
   よりも軸方向両端が短かい短翼片とよりなり、前記グリ
   ル枠の夫々の前記内壁に形成された前記軸孔を結ぶ位置
   の一側に、前記短翼片の端面に接近した高さで前記長翼
   片の一側面が当接される段部を形成したことを特徴とす
   る風向案内装置。