JPS585802B2 - 乗用車用空気入りラジアルタイヤ - Google Patents

乗用車用空気入りラジアルタイヤ

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JPS585802B2
JPS585802B2 JP54058631A JP5863179A JPS585802B2 JP S585802 B2 JPS585802 B2 JP S585802B2 JP 54058631 A JP54058631 A JP 54058631A JP 5863179 A JP5863179 A JP 5863179A JP S585802 B2 JPS585802 B2 JP S585802B2
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resistance
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    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02TCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
    • Y02T10/00Road transport of goods or passengers
    • Y02T10/80Technologies aiming to reduce greenhouse gasses emissions common to all road transportation technologies
    • Y02T10/86Optimisation of rolling resistance, e.g. weight reduction 

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  • Tires In General (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は耐ウエットスキツド性と低転がり抵抗性と操縦
性にすぐれる乗用車用空気入りラジアルタイヤに関する
ものである。
一般に、乗用車用空気入りラジアルタイヤは操縦性、耐
久性、経済性等にすぐれることが要求され、特に安全性
の面で湿濡路面での耐ウエットスキツド性に優れること
が要求される。
さらに、高速道路網の発達に伴ない、高速走行時の耐久
性が優れることも重要となってきている。
また、近年の省資源、省エネルギー化の社会的要請に基
づき、ガソリン消費の少ない低燃費自動車の開発、エン
ジンの改良、自動車の軽量化等が研究されており、タイ
ヤにおいても動力損失の減少を図るため低転がり抵抗性
のタイヤの開発研究が進められている。
従来、タイヤの転がり抵抗を小さくすれば、自動車のガ
ソリン消費を節約することができることが知られている
また、タイヤの転がり抵抗を左右する要因は種々考えら
れるが、特にトレッドゴム質のエネルギーロスの寄与が
一番大きいことも種々の文献から周知である。
そこで、トレッドゴムをエネルギーロスが小さくなる方
向に改質してタイヤの転がり抵抗を減ずることが試みら
れている。
しかし、かかるゴムの改質は逆に耐ウエットスキツド性
を悪化させる傾向にある。
従って、乗用車用空気入りラジアルタイヤにおいて、転
がり抵抗を改良すれば、逆に耐ウエットスキツド性が劣
化することは常識になりつつある。
この転がり抵抗と耐ウエットスキツド性の相反性能を両
立させるため、タイヤ構造上の改良工夫が従来種々試み
られているが、未だ実用上充分なものでなく、現在のと
ころ上記相反性能の両立は困難とされている。
本発明者等はかかる従来技術の問題点を解決して乗用車
用空気入りラジアルタイヤにおける転がり抵抗と耐ウエ
ットスキツド性の相反性能を両立させるために、トラッ
ク、バス用の大型タイヤに通常実施されているキャップ
ゴムとベースゴムとの二重精層構造よりなるトレッド(
トレッドにおける接地面側をキャップゴム、その下側を
ベースゴムと称する)に着目した。
すなわち、大型タイヤにおいては、乗用車用空気入りラ
ジアルタイヤに比べトレッドのゲージが厚いため、走行
時にトレッドゴムが蓄熱しやすく、この熱によるセパレ
ーションに大きな問題があり、これを解決する手浚とし
て低エネルギーロス配合よりなるベースゴムを用いるキ
ャップ/ベース方式が適用されている。
ところで、乗用車用空気入りラジアルタイヤにおいては
、熱によるセパレーションが少ないため、大型タイヤに
おける如きキャップ/ベース方式の要求が少なく、また
犬型タイヤに比べトレッドゲージが薄いことおよびキャ
ップゴムとベースゴムとのスウエル差が大きい等の製造
技術上の問題や、ベースゴムに従来の低エネルギーロス
配合を用いた際弾性率が低下し、その結果トレッド剛性
の低下による操縦性、高速耐久性の劣化または補強性や
低下による耐摩耗性、耐カツト性の低令め問題等がある
ため、従来キャップ/ベース方式か乗用車用空気入りラ
ジアルタイヤにあまり応用されていなかったのである。
そこで、本発明者等は上述した如く大型タイヤのトレッ
ドにおけるキャップゴムとベースゴムとのi重積層構造
に着目し、乗用車用空気入りラジアルタイヤにおける耐
ウエットスキツド性と転がり抵抗の相反性能を両立させ
る手段を鋭意検討した結果、キャップ/ベース方式が大
きな効果を奏することを確かめた。
すなわち、耐ウエットスキツド性と低転がり抵抗性を両
立させるこにキャップ/ベース方式が肴効なのは、耐ウ
エットスキツド性に関しては路面と接するキャップゴム
の摩擦係数の寄与が大きく、一方一転がり抵抗性に関し
てはキャップゴムとベースゴムを含めたゴム全体のエネ
ルギーロスの寄与が大きいことによるもので、従ってベ
ースゴムはキャップゴムに比べ低エネルギーロス配合に
なっているからである。
ところで、従来の低エネルギーロス配合として、天然ゴ
ム、ポリイソプレンゴム、cis−1.4 −ポリブタ
ジエンゴムの単独またはこれらのブレンドにキャップゴ
ム配合に比べ低い充填量のカーボンブラックを配合した
ものが一般に使用されている。
特に、cis−1.4−ポリブタジエンゴムが優れた耐
摩耗性、耐屈曲性等により使用されているが、未加硫時
の作業性、たとえばロールバギ性、スウエル(収縮)等
に問題があり、かつ加硫後の補強性が小さいことから耐
カット性にも問題があcis−1.4−ポリブタジェン
を 他のジエン系ゴムとブレンドして使用しているが、まだ
実用上充分なものとはいえない。
いずれにしても、ベースゴムが従来の低エネルギーロス
配合によれば、前述した種々の問題点があり、乗用車用
窒気入りラジアルタイヤにキャップ/ベース方式の有効
性を活用することができない。
そこで、本発明者等はベースゴムとしての低エネルギー
ロス配合による諸欠点を解決するためさらに鋭意検討し
た結果、cis−1.4−ポリブタジエンにブロックあ
るいはグラフト重合したシンジオタクチック(以下sy
nと略記する)−1.2−ポリブタジエンが結晶イーし
て短繊維状をなすことに注目し、cis−1.4−ポリ
ブタジエンと−1 2−ポリブタジエンとのブロックあ
るいはブラフト重合による重合体から主として成るポリ
マーが従来のcis−1,4−ポリブタジエンの欠点で
ある補強性を改善し、カーボンブラック補強、樹脂補強
よりも一層すぐれた高弾性化を可能にし、かつ未加硫時
のスウエルも小さく、これを乗用車用空気入りラジアル
タイヤにおいてキャップゴムとベースゴムとの二重積層
構造よりなるトレッドのベースゴムに適用すれば、耐?
エットスキツド性と低転がり抵抗性の相反性能が両立す
ると共に、従来の乗用車用空気入りラジアルタイヤの欠
点であつた操縦性、高速耐久性、耐カット性等が改善さ
れることを見出した。
すなわち、本発明はラジアル構造のカーカスと、そのク
ラウン部外周を取囲むベルトによるケーシング補強を有
し、このケーシングがキャップゴムとベースゴムとの二
重積層構造よりなるトレッドを具え、これら両ゴムのボ
リューム比が4:1〜3:7であり、キャップゴムは湿
濡路面における耐ウエットスキツド性にすぐれた配合、
物性のスチレンーブタジエン共重合体ゴムを必須成分と
するゴムであり、ベースゴムはcis−1.4−ポリブ
タジエンとsyn−1.2−ポリブタジエンとのブロッ
クあるいはグラフト重合による重合体から主として成り
、ミクロ構造中にsyn−1.2−構造が6〜20重量
%を占め、かつsyn−1.2−ポリブタジエンが平均
径0.05〜1μm、平均長0.8〜10μmの短繊維
状をなしてそのうち少なくとも40重量%は結晶であり
、cis−1.4−ポリブタジエンの重量平均分子量が
35万以上であるポリマー、またはこのポリマーが10
重量%以上で残りは他のジエン系ゴムであるブレンドを
主成分とするゴム組成100重量部と、40mg/g以
上の沃素吸収量(IA)と60ml/100g以上のジ
ブチルフタレート吸油量(DBP)とを有するカーボン
ブラック25〜60重量部との配合になることを特徴と
する耐ウエットスキツド性と低転がり抵抗性と操縦性に
すぐれる乗用車用窒気入りラジアルタイヤを提供する。
本発明の好適例においては、カーカスのクラウン部外周
を取囲むベルトとしてゴム引きスチールコード層を使用
する。
本発明の乗用車用窒気入りラジアルタイヤにおいては、
耐ウエットスキッド性と低転がり抵抗性の相反性能を両
立させるために、トレッドゴムを従来の大型タイヤのト
レッドに適用されているキャップゴムとベースゴムとの
二重積層構造にする。
この場合、キャップゴム対ベースゴムのボリューム比を
4:1〜3:7とする。
両ゴムのボリューム比が上記範囲を逸脱すれば、キャン
プゴムとベースゴムを後述する配合にしても、本発明の
目的とする耐ウエットスキツド性と低転がり抵抗性の相
反性能を両立させることができない。
本発明において、キャップゴムは湿濡路面での耐ウエッ
トスキツド性の改善に寄与するもので、特に路面との間
の動摩擦係数を高くし、できるだけ路面とタイヤとの接
融面積、すなわち接地面積を広く取るマクロ的な対策か
ら、また路表の微小4な凹凸に対するなじみのレベルの
ようなミクロの範囲にわたる改善が必要であり、この点
でスチレンーブタジエン共重合体ゴムを必須成分とする
ゴムを使用する。
たとえば、キャップゴムの全ゴム成分中の少なくとも6
0重量%をステレンーブタジエン共重合体ゴムとし、天
然ゴムその他のジエン系ゴム、たとえばポリブタジエン
ゴム、ポリイソプレンゴム、エチレンープロピレンージ
エン三元重合体ゴムや、ハロゲン化ブチルゴム等のうち
少なくとも1種をブレンドしたゴム配合がある。
かかる配合のキャップゴムを使用すれば、耐ウエットス
キツド性は改善されるが、接地面積を広く取るため転が
り抵抗が増大する。
その結果、転がり抵抗の増大を抑制して耐ウエットスキ
ツド性との両立を図るため、キャップゴムの下側にある
ベースゴムを低エネルギーロス(反撥弾性の大きい)で
耐発熱性、耐久性のすぐれた配合にする必要がある。
本発明においては、これら諸条件を満足するベースゴム
として、cis−1.4−ポリブタジエンとsyn−1
.2−ポリブタジエンとのブロックあるいはグラフト重
合による重合体から主として成り、ミクロ構造中にsy
n−1.2−構造が6〜20重量%を占め、かつsyn
−1.2−ポリブタジエンが平均径0.05〜1μm、
平均長0.8〜10μmの短繊維状をなしてそのうち少
なくとも40重量%は結晶であり、cis−1.4−ポ
リブタジエンの重量平均分子量が35万以上であるポリ
マー(以下VC−BRと略記する)、またはこのポリマ
ーが10重量%以上で残りは他のジエン系ゴムであるブ
レンドを主成分とするゴム組成100重量部と、40■
/y以上のIAと60ml/10.0g以上のDBPと
を有するカーボンブラック25〜60重量部との配合に
なるものを使用する。
かかる配合のベースゴムの主体成分であるVC−BRに
おいて、そのミクロ構造中にsyn−1.2−構造が6
〜20重量%を占めることが重要である。
syn−1.2−構造が6重量%以下の場合、これを含
まない通常のcis−1.4−ポリブタジエンゴムとの
間に物性の改善は何ら認められず、また20重量%以上
では粘度が高くなりすぎて作業性に著しく悪影響を及ぼ
すからである。
次に、VC−BR中でsyn−1.2−ポリブタジェン
が短繊維状をなすことにより、本発明によるベースゴム
の耐破壊特性の改善が果され、特にその平均径0.05
〜1μm、平均長0.8〜10μmにおいて著しい。
平均径が0.05μm以下になると、眼破壊特性が不足
し、1μm以上では耐屈曲性低下の欠点がある。
また、平均長が0.8μm以下になると、耐亀裂成長性
が劣り、10μm以上では作業性の低下をもたらす。
この短繊維はまた、syn−1.2−ポリブタジエン全
量のうち40重量%以上が結晶であるのを要し、これに
満たない場合、短繊維の融点が低く、ゴム物性の温度依
存性が大きくなり、耐久性の改善目的に適合しなくなる
ベースゴムは本来キャップゴムの下側に位置しタイヤ表
面に露出していないが、走行末期あるいは偏摩耗等によ
りタイヤ表面に露出するので、耐摩耗性、耐カット性等
を有することも要求される。
このため、VC−BR中のcis−1.4−ポリブタジ
エンの重量平均分子量が35万以上であることが必要で
あり、35万以下になるとトレッドゴムとして必要な耐
摩耗性が確保されない。
尚、上述したVC−BRを他のジエン系ゴムとブレンド
したものも使用することができ、この場合VC−BRは
10重量%以上を占めることが重要である。
VC−BRが10重量%以下の場合、VC−BR中に分
散したsyn−1.2−ポリブタジエン短繊維の作用効
果が得られず、好ましくない。
ジエン系ゴムとしては、たとえば天然ゴム、スチレンー
ブタジエン共重合体ゴム、ポリブタジエンゴム、ポリイ
ソプレンゴム等がある。
本発明に係るVC−BRまたはこのVC−BRと他のジ
エン系ゴムとのブレンドを主成分とするゴム組成に40
■/g以上のIAと60ml/100g以上のDBPと
を有するカーポンブラックを配合する。
このカーボンブラックにおいて、IAが40mg/g以
下になると、カーボンブラックの比表面積が小さく、十
分な耐摩耗性が得られず、またDBPが60ml/10
0g以下になると、充分な補強性が得られない。
また、カーボンブラックの配合量は、ベースゴムとして
の要求特性である、低エネルギーロス(反撥弾性が大)
、耐摩耗性、耐カット性の観点から、VC−BRを基に
したゴム組成100重量部当り25〜60重量部である
カーボンブラックの配合量が25重量部以下の場合、補
強性が不足し、耐久性に実用上の問題があり、また60
重量部以上では満足な低エネルギーロス配合が達成され
ない。
本発明において、ベルトとしてゴム引きスチールコード
層を使用した場合でも、従来のスチールベルトタイヤに
おける欠点であるテキスタイルラジアル対比重量が重く
なることによる燃費性の悪化傾向がキャップ/ベース方
式の採用により著しく改善され、自動車のガソリン消費
を一層節約することができる。
次に本発明を実施例につき説明する。
実施例1〜5、比較例1〜5 トレッドゴムとして第1表に示す配合処分を用いて17
5SR14サイズの乗用車用スチールベルトラジアルタ
イヤを製造した。
耐ウエットスキツド性と転がり抵抗の相反性能の両立を
判定するため、耐ウエットスキツド性の改善に寄与する
スチレンーブタジエン共重合体ゴム配合よりなるトレッ
ドを有するタイヤを参考例とし、該参考例のゴム配合を
キャップゴムとしたキャップ/ベース方式よりなるトレ
ッドでベースゴムに大型タイヤで用いられる如きゴム配
合を用いたものを比較例に、また本発明に係るVC−B
Rを用いたものを実施例に示す。
ただし、キャップゴム対ベースゴムのボリューム比を1
3:7とした。
このようにして製造したタイヤに1. 7 kg/cm
2の空気内圧を充填し、転がり抵抗をドラム試験機上で
測定し、耐ウエットスキツド性および操縦性を実車テス
トにて測定し、これらの測定結果も第1表に示す。
第1表の結果から明らかな如く、参考例のタイヤにおけ
る転がり抵抗を改善するため、トレッドをキャップ/ベ
ース方式にしてベースゴムに従来大型タイヤで採用され
ているようなベースゴム配合を用いると、転がり抵抗は
確かに改善されるが、耐ウエツドスキンド性は多少低下
し、操縦性も低下し改善されない。
従って、大型タイヤのキャップ/ベース方式を乗用車用
空気入りラジアルタイヤに単に転用しても、耐ウエット
スキツド性と転がり抵抗の相反性能を両立できないこと
が比較例1〜5から分る。
これに対し、本発明に係るVC−BRをベースゴムに用
いたキャップ/ベース方式のトレッドよりなるタイヤに
おいては、耐ウエットスキツド性を参考例と同一レベル
で維持して転がり抵抗を著しく改良し、耐ウエットスキ
ッド性と転がり抵抗の相反性能を完全に両立させている
ことが実施例1〜5の結果から明白である。
特に実施例2〜4に示す如く、ベースゴムとして本発明
に係るVC−BRを他のジエン系ゴムと併用することに
より反撥弾性(エネルギーロス)を比較例のベースゴム
とほぼ同等に維持しながら、硬度(弾性率)を増大させ
ることができ、その結果従来技術では困難とされた転が
り抵抗と耐ウエットスキツド性と操縦性の三者の性能を
同時に改善することができたのである。
一般に、操縦性はトレッドゴムの剛性に左右されること
が知られている。
ところで、トレッドをキャップ/ベース方式にし、ベー
スゴムをキャップゴムに比べ低工不ルギーロス配合(高
反撥弾性)にすると、逆に硬度(弾性率)が低下する傾
向にある。
然るに、実施例1〜5から明らかな如く、本発明に係る
VC−BRを用いてベースゴムヲ形成すると、硬度が上
り、操縦性が改善される。
実施例6〜11、比較例6〜9 乗用車用スチールベルトラジアルタイヤにおいて、トレ
ッドをキャップ/ベース方式にし、ベースゴムの硬度(
弾性率)を上げれば操縦性が向上することが第1表から
わかったが、ベースゴムに配合するカーポンブラックの
種類や配合量による耐摩耗性の変化を試験し、その結果
を次の第2表に示す。
この場合、キャップゴムとして参考例に記載したと同じ
ゴム配合を用い、第2表に示す配合処方のベースゴムと
からなるキャップ/ベース方式(13:7のキャップゴ
ム対ベースゴムのボリューム比)のトレッドを具えた1
75SR14サイズの乗用車用スチールベルトラジアル
タイヤにつき試験した。
第2表の結果から、カーポンブラックの種類としてはI
Aが40■/g以上、DBPが60ml/100g以上
のものを使用すれば実用上十分であることが分る。
すなわち、IAが40■/g以下、DBPが60ml/
100g以下テアルカーホンフラックN660を用いる
比較例1では、耐摩耗性のレベルに実用上問題がある。
キャップ/ベース方式のトレッドにおいて、ベースゴム
は本来トレッド表面に露出していないので耐摩耗性を脊
する必要はないと考えられる。
しかし、実際にはトレッドの摩耗中期〜後期にかけてま
たは偏摩耗等によりベースゴムがトレッド表面へ露出す
る。
そこで、この露出したベースゴムが急激に摩耗を生ずる
ことは実用タイヤとして不適格であり、特に乗用車用ラ
ジアルタイヤにおいては大型タイヤに比べトレッド部ゲ
ージが薄いため、ベースゴムに十分な耐摩耗性を付与せ
しめることが要求される。
この要求を満たすために、本発明に係るVC−BRを用
いてベースゴムを形成する際、これに配合するカーボン
ブラックとしては第2表の結果から40■/g以上のI
Aと60ml/100g以上のDBPを有するものを使
用することか分る。
カーボンブラックの配合量に関しては、第2表の比較例
7,8.9と実施例6,10,11とから明らかな如く
、配合量が25重量部以下では転がり抵抗を改善する(
転がり抵抗の改善は反撥弾性の増加と一致)が、耐摩耗
性が著しく劣り、実用上問題があり、一方配合量が60
重量部以上では耐摩耗性は向上するが、逆に反撥弾性が
低くなり、転がり抵抗の改善が達成されない。
従って、第2表の結果から、転がり抵抗と耐摩耗性との
実用上バランスのとれるカーボンブラックの配合量は2
5〜60重量部の範囲にあることがわかる。
実施例12〜16、比較例10〜12 キャップゴムとして参考例と同じゴム配合を、またベー
スゴムとして実施例1と同じゴム配合を用い、次の第3
表に示すようにキャップゴム対ベースゴムのボリューム
比を変えて175SR14サイズの乗用車用スチールベ
ルトラジアルタイヤを製造した。
該タイヤの走行性能に作用するキャップゴム対ベースゴ
ムのボリューム比の影響を観察し、その結果を第3表に
示す。
第3表において、比較例10のタイヤの各性能を指数1
00とし、他のタイヤの値を算出した。
値が大きくなる程、性能が改善されることを意味する。
第3表の結果から、タイヤの性能に関しキャップゴム対
ベースゴムのボリューム比が4:1〜3:7が実用上最
適であることがわかる。
特に、各性能のバランスを考慮すると、キャップゴム対
ベースゴムのボリューム比は7:3〜2:3の範囲が好
ましい。
比較例11の85/15のキャップ/ベースのボリュー
ム比では、転がり抵抗に対するベースゴムの寄与が小さ
く、一方比較例12の25/75のキャップ/ベースの
ボリューム比では、走行距離2〜3万kmでベースゴム
が一部トレッド表面に露出し、走行距離3〜4万kmで
ベースゴムが完全に露出するので、トレッドとしての耐
摩耗性が著しく劣り、実用上問題がある。
尚、トレッドをキャップ/ベース方式にし、ベースゴム
の低エネルギーロス配合の寄与(発熱が小さい)により
、高速耐久性も向上することが第3表から分る。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 ラジアル構造のカーカスと、そのクラウン部外周を
    取囲むベルトによるケーシング補強を有し、このケーシ
    ングがキャップゴムとベースゴムとの二重積層構造より
    なるトレツドを具え、これら両ゴムのボリューム比が4
    :1〜3:7であり、キャップゴムは湿濡路面における
    耐ウエットスキツド性にすぐれた配合、物性のスチレン
    ーブタジエン共重合体ゴムを必須成分とするゴムでやり
    、ベースゴムはcis−1.4−ポリブタジエンとシン
    ジオタクチック(syn)−1.2−ポリブタジエンと
    のブロックあるいはグラフト重合による重合体から主と
    して成り、ミクロ構造中にsyn−1,2−構造が6〜
    20重量%を占め、かつsyn−1.2−ポリブタジエ
    ンが平均径0.05〜1μm,平均長0.8〜10μm
    の短繊維状をなしてそのうち少なくとも40重量%は結
    晶であり、cis−1,4−ポリブタジエンの重量平均
    分子量が35万以上であるポリマー、またはこのポリマ
    ーが10重量%以上で残りは他のジエン系ゴムであるブ
    レンドを主成分とする、ゴム組成100重量部と、40
    mg/g以上の沃素吸着量と60ml/100g以上の
    ジブチルフタレート吸油量とを有するカーボンブラック
    25〜60重量部との配合になることを特徴とする眼ウ
    エットスキツド性と低転がり抵抗性と操縦性にすぐれる
    乗用車用窒気入りラジアルタイヤ。 2 ベルトをゴム引きスチールコード層で構成したこと
    を特徴とする特許請求の範囲第1記載の乗用車用空気入
    りラジアルタイヤ。
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