JPS5855314Y2 - 燻瓦焼成炉におけるバ−ナ装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は燻瓦焼成炉において、バーナによる焼成の後に
、燃焼炎を炉内に吹き込むために炉壁に透設されたバー
ナ口を密閉して燻化剤の漏出を防止するようにした装置
に関する。

燻瓦は、バーナによる焼成の完了直後の高温の状態にお
いてバーナ口を密閉して炭化水素系ガス等の燻化剤を炉
内に充填し、燻化剤の熱分解により生じた炭素を瓦の表
面に焼き付けることによって製造するのであって、焼成
工程から燻化工程に速やかに移行するために、炉体の両
側に少なくとも数基ずつ装置されたバーナに対応して炉
壁に透設されたバーナ口を焼成の完了直後に迅速に密閉
する必要があるが、従来のバーナ装置は、実開昭４９−
１８１３７号に記載されているように、バーナ口を閉塞
する遮蔽板をねじで炉壁に押し付けて密閉するようにな
っていたため、多数のバーナ口を密閉するのに長時間を
要する欠点があった。

本考案はこのような欠点を除去し、バーナ口を迅速、か
つ、容易に密閉し、また、開放することができる装置を
提供することを目的とするものである。

以下、本考案の一実施例を添付図面に基づいて説明する
。

図において、１は炉壁に嵌め込まれた耐火物製のバーナ
タイルであって、中央部に、炉外側から炉内側に向って
次第に拡径したテーパ状の燃焼室２が透設され、炉外側
の面には燃焼室２に一致するバーナ口４の透設された取
付板３が貼着されており、バーナ口４の周りに凹成され
た溝５に耐熱性のシール６が充填されている。

取付板３には、上面に空気孔８の形成された箱形ち取付
枠７がバーナ口４を覆うように固定され、この取付枠７
の上面の取付板３との接合部に形成された挿入孔９に、
取付板３に沿って上下に摺動する遮蔽板１０が挿通され
、取付板３のバーナ口４の直下には遮蔽板１０の下端が
当接するストッパ１１が固定されている。

取付枠７の正面の中央に透設された中心孔１４にバーナ
口４を指向するガスノズル１３が摺動自由に挿通され、
その先端部外周に、外周面に空気流入孔１６が透設され
た一端開放の円筒形をなすエアーノズル１５が固定され
て、前記ガスノズル１３と組をなしてバーナ１２を構成
しており、このバーナ１２は取付枠７との間に装着され
た圧縮コイルばね１７の弾拡力によりバーナ口４の方向
に付勢されていて、瓦の焼成時には、第１図に示すよう
に、エアーノズル１５の先端がシール６に当接した燃焼
位置に保持されて、ガスノズル１３から噴出するガスと
、この噴出に伴なってエアーノズル１５の空気流入孔１
６から流入する空気が混合してバーナ口４から燃焼室２
内に流入し、ここで着火して生した・燃焼炎が炉内を加
熱するのであって、この間、遮蔽板１０はバーナ口４の
上方へ引き上げられ、エアーノズル１５の上面に当接し
ているのである。

そして、瓦の焼成が完了した直後に、ガスノズル１３を
圧縮コイルばね１７の弾力に抗して後方へ引っ張ると、
エアーノズル１５も一体的に後退して取付板３との間に
間隙が生じ、遮蔽板１０が重力により落下してストッパ
１１に当接し、バーナ口４が閉塞されるので、ガスノズ
ル１３を引っ張っていた手を離すと、バーナ１２は圧縮
コイルばね１７の弾拡力によりバーナ口４側へ付勢され
、第２図に示すように、遮蔽板１０がエアーノズル１５
の先端で取付板３に押し付けられてシール６の圧縮によ
りバーナ口４が密閉され、全てのバーナ口４が密閉され
た後に、炉内へ燻化剤が充填されて燻化処理が施される
。

燻化処理の完了後は、ガスノズル１３を後方へ引っ張っ
て遮蔽板１０の押圧を解除してからこれを上動させ、次
いで、ガスノズル１３がら手を離すと、第１図の状態に
戻ってバーナ口４が開放される。

上記実施例によって具体的に説明したように、本考案の
燻瓦焼成炉におけるバーナ装置は、炉壁に透設したバー
ナ口に対応して炉壁の外面に取り付けた取付枠に、前記
バーナ口を指向するバーナを炉壁の外面に垂直な方向の
移動自由に支持し、かつ、前記取付枠に、前記バーナを
炉壁の外面に押し付ける方向に付勢する弾性体を装着す
るとともに、炉壁の外面に沿って摺動して前記バーナ口
を開閉する遮蔽板を設け、該遮蔽板による前記バーナ口
の開放時に前記バーナを炉壁の外面に当接して燃焼位置
に保持し、前記遮蔽板による前記バナロの閉塞時に該遮
蔽板を前記バーナで炉壁の外面に押し付けて前記バーナ
口を密閉した状態に保持する構成としたことを要旨とす
るものであって、バーナを弾性体の付勢に抗してバーナ
［１から離間する方向へ引っ張り、遮蔽板をバーナ口の
閉塞方向に摺動させた後、バーナから手を離すだけで遮
蔽板を炉壁に押し付けてバーナ口を密閉状態に保持する
ことができ、また、バーナを弾性体の付勢に抗する方向
に引っ張るだけで遮蔽板を炉壁に押し付ける力を解除し
て開放方向に摺動することができて、バーナ口の密閉及
び開放を迅速、かつ、容易に行なうことができる効果を
奏する。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例のバーナ口の開放状態の縦断
面図、第２図はバーナ口の密閉状態の縦断面図である。 ４：バーナ口、７：取付枠、１０：遮蔽板、１２：バー
ナ、１３：ガスノズル、１５：エアーノズル、１７：圧
縮コイルばね。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 炉壁に透設したバーナ口に対応して炉壁の外面に取り付
   けた取付枠に、前記バーナ口を指向するバーナを炉壁の
   外面に垂直な方向の移動自由に支持し、かつ、前記取付
   枠に、前記バーナを炉壁の外面に押し付ける方向に付勢
   する弾性体を装着するとともに、炉壁の外面に沿って摺
   動して前記バーナ口を開閉する遮蔽板を設け、該遮蔽板
   による前記バーナ口の開放時に前記バーナを炉壁の外面
   に当接して燃焼位置に保持し、前記遮蔽板による前記バ
   ーナ口の閉塞時に該遮蔽板を前記バーナで炉壁の外面に
   押し付けて前記バーナ口を密閉した状態に保持する構成
   としたことを特徴とする燻瓦焼成炉におけるバーナ装置
   。