JPS5854841Y2 - 変流器保護装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は変流器保護装置に係り、特に変流器２次回路の
開路異常を保護するに好適な変流器保護装置に関する。

従来から、変流器の２次回路が何らかの原因で開路状態
になった時に発生する異常電圧から変流器２次巻線及び
リレー、計器類を保護する装置として変流器保護装置が
知られている。

第１図はかかる従来の変流器保護装置の断面図を示すも
ので、同図中６はガス容器、７は」二下蓋、８は非直線
抵抗体、９は低融ハンダ部、１０は動作表示器、１１は
取付台、１２は抑え板、１３は絶縁スタンド、１４は上
部端子、１５は下部端子、１６はばねをそれぞれ示すも
のである。

同図構成は具体的には、非直線抵抗体９、前記抵抗体８
の発熱温度上昇に依り低融点ハンダ部９を融かし短絡用
金属環を落下させて前記抵抗体８を短絡する如き構成を
有する動作表示器１０、及び取付台１１をばね１６で加
圧してガラス容器６に収納し、上下蓋７に各々の端子１
４．１５を設けた配置となっている。

かかる構成を有する変流器保護装置は、以下に述べる様
な欠点を有するものである。

変流器保護装置を構成する非直線抵抗体８は変流器２次
巻線及びリレー、計器類を並列接続した回路構成となり
、変流器２次回路が開路していない通常時には、この非
直線抵抗体８に電流が分流する事となり、変流器又はリ
レー、計器類の誤差の要因となる。

更に、変流器２次回路が何らかの原因で開路状態になっ
た場合、変流器保護装置の非直線抵抗体８の動作検出は
、実際の動作表示器１０の動作状況、即ち低融点ハンダ
部９の落下を目視して判断するもので、当の保護装置か
らの警報は無く、他の制御部品からの信号を頼っている
のが現状である。

従って、変流器保護装置の動作ないしは変流器２次回路
の開路異常を迅速に検出する事が出来ないという問題点
がある。

従って、本考案の目的は、変流器及びリレー、計器類の
誤差を生じる様な影響を皆無ならしめると共に変流器２
次回路の開路異常を迅速に検出し得る信頼性の高い変流
器保護装置を提供するにある。

この目的を遠戚するために本考案は、変流器２次回路に
接続される分離ギャップと、この分離ギャップとは別の
容器に収納され、前記分離ギャップに直列に接続される
非直線抵抗体と、低融点７１７７部によって取付けられ
、前記非直線抵抗体に電流が流れたときに生じる熱によ
り前記低融点／’％ンダ部が溶融することにより落下す
る短絡接点付絶縁環とを備え、前記短絡接点付絶縁環が
落下することによって前記変流器２次回路が短絡される
と共に、変流器２次回路の開路異常を知らせる接点出力
が発せられることを特徴とするものである。

第２図は本考案の一実施例に係る変流器保護装置の平面
図、第３図は同じく縦断面図、第４図は同じく動作回路
図をそれぞれ示すものである。

各図を通じて、１７は分離ギャップ、１８は外部引出し
接点端子、１９は上部端子１４と接続される短絡端子、
２０は短絡接点付絶縁環、２１は前記外部引出し接点端
子１８を短絡する為の短絡接点、２２は絶縁環、２３は
取付金属片、２４は短絡接点、２６は前記短絡接点２４
と接触可能な短絡端子、２７は前記短絡接点２４と前記
短絡端子１９を結ぶたわみ線をそれぞれ示すものである
。

各国からも明らかな如く、分離ギャップ１７は変流器保
護装置本体を構成するガラス容器６の上下蓋７を抑える
上部の抑え板１２に取付けて、装置本体と一体化される
。

この分離ギャップ１７としは、変流器２次回路の開路時
に発生する異常電圧で安定して放電する真空ギャップを
用い、変流器２次保護抵抗器である非直線抵抗体８と直
列に接続された構成とする。

従って、通常は変流器保護装置の抵抗要素となる非直線
抵抗体８は前記分離ギャップ１７に依って変流器２次回
路から分離される事となる為、直線抵抗体８に対する電
流の分流が防止され、従ってリレー、計器類の動作感度
への影響又は誤差の誘発が皆無となる。

一方、変流器２次回路が開路すると、異常電圧が発生す
るが、この電圧に依って分離ギャップ１７が放電し、非
直線抵抗体８に電流が流れる。

この結果、非直線抵抗体８が発熱し、その熱で低融点ハ
ンダ部９が融けて、この低融点ハンダ部９に依って取付
けられていた短絡接点付絶縁環２０が落下する。

前記短絡接点付絶縁環２０は具体的には第５図の概略図
に示す如き構成を有するものであり、絶縁ギャップ１７
及び非直線抵抗体８を短絡する接点２４と、外部引出し
接点端子１８に接続される警報接点を短絡する接点２１
及び絶縁環２２を保持しており、更に爪部２５を低融点
ハンダ部９に取り付けられた取付金属片２３を絶縁環２
２の周囲に配した構成を有するものである。

なお、ガラス容器６の下部には、絶縁環２０に配した短
絡接点２４を受けるべく設けられた短絡端子２６及び警
報用の外部引出し接点端子１８が設けられており、従っ
て、絶縁環２０が落下すると、短絡接点２４及び短絡端
子２６が上部端子１４及び下部端子１５を短絡し、交流
器２次回路の開路異常を防止すると共に、短絡接点２１
に依り外部引出し接点端子１８が短絡され、変流器２次
側の開路異常を接点閉という形で外部に取り出す事が出
来るものである。

従って、変流器２次回路に開路が発生した場合、外部引
出し接点端子１８を介して警報を発する事が可能であり
、更に変流器２次側保護用の非直線抵抗体８の動作状況
は、従来と同様に透明なガラス容器６を介して、絶縁環
２０の落下状態を目視で観察する事に依り知る事が出来
るものである。

以上述べた如く、本考案に依れば、変流器２次回路の制
御に用いられるリレー、計器類の誤差発生要因を作る事
無く変流器の２次回路を保護し、更に外部警報を行う事
が可能な信頼性の高い変流器保護装置を得る事が出来る
ものである。

更に、本考案に於ては、保護用の非直線抵抗体とこれに
直列に接続される分離ギャップをそれぞれ独立した容器
に収納する事に依り、放電電流で分離ギャップが損傷し
た場合や、抵抗体のみを交換する必要が生じた場合でも
、個別に交換する事が出来る為、極めて経済的な構成と
する事が出来るものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の変流器保護装置の断面図、第２図、第３
図、第４図は本考案の一実施例に係る変流器保護装置の
それぞれ平面図、縦断面図、動作回路図、第５図は第３
図に示した短絡接点付絶縁環２０の詳細を示す概略構成
図である。 ６・・・・・・ガラス容器、８・・・・・・非直線抵抗
体、９・・曲低融点ハンダ部、１７・・・・・・分離ギ
ャップ、１８・・旧作部引出し接点端子、１９・・・・
・・短絡端子、２ｏ・・・・・・短絡接点付絶縁環。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 変流器２次回路に接続される分離ギャップと、この分離
   ギャップとは別の容器に収納され、前記分離ギャップに
   直列に接続される非直線抵抗体と、低融点ハンダ部によ
   って取付けられ、前記非直線抵抗体に電流が流れたとき
   に生じる熱により前記低融点ハンダ部が溶融することに
   より落下する短絡接点付絶縁環とを備え、前記短絡接点
   付絶縁環が落下することによって前記変流器２次回路が
   短絡されると共に、変流器２次回路の開路異常を知らせ
   る接点出力が発せられることを特徴とする変流器保護装
   置。