JPS5854834B2 - スキ−及びその製造方法 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明はスキーの改良構成とその製造方法ｌこ関する。

この分野では強化合成樹脂製のスキーは公知である。

それｔこよれば、スキーの滑走上板と下板の間にすくな
くとも１個の芯体がスキーの巾方向に並べて配置してあ
りまたスキーの全長のすくなくとも一部分に延びて発泡
ポリウレタン等の軽量樹脂製の芯体を内蔵し、更にこれ
らを合成樹脂を含浸したファイバー織物の中に包んで合
成樹脂を重合化により硬化してこれらの芯体部分とファ
イバー織物とを一体（こ成型化していた。

このスキーは著しい進歩をしたとはいえ、多くの不都合
を生じていた。

即ちスキーの長さの方向において仕切られた芯体形成は
使用中時間の経過ｌこ従ってスキーの耐久性即ちその動
的特性の安定化が阻害され使用に耐えなくなる欠点があ
った。

スキーの使用中に生ずる応力はスキーの滑走側面の一端
から他の側面端に向った対角線応力として作用し、その
レバーアーム効果はスキーの巾が広い程即ち対角線が長
い程顕著である。

従って芯体間の剥離作用は仕切分割線の角に発生可能で
あり、この事は仕切分割線が多くなるほど欠陥発生の危
険率が高くなる。

前記の芯体相互間の仕切線の境介表面部分（こ亀裂発生
の可能性があり、そこからスキーの寿命ｌことって絶対
に忌むべき水分の滲透が生ずるようＩこなる。

本発明の目的はスキーの芯体を構成する中央芯体部分の
みを強化繊物ｔこよって強化したスキーを提供すること
である。

従ってこのスキーはスキーの結合性とその堅牢性および
ある程度の柔軟性とを合せて確保することができその結
果縦方向にも横力向ｌこも完全な滑走を許し且つあらゆ
る姿勢で、あらゆる動きで土地の凹凸に順応できるもの
である。

本発明に係るスキーの製造方法は次のようにして行なわ
れる。

即ち、スキーの芯体１を形成する芯材を長手方向に沿っ
て３つｔこ分割し、その中央芯体部分２および側部芯体
部分３，４を成形する工程と、前記中央芯体部分２を重
合処理可能な合成樹脂含浸のガラスファイバー織物５で
被覆し、該ガラスファイバー織物５の両端５ａ、５ｂを
中央芯体部分２゜の上で重ね合わせる工程と、前記中央
芯体部分２および両側の側部芯体部分３，４の下面に配
置される構造要素部分を組付ける工程、即ち同下面に位
置される滑走下板８を金型６内の底面上に配置し滑走下
板８の側部偶角部に補強綴金９，１０を夫々設置すると
共に、その上面に重合可能な樹脂含浸のガラスファイバ
ーシート１１を配置し、このガラスファイバーシート１
１の上面に前記の中央芯体部分２および側部芯体部分３
，４を収容する。

この場合該側部芯体部分３，４の外側ｌこは夫夫前記金
型６の内部側面に硬質の板材１２，１３が密接するよう
に挿入され、更に前記中央芯体部分２および側部芯体部
分３，４の上面Ｅこは前述と同様ｌこ樹脂含浸のガラス
ファイバーシート１４を載置し、該シート１４の左右の
縁辺内部【こは夫々金属製の保護綴金１５を配置すると
共に、該シート１４の上面には硬質のプラスチックから
なる滑走上板１６を載置する工程と、前記滑走上板１６
の上部から金型６の蓋７を冠せて、該金型６を加熱およ
び加圧する工程とから成るものである。

この製造方法によってもたらされる主な利益はスキーの
芯体を個別Ｅこ製作し、次いでそれを三つの部分に分割
し、中央芯体部分を長手方向ｔこ配向したガラス繊維を
包含する織物でその四周を包囲して強化することにある
。

この強化構成は長手方向に配向された繊維が切れ目なく
、スキーの全長ｌこわたって延び、中央芯体の特別な断
面および厚み並びｆこ巾の形状によって形成するのが有
効である。

本発明の方法によって製造されたスキーはその全長ｌこ
わたっている芯体からなり、その巾はスキー全長に沿っ
た各断面において相違しており、その厚みはスキーの長
手方向の中央部から尾端および先端にいたるに従い薄く
なるように変化する。

また中央芯体部分の両側に置かれた二本の側部芯体部分
は中央芯体と共にその下層でも上層でも樹脂含浸のガラ
スファイバーシートの各層間に置かれている。

本発明によるスキーの主な利点は中央芯体部分の存在（
こあるからその長手方向の剛性はスキーに対して顕著な
長手方向ｌこ対し安定した耐久性を保証している。

スキー側部ｌこ対するこの中央芯体部分の相対的独立性
はスキーの他の側面ｌこ対してこれと異った態様でスキ
ーの土地の凹凸に追随できる。

ねじれ応力は中央芯体部分によって極めてよく吸収され
る。

これらの応力はこの芯体部分の成形ｌこよって他のスキ
ーの対角線よりも短かい対角線で作用する。

その他の利点は本発明を限定するものではない。

第１ａ図はスキーの芯体１の横断面を示し、この芯体は
軸ＡＡとＢＢ）こ基いて縦方向に容易に切断できる木材
、プラスチック材料または強度のある軽量材料で作られ
る。

第１ｂ図は切断後ｌこ一本の中央芯体部分２と二本の側
方芯体部分３と４ができることを示す。

第１ｃ図は長手方向に延びる重複部分５ａ。

５ｂによって中央芯体部分２がガラス繊維の織物５の中
ｉこ包まれでいることを示している。

この織物５は綾状に組んであり、配向されていないガラ
スファイバーマット上に長手方向に平行に配向されたグ
ラスファイバーの束とを含んで形成されている。

中央芯体部分２はスキーの各横方向断面において巾も厚
みも変化している形状を有しく第３図）、それに対し断
面周りの長さが殆ど一定な織物５でそれを包むことがで
きる。

何故ならば第４図、第５図、第６図に示しであるように
中央芯体部分２は中央部分では狭いが厚く一方末端部分
では巾が広いが薄いからである。

この織物５には重合硬化反応の可能な合成樹脂が含浸さ
れているので中央芯体部分２に対するその付着作用を可
能にしまたスキーのＣＣ軸Ｉこ平行な長繊維の重なりに
より、この中央芯体２の強度を増大化する。

第２図は閉鎖蓋７がついている金型６の内部にスキーを
構成しているそれぞれの部分要素の位置関係を示し、プ
レス（図示せず）の中で全体を加熱し、その間にこの蓋
７に対して均一な圧力がかけられる。

この連続した加熱工程と圧縮工程が金型６の上に実施さ
れる過程は次の製造過程は次のとおりである。

第一は、側面９，１０は重合可能な樹脂を含浸させたグ
ラスファイバーシートの一つのシート層１１がついてい
る滑走下板８と、圧縮強度が高いプラスチックの側面材
からそれぞれ構成されているスキーの滑走側面１２，１
３とによって作られた構造物の製作過程、 第二は、金型の中に、織物５で筒状に包んだ中央芯体部
分２を入れ、その両側に側部芯体部分３゜４を挿入し、
次いでその上筒ニ第１のガラスファイバーシートを冠せ
、該シート内にスキー上縁の保護綴金１５を装入し、更
ｌこその上表面に強度の高いプラスチック板から成形さ
れたスキーの滑走上板１６を載置する過程と、 第三ｌこ、金型を蓋７で閉じ、それを成型プレスの中ｌ
こ入れその中で全体が圧縮作用と重合硬化作用を生ずる
ように適度の温度でスキーに均等Ｅこ分布した圧力を加
えて圧縮硬化し、これを冷却してスキーを離型する過程
を経て製造される。

以下に本発明の実施の態様を示す。

（１）前記中央芯体部分２の断面積はすくなくとも側部
芯体部分のそれｌこ等しいことを特徴とする特許請求の
範囲第１項に記載したスキー。

（２）前記中央芯体部分２の巾はスキーの各横方向断面
において相違しスキー全長の中央部分で最大であること
を特徴とする特許請求の範囲第１項に記載したスキー。

（３）前記中央芯体の厚みはスキー全長の中央部分で最
大で、先端及び後端に至るｌこ従がい薄くなるように形
成されていることを特徴とする特許請求の範囲第１項ｔ
こ記載したスキー。

【図面の簡単な説明】

第１ａ図は切断前のスキー芯体の横断面図、第１ｂ図は
スキー芯体切断後の図、第１ｃ図は織物ｉこよって包囲
された中央芯体部分の断面図、第２図はスキーを構成し
ている諸部分要素の金型中に組込まれた横断面図、第３
図はスキーの上面図、第４図は第３図のＩＶ−ＩＶに沿
ってみた断面、第５図は第３図の■−■に沿ってみた断
面、第６図は第３図のＶｌ−Ｖｌに沿ってみた断面であ
る主な符号の説明、１・・・・・・スキー芯体、２・・
・・・・中央芯体部分、３，４・・・・・・側部芯体部
分、５・・・・・・ガラス繊維織物、６・・・・・・金
型、７・・・・・・蓋、８・・・・・・滑走下板、９，
１０・・・・・・下部綴金、１１，１４・・・・・・上
部及び下部のガラスファイバーシート、１２゜１３・・
・・・・滑走側面被着剤、１５・・・・・・保護綴金、
１６・・・・・・滑走上板。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ スキーの長手方向全長ｉこ延びる上表面と底面がそ
   の両側縁辺（こ沿って綴金を設けた滑走上板と滑走下板
   とにより形成され、これら滑走上板と下板間（こ長尺の
   スキー芯体がサンドウィッチ状に埋入され、該スキー芯
   体は同一の固体物質から成る中央芯体部分とこれに並べ
   て配置された左右の側部芯体部分の３部分から構成され
   、かつ前記芯体の上面と滑走上板間【こ重合合成樹脂を
   含浸した第１グラスファイバ一層が形成されると共【こ
   芯体の下面と滑走下板間ｔこも同様の樹脂含浸の第２グ
   ラスファイバ一層が形成され、かつ上記左右の側部芯体
   部分の外面【こスキーの滑走側面を形成する硬質の被覆
   材が被着されているスキーにおいて、前記スキー芯体を
   構成する中央芯体部分２のみが実質的に長手方向に配向
   されたガラス繊維を含むガラス繊維織物５１こより筒状
   Ｉこその全長ｌこ亘り包囲され、その左右に配置された
   側部芯体部分は裸のまま中央芯体部分２の繊維織物５の
   側面にそれぞれ直接に合着され、スキー芯体１の上面及
   び下面ｔこ形成された樹脂含浸の第１ガラスファイバ一
   層および第２ガラス繊維層は中央芯体部分２に対して筒
   状ガラス繊維織物５を介して接着され、側部芯体部分３
   ，４に対しては直接に接着されていることを特徴とする
   スキー。 ２ 初めに、金型６の内部底面上に滑走下板８を置きそ
   の左右外側縁辺に添わせて綴金９，１０を配置し、次い
   でその上に重合硬化可能な合成樹脂を含浸した第２ガラ
   スフアイバーシート１１を敷き延べ、次に予め両側面ζ
   こ硬い滑走側面材１２゜１３を被着形成せしめた長尺の
   芯体１を成形しておき、これを長手方向に３分割し、そ
   の中央芯体部分２のみを重合硬化可能な合成樹脂を含浸
   したガラス繊維織物５によりその全長ｌこ亘って筒状に
   これを包み込み、このガラス繊維織物５によって包み込
   んだ中央芯体部分２を前記第２ガラス繊維シート上１こ
   置き、次いでその両側Ｅこ添って滑走側面材１２，１３
   を被着した側部芯体部分３，４を金型内に配列装入し、
   次いで既に装入した３部分から成る前記芯体１上に第１
   ガラスフアイバーシート１４を置き、最後に該第１ガラ
   スフアイバーシート１４上に硬質の滑走上板１６を載置
   して各部材の組込み作業を完了し、金型６の蓋７を閉鎖
   し、その後金型内Ｅこ装填された組立体に加熱と圧縮作
   用を付与して重合硬化し、冷却後成形体を離型するよう
   にしたスキーの製造方法。