JPS5854108Y2 - シツプヨウシ−ト - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は塗布した湿布剤が繊維ウェブ内に余分に浸透せ
ず経済的であると共に効率よく薬効を発揮することの出
来る安価な湿布用シートに関するものである。

従来湿布剤を塗付した湿布用シートは、一般にその基布
として綿、麻などの天然繊維レーヨン等の再生繊維素繊
維ナイロン等の合成繊維などからなる織布が用いられて
いた。

しかしこれらのシートは通常、塗布剤が含水ペースト状
のものであるから、このペースト状塗布剤が基工内に浸
透し甚だしい場合は基布の反対側迄浸出してトラブルを
起すので、これを防ぐため厚地の基布が用いられている
。

しかし、このように基布に厚地の織布を使用すれば、湿
布剤が多量に必要となるのみならず、浸透した浸透した
湿布剤が何等、薬効を及ぼすことなく無駄に消費される
ことになり、不経済さは避けられない。

この欠点を改良するため基布にゴム質或は合成樹脂等に
よる防水加工を施したものも一方において用いられてい
るが、この場合はこの防水加工のため基布が硬質となり
、これを人体の局所に貼付した場合、局所表面に充分添
うことが出来ずガサガサした不快感を与え又更には局所
表面から剥離するなどのことも起り得るので、局所に該
湿布剤を添付した上を更に締帯などで絡着する必要も起
って来るなどの欠点を有している。

本考案は上記の如き従来の湿布用シートの欠陥に着目し
、これを改良して、余分の湿布剤が基布内に浸透するこ
となく、湿布用シートを人体局所に添付した場合、基布
に塗付した塗布剤の実質的に全部が人体皮膚面に接して
その薬効を発揮し、且つ貼付による不快感なく、剥離の
おそれのない湿布用シートを提供しようとするものであ
る。

以下、本考案の具体的実施の態様を図面を参照しつつ詳
述する。

図において、１は天然繊維、再生繊維素繊維、合成繊維
あるいはこれらの混合された短繊維よりなる繊維ウェブ
層であり、該繊維層１の上には図示の如くポリエチレン
又はポリプロピレン等の合成樹脂シートを細条化して得
た割繊維条を縦横に交叉接合せしめた繊維層２が重ね合
わされている。

この繊維層２に用いられるポリエチレン又はポリプロピ
レン等の繊維条は通常いわゆるスプリットヤーンと称す
るもの、即ちポリエチレン又はポリプロピレン等のフィ
ルムを一軸方向に延伸し、物理的手段により細条に裁断
し微細繊維条化したものであり、公知の手段によって割
繊化される。

しかして前記両繊維層１，２は重合後、二一ドルパンチ
ング等の方法により、その接面において相互に密着一体
化せしめられた後、そのポリエチレン又はポリプロピレ
ン等の割繊維層２の上面に塗布剤３を均一・に塗布され
て、本考案による湿布用シートが得られる。

勿論、これらのシートについては広幅に連続帯状をなし
て作成した後、適宜大きさに切断して包装されるが、予
め適宜な大きさに裁断した後、湿布剤を塗布しても何等
、差支えない。

以上の如くして得られた本考案湿布用シートは湿布剤と
接する面が縦横に交叉接合されたポリエチレン或はポリ
プロピレン等の細条交叉層よりなっているため、実質的
に撥水性に富み、塗布剤ペーストがこの層を通過して余
分に不織布層１に浸透することが防止され、従って湿布
剤が必要以上に使用されることなく、これを人体局所に
貼付した場合、湿布剤の大部分は人体皮膚との接触面に
止つて充分その薬効を発揮することが出来、湿布剤か一
無駄に消費されることが防止される。

又、該シートは柔軟性に富んだ繊維ウェブ層及び割繊条
交叉層から構成されているため、これを・人体局所に粘
付した場合局所の形状に充分なじんで、ガサガサした不
快感を与えることもなく、同時に湿布剤の貼着性で局゛
所に密着するから、貼用中剥離するなどのおそれなく、
−々締帯などで絡着することも必要でない等、種々の利
点を有しており、誠に使用上極めて便利快適で、かつ実
用性に富んだ湿布用シートである。

【図面の簡単な説明】

図は本考案湿布用シートの一部切欠斜視図である。 １・・・・・・繊維ウェブ、２・・・・・・割繊維交叉
接合層、３・・・・・・湿布剤。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 天然繊維、再生繊維素繊維、合成繊維等の短繊維の集合
   よりなる繊維ウェブ１に合成樹脂フィルムを細条化して
   なる割繊維条を縦、横に交叉接合せしめてなる割繊維条
   層２を重合し、これら両者１゜２をニードリング等によ
   り交絡一体化すると共に割繊維条層２表面に湿布剤３を
   塗布せしめたことを特徴とする湿布用シート。