JPS5854103Y2 - 冷水装置を備えた寝具 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は冷水装置を備えた寝具に関する。

従来より体温を降下させる手段として氷枕または水枕の
氷または水を新しいものに交換しなければならず、体を
動かしてはいけない脳卒中の患者等の体温降下が困難で
付添い看護人の労力が大きく、また氷枕または水枕の温
度が上昇しているのか否か判断しなければならず、看護
人を心身共に疲労させてしまう欠点を有し、また通常の
健康体で水枕を使用したい場合には、冷えすぎず、適度
な温度で水枕を継続的に使用する事が出来ない欠点を有
していた。

本考案の目的は体温降下手段として使用する水枕、敷ぶ
とん等の寝具の温度を一定に保つ事が出来、特に身体を
動かす事が好ましくない患者の体温降下に最適な冷水装
置を備えた寝具を提供するもので、以下図面を参照して
詳述する所より明らかとなるであろう。

第１図及び第２図には本考案に係る冷水装置を備えた寝
具の一実施例の概略が夫々示されており、この実施例に
おいては、寝具の枕１に本考案を適用した場合が示され
ているが、同様に敷ぶとん、或はマット状の敷物等に本
考案を適用する事が出来るものである。

前記柱１は比較的熱伝導率の高い上部柱本体１ａと、比
較的熱伝導率の低い下部杭本体１ｂとからなり、上部柱
本体１ａと下部杭本体１ｂとの間に水密性を保って冷水
収納部３が形成されている。

冷水収納部３に当接して冷水収納部３内の水温を検出す
るサーモスタット等からなる温度検出部５が設けられ、
また冷水収納部３の温度を設定し、且つ前記温度検出部
５より得られる測定温度を設定温度と比較し、該設定温
度より冷水収納部３内の水温が上昇した場合に後述する
冷水装置１１を作動させる水温設定調整部７が設けられ
ている。

冷水装置１１は下部に冷水タンク１２が設けられ、この
冷水タンク１２の上部に冷却パイプ１３が設けられこの
冷却パイプ１３の上部にコンプレッサ１４を介して放熱
パイプ１５が設けられている。

尚冷却パイプ１３コンプレツサ１４及び放熱パイプ１５
は従来公知の冷房の原理を適用したもので、冷水タンク
１２内の水を氷結させない適度の温度に常時保つものが
設定されている。

また符号１７は冷水装置１１のスイッチであり、１８は
差し込みプラグである。

前記冷水収納部３と冷水タンク１２とは冷水供給パイプ
２１及び排出パイプ２２により連結され、前記冷水タン
ク１２と冷水供給パイプ２１との連結部にはウォーター
ポンプ２３が取付けられている。

このウォーターポンプ２３は水温設定調整部７よリコン
トロールされ、温度検出部５より得られる測定温度が設
定温度以上に上昇した場合に図示しないウォーターポン
プ２３回路が閉成させるようになされている。

尚符号２４はウォーターポンプ２３と水温設定調整部７
とを連結するコードである。

従って、冷水装置１１のスイッチ１７がオン状態で冷水
タンク１２内の水温が一定に保持されている状態により
枕１を使用する場合には、水温設定調整部７により水温
を設定する事により、ウオターポンプ２３が作動し、枕
１の冷水収納部３内に収納されている常温の温水が排出
パイプ２２より冷水タンク１２に、冷水タンク１２内の
冷水が冷水供給パイプ２１より冷水収納部３に夫々循環
的に供給され、この際冷水タンク１２内の水温が上昇し
た場合には前記コンプレッサ１４が直ちに作動すると共
に、冷水収納部３の水温が設定温度まで降下した場合に
はウォーターポンプ２３回路が開成されてウォーターポ
ンプ２３の作動が停止され、冷水収納部３の水温が設定
温度に常時保持されるようになされている。

尚−ヒ記実施例においては、冷水装置１１．１個に対し
て枕１を１個連結させた場合が示されているが、第２図
に想像線で示す如くウォーターポンプ２３′、冷水パイ
プ２１′、温水パイプ２２′、コード２４′を設けて複
数の枕に利用することも出来、更に冷水装置１１と冷水
供給パイプ２１及び排出パイプ２２、或は枕１と冷水供
給パイプ２１及び排出パイプ２２とを夫々連結自在に形
成する事により、取扱を簡便にする事も出来る。

以上が本考案に係る冷水装置を備えた寝具の一実施例の
概略構成であるが、斯る構成に依れば、寝具の温度を冷
水装置により設定した温度に一定に保持する事が出来、
身体を動かす事が困難な患者等の体温降下を長時間に亙
って行なう事が出来、また水枕の水を新たなものに交換
する手間を省略する事が出来る冷水装置を備えた寝具を
得る事が出来る。

【図面の簡単な説明】

第１図及び第２図は本考案に係る冷水装置を備えた寝具
の一実施例の概略を夫々示すもので、第１図は概略的斜
視図、第２図は断面説明図である。 図中、１・・・・・・寝具としての枕、３・・・・・・
冷水収納部、５・・・・・・温度検出部、７・・・・・
・水温設定調整部、１１・・・・・・冷水装置、１２・
・・・・・冷水タンク、１３・・・・・・冷却パイプ、
１４・・・・・・コンプレッサ、１５・・・・・・放熱
パイプ、２１・・・・・・冷水パイプ、２２・・・・・
・温水パイプ、２３・・・・・・ウォーターポンプ。

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. （１）水密性を保って配設された冷水収納部と、該冷水
   収納部内の水温を検出する温度検出部と、冷水収納部内
   の水温を設定し且つ調整する水温設定調整部とが設けら
   れた寝具と冷水タンクと、該冷水タンクに近接して配設
   され冷水タンク内の水を冷却する冷却パイプ、コンプレ
   ッサ及び放熱パイプとからなる冷水装置とを有し、前記
   冷水収納部と冷水タンクとは冷水供給パイプ及び排出パ
   イプとを介して連結され、前記寝具の冷水収納部の温度
   が設定温度以上に上昇した場合に前記冷水装置の冷水タ
   ンク内の冷水が前記冷水供給パイプより冷水収納部に循
   環的に供給されるようになされている事を特徴とする冷
   水装置を備えた寝具。
2. （２）前記寝具が枕である事を特徴とする実用新案登録
   請求の範囲第１項記載の冷水装置を備えた寝具。
3. （３）前記寝具が敷ぶとんである事を特徴とする実用新
   案登録請求の範囲第１項記載の冷水装置を備えた寝具。