JPS5853933B2 - 触媒装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は触媒装置に係り、特に触媒層内における処理流
体の偏流を防止した触媒装置に関する。

第１図は、従来の触媒装置を示す図である。

反応容器１内には触媒が充填されて、所定厚さの触媒層
５が形成されている。

処理ガスＧが入口３から反応容器１内へ導かれ、触媒層
５の中を通過する間に所定の化学反応が生起され、処理
済みのガスが出口１０から排出される。

なお、図中の２は触媒充填口、４は熱電対用ウェル、６
は触媒取出口、７は触媒層支持具、８は多孔板、９はワ
イヤーメツシュ、１１は触媒粉末取出口である。

ところがこの従来の触媒装置では、触媒層５を所定の厚
さに設計しても期待する程の触媒効果が得られない。

本発明者はこの触媒層における反応効率の向上について
種々検討した結果、触媒層内での処理ガスの流れ方が反
応効率に大きく影響していることを解明した。

すなわち、従来の触媒装置では、処理ガスは触媒層内に
おいて、触媒の抵抗により必然的に圧力損失を最小とす
る所、すなわち反応容器と触媒層との間を容器内周面に
沿って流れる傾向がある。

その結果、触媒層内で処理ガスの偏流が生じ、処理ガス
と触媒の接触効率が悪く、シかも触媒の局部的な活性劣
化を生じ、期待する程の触媒効果が得られない。

本発明の目的は、このような従来技術の欠点を解消し、
反応効率の高い触媒装置を提供するにある。

この目的を達成するため、本発明は、反応容器の触媒層
と接する内周面に、その反応容器の内周面に沿って流通
する処理流体を′触媒層の内側に導くための例えばリン
グ状などのガイド部を突設したことを特徴とする。

次に本発明の実施例を第２図ないし第４図を用いて説明
する。

第２図に示す触媒装置において第１図に示すものと相違
する点は、反応容器１の触媒層５と接する内周面に偏流
防止用のガイド部１２を設けた点である。

このガイド部１２は第３図、第４図に示すように、複数
個の円弧状ガイド素体１２Ａ、１２Ｂ。

１２Ｃを反応容器１０周方向に沿って１列に配置するこ
とにより略リング状に形成したもので、各ガイド素体１
２Ａ、１２Ｂ、１２Ｃの間にはそれらの熱膨張を許容す
るために隙間１３が設けられている。

またこの略リング状のガイド部１２は、第２図に示すよ
うに反応容器１の処理ガス流れ方向に沿って所定の間隔
をおいて複数段に設けられている。

そして第３図、第４図に示すように、上段のガイド部１
２における隙間１３の位置と下段のガイド部１２におけ
る隙間１３の位置が重ならないように互にそれらの位置
がずらせである。

実施例では反応容器の内周面からの突出長さく幅）が比
較的短い略リング状体をガイド部として用いたが、この
他舌片形、螺旋形、オリフィス形、中空状の逆円錐台形
などのガイド部も用いられる。

なかでも比較的幅の短い略リング状体でガイド部を構成
したものは、ガイド部による処理流体の圧力損失が少な
く、反応容器からの触媒の取り出しの際に触媒がガイド
部の上に残ることがほとんどないから好適である。

本発明は前述のような構成になっており、反応容器の内
周面を沿って流れる処理流体は、ガイド部に衝突して触
媒層の内側に導かれるから、処理流体と触媒の接触が良
くなり、反応効率が高く、しかも触媒活性の局部的な劣
化が生じない優れた触媒装置を提供することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の触媒装置の垂直断面図、第２図は本発明
の実施例に係る触媒装置の垂直断面図、第３図は第２図
Ｉ−Ｉ線上の断面図、第４図は第２図ト」線上の断面図
である。 １・・・・・・反応容器、５・・・・・・触媒層、１２
・・・・・・ガイド部、１２Ａ、１２Ｂ、１２Ｃ・・・
・・・ガイド素体、Ｇ・・・・・・処理流体。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 触媒を反応容器に内填して触媒層を形成し、その触
   媒層内に処理流体を流通させて所定の化学反応を生起せ
   しめる触媒装置において、前記反応容器の触媒層と接す
   る内周面に、その反応容器の内周面に沿って流通する処
   理流体を触媒層の内側に導くためのガイド部を突設した
   ことを特徴とする触媒装置。 ２、特許請求の範囲第１項において、前記ガイド部が前
   記反応容器の周方向に沿って設けられた略リング状体か
   らなり、その略リング状体が反応容器の処理流体流れ方
   向に沿って所定の間隔をおいて複数設けられていること
   を特徴とする触媒装置。