JPS5846662Y2 - 洋傘

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【考案の詳細な説明】本考案は、露先を束ね係止或いは解放する土留部を持つ
洋傘の改良に関する。

従来、この種の洋傘においては、土留が手元の上端に突
出或いは後退可能に取付けられている。

然し、その土留では手元の上端に位置する比較的短寸の
ものであるため、露先を束ね或いは解放する際の操作が
極めて面倒なものになっている。

例えば、露先を束ねる際は、片手で露先を束ねながら全
本体を支持すると共に、他方の手で土留を摘んで束ねた
露先を受入れるよう突出操作しなければならない。

また、露先を解放する際は、片手で手元を握って全本体
を支えると共に、他方の手で土留を後退するよう操作し
なければならない。

更に、従来の土留は手元の上端部に形成した切欠内に摺
動可能に取付けられているが、その上下摺動をスムース
にできるようにするため、土留の平面に形成する開孔を
若干元の切欠軸径より大きく形成している。

そのため、土留が片寄って突出操作されることがあり、
一且係止した露先が一部離脱してしまうことが生ずる。

本考案は、斯る欠点を除去し得るよう土留部を改良した
洋傘を提供すること、を目的とする。

即ち、本考案に係る洋傘においては、手元の中央辺に亙
る長さの上下摺動可能なスリーブ管に土留を一体的に固
定し、手元を握ったまま土留の上下操作をできるように
し、またスリーブ管の上下動をその径内に装着配置した
板バネの弾発力で規制するよう構成されている。

以下、これを図示実施例に基づいて説明すれば、次の通
りである。

図示実施例では、手元１の直線部で略その中間辺まで亙
るスリーブ管２が上下動可能に取付けられている。

このスリーブ管２は、手元１の上端より若干下方位置か
ら軸径を細くするよう形成した段部３に嵌装配置されて
いる。

そのスリーブ管２の嵌装配置にあたっては、段部３の下
端位置に相応して分割した２つの部材１ａ、ｌｂにより
手元を形成し、部材１ａの下端側よりスリーブ管２を嵌
装するよう構成するとよい。

これら部材１ａ、ｌｂは埋込みボルト４により連結され
ており、手元１が構成されている。

段部３は、スリーブ管２の長さより若干長く形成され、
スリーブ管２を上下に摺動可能に支持するものである。

その上下動可能なスノーブ管２の上端側には、露先を束
ね係止或いは解放する土留５が一体的に装着されている
。

また、スリーブ管２の下端側には、その径内側面で下端
より縦方向に凹状受溝６が形成され、その受溝内に係合
するよう板バネ７が手元１の段部側面に取付けられてい
る。

この板バネ７は、受溝６の側面を押圧するよう弾発偏倚
している。

また、スリーブ管２の下端側は、手元１の側面に取付け
た案内環８により覆い支持されている。

このように構成する洋傘では、手元１を握ったまま、ス
リーブ管２を介して土留５を上下動操作することができ
る。

まず、露先９を束ね止めする場合には、片手で露先を束
ね、他方の手で手元１を握ったまま親指でスリーブ管２
を押上げ操作すればよい。

また、露先９を解放する場合には、片手でスノーブ管２
をすり下すようにすればよく、片手のみでの操作が行え
る。

これらスリーブ管２の上下動操作の際、板バネ７が受講
６内に係合しているため、一線上での上下動が可能であ
す、シかもその位置決めを確実にすることができる。

なお、手元１を２つの部材で構成する場合には、部材１
ａを樹脂で部材１ｂを木製にする如く別の素材の組合せ
により行ってもよい。

以上の如く、本考案に係る洋傘に依れば、土留の操作が
容易となり、しかもその上下動をスプリング作用により
安定的にすることができると共に、上下動位置決めを確
実にすることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に係る洋傘の手元部の一部切欠側面図、
第２図は同一部拡大側面図、第３図は第２図Ａ−Ａ線断
端面図である。１：手元、２ニスリーブ管、３：段部、５：土留、６：
凹状受溝、７：板バネ、８：案内環、９：露先。

【実用新案登録請求の範囲】