JPS5845761B2 - 半導電性高分子組成物 - Google Patents

半導電性高分子組成物

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JPS5845761B2
JPS5845761B2 JP674779A JP674779A JPS5845761B2 JP S5845761 B2 JPS5845761 B2 JP S5845761B2 JP 674779 A JP674779 A JP 674779A JP 674779 A JP674779 A JP 674779A JP S5845761 B2 JPS5845761 B2 JP S5845761B2
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JP674779A
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亘 下間
良雄 岸本
収 堀田
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Panasonic Holdings Corp
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、マトリックス高分子中に有機半導体を分散し
た半導電性高分子組成物の改良に関する。
従来の有機半導体には有機結晶よりなるものと高分子有
機半導体とがある。
有機結晶については種々研究されているが、高分子のよ
うな成形加工性がなく、無機半導体に匹敵する程は安定
でなく、また大きな単結晶は得られにくく、有機物とし
ての特長が発揮され難い。
一方、高分子有機半導体は電荷移動結合や共役π電子結
合を高分子鎖自身が有するため、剛体構造となり、汎用
高分子のような成形加工性のよいものはなく、脆弱で成
膜性さえないものが多い。
半導電性高分子組成物は絶縁性高分子中にカーボン、金
属あるいは有機半導体を分散しても得られることはよく
知られているが、有機半導体をマトリックス高分子中に
分散する場合には、それが分子分散されやすいことにそ
の特徴がある。
有機半導体がマトリックス高分子に分子分散された場合
には、その高分子組成物の電気的性質は真性の半導体に
近い特性を示し、そのモデル図は第1図に示される。
一方、真性の高分子有機半導体の場合には、第2図のよ
うであり、高分子主鎖1の動きや間隙によってπ電子系
導電サイト2の積み重なりに影響を及ぼすが、その多く
はπ電子系導電サイトの積み重なりに寄与するよりも高
分子主鎖のねじれや剛性が積み重なりを妨害する。
機械的性質においては、この第1図と第2図では非常に
大きな差を有し、第1図の方が汎用高分子同様の成形加
工性を有するのに対し、第2図の方はパルキイ(bul
ky )なπ電子系導電サイトが高分子主鎖に強い化学
結合をしているため、成形加工性に乏しい脆弱な高分子
となる。
しかしながら、有機半導体を高分子マトリクス中に分子
分散した組成物の場合には、その成形加工性はすぐれて
いるけれどもその有機半導体が高分子中で溶解状態とな
り電界による電気泳動を起こしたり、それが電荷移動錯
体の時にはカチオン、アニオンとなってイオン伝導を併
発するという欠点がある。
これらの場合には電界印加により電極間で物質移動が生
じ、材料組成や物質構造に変化を生じ、安定した電子伝
導電流が得られないという結果をまねく。
従来、この種の高分子マトリクスに分子分散する有機半
導体としては、電子供与体と電子受容体とよりなる電荷
移動錯体が用いられ、これにはイオン性あるいは非イオ
ン性の電荷移動型分子化合物のほか、イオンラジカル塩
がある。
これら有機半導体において、電子伝導のキャリヤ担体は
電子か正孔かによりn形、p形にそれぞれ分けられるが
、安定なラジカル状態の電子が伝導に寄与し、これらの
ラジカルは、キャリサイトとなる分子に存在している。
それ故、上記の錯体においてはイオンラジカルの状態を
持つ分子がキャリヤサイトとなり、陰イオンラジカルの
場合はn形、陽イオンラジカルの場合はp形となる。
また、電荷移動型分子化合物の場合は、n、pの両性伝
導を示し、イオン性分子化合物では錯体結晶の状態で、
それぞれの独立した陽イオンラジカル、陰イオンラジカ
ルのカラムを正孔と電子がそれぞれ流れる場合が多い。
安定な陽イオンラジカルや陰イオンラジカルを作る化合
物は各種知られているが、いずれもπ電子系の発達した
低分子であり、一般には、オニウム陽イオンや金属イオ
ンを電子供与体とし、陰イオンラジカルを電子受容体と
する陰イオンラジカル塩が多く合成されている。
これら従来のイオンラジカルをもつ錯体は高分子マトリ
クス中において分子分散し難く、またよく分散した場合
には、電界によりマトリクス中を移動し構造変化を生じ
るという欠点があった。
本発明は、これらの欠点を改良し、すぐれた成形加工性
を有し、安定した電子伝導特性を示す高分子組成物を提
供するものである。
すなわち、キャリヤサイトとなるイオンラジカル分子に
、後述のように高分子マトリクスに対して相溶性を有し
、強固にからまる側鎖を共有化学結合により付与した構
造の化合物を用いることを特徴とする。
本発明によれば、高分子マトリクス中に分子的に分散さ
れた有機半導体は前記の側鎖によって導電サイトが固定
される結果、有機半導体が均一かつ安定に分子分散され
、電界によりマトリクス中を移動し、構造変化を生じる
ことがなくなる。
ここで、側鎖を付与するイオンラジカル分子としては、
既に知られているものを用いることができる。
安定な陽イオンラジカルを作る化合物としては、例えば
N、N、N’、N’−テトラメチルp−フェニレンジア
ミン、テトラチオフルバレン、テトラセレノフルバレン
、テトラチオテトラセン、ジベンゾフェノチアジンのほ
か多くの含窒素化合物、含イオウ化合物がある。
一方、安定な陰イオンラジカルを作る化合物としては、
例えばハロキノン、シアノキノン、テトラシアノエチレ
ン、7,7゜8.8−テトラシアノキノジメタン(以下
TCNQと略す)、テトラシアツナフッキノジメタンの
ほか、多くのシアノ化物、・・ロゲン化物があり、中で
もTCNQは最もすぐれた陰イオンラジカルの一つであ
る。
本発明において 付与する側鎖の効果は、(1)高ト 分子マトリクスへの相溶性を付与することと、(2)高
分子マトリクスとからみ合いによるラジカル分子の電界
による移動を妨げ、固定することである。
(2)の効果としては、高分子マトリクスとからまりや
すいよ5な長鎖状側鎖やパルキイな側鎖が好ましい。
本発明に用いる側鎖としてはCnH2n+、基、Cn
H2(n−m )−h基、アラルキル基、アルコキシ基
、アルキルエステル基、アミド基、フェノール基である
なお上記m、nは整数でn≧6゜1≦m(nである。
これらの付与する側鎖は、溶解性パラメータを考慮して
、高分子マトリクスとの相溶性がよくなるような組み合
わせで決定される。
またこの側鎖はイオンラジカルを安定に保つπ電子系を
壊すようなものであってはならない。
一方高分子マトリクスとしては、多くの材料のなかから
、かなり自由に選択することができる。
マトリクスと側鎖のからまりの強さは、その側鎖の長さ
、大きさ、形状、性質等により決定される。
次に側鎖付与の方法については、上記のTCNQを例に
とって説明すると、例えばJ 、 Org、 Chem
40(21)、3101(1975)に示されているよ
うに、2,3,5.6の位置に容易にアルキル基、アル
コキシ基等を付与することができる。
その一例を次式に示す。
またこの側鎖付与したTCNQは、TCNQラジカルの
安定性を低下させるものではなく、錯体形成後電導後を
極度におとす原因にならないことも確認されている(
J、 Am、 Chem、 S oc 、 98 (1
3)、3916(1976))。
本発明においてはこのような側鎖付与した錯体な高分子
マトリクス中に分子分散させるものであり、高分子組成
物の電導度は、高分子マトリクス中の側鎖付きTCNQ
の間隔やマトリクス媒体のクーロンポテンシャル等によ
り決定される。
このようにして側鎖を付与したイオンラジカル分子は、
高分子マトリクスと相溶性が増すとともに、高分子マト
リクス中で非常に動き難くなり、電界による分子自身の
移動が妨げられ、電子のホッピングが優先するようにな
る。
こうして、安定な電子伝導性な示す高分子を生ずること
になる。
高分子マトリクスの相溶性の改善に可塑剤を併用しても
よいこともまた当然である。
次に本発明の実施例を示す。
側鎖として2−エテルヘキシル基を2,4の位置に付与
したTCNQ、すなわち2,4−ジ(2エチルヘキシル
)TCNQをNaIと反応させ、Nf〔2,4−ジ(2
−エチルヘキシル)TCNQ+ ”を台底した。
これを熱可塑性ポリウレタン100重量部に対し5重量
部加え、加熱混練した後、シート状とした。
この抵抗特性を測定したところ、35°Cにおいて比抵
抗4.5X109Ω・柳を示し、NaTCNQを同量ポ
リウレタンに加えた組成物の比抵抗2.8X109Ω・
温(35°C)に比べ大差はなかったが、60°Cでの
直流印加(DC500V/crrL)による100時間
後の抵抗変化はNaTCNQのR/R=25に比べ、非
常に小さくR/R=2.8倍であった。
本発明における半導電性組成物は、有機電子材料として
種々の用途に用いることができる。
例えば、プラスチックサーミスタの素材や無機半導体粒
子との組み合わせによる多くの機能的複合材料の素材と
しても利用できる。
以上のように本発明は成形加工性にすぐれた半導電性高
分子組成物を提供するものである。
【図面の簡単な説明】
図面は半導電性高分子材料における電気伝導の模型を示
すもので、第1図はマトリックス高分子にπ電子系導電
サイトが分子分散された半導電性高分子組成物について
示し、第2図はマトリックス高分子とπ電子系導電サイ
トが化学結合した真性の高分子有機半導体について示す

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 有機半導体を高分子マトリクス中に分子的に分散し
    てなる半導電性高分子組成物であって、前記有機半導体
    が、前記高分子マトリクスに相溶性を有するCnH2n
    +□基、Cn H2(n−m )+1基(ただし、m、
    nは整数で、n≧6.1≦mくnである)、アラルキル
    基、アルコキシ基、アルキルエステル基、アミド基及び
    フェノール基よりなる群から選んだ基を有する構造のキ
    ャリヤサイトとなるイオンラジカル分子の化合物である
    ことを特徴とする半導電性高分子組成物。 2 前記イオンラジカル分子が、陽イオンラジカルを形
    成する含イオウ化合物もしくは含窒素化合物である特許
    請求の範囲第1項記載の半導電性高分子組成物。 3 前記イオンラジカル分子が、陰イオンラジカルを形
    成するシアノ化合物もしくはハロゲン化合物である特許
    請求の範囲第1項記載の半導電性高分子組成物。 4 前記シアノ化合物が7.7.8.8−テトシシアノ
    キノジメタンであり、側鎖の置換位置が2゜3.5.6
    のうちの少なくとも1つである特許請求の範囲第3項記
    載の半導電性高分子組成物。
JP674779A 1979-01-23 1979-01-23 半導電性高分子組成物 Expired JPS5845761B2 (ja)

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JP674779A JPS5845761B2 (ja) 1979-01-23 1979-01-23 半導電性高分子組成物

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JPS5598406A JPS5598406A (en) 1980-07-26
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JP674779A Expired JPS5845761B2 (ja) 1979-01-23 1979-01-23 半導電性高分子組成物

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS62159566U (ja) * 1986-04-01 1987-10-09
JPH0229945U (ja) * 1988-08-19 1990-02-26

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS62159566U (ja) * 1986-04-01 1987-10-09
JPH0229945U (ja) * 1988-08-19 1990-02-26

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