JPS5845434B2 - 無水フタル酸の精製方法 - Google Patents

無水フタル酸の精製方法

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JPS5845434B2
JPS5845434B2 JP52050807A JP5080777A JPS5845434B2 JP S5845434 B2 JPS5845434 B2 JP S5845434B2 JP 52050807 A JP52050807 A JP 52050807A JP 5080777 A JP5080777 A JP 5080777A JP S5845434 B2 JPS5845434 B2 JP S5845434B2
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JP
Japan
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phthalic anhydride
heat treatment
separated
distillation
components
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JP52050807A
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JPS53137925A (en
Inventor
寛治 神近
晋 竹本
伸之 城戸
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SHINNIPPON SEITETSU KAGAKU KOGYO KK
Original Assignee
SHINNIPPON SEITETSU KAGAKU KOGYO KK
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、無水フタル酸の精製方法に関するものである
詳しく述べると、ナフタリンを接触気相酸化して得られ
る無水フタル酸の精製方法に関するものである。
従来から、無水フタル酸は、ナフタリンまたはオルソキ
シレンを空気により接触気相酸化することによって製造
されているが、同時に種々の化合物が不純物として副生
じてくるので、これを精製除去する必要がある。
これらの不純物の中には無水フタル酸と沸点が接近して
いるために、単に蒸留のみによって無水フタル酸と分離
することは困難であるが、熱処理を受けることにより重
合あるいは縮合して無水フタル酸と蒸留により容易に分
離可能な高分子化合物に変るものが含まれている。
そのため、一般に粗製無水フタル酸は、そのまま加熱処
理されるか、あるいは酸またはアルカリ等の処理剤を添
加して加熱処理されたのち、蒸留精製される。
特にナフタリンの接触気相酸化により無水フタル酸を製
造する時には、不純物として無水マレイン酸、安息香酸
等の他にナフトキノンが副生ずるため、多量の処理剤が
使用される。
処理剤としては硫酸等の液体処理剤のほか、炭酸ナトリ
ウム、ホウ砂等の粉末ないし粒状の固形アルカリ類およ
びその塩類が使用されている。
処理剤として、前記のような無水フタル酸に本質的に溶
解しない無機塩類等を使用する場合、処理剤の効果を充
分高めるために攪拌下に熱処理を行なう必要がある。
しかしながら、このようにして熱処理された溶融無水フ
タル酸を蒸留装置へ供給すると、蒸留塔およびこれに至
る配管内で、配管の閉塞、流量計、液面計等の作動不良
、蒸留塔の汚損ならびに閉塞等、種々のトラブルを発生
する。
例えば、処理剤として炭酸ナトリウムを使用する場合、
充分な品質の精製無水フタル酸を得るためには、処理槽
に供給される無水フタル酸に対して0.1重量%以上の
添加量が必要である。
一方、蒸留系内で上記のごときドラフルを生じないため
には、炭酸ナトリウムの含有量を0.05%以下、好ま
しくは0.025%以下にすることが望ましい。
このため、ナフタリンを原料とする無水フタル酸の場合
は連続蒸留精製は実質的に不可能であった。
このような蒸留系における固体物質によるドラフルを改
善するために、無水フタル酸の溶融物中に含まれる不溶
性縮合生成物等の固体物質を予め1過等の方法により除
去した後連続蒸留を行なう方法が提案されている(特開
昭46−1674号公報)。
しかしながら、このような方法は、同公報に実施例とし
て記載されているようにオルソキシレンを気相酸化して
得られる無水フタル酸の場合には、熱処理のための処理
剤を必要としないので、沢過操作は比較的容易であり、
また処理剤の消耗については考慮する必要がない。
これに対し、ナフタリンを気相酸化して得られる無水フ
タル酸の場合には、高品質の精製無水フタル酸を得るに
は多量の処理剤の添加を必要とするので、その消耗は無
水フタル酸の精製コストにも影響し、しかも使用済みの
処理剤の廃棄は公害上も重要な問題となる。
しかるに、本発明は、前記のごとき従来法の諸欠点を改
善するためになされたもので、ナフタリンの接触気相酸
化により得られる無水フタル酸を少量の粉末ないし粒状
の固体状処理剤を分散させて熱処理したのち、該溶融無
水フタル酸中の不溶解成分を分離し、ついで該溶融成分
を連続蒸留に供し、分離された不溶解成分は前記熱処理
工程に循環して再使用することを特徴とする無水フタル
酸の精製法である。
本発明において使用される固体状処理剤としては、炭酸
ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸リチウム、ホウ砂等の
ようなアルカリおよび/またはアルカリ塩を有効成分と
するものがあり、これらは粉末ないし粒状物として使用
され、処理されるべき粗製無水フタル酸に対して0.0
1〜0.5重量%、好ましくは0.05〜0.2重量%
添加される。
熱処理温度は200〜300℃、好ましくは250〜2
70℃であり、5〜20時間、好ましくは6〜10時間
処理される。
以後の蒸留工程を連続的に行なうためには、この熱処理
工程は、通常2個以上の熱処理槽を用いて熱処理と蒸留
工程への供給とを交互に切換えて行なわれる。
蒸留方法としては種々の方法があり、任意の方法を採用
できるが、例えば特願昭52−30667号に記載の方
法を採用すれば、特に優れた結果と得られる。
つぎに、図面を参照しながら本発明方法を詳細に説明す
る。
すなわち、第1図に示すように、ナフタリンの空気によ
る接触気相酸化により得られた粗製無水フタル酸は、ラ
イン1より熱処理槽2aまたは2bに送られる。
これに固体状処理剤がライン3より添加される。
熱処理槽2aおよび2bは切換式になっており、半回分
式に交互に使用することにより、全体を一貫して連続的
に操業することができる。
供給される固体状処理剤は溶融無水フタル酸には溶解し
ないので、攪拌下に熱処理を行なう。
熱処理終了後、攪拌機を停止し、20分以上静置して大
部分の固体状物を槽2a。
2bの底部に沈降分離させたのち、槽内の上澄液を槽2
a、2bの横に設けられたノズル4より抜出し、ライン
5より流量計6を経て蒸留系統へ連続的に供給する。
沈降して槽内に残った固体状物は、溶融した粗製無水フ
タル酸をライン1より供給したのち、攪拌機を起動すれ
ば容易に浮上して溶融無水フタル酸中に懸濁するので、
次バッチの熱処理に再使用される。
第2図は、本発明の他の実施例を示すためのものであっ
て、第1図の場合と同様に、熱処理された溶融粗製無水
フタル酸は、熱処理終了後、ライン7aまたは7bを経
て、交互に切換使用される2基並列に設置した沈降式分
離機8aまたは8bに送られ、ここで固体状物を沈降分
離したのち、ライン9および流量計6を経て蒸留系統へ
連続的に供給される。
一方、分離機8aまたは8bに蓄積した高濃度の固体状
物を含む無水フタル酸は、冷却固化したのち系外に取出
し、これを再溶融して熱処理槽2aまたは2bへ循環し
て使用する。
第3図は、本発明のさらに他の実施例を示すためのもの
であって、第1図の場合と同様に、熱処理された溶融粗
製無水フタル酸は、熱処理終了後、ライン10を経て液
体サイクロン11に送り、ここで固体状物の大部分を分
離したのち、ライン12および流動計6を経て蒸留系統
へ連続的に供給される。
一方、液体サイクロン11で分離された固体状物は、熱
処理槽2aまたは2bへ循環して再使用される。
つぎに、実施例を挙げて本発明をさらに詳細に説明する
実施例 第1図に示す装置において、ナフタリンの空気による接
触気相酸化により得られた粗製無水フタル酸2000重
量部をライン1より熱処理槽2aに供給し、これに炭酸
ナトリウム粉末1重量部を添加して、攪拌しながら26
0℃で約8時間熱処理を行なった。
終了後、攪拌を停止し、約30分間静置して固体状物を
沈降分離し、ついでノズル4より抜き出してフラッシュ
塔に供給した。
一方、その間、粗製無水フタル酸を熱処理槽2bに供給
して同一の熱処理を行なった。
フラッシュ塔における気化は110Torr の圧力
下に行なった。
フラッシュ塔で気化した蒸気を凝縮器で凝縮して第1蒸
留塔に送り、80Torr の圧力下に減圧蒸留を行
なって低沸点成分を除去した。
塔底液は第2蒸留塔に送り、60Torr の圧力下
に減圧蒸留を行なって、塔頂より純度99.9%の無水
フタル酸を得た。
このもののAPHAは10番であった〇一方、第2蒸留
塔におげろ塔底液を抜出して高沸点物蒸留塔に送り、減
圧蒸留を行なって、塔頂物は第2蒸留塔へ送り、その一
部を還流した。
また、高沸点物蒸留塔の塔底液を抜出して系外に除去し
た。
熱処理槽2bについて同様な操作を行なっている間に、
前記溶融粗製無水フタル酸2000重量部を熱処理槽2
aに供給したのち、攪拌しながら同様な操作を行なった
熱処理槽2aにおける同様な操作を繰返し行なったが、
第2蒸留塔の塔頂から得られる無水フタル酸の純度およ
びAPHAには変化がみられなかった。
また、炭酸ナトリウムの代りに、粗製無水フタル酸10
0重量部当りホウ砂(Na2B407−10H20)
0.5重量部を添加した以外は、同様な方法で熱処理を
行なったところ、APHAが10番以下であった以外は
ほぼ同様な結果が得られた。
さらに、炭酸ナトリウムの代りに、粗製無水フタル酸1
00重量部当りホウ酸(H3BO3)0.5重量部およ
び水酸化カリウム(KOH)0.5重量部を添加した以
外は同様な方法で熱処理を行なったところ、APHAが
10番以下であった以外はほぼ同様な結果が得られた。
【図面の簡単な説明】
第1〜3図は、本発明方法の各実施態様を示すフローシ
ートである。 ?+3+5+7a、7b+9+10,12・−・−ライ
ン、2a、2b・・・・・・熱処理槽、4a、4b・・
・・・・ノズル、6・・・・・・流量計、8a、8b・
・・・・・沈降分離機、11・・・・・・液体サイクロ
ン。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 ナフタリンの接触気相酸化により得られる無水フタ
    ル酸を少量の粉末ないし粒状のアルカリおよびアルカリ
    塩よりなる群から選ばれた少なくとも■種の化合物を有
    効成分とする固体状処理剤を分散させて熱処理したのち
    、該溶融無水フタル酸中の不溶解成分を分離し、ついで
    該溶融成分を連続蒸留に供し、分離された不溶解成分は
    前記熱処理工程に循環して再使用することを特徴とする
    無水フタル酸の精製方法。 2 固体状処理剤は、処理されるべき粗製無水フタル酸
    に対して0.01〜0.5重量%添加される特許請求の
    範囲第1項に記載の方法。 3 不溶解成分は沈降法により分離される特許請求の範
    囲第1項または第2項に記載の方法。 4 不溶解成分は液体サイクロンにより分離される特許
    請求の範囲第1項または第2項に記載の方法。
JP52050807A 1977-05-04 1977-05-04 無水フタル酸の精製方法 Expired JPS5845434B2 (ja)

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JPS53137925A JPS53137925A (en) 1978-12-01
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