JPS5845281B2 - 塔型式の向流抽出方法 - Google Patents

塔型式の向流抽出方法

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JPS5845281B2
JPS5845281B2 JP16053777A JP16053777A JPS5845281B2 JP S5845281 B2 JPS5845281 B2 JP S5845281B2 JP 16053777 A JP16053777 A JP 16053777A JP 16053777 A JP16053777 A JP 16053777A JP S5845281 B2 JPS5845281 B2 JP S5845281B2
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JP
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column
extraction
tower
solvent
liquid
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JP16053777A
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寛 園部
英雄 松沢
真人 大谷
稔 池田
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Mitsubishi Rayon Co Ltd
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Mitsubishi Rayon Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 2種類以上の液体混合物からなる原料より特定の成分を
分離するために適当に選ばれた溶媒と液液接触を行なう
抽出操作は古くより多くの工業において利用されている
分離操作の一つである。
液々操作の特徴は低温で行なえるため、熱的に不安定な
ものの取扱いに適していると共に熱エネルギーを要しな
いため経済的である等多くの長所を持っている。
その応用例の典型的なものの一つにプロピレン又はイン
ブチレンの気相接触酸化によって生成したアクリル酸ま
たはメタクリル酸の水溶液からアクリル酸またはメタク
リル酸を回収する場合がある。
このような水溶液中のアクリル酸又はメタクリル酸濃度
は通常5〜5owt48度である。
これには又副反応生成物であるプロピオン酸、酢酸、ギ
酸や高沸点不純物、アクリル酸、メタクリル酸オリマゴ
ー等を含有している。
これらより目的生成物であるアクリル酸、メタクリル酸
を抽出する溶媒としては水をあまり溶かさずかつ水にも
あまり溶けず望ましくは副生成物を溶かさない溶媒例え
ば石油エーテル等のエーテル類、ペンゾール、ドルオー
ル、キジロール、エチルベンゼン等の不飽和環状化合物
、メチルエチルケトン等のケトン類、クロロホル四塩化
炭素、トリクロルエチレン等のハロゲン化炭化水素、酢
酸イソプロピル、メタクリル酸メチル等のエステル類等
およびこれらの混合物が知られている。
上述の如き水溶液からの抽出操作による分離法は蒸留法
に比べて熱的に経済的であり且つ重合物の生成が少く工
業的に優れた方法であるが工業的レベルで長時間の操作
を行う際には致命的欠陥に遭遇することがある。
それは原料に汚れがある場合である。
通常の済過操作では除去できない微細固型分が原料中に
存在する場合、それらが抽出塔内に堆積しゃかて液々の
向流接触操作が阻害され流動不良となり温圧してしまう
さらに不都合なる原料の汚れは処理前の原料中では溶解
している不純物が抽出操作によって溶解度が変化して不
純物が抽出塔内で析出しはじめる場合である。
このような場合には不溶性物質が原料と溶媒の接触界面
に析出することが多くこの汚染により液々界面での物質
移動速度が阻害され抽出率が著しく低下する。
あるいは又界面物性の変化により液滴の分散、合一が減
少しついには、分散相が凝集してフロックを型威し、や
がて温圧現象を引き起す。
この様な汚れを引き起す原因物質としては、アクリル酸
メタクリル酸オリゴマーや分子数の大きいカルボン酸類
とか塩類物質とかがある。
この様な極く微量の汚染物質によって、向流抽出操作が
長時間の安定運転ができない事が多い。
例えば、前出メタクリル酸の抽出を例にとると、特開昭
50−52021、特開昭52−48609に示される
ように、抽出塔に供給する前に原料を活性炭や各種イオ
ン交換樹脂により処理するとか酸化反応生成ガスを温度
的に二段急冷を行ない、高温部のタール状物質を主生成
物のメタクリル酸の一部と共に除去する等の操作を必要
とし、経済的に不利な前処理を強いられたりあるいは、
短時間で操作を停止し塔の洗浄を行なう等抽出操作の優
位性がそこなわれることが多い。
第1図に原料、あるいは、溶媒中の不純物が抽出塔に堆
積していく様子を観察した結果を示す。
複数の仕切室よりなる向流多段抽出塔で各仕切室には、
攪拌羽根1が付けられており、2は仕切り、3は塔壁を
示す。
抽出操作を開始したばかりのときは、Aに示す如く分散
相が連続相の中を上昇(又は落下)していき回転翼部で
分散相同志の分散や合一を繰り返す。
分散相と連続相の比重差による分散相上昇(又は落下)
速度に見合った回転数を選べは安定に動き抽出率も高い
、ところが不純物として微細な固型物が入っていると、
少しずつ固型物が塔内に堆積していく。
やがてBに示すように、堆積した固形物により塔内有効
断面積が低下し、したがって回転数を減少させて抽出操
作を維持せねばならないがこの結果抽出率は低下する。
ついてはそれも不可能になり分散相が上昇(又は落下)
し得ず潅注現象となる。
不純物が塔内で析出するようなものの場合、前記固形物
よりははるかに短時間で分散相の表面が汚れ連続相も濁
り分散相の液滴が細分化されずに凝集しはじめすぐに塔
断面をふさいでしまう。
この様子を第1図Cに模式的に示す、こうなると分散相
は上昇(又は落下)し得ず潅注現象となる。
以上の様な潅注現象は純度の高い試薬を混ぜて作ったモ
デル液では見られずに工業的に実施する態様ではじめて
経験する事が多く極めて危険である。
これが対策として本発明者らは種々の検討を実施した、
例えば連続相を密度の小さい液体で形成させる(分散相
が落下する場合)と多少効果があるが多くは望めない。
回転翼の型式は、第1図ではかい型で示したが、回転円
板型(R,D、Cと呼ばれている)にして見ると、かえ
って長持ちしない。
回転羽根にかき取装置を装着する試みも効果あるものは
見い出せなかった。
しかしながら本発明者らは驚くべき事に塔底部よりわず
かに空気またはその他の気体を吹き込むと固型物の堆積
もなく、分散相の凝集も起らず実に長時間安定に運転出
来ることを見出し本発明を完成した。
本発明は2種類以上の液体混合物からなり、抽出操作中
に固型物が析出、帯留し、および/又はエマルジョンが
発生する如き原料と液状抽出溶媒とを、塔の内部を原料
の流れる方向に複数の仕切室に分け、該仕切室内部に回
転翼を有する塔を用いて、原料又は溶媒のうち密度の犬
なる方を該塔塔頂部より、他方を塔底部より供給する塔
形式の向流抽出操作によって原料中の特定成分を溶媒中
に移行せしめる方法において、塔底部もしくは塔の適当
なる部所より気体を添加することにより長期間安定な操
作を得ることを特徴とする向流抽出方法である。
本発明方法によると連続相の透明度も良く、固形物が気
泡の作用により分散相や気泡表面に吸着され塔舛に運び
出されるものと思われる。
抽出塔内の気泡の作用は、コンパートメント内の固型物
の堆積を妨害するいわば動く、かき取器の役割をはたす
さらに又界面の性質に分散相の凝集が起らないような変
化を与え、エマルジョンブレーカ−としての働きも示す
この働きを顕著に示す例として、試験管に原料と溶媒を
入れ、攪拌したところ二相の中間部エマルジョンが形成
し長時間破かいしない場合について、これにエアーを吹
きこむと、たちまちエマルジョンが消えることが観察さ
れる。
空気もしくはその他の塔内液に対し不活性の気体を吹込
む位置は抽出塔の内の汚れやエマルジョン形成の場所に
より選定すべきであるが一般には塔底部へ供給するのが
塔全体の汚れを取り除けるために好ましい。
又場合によっては静置部界面(第2図イ)のみが汚れる
とかエマルジョンが形威される場合がありその界面部が
塔上部にあるとき(比重の小さいものを分散相とすると
きがこれに当る)には静置部界面の下に空気もしくは窒
素などの気体を吹き込むのも良い。
又吹き込み管は塔内中心に下に向けて吹き出すと良い。
塔の直径が大きい場合には適当な分散器を用いるのが好
ましい。
本発明の方法は前述の如く酸水溶液から酸を抽出する場
合に応用出来る他、酸のエステル化で得られる粗エステ
ル中のアルコール、酸もしくはエステルの抽出、フェノ
ール含有水からフェノールの抽出など種々の液々向流抽
出操作に応用でき、特に接触界面にエマルジョンを形成
しやすい液体■■を取り扱う場合有利に用いられる。
次に実施例により本発明の詳細な説明する。
実施例 l メタクロレインの気相接触酸化反応により得られたメタ
クリル酸水溶液よりトルエン、メチルメタクリレートの
混合溶媒を用いてメタクリル酸を抽出する場合について
、実施例を示す。
抽出装置は第2図に示した型状のもので段数は55段で
ある。
管4によりメタクリル酸水溶液を供給し管5よりトルエ
ン、メチルメタクリレートの混合溶媒を供給する。
管6より空気を毎時2.5リツトル(標準状態換算)を
供給する。
管1より抽出液を、管8より抽残液を、管9より空気を
排出する。
下表に原料、溶媒の組成、供給量と抽出液、抽残液の組
成及び量を示す。
回転翼の回転数は410rl)11である。
同表よりメタクリル酸抽出率99φを越している。
運転時間は連続1ケ月を経過してもまったく異常ない。
比較例 前記実施例1で示された実験で空気を止めた場合、30
分もせずに、いつ江現象を起し、安定運転が不可能であ
った。
実施例 2 実施例1に於いて、管3より空気に変えて窒素を毎時2
.5リツトル供給したが、実施例1と同様連続1ケ月を
経過しても異常なく安定に動いた。
実施例 3 第2図に示した抽出装置を用いて、メタクリル酸のメチ
ルエステル化を行なった反応生成物である粗メタクリル
酸メチルより未反応メタノールを、水で抽出する実験を
行なった所、第2図イの界面部にエマルジョンを形威し
二相の分離が不充分となり、純度の高い試薬を調製した
モデル液での実験結果に比し、大巾に抽出率が下がるこ
とがあつた。
その際第2図の管6より毎時1リツトルの窒素を供給し
た所エマルジョンは消滅しモデル液の■■結果と同様の
抽出率が得られた。
下表に抽出結果を示す。
実施例 4 石炭乾留工業において発生するフェノール含有アンモニ
ア水を三角フラスコにとりPH=7迄塩酸で中和したも
のを三角フラスコに300ccとりベンゼン30ccを
加え振盪するとベンゼン相と水相間にエマルジョンが発
生し消滅しないがこれにキャピラリーを用いてエマルジ
ョンの下部から少量の空気を吹き込んだ所1分以内でエ
マルジョンが消滅した。
【図面の簡単な説明】
第1図は抽出塔内が汚れていく様子を示した模式図でA
は正常状態、Bは固型物が堆積した状態、Cは液滴が凝
集した状態を示す。 第2図は実施例に用いた向流多段抽出塔の断面略図であ
る。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 12種類以上の液体混合物からなり、抽出操作中に固型
    物が析出、帯留しおよび/又はエマルジョンが発生する
    如き原料と、液状抽出溶媒とを、塔の内部を原料の流れ
    る方向に複数の仕切室に分け、該仕切室内部に回転翼を
    有する塔を用いて原料又は溶媒のうち密度の犬なる方を
    該塔塔頂部より、他方を塔底部より供給する基型式の向
    流抽出操作によって原料中の特定成分を溶媒中に選択的
    に移行せしめる方法において、塔底部もしくは塔の適当
    なる部所より気体を添加することにより長期間安定な操
    作を可能としたことを特徴とする向流抽出方法。 2 気体が空気もしくは窒素である特許請求の範囲第1
    項記載の方法。
JP16053777A 1977-12-28 1977-12-28 塔型式の向流抽出方法 Expired JPS5845281B2 (ja)

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US4260821A (en) * 1979-03-15 1981-04-07 Halcon Research And Development Corp. Minimizing polymerization during recovery of methacrylic acid
JPS6016927B2 (ja) * 1979-07-19 1985-04-30 三菱レイヨン株式会社 メタクリル酸の抽出分離法
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