JPS5845250Y2 - 液体包装用紙箱 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は樹脂フィルム製の内装袋と段ボール箱とを組合
せた液体包装用紙箱に関するものである。

この種の液体包装用紙箱は公知であり、包装状態を間色
しないで内部の液体が取り出せる構造になっている。

即ち、内装袋にスパウトを一体的に形成し、該スパウト
が取り出せる開口部を切取線により紙箱の側面に設けて
おき、液体を取り出す時に切取線を切取り開口部を開口
させてスパウトを引き出し、必要な量の液体を注出させ
ることができる構成になっている。

しかしながら、液体を取り出すために側面に開口部を設
けると、その開口部を形成するためのミシン目等からな
る切取線を刻設しておがなければならず、箱体の強度を
考えてミシン目の間隔を広くし浅くすると開口部を切破
する作業が困難となり、切破時に開口部でない部分をも
破く虞れがあり、反対に開口部の開破作業を容易にする
ためミシン目を深くしかも近接して破き易いようにする
と箱自体が弱くなり、運搬時に破裂してしまうと云う種
々の欠点がある。

本考案はこのような実情に艦みなされたものであって、
その目的は紙箱自体の強度を低下させないでしかも開口
部を開破し易くした液体包装用紙箱を提供しようとする
ものである。

この目的を遠戚するためになされた本考案は、樹脂フィ
ルムで形成されスパウトを有する内装袋と、前記スパウ
トが取出せる開口部を備えた紙箱において、天蓋を構成
する同円フラップの突合せ面で且つ一方に片寄った位置
に前記開口部となる切欠部とスパウトを保持するフラッ
プとを形成しこれら開口部とフラップとが位置する部分
に重ね合せる外フラツプに、前記開口部が臨むと共にフ
ラップが扉状に開ける大きさの切取部を切取用ミシン目
で囲んで設けたことを特徴とする液体包装用紙箱であっ
て、内フラツプの突合せ面に開口部となる切欠部とフラ
ップとを形成したため、その形成が容易であると共に、
開口部に重なる外フラツプに切取部を設けたので開口部
自体が外フラップで゛カバーされるようになり、従って
スパウトが嵌る穴を切欠部により予め形成しであるため
開口部の開破が容易であるばかりでなく、これらが形成
されていても、外フラツプで隠されており、しかも切欠
部が小さいため切欠部の形成により内装袋を傷付けるこ
とがなく、更には二重に施蓋される構成になるため、ミ
シン目等による切り取部を切り易く深く形成しても箱の
強度を低下させないのである。

次に本考案を図示の実施例により更に詳しく説明すると
、１は段ボール紙で形成された紙箱であり、該紙箱内に
ポリエチレンを主体とした樹脂フィルムからなる内装袋
２を収納し、紙箱１と内装袋２との組合せにより液体が
収納でき、しかも箱体を開蓋させることなく液体を注出
させることができる紙箱となるのである。

前記した紙箱は、上部に天蓋を構成する一対の内フラッ
プ１１．１２と外フラップ１３．１４とが夫々対設して
設けた構造である。

このような紙箱において、内フラツプの突合せ面で且つ
一方の外フラツプ１３寄りに後述するスパウトが嵌り込
む開口部となる切欠部１５ ａ 、１５ ｂとスパウト
を保持するフラップ１６ａ、１６ｂとを夫々対称的に形
成し、これらフラップは一部が切り離せるミシン目１７
ａ。

１７ｂと折目１８ ａ 、１８ ｂとで囲まれた状態で
形成されている。

そしてこれら切欠部とフラップとに重ね合せられる一方
の外フラツプ１３にミシン目１９により囲まれた切取部
１３ａが形成され、該切取部には切取作業を容易にする
ため指掛部１９ ａが形成されている。

この紙箱に収納される内装袋２は、上端寄りの側部に樹
脂で形成されたスパウト２１が突出状態で一体的に取付
けられ、該スパウトは袋内部に連通し、蓋を操作するこ
とにより内部の液体が注出できる構成になっている。

このような構成の紙箱１と内装袋２とを組合せて液体包
装用紙箱とするのであるが、その包装状況を説明すると
、飲料水、清涼飲料水、醤油等の液体調味料或は液体化
学薬品等の液体を内装袋２に詰めスパウト２１が開口部
付近に来るようにして紙箱１内に収納（第３図参照）シ
、内フラツプ１１゜１２を突合せ状態で施蓋しく第４図
）、その上に外フラップ１３．１４を重ねて施蓋するこ
とにより箱体の各面に何等の突起物がない状態で第５図
に示したように完全な包装ができる。

この包装の状態で輸送及び運搬するのであるがスパウト
２１を取り出す開口部が内フラツプに形成され、該内フ
ラツプ１１が外フラツプ１３によって外側から更に押え
られて二重の構造になるため、ミシン目及び切欠部が設
けられていても箱自体の強度低下はそれほど顕著に生じ
ない。

輸送及び運搬されて来た紙箱から紙箱を開蓋させないで
所要量の液体を注出させるには、スパウト２１を紙箱か
ら突出させる必要がある。

そこで外フラツプ１３の指掛部１９ ａに指を突込み、
引き上げるようにすればミシン目１９が引きちぎれて切
取部１３ａが取除かれ、内フラツプの切欠部１５ａ。

１５ｂとフラップ１６ ａ 、１６ ｂとからなる開口
部が露出する。

次にフラップ１６ ａ 、１６ ｂのミシン目１７ａ、
１７ｂを引きちぎり折目１８ ａ 、１８ ｂを折って
両フラップ１６ ａ 、１６ ｂを観音開き状に開け、
スパウト２１を引き出し、該スパウトの首部を切欠部１
５ａ１５ｂに引掛けてから開いであるフラップ１６ａ、
１６ｂを閉じて一部がスパウトの首部に引掛かかるよう
にし、それによってスパウト２１が引込まないように保
持する（第６図及び第７図）。

このようにスパウト２１が突出させれは゛、このスパウ
トから紙箱を開蓋させることなく所要量の液体を注出さ
せることができる。

以上説明したように本考案に係る液体包装用紙箱は、紙
箱とスパウト付内装袋とからなり、スパウトの取出口、
即ち開口部を切欠部とフラップとで形成し、これら切欠
部とフラップとを天蓋構成部材の内フラツプの突合せ面
に形成すると共に外フラツプには前記切欠部が臨み前記
フラップが扉状に開ける大きさの切取部を設けたことに
より、その形成及び開口部の開破作業が容易であり、外
フラツプを開かないでスパウトが取り出せるので開口し
た後においても箱体の強度が低下せず、液体を取り出す
ために箱体を横にしても内装袋が飛び出さず安定した状
態に収納され、しかも切欠部がスパウトの首部に嵌る程
度に小さいため切欠部の段差によって内装袋を傷付ける
こともなく包装の安全性が高い等の優れた効果を奏する
のである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に係る液体包装用紙箱の天蓋を用いた状
態における紙箱の斜視図、第２図は同紙箱と組合せて用
いる内装袋の正面図、第３図は同紙箱に液体を収納し施
蓋前の状態における斜視図、第４図は同紙箱の内フラツ
プを施蓋した状態の平面図、第５図は天蓋を施蓋し包装
を完了した状態の紙箱の斜視図、第６図はスパウトを取
り出す状態の斜視図、第７図はスパウトを取り出してセ
ットした状態の斜視図である。 １・・・・・・紙箱、２・・・・・・内装袋、１１．１
２・・・・・・内フラツプ、１３．１４・・・・・・外
フラツプ、１３ａ・・・・・・切取部、１５ａ１５ｂ・
・・・・°切欠部、１６ ａ 、１６ ｂ・・・・・・
フラップ、１７ａ。 １７ｂ、１９・・・・・・ミシン目ｊ８ ａ 、１８
ｂ・・・・・・折目、１９ａ・・・・・・指掛部、２１
・・・・・・スパウト。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 樹脂フィルムで形成されスパウトを有する内装袋と、前
   記スパウトが取出せる開口部を備えた紙箱において、天
   蓋を構成する同円フラップの突合せ面で且つ一方に片寄
   った位置に前記開口部となる切欠部とスパウトを保持す
   るフラップとを形成し、これら開口部とフラップとが位
   置する部分に重ね合せる外フラツプに、前記開口部が臨
   むと共にフラップが扉状に開ける大きさの切取部を切取
   用ミシン目で囲んで設けたことを特徴とする液体包装用
   紙箱。