JPS584444Y2 - 害虫等を捕獲するための捕獲器 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案はとくに、はえやごきふりなどの害虫を捕獲す
るための捕獲器に関するもので、その目的は前記害虫等
を確実かつ衛生的に捕獲しうる捕獲器を提供することで
ある。

次に、本考案の一実施例を図面にしたがって説明すると
、図中、１は捕獲器Ｈの外ケース体であって、本例では
縦断面が台形状に形成され、かつ、前後開放の中空角筒
状に成型されていて、その上面には四周に突縁２〜２を
額縁状に残して窓部３が内部の透視可能に開設されてい
る。

４は外ケース体１内に対し、前後の摺動可能に嵌合され
た内ケース体であって、プラスチックなどの透明材によ
り縦断面が外ケース体１に適合する台形状に形成され、
かつ、下方開放の無底箱型状に成型されていて、その前
壁部４ａの中央部には連通孔５が貫設されるとともに、
前壁部４ａの内面には連通孔５に向って傾斜する傾斜面
６，６が形成されている。

７は内ケース体４上面の前部付近に突設されたストッパ
ーであって、外ケース体１の窓部３内に突出され、この
ストッパー７が前後の突縁２，２に当接して内ケース体
４の摺動範囲が規制される。

８は内ケース体４の前壁部４ａの外面に対し連通孔５を
包囲して前方に突設された捕音部であって、はぼ有蓋円
筒状に形成され、その前端部には取出蓋８ａがね上部９
を介して着脱可能に螺着される一方、その後端付近の上
部がスリット状に切開されて挿入部１０が形成されてい
る。

１１は内ケース体４の前壁部４ａ外面に対し起倒可能に
ビス１２着された板状の開閉弁であって、その中央部に
設けた蓋部１１ａの下部は捕音部８の内周面下部にほぼ
合致するように半円形状に形成され、かつ開閉弁１１を
ビス１２を支点として起倒したと引とこの蓋部１１ａが
捕音部８の挿入部１０に出入しうるように突出されてい
て、開閉弁１１を起倒したときには連通孔５が開閉され
て捕音部８と内ケース体４が連通および遮断されるとと
もに、連通孔５を開放するために開閉弁１１を起立させ
たときにはこの開閉弁１１が外ケース体１の前端縁に当
接して内ケース体４の後方への摺動が規制される一方、
連通孔５を閉止するために開閉弁１１を横倒したときに
は内ケース体４の摺動規制が解除されて内ケース体４の
後方への摺動が許容される。

１３は開閉弁１１の外端部に止着された回動操作用の取
手である。

次に、上記した構成をもつ実施例の作用と効果を説明す
る。

まず、開閉弁１１を横倒した状態で内ケース体４を後方
に押動して内ケース体４を外ケース体１外に突出し、外
ケース体１を掴持して内ケース体４を害虫等に被覆する
と害虫等を内ケース体４内に対し容易に捕獲することが
できる。

次いで、内ケース体４を害虫等に被覆したまま内ケース
体４を前方に押戻して外ケース体１内に復帰せしめると
捕獲した害虫等が内ケース体４内に閉じ込められ、さら
に、開閉弁１１を開放して内ケース体４内の害虫等を捕
留部８内へ送り込んでから開閉弁１１を閉止すると、害
虫等を捕留部８内に閉じ込めることができ、この状態で
内ケース体４を再び後方へ突出せしめると、害虫等を捕
留部８内に閉じ込めた状態を確保して害虫等を繰返し捕
獲しうる特長がある。

そして、開閉弁１１を横倒して連通孔５を閉止したとき
には害虫等を捕獲するために内ケース体４を外ケース体
１外に突出しうる一方、開閉弁１１を起立して連通孔５
を開放したときには内ケース体４は開閉弁１１に阻止さ
れて外ケース体１外に突出することができないため、開
閉弁１１が安全装置となって、内ケース体４内の害虫等
を捕留部８内に送り込まずに内ケース体４を突出し、一
旦捕獲した害虫等を取逃す誤操作を排除して解実に捕獲
動作を反復しうる効果がある。

さらに、捕留部８内に閉じ込めた害虫等を取出蓋８ａを
通じて廃棄することにより捕獲から廃棄まで直接害虫等
に手を触れることなく衛生的に処理しうる効果がある。

また、本例の捕獲器Ｈは薬剤等を使用しないため、幼児
等に対して安全であり、かつ、薬剤の場合のように特定
の害虫のみに効果が限定されることがなく、各種の生類
に対して効果を発揮しうるため昆虫採集などにも利用す
ることができる。

さらに、内ケース体１は透明材にて成型され、内ケース
体４の影が生じないため、害虫等に近づりても、害虫等
に感知されずに害虫等を捕獲しうるとともに、外ケース
体１の上面に窓部３を開設しであるため、内ケース体４
内に害虫等を捕獲して内ケース体４を外ケース体１内に
引戻したときに内ケース体４内を透視して内ケース体４
内の害虫等の状態や存否を容易に確認することができる
。

なお、本例では内ケース体４は下方に向って拡開された
無底箱型状に形成されているため、捕獲面積が拡張され
るので好都合である。

すなわち本考案は透明材により無底箱型状に形成された
内ケース体をこの内ケース体内に捕獲された害虫等を透
視するための窓部を上面にもつ中空角筒状の外ケース体
内に対し前後の摺動可能に嵌合するとともに、前記内ケ
ース体の前壁部には前記害虫等を閉じ込めるために前記
前壁部に貫設された連通孔を介して前記内ケース体と連
通される捕留部を連設し、しかも、前記連通孔を開閉し
て前記内ケース体と前記捕留部とを連通および遮断する
ための開閉弁を設けて、この開閉弁が前記連通孔を開放
したときには前記内ケース体の摺動が規制され、前記開
閉弁が連通孔を閉止したときには前記内ケース体の摺動
規制が解除されるように構成したことによって、この捕
獲器を身近に常備しておくと害虫その他の各種生類を確
実、かつ衛生的に捕獲することができ、また、害虫等の
繰返し捕獲が可能となるため害虫等を捕獲するための捕
獲器として極めて実用性に富む優れた考案である。

なお、外ケース体、内ケース体および捕留部の形状は上
記実施例に限定されるものではなく、断面が直方形状や
半円形状等に形成してもよい。

また、取出蓋は捕留部に対して任意の位置に設けてもよ
い。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の一実施例を示すもので、第１図は捕獲器
を示す斜視図、第２図は同じく平面図、第３図は第２図
のＡ−Ａ線断面図、第４図は第３図のＢ−Ｂ線断面図で
ある。 １・・・・・・外ケース体、４・・・・・・内ケース体
、５・・・・・連通口、８・・・・・・捕留部、１１・
・・・・・開閉弁、Ｈ・・・・・・捕獲器。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 透明材により無底箱型状に形成された内ケース体をこの
   内ケース体内に捕獲された害虫等を透視するための窓部
   を上面にもつ中空角筒状の外ケース体内に対し前後の摺
   動可能に嵌合するとともに、前記内ケース体の前壁部に
   は前記害虫等を閉じ込めるために前記前壁部に貫設され
   た連通孔を介して前記内ケース体と連通される捕音部を
   連設し、しかも、前記連通孔を開閉して前記内ケース体
   と前記捕音部とを連通および遮断するための開閉弁を設
   けて、この開閉弁が前記連通孔を開放したときには前記
   内ケース体の摺動が規制され、前記開閉弁が前記連通孔
   を閉止したときには前記内ケース体の摺動規制が解除さ
   れるように構成したことを特徴とする害虫等を捕獲する
   ための捕獲器。