JPS5844073B2 - ウエブ転向装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明はウェブ転向方法及び装置に関するものである。

波型板紙（段ボール）業界は、その創業以来波型板紙の
中断のない連続した製造の実現を追求めてきた。

従来からの波型板紙加工設備は、後に箱の形態に加工さ
れる波型板紙のシートを製造するべく協働する多数の独
立した機械を含んでいる。

箱は様々の寸法において作製されるから、機械はそれに
応じてシートの様々の巾及び長さに適うようひんばんに
調節されねばならない。

特定の機械の再調節するためには、その再調節を受ける
機械より上流の機械を停止或いはその速度を減するのが
通例であった。

これは板紙の製造の中断と品質の低化とをもたらす。

これは特にホットダブルフェーサマシン（熱二面式機械
）の場合に言えることである。

上記工程における重要な機械の一つは、広巾ウェブを適
当な巾にスリットづけしそして折畳みを容易にする為板
紙を折目づけするスリッタースコアラーであった。

この機械の設定状態を変更するために、従来からのやり
方は、段付は機の速度を減じ、スリッタースコアラーの
上流でウェブを剪断しそして後剪断によって生成される
先行ウェブと後行ウェブのうち後行ウェブの速度を更に
減じて先行ウェブと後行ウェブとの間に空域を創り出し
、スリッタースコアラーがこの空域にある間にこの機械
の再調節を行うことであった。

一つの仕様のシート加工から別の仕様のシート加工へと
瞬時的に切換えることのできる段付は機を提供すること
が所望される。

この問題の解決に対する鍵は、剪断された後行ウェブ片
の前縁を先行ウェブ片の後縁から実質上離間することな
く別の予備設定されたスリッタースコアラスチージョン
へとうまく転向しうるか否かにある。

この問題を解決せんとする従来からの試みの例としては
日本特許第８９４４４４号及び第８９４４４５号に示さ
れるものがあり、これらはかさ高い構造体及び案内テー
ブルの再配置を必要とするきわめて複雑な装置を開示し
ている。

更に、これら特許並びに米国特許第３８３１９２９号に
記載される転向装置は多数のソレノイド、リミットスイ
ッチ等を必要とする。

これらより以前の試みとしては米国特許第３４０８８８
６号に示されたものもある。

これらに記載された機械はいずれも斯界にごく一部受入
れられたにすきなかった。

先行技術のウェブ転向装置とは対照的に、本発明のウェ
ブ転向装置は装置要素の数をかなり簡略化し同時に確実
作動し、簡便で、廉価であり更には信頼性のある機械を
提供する。

本発明のウェブ転向装置は、ウェブを上方行路或いは下
方行路の各々に選択的に転向する為の構成を具備してい
る。

ウェブ支持部材には上流部分と下流部分とが装備されて
いる。

支持部材を第１位置と第２位置との間で移動自在である
ようにして設置する為の手段が設けられている。

本発明の装置は、ウェブから切断されたウェブ部片の後
縁に接触しそして後ウェブ部片切離し後の後行切断ウェ
ブが先行ウェブ部片の行路とは別の行路をたどるよう後
行切断ウェブの前縁を転向する為の手段を含んでいる。

このような手段は支持部材上にその下流部分に隣りあっ
て取付けられる上下ウェブ案内を含んでいる。

ウェブ案内の各各は好ましくは、相並べて配置されそし
て支持部材から下流に延在する複数の弾性部材を含んで
いる。

上下弾性部材はウェブが通抜ける溝路を間に形成する。

本発明の装置は、下方ウェブ案内部材がウェブが下方行
路に転向されるのを防止しでいる第１位置と、上方ウェ
ブ案内部材がウェブが上方行路に差向けられるのを防止
している第２位置との間で、支持部材を選択的に移動す
る為支持部材に連結される作動手段を含んでいる。

本発明の目的は、上方及び下方行路の各々にウェブを選
択的に転向する為、簡単で、廉価でそして信頼性のある
ウェブ転向装置を提供することである。

本発明の別の目的は、搬出されていく先行ウェブの後端
と搬入される後行ウェブの前端との間に空白域の形成を
必要とせず移動中のウェブを２つの行路のいずれかに選
択的に転向しうるウェブ転向装置を提供することである
。

本発明の追加的目的は、剪断されたウェブの行路を一つ
の行路から別の行路へと瞬時的に切換えうるウェブ転向
装置を提供することである。

以下、本発明の具体例について説明する。

第１図には、本発明に従うウェブ転向装置が総体を１０
として示されている。

ウェブ転向装置はオーダチェンジ（注文品に応じてウェ
ブシート長さを変更する為の）シャー１２とスリツター
スコアラ１４との間に配置されている。

ウェブ１６は、スリツタースコアラ１４における上方行
路１８或いは下方行路２０のいずれか一方に選択的に転
向されうるようになっている。

ウェブ１６は好ましくは波型板紙のウェブである。

第２及び３図を参照すると、転向装置１０はウェブ１６
の行路を横断して延在する枠２２を含んでいる。

ウェブ支持部材２４は、枠２２にピン２６を中心として
枢動しうるよう設置されている。

ウェブ支持部材２４は、ウェブを担持する為の支持面２
８とその上流部分に枢ピン２６に隣りあって位置づけら
れる斜面３０を具備している。

支持面２８はシート金属製とされえそして転向装置１０
の金山にわたって横断方向に延在している。

第２図において、ウェブ１６は上方行路１８に転向され
つつある。

ウェブが上方行路２０に転向されうるようウェブ支持部
材２４をピン２６の周りに枢動する為の作動手段が設け
られている。

作動手段は、ウェブ支持部材２４の下側に付設されたブ
ラケット３４に一端において枢着されるＵ ＩＪンク３
２を含んでいる。

ＵＩＪンク３２の他端はピストン棒３６の一端に連結さ
れる。

ピストン棒３６の他端はシリンダ３８内に納置されるピ
ストンに連結される。

シリンダ３８は、その下端において枠２２におけるブラ
ケット４０に枢動自在に連結されている。

加圧空気のような動作流体をシリンダ３８の両端に選択
的に導入する為の導管が適宜設けられる（図示なし）。

ウェブ支持部材２４には複数の下方ウェブ案内部材４２
が装備され、これらは支持部材の下流部分から下流方向
に延在して相並べて配置されている。

第２及び３図を参照されたい。案内部材４２は好ましく
はばね鋼、補強プラスチック等のような可撓性弾性材料
から作製される。

部材４２の一端は、ウェブ支持部材２４の下流端にねじ
による等して都合の良い態様で取外し自在に止着されて
いる。

下方ウェブ案内部材はその長さの主部分を構成する平坦
部分４４と上方傾斜部分４５とを具備している。

各ウェブ案内部材４２の終端には下方傾斜部分４６が形
成されている。

一対の上方に伸びる直立柱４８，４８’がウェブ支持部
材２４に連結されている。

軸５０が両柱４８ 、４８’間に伸延しそしてそれらに
より担持されている。

軸５０は複数の上方ウェブ案内部材５２を支持し、これ
らはウェブ支持部材２４の下流端部分から下流方向に相
並べて配置されている。

上方ウェブ案内部材５２は、両側の傾斜部分５６．５８
間に配置される平坦部分５４を含んでいる。

傾斜部分５６は部材５２の終端にある。傾斜部分５８は
軸５０に摺動調節自在であるヘッド６０まで上方に伸延
する。

上下の傾斜部分４６及び５６は平坦部分４４．５４から
下流方向に末広がり、他方部分４５．５８は平坦部分か
ら上流方向に末広がる。

部材５２はねじ等により任意の態様でそれぞれのヘッド
に付設される。

ヘッド６０を軸５０に所定の位置において止着するのに
止めねじ或いは他の都合の良い手段が使用されうる。

好ましい位置取りは、第３図に明示されるように各部材
５２を部材４２の台上に配することである。

必須ではないが、部材５２は部材４２より僅かに狭いこ
とが好ましい。

部材４２．５２における平坦部分４４．５４はその間を
ウェブ１６が装置される溝路を定義する。

このような溝路は好ましくは１〜２インチの高さである
。

ウェブ１６が上方行路１８に差向けられる時、ウェブは
スリツタスコアラ１８における案内板６２によって担持
される。

スリツタースコアラ１８は、ウェブを下方行路２０に差
向けるための案内板６４と偏せ板６６をも装備している
。

ウェブ１６が第１及び２図に示されるような上方行路１
８に送られつ”つあると仮定しよう。

スリツタースコアラの下方行路２０と関連する要素は次
の製造注文品を製造するに所望される位置に予備調節ず
みとされる。

上方行路１８に対する注文品の終端においてそして適当
な信号に応答して剪断機１２がウェブ１６を截断する。

截断によって生ずる後行ウェブの前縁７０と截断された
先行ウェブ片の後縁７２との間にギャップ６８が形成さ
れる。

本発明ではギャップ６８の寸法を実質上拡げることは不
要であるから、これら前後縁の速度は実質上一定に維持
される。

ウェブ１６の截断と同時に、動作流体がシリンダ３８内
に導入されて、転向装置１０を第２図に示される位置か
ら第４図に示される位置まで８〜１５°の角度を通して
廻動せしめる。

この廻動は下方ウェブ案内部材４２を案内板６４とほぼ
整列せしめそしてまた上方ウェブ案内部材５２をウェブ
１６の後端部の上面と撓み接触状態に持ちきたしそして
そこに下方向に圧力を適用せしめる。

後縁７２が上方ウェブ案内部材５２との接触から外れる
とすぐ、部材５２は第５図に示される位置まで下方に弾
力的に復位する。

前縁７０がここに到着する時、前縁は上方ウェブ案内部
材の部分５８及び５４との接触により下方に偏向される
（第５図）。

その後、ウェブは下方行路２０に差向けられる。

転向装置１０の各要素はウェブが下方行路２０に差向け
られている間第６図に示される位置をとっている。

上記注文品の終端において、ウェブは剪断機１２によっ
て再度裁断されて、新たに截断ウェブ前縁７６と截断ず
みのウェブ片後縁７８とによって定義されるギャップ７
４を生成する。

ウェブが下方行路２０に転向されている間、上方行路１
８と関連するスリツタースコアラ要素は次の注文品に備
えて再配置づけされている。

ギャップ７４を生成するウェブの截断と同時に、動作流
体がシリンダ３８の下端に導入されて、転向装置１０を
第６図に示される位置から第７図に示される位置まで移
動する。

第７図に示される位置に部品がある状態では、下方ウェ
ブ案内部材４２がウェブの後端部分と撓み接触状態にあ
る。

後縁７８が下方ウェブ案内部材４２との接触から外れる
とすぐ、下方ウェブ案内部材は第８図に示される位置ま
で上方に復元し、そして続いて到着する次の前縁７６を
担持しそしてそれを行路１８に差向ける。

第８図に例示の位置は第２図の位置に対応する。

従って、ウェブは次の注文品が生成するまで前述したよ
うにして処理され続ける。

ウェブ支持部材２４の作動は剪断機１２によるウェブの
截断と同時であることが好ましい。

この方式では、単一の信号が２つの異った動作を開始す
るのに利用されえ、それにより従来技術において転向用
要素をそれらが先行及び後行ウェブの前後縁間のギャッ
プ内に配置されている間に作動する為に必要とされた正
確な調時或いは追従制御の必要性を排除する。

本発明の転向装置は相当長さを有するギャップの必要性
を排除する。

更に、上下ウェブ案内部材を同時に作動するのに単一の
作動手段が必要とされるだけである。

ウェブ支持部材がその作動位置のいずれかから移動され
る時、上方及び下方ウェブ案内部材組の一方はウェブの
後端部分の表面と接触して撓みそして截断されたウェブ
部片の後縁との係合からの外れに際してウェブ案内位置
に独りでに戻る。

斯くして、本発明の転向装置が簡単であり、経済的であ
りそして最小限の部品要素及び制御機器しか有せずしか
も効率的であることがわかろう。

最小限の保守が必要とされるだけでありそして転向装置
は廉価である。

別の利点は転向装置１０が最小限の床面積を占めるだけ
の点である。

約１２インチの長さを有する支持部材２４と約６インチ
の長さを有する部材４２を使用して、転向装置１０は送
り方向に僅か１８インチを占めるのみである。

案内部材４２．５２を作製するのに使用しうる弾性部材
として広く様々のものが選択しうる。

案内部材４２．５２の数は所望に応じて変更しうる。

このような部材４２．５２に対する好ましい巾は約１０
〜１５ｃＩｎである。

部材４２．５２は、これら対向しあう対がウェブの側縁
部分に沿って存在しそしてウェブの側縁部分が垂れるの
を防止するべくウェブの側縁を僅かに超えて延在するよ
う充分な数において設けられることが好ましい。

以上本発明の具体例について説明したが、本発明の精神
内で多くの改変が為しうろことを銘記されたい。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明に従う装置の側面図である。 第２図は、第１図に示される装置の一部の拡大図である
。 第３図は、第２図の３−３線の方向から見た上面図であ
るが、明示の為ウェブを省略しである。 第４及び５図は第２図と同様の図面であるが、ウェブの
前縁が下方行路に転向されていく様相を示す。 第６図は下方行路に転向ずみのウェブを示す。 第７及び８図はウェブの前縁が上方行路に転向されてい
く時の部品の位置を示す。 １０：ウェブ転向装置、１２：シャー、１４：スリツタ
ースコアラ、２２：枠、１８二上方行路、６２：案内板
、２０：下方行路、６４：案内板、２４：ウェブ支持部
材、２８：支持面、３０：後斜面、２６：枢ピン、４２
：下方ウェブ案内部材、５２：上方ウェブ案内部材、４
８ 、４８’ ：柱、５〇二軸、３８，３６：シリンダ
、ピストン棒（作動手段）。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ ウェブを上方及び下方行路に選択的に転向する為の
   装置であって、 （ａ） ウェブを上方行路に差向ける第１位置とウェ
   ブを下方行路に差向ける第２位置との間で移動しうるよ
   う上流端部において水平軸線を中心として枢動自在に取
   付けられるウェブ支持部材と、（ｂ） 前記支持部材
   にその下流端部分に隣りあって取付けられる上方及び下
   方ウェブ案内であって、該支持部材から下流に伸延しそ
   して間にウェブが共通される溝路を形成し、そして上方
   及び下方ウェブ案内の各々が互いに離間して相並べて配
   置される複数の弾性部材を含み、以ってウェブが横断方
   向に剪断される時上方或いは下方案内が前記上方及び下
   方行路の一方に沿って移行中のウェブの後端部分と撓み
   偏倚状態で接触しそしてウェブ後端との接触から外れた
   後次のウェブの前縁部分を他方の行路に案内するべく撓
   み変位し、 前記第１位置において該下方ウェブ案内部材がウェブが
   下方行路に差向けられるのを防止し且つ前記第２位置に
   おいて前記上方ウェブ案内部材がウェブが上方行路に差
   向けられるのを防止する上方及び下方ウェブ案内と、 （ｃ） 前記ウェブ支持部材を前記第１位置と前記第
   ２位置との間で選択的に移動するべく前記支持部材に連
   結される作動手段と を包含するウェブ転向装置。 ２ 作動手段が空圧シリンダーピストンである特許請求
   の範囲第１項記載の装置。 ３ 上方ウェブ案内部材の各々と下方ウェブ案内部材の
   各々が整夕１ルている特許請求の範囲第１項記載の装置
   。 ４ 上方ウェブ案内部材が下方ウェブ案内部材の各々よ
   り僅かに狭巾である特許請求の範囲第３項記載の装置。 ５ 上方及び下方ウェブ案内部材が少くとも部分的に下
   流方向に収斂している特許請求の範囲第１項記載の装置
   。 ６ 上方及び下方ウェブ行路にウェブを選択的に転向す
   る為の方法であって、 （ａ） ウェブを共通の支持部材に取付けられる上方
   及び下方弾性ウェブ案内により定義される溝路を通して
   差向ける段階と、 （ｂ） 前記ウェブ支持部材をウェブを上方行路に差
   向ける第１位置とウェブを下方行路に差向ける第２位置
   との間で移動しうるよう支持する段階と、 （ｃ） ウェブを上方及び下方行路の一方に給送しモ
   してウェブを横断方向に裁断して先行ウェブ片の後縁と
   後行ウェブの前縁とに分離する段階と、（ｄ） 前記
   支持部材を前記分離ギャップがウェブ案内に達する前に
   前記位置の一方に移動しそれによりウェブ案内の一方を
   ウェブの後端部分と撓み状態で接触せしめそして該ウェ
   ブ案内の一方が後縁との接触から外れた後それを弾力的
   に復位せしめ、以ってその後絞ウェブ案内の一方が後行
   ウェブ片の前縁を他方の行路に差向けるようになす段階
   とを包含する前記ウェブ転向方法。 γ ウェブ案内の各々に対して相並んで配置される離間
   した複数の弾性部材を使用し、そして弾性部材をそれら
   が少く共部分的に下流方向に収斂して間にウェブが装置
   される溝路を形成するような態様で支持することを特徴
   とする特許請求の範囲第６項記載の方法。 ８ ウェブが裁断された後先行及び後行ウェブ片の後縁
   及び前縁の速度が実質上一定に維持され、以って該後縁
   及び前縁が同時に支持部材上にあるようになした特許請
   求の範囲第６項或いは第７項いずれか記載の方法。 ９ 支持部材をその前縁に隣りあって水平軸線を中心と
   して枢動せしめることにより第１及び第２位置間で移動
   せしめる特許請求の範囲第８項記載の方法。