JPS5843638B2 - 同軸管系用らせん状間隔保持体 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は同軸に設けた管相互間に温度勾配のある同軸管
系用らせん状間隔保持体に関する。

電気的エネルギーを搬送するために、いわゆる超冷却ケ
ーブルは周知である。

この場合、導線が液体ヘリウムで冷却した一方の管の中
に設けられている。

外方への熱を遮断するために、この管を同軸で包囲して
中間室を形成する別の管を設けている。

最も内側の管とそのすぐ隣りの外側の管の間の空間は真
空に保持され他方第２と第３番目の管の間の空間は、通
常外側から内側へ向いた温度勾配を分断するために液体
窒素を充満している。

第３番目の管と最後の室温を受ける管との間の空間は更
に真空に減圧されている。

この様に形成された管系は、液化ガス又は他の低温媒体
の搬送用の媒体導管としても用いられている。

しかしこれ等の導管では、熱伝導又は放射による熱損失
を最小にし、この系の運転を経済的にするということが
本質である。

この目的で、熱損失の少いらせん状間隔保持体が数多く
提案されて来ている。

上述の物とは別に、次の様な同軸管系用らせん状間隔保
持体が周知である（ドイツ連邦共和国特許第１７７５４
１０号明細書）。

この間隔保持体は、相互に上下にゆるやかに重ね合せた
バンドからなり、該バンドが一定の間隔で共持されてい
る。

装着した状態ではそれぞれのバンドは静的に結束した接
触位置で相互に接触し、他方その間に間隙が形成される
。

この様にして伝熱面が縮少される。

他の先行技術に比べて有利なこの間隔保持体の構成から
本発明は出発し、本発明は同軸管系における熱損失を更
に減少し、この種の構造の可撓性を損じないようにする
ことを課題とする。

この課題は本発明により次の様にして解決する。

らせん体を、相互に編み果状に結束又は編んだ単線から
構成する。

この様に編んだらせん状体は周知のものに比べ本質的な
利点がある。

即ち一方ではらせん状を形成する単線間の熱伝導が点状
に接触するようにして減少し、バンドの場合の面接触に
比べて非常に小さくなると共に、本発明によるらせん体
の直線を大きく変えることができ、従って接触点の数も
非常に少くすることができる。

これに加えて、その編み構造によりらせん体を長手方向
に非常に可撓性を与えることができるので、冷却した場
合に、軸力を小さくすることができる。

この場合又、管壁との接触点を一段と少くすることが考
えられるがその理由はらせん体の直径を小さくするから
である。

他のらせん状体に比べ、編んだらせん体ではその使用材
料を少くでき、従って組立てが簡単で、製造もコスト安
にすることができる。

本発明を実施する際、単線が丸形の横断面形を有するよ
うにすると、特に本発明の構成を有利にする。

上下に重りあった単線の接触位置がこの様にしても又更
に減少できる。

本発明を実施する際、編んだらせん体のそれぞれの単線
をプラスチックから作ると更に有利である。

このためには、例えばポリエチレン、ポリテトラフルオ
ルエチレン又は同等のものが適している。

又、らせん体内の引張り応力が高いことを考慮する必要
のある場合単線に適当な材料を選択することも有利に可
能である。

例えば、高温状態で使用するとき、本発明の目的に沿っ
て単線を撚り合せたワイヤーにするとよい。

金属とプラスチックの組合せも有利に利用できる。

倒れの場合もそれぞれの使用状態に合せて決定するとよ
い。

単線を簡単に製造する場合、単線の表面を平滑にする。

熱伝導を更に減少するためには、単線の表面をざらざら
にし、即ち例えば縦横に筋を入れると有利である。

プラスチック又は金属の単線の替りに本発明の目的に合
せて、金属単線では重量の理由から、非金属金属単線で
は熱伝導を少くする理由から単線自体を単体から構成す
ることは有利である。

又この場合、又金属プラスチックの繊維又は針金の組合
せも再考できる。

この場合、この要素からいわゆる編物を製造し、該編物
を次いで編物らせん体に結束又は編上げる。

次に図示の実施例に従い本発明の詳細な説明する。

同軸支持した可撓性の波形管を液体ヘリウム導管として
用いた場合のらせん状間隔保持体は例えば４個のプラス
チック単線１〜４からなる。

これ等の単線は編み果状に相互に編込まれ、有利に、単
線をらせんの長手方向に波形に延在させていて、２個の
単線が一つの平面に、他の２個の単線が、この平面に直
交する平面に設けられている。

その位置、例えば単線の配置を考慮することなく、編状
らせん体は、内管周りに巻付けられ、この場合、最良の
遮熱を生じる。

例えば丸形の横断面を有する単線の表面により、単線の
交差する位置では点状の接触のみが生じ、この点状の接
触は熱伝導を最小にする。

結束体として本発明によるらせん状間隔保持体は引張り
に強いので、通常の巻付は装置で連続的に取付けること
ができる。

編物のらせん体は全横断面に亘って丸形であるので、正
しい支持方向に対して融通性があるという利点もある。

らせん体を折曲げたり斜めにしても、遮熱特性を悪くす
るようなこと４まない。

図示の実施例では、編物のらせん体は４個の単線からな
る。

又、管の間隔に応じてより多数及び直径の大きい単線を
用いることもできる。

又丸形、円形の横断面形の他、橢円形、三角形、四角形
等の適当な形状にすることもでき、その際それぞれの単
線を図に対応して相互に編み上げ又結束する。

【図面の簡単な説明】

図面は本発明によるらせん状間隔保持体の一実施例であ
る。 １．２，３．４・・・・・・単線。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 同軸に設けた管の間に温度勾配が生じる同軸管系、
   例えば超電導状態で運転される電気ケーブル、又は加熱
   又は冷却された液状又はガス状の媒体を搬送するための
   管系用のらせん状の間隔保持体において、らせん体が、
   相互に編み装状に結束又は編まれた単線からなることを
   特徴とする間隔保持体。 ２ 単線が円形の横断面形を有していることを特徴とす
   る特許請求の範囲第１項に記載の間隔保持体。 ３ 単線がプラスチックからなることを特徴とする特徴
   請求の範囲第１項又は第２項に記載の間隔保持体。 ４ 単線が金属からなることを特徴とする特許請求の範
   囲第１項又は第２項に記載の間隔保持体。 ５ らせん体がプラスチックと金属の繊維の組合せから
   なることを特徴とする特許請求の範囲前項のうちいずれ
   かの項に記載の間隔保持体。 ６ 単線がらせん体に沿って波形に延在し、その際２個
   の単線が一平面に、他の２個の単線が、この平面に垂直
   な平面に設けられていることを特徴とする特許請求の範
   囲前項いずれかの項に記載の４単線式間隔保持体。 ７ 単線の表面がざらざらに形成されていることを特徴
   とする特許請求の範囲前項のうちいずれかの項に記載の
   間隔保持体。 ８ 単線の表面が、縦横方向の凹凸を有していることを
   特徴とする特許請求の範囲前項のうちいずれかの項に記
   載の間隔保持体。 ９ 単線自体が撚線であることを特徴とする特許請求の
   範囲前項のうちいずれかの項に記載の間隔保持体。 １０撚線が結束したプラスチック及び金属繊維からなる
   ことを特徴とする特許請求の範囲第９項に記載の間隔保
   持体。