JPS5842969Y2 - シヤツタ−ソクドダイヤルキコウ - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は自動露出制御機構に加えて手動的に露出を調定
する機構を備えたカメラにおいて、自動露出調定と手動
露出調定との切換え並びにシャッター速度の選択をシャ
ッター速度調定用ダイヤルを行うことを特徴とするシャ
ッター速度ダイヤル機構に関するものである。

従来のシャッター速度ダイヤルは、手動位置から自動位
置又は自動位置から手動位置に切換える場合に別設した
手動、若しくは自動解除機構を目で確認しつつ操作する
必要があるために速写性に欠けており、解除機構も複雑
であった。

本考案はシャッター速度調定のためのダイヤル操作のみ
で１動露出と手動露出の切換えを係止とクリックにより
選択することにより、自動撮影と手動撮影とを簡単な構
成で行うことができるシャッター速度ダイヤル機構を提
供するものである。

次に本考案の構成について図示の実施例によりノ説明す
る。

第１図において、シャッター速度を調定するダイヤル１
は円筒倒立凹形をなす噛合部１ａと固定された停止ピン
２とシャッター速度の表示板３を備え、ダイヤル地板４
に固定されたダイヤル軸５に回転自在に配設される。

停止板６は複数個の手動的に選択できるシャッター速度
のためのクリック用小径穴６ａと自動的に露出調定され
るシャッター速度のための係止用大径穴６ｂを備え、シ
ャッター速度ダイヤル軸５の上部に止めねじ７にて固定
されている。

付勢ばね８はシャッター速度ダイヤル１を停止板６に押
圧する方向に付勢している。

回転板９は円筒形凸形をなす噛合爪９ａと、絶縁状態に
固着された刷子１０を備え、シャッター速度用のダイヤ
ル軸５に対し回転自在に設けられ、かつ前記付勢ばね８
によって押圧方向に付勢され、刷子１０が露出調定用に
摺動する端子板１１に圧接することにより自動および手
動露出調定回路が形成されるように構成されている。

次に本考案の動作について説明する。

第１図はダイヤル１を自動位置に設定した場合を示し、
先ず別途図示しない絞り調定環により絞り値を設定すれ
ばシャッター速度は自動的に調定される自動露出の状態
にある。

この状態では、ダイヤル１に固定されている停止ピン２
は停止板６の係止用大径穴６ｂに落ち込んで係合しダイ
ヤル１の回転は阻止され、ダイヤル１も落ち込んだ状態
になる。

同時にダイヤル１の噛合部１ａと回転板９と噛合爪９ａ
とが上下摺動自在に噛合されているので、刷子１０は付
勢ばね８の押圧によって端子板の自動露出端子と圧接し
て自動露出調定回路を構成する。

第２図はダイヤル１を手動位置に設定した場合で手動露
出の状態を示す。

ダイヤル１を付勢ばね８の付勢に抗して押圧し、停止ピ
ン２を係止用大径穴６ｂから離脱させ停止ピン２と大径
穴６ｂとの相互位置を保合位置からずらせた後に押圧を
解除してダイヤル１を回転させ、自動露出から手動露出
に切換えると、停止ピン２が停止板６の複数個のクリッ
ク用小径穴６ａに係合するが、停止ピン２の太さがクリ
ック用小径穴６ｂの直径より大きく、かつ停止ピン２の
頭部が半球状となしであるため、半球状頭部が小径穴６
ｂの大判を順次クツツク移動し、ダイヤル１は自動露出
位置に比し嵩上げされた状態が保持される。

同時にシャッター速度ダイヤル１の倒立凹形噛合部１ａ
と回転板９の凸形噛合爪９ａとが上下摺動自在に噛合さ
れているのでダイヤル１が嵩上げされた状態でも噛合が
保持され、かつ回転板９は付勢手段８により押圧されて
いるので、ダイヤル１の回動と共に回転板に固着された
刷子１０は端子板１１と自動露出端子板１１上を各手動
露出に対応する端子に接するように回動する。

このようにして手動露出調定回路が構ｅ、される。

本考案はこのように構成されているので、簡単な構成で
、自動露出と手動露出の２つのモードの切換えが係止と
クリックの両状態で行える。

すなわち、クリック回動範囲の手動露出の状態から係止
位置の自動露出の状態にセットしたい場合には、カメラ
のダイヤルを目で確認していなくても、例えばファイン
ダーを覗いたままの状態でダイヤルが係止する位置まで
回転させさえすれば自動露出にセットされる。

また自動露出状態にセットされた状態では不用意に自動
位置からずれることがない。

さらに手動状態においてダイヤルを回しながらクリック
の移動数を数えればシャッター速度がどれだけ移動した
かをダイヤルを見なくても確認できる。

また本考案装置によれば、ダイヤルが嵩上げ状態か落込
み状態かさえ見れば、ダイヤルの表示を見なくても、い
ずれのモードの状態にあるかが容易に視認できる。

したがって例えばカメラから離れた位置からでもモード
状態か゛判別できるので、撮影の失敗を未然に防止でき
る。

この際ダイヤルが落込み変移したのに伴い着色表示等が
見えるようになしておけば更に効果的になることは明ら
かである。

一方本考案は自動５手動露出切換えに限らずフィルム感
度や露出倍数等各種モードの組合せに応用で゛きること
も明らかで゛ある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の自動位置状態を示し、第２図は、本考
案の手動位置の状態を示す一部断面を示す立面図である
。 １・・・・・・ダイヤル、１ａ・・・・・・噛合部、２
・・・・・・停止ピン、３・・・・・・表示板、４・・
・・・・ダイヤル地板、５・・・・・・ダイヤル軸、６
・・・・・・停止板、６ａ・・・・・・クリック用小径
穴、６ｂ・・・・・・係止用大径穴、７・・・・・・止
めねし、８・・・・・・付勢ばね、９・・・・・・回転
板、９ａ・・・・・・噛合爪、１０・・・・・・刷子、
１１・・・・・・端子板。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. カメラの自動露出、手動露出切換えダイヤル装置におい
   て、ダイヤル軸５に固着された停止板６に１個の係止用
   大径穴６ｂと複数のクリック用小径穴６ａからなる大判
   を前記ダイヤル軸に対し同心状に配設し、前記ダイヤル
   軸に回転自在に装着したダイヤル１にダイヤルの回転に
   伴い前記停止板の前記大判に順次係合する停止ピン２を
   固着し、常時前記ダイヤルと前記停止板を圧接し、前記
   停止ピンと前記大判が係合する方向に保持する付勢ばね
   ８を備え、自動露出に対応して前記停止ピンが前記大径
   穴に係合したとき前記ダイヤルは落込んで回転が阻止さ
   れ、手動露出に対応して前記付勢ばねに抗して前記停止
   ピンを前記大径穴から離脱させた後前記ダイヤルを回転
   させると、前記ダイヤルが嵩上げされた状態を保持しつ
   つ前記停止ピンが前記小径大判をクリックしながら回転
   することが可能となしたことを特徴とするカメラのシャ
   ッター速度ダイヤル機構。