JPS5841961B2 - パイプの外表面をクリ−ニング処理する機械の刃具 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明はメインパイプラインの補修用の装置に関し、更
に詳しくはパイプ表面の古い防錆被覆。

錆、汚れ等をクリーニング処理するための機械用の刃具
に関するものである。

使用中のメインパイプラインの防錆被覆は、温度差１機
械的振動等の作用で、経時に伴い破損することがある。

この防錆被覆の破損部においてはパイプ金属が腐食し、
パイプ壁に孔が開くこともあり、特にパイプラインの管
材を横断する溶接継目部では、溶接金属とパイプの本体
金属の相違に基づいて、腐食が生ずる。

この作用は、土中の電解物が作用する地下埋設パイプラ
インの場合に顕著となる。

防錆被覆の有効寿命は金属パイプの寿命よりは可成り短
いためある適当な期間毎に、防錆被覆を補修する必要が
ある。

メインパイプラインの補修は腐食等により悪化した部分
のパイプを新しいパイプと交換することによって行われ
る。

この補修期間中はパイプラインの使用ができず、従って
全体を通したパイプラインの供給能力が低下することに
なる。

従って。パイプラインによる供給動作を中断することな
く。

このメインパイプラインの外表面の防錆被覆をオーバー
ホールできるようにすることが望まれている。

本発明は特に各種直径の作動中のガスやオイルのパイプ
ラインを補修するために用いれば効果的である。

メインパイプラインのパイプの外表面をクリーニング処
理する従来の機械は、クリーニング処理中に処理される
パイプに沿って、パイプの軸方向に移動する自走キャリ
ツヂを備え、このキャリツヂ上には作動部材があり、こ
の部材には処理されるパイプと同軸の環状ローターが取
付けられ、且つ刃具を支持する中空ケーシングを有して
いる。

各刃具は、上記ローターのパイプ側に固定したダブルア
ームレバーの形状をしたツールホルダーを含み、これは
パイプ軸に対し直角な平面内で回転する。

バイトはローターの回転方向に関し後方側のツールホル
ダーの後部アームに固定され、前方側の前部アームは、
平衡重錘を備えその質量の調節により調整可能な遠心力
の作用によって、クリーニング処理中に処理されるパイ
プの表面に向かってバイトを押圧する。

従来の刃具のバイトの切刃（カツチングエツジ）は、ク
リーニング処理中は。

処理されるパイプの外表面に対して接線な平面中にあっ
て、パイプの母線に対しある角度をしている。

各刃具には、溶接継目とか、当て板のようなパイプの突
起のある場所の域において、処理されるパイプの表面か
らバイトを引っ込めるためのカムを備えている。

従来の刃具のカムは、カム並びにローターの回転方向に
関しバイトよりは前方に配置された支持ピボットを支承
するプレートよりなっている。

このプレートは１反対の端に平衡重錘を有する上記押圧
用のレバーに対して関節結合されている。

ローターが回転すると、カムとカムの支持ピボットは平
衡重錘によって発生する遠心力によって。

パイプラインの表面に向かって押し付けられる。

カムが処理されるパイプの表面上の例えば溶接継目のよ
うな突起に衝突すると、プレートはピボットの廻りを回
転し、ツールホルダーのアームと協働してクリーニング
処理中に突出溶接継目からバイトを引込めその損傷を防
ぐ。

バイトが溶接部分を通過すると、プレートはその最初の
位置に戻る。

パイプの外部表面をクリーニング処理することを目的と
した従来の刃具に見られる主な欠点は。

溶接継目および処理されるパイプの表面を破損しないよ
うに保護するためにはクリーニング処理中に受ける大き
な動荷重および衝撃荷重の下でカムとバイトとの協働作
用のコントロール調節をしばしば行わなければならず、
またカムの構造が複雑になることである。

このため、機械の作動中断時間が長くなり生産性が低下
する。

本発明の目的は上述の欠点をなくすることである。

本発明は、カムとバイトとの調節が実質上不要なパイプ
の外表面のクリーニング処理用機械の刃具を提供し、ク
リーニング処理中に溶接継目およびパイプライン表面が
破損されることを確実に防止し、それによって全体とし
ての機械のクリーニング処理の質と能力を改良するもの
である。

このため本発明に係る刃具は、パイプ軸に対して直角な
平面内で回転し、処理されるパイプの位置する側で１機
械の作動部材のローターに固定された、ダブルアームレ
バーの形状をしたツールホルダーを備え、ローターの回
転方向に関し後方側のレバーの後部アームはバイトを支
え、前方側の前部アームは、クリーニング処理中に処理
されるパイプの表面に向かってバイトを押し付けるため
の平衡重錘を支え、ツールホルダーは突起のある部分の
パイプの表面からバイトを引込めるためのカム面を有し
、このカム面は、ツールホルダーの端部に形成され、こ
の端部はバイトの切刃に隣接し、この切刃はクリーニン
グ処理中に、処理されるパイプ表面の接線を含むカム面
と同一の平面内に位置するように構成される。

このような構造においては、カムとバイトは相互に剛体
的に連結されるためカムとバイトとの相互間調節および
各部の個々の調整は実質的に不必要となり１作動の信頼
性が向上しクリーニング処理中に溶接継目およびパイプ
ライン表面が破損することは確実に防止される。

このカム構造においてはクリーニング処理中にパイプラ
インの溶接継目のある部分からバイトの切刃を円滑に引
込めることができる。

従って１本発明の刃具はクリーニング用機械のクリーニ
ング処理の質と処理能力を大きく向上させるものである
。

本発明の一つの実施態様では、バイトはツールホルダー
を含み、このツールホルダーのアームの一端部はクリー
ニング処理中の機械の移動方向に。

ツールホルダーの側縁に対してバイトの切刃が鈍角をな
すように曲っている。

この構造においては１機械の移動方向に対して前方へと
クリーニング処理廃物を除去でき、バイトのセルフクリ
ーニング作用が得られる。

バイトの前端部とカツチングエッジとは丸味があること
が望ましい。

こうすれば、溶接継目部あるいは当て板等の突起物がパ
イプの外部表面上に突出する場合に、この部分をバイト
の切刃が滑らかに通過できるようにし、しかもバイトの
切刃を傷つけることはない。

バイトの切刃はバイトの寿命を長くするために、硬質合
金で補強することが望ましい。

本発明の更に別の実施態様では、ツールホルダーの両ア
ームは処理されるパイプの方向に向って相互に鈍角をな
している。

このようなツールホルダーの構造により機械の作動部材
の半径方向の寸法を小さくすることができる。

以下図面に従って本発明を詳述する。

以下の実施例はメインパイプラインの外部表面をクリー
ニング処理するための機械用の作動工具に応用した刃具
に就いて説明したものである。

この機械は第１図に示す自走キャリツヂ１よりなり。

そのキャリツヂ１はクリーニング処理されるパイプ２の
表面に沿って軸方向に移動する。

この自走キャリツヂ１のフレーム３には２個の作動部材
４が備わる。

各作動部材４は第２図に示す中空ケーシング５を有し、
そのケーシング５には複数の支持ローラ６と、処理され
るパイプ２と同芯位置に上記支持ローラ６で支えられて
いる分割環状ローター７が備わり、その環状ローター７
には取外し可能な刃具８が取り付けられる。

この機械は自走キャリツヂ１のフレーム３に取り付けた
リモートコントロール・ボード９（第１図）を有する。

この自走キャリツヂ１のフレーム３は ２対の車輪１０
で支えられ、キャリッヂ１はクリーニング処理中はパイ
プ２の軸方向に処理されるパイプ２の表面に沿って移動
する。

自走キャリツヂ１のフレーム３には又車輪１０を回動す
る駆動装置１１が取り付き、又作動部材４の環状ロータ
ー７用の単独駆動装置１２が取り付けられる。

各ローター７の回転中に生ずる反作用的トルクを少なく
するために、そして溶接継目の近傍において、処理され
ているパイプ２の表面のクリーニング状態を良好とする
ために、ローター７同志は互に反対の方向に回転するよ
うになっている。

各刃具８は第３図に示すツールホルダー１３を含み、こ
のホルダー１３は、処理されているパイプ２の位置する
側で機械の作動部材４のローター７に固定され、平板状
のダブルアームレバーの形であり、このホルダー１３は
ピボット１４の廻りをパイプ２の軸に対して直角な平面
内で回動する。

ツールホルダー１３の後部アーム１３ａは第２図及び第
３図で矢印Ｅで示したローター７の回転方向に関して後
部位置にバイト１５を支持し、前部アーム１３ｂ上には
平衡重錘１６がある。

第４図乃至第６図に示したバイト１５の切刃１７はクリ
ーニング処理中にローター７が回転することによって生
ずる平衡重錘１６の遠心力によって、処理されるパイプ
２の表面に向かって押圧される。

この押圧力は平衡重錘１６にある取外し可能な重量調整
部材１８の大きさを変えることによって加減できる。

ツールホルダー１３のピボット１４の軸１９は。

緩衝スリーブ２０を用いた取外し可能なジヨイント（図
示しない）によりローター７の内側表面に固定されてい
る。

ブッシング２１は、ツールホルダー１３の孔の中にしっ
かりと固定され、ナツト２２により不動に保持される。

このブッシング２１は軸１９の末端部の上にゆるく嵌っ
ている。

溶接された継目又は図示しない他の突出部分のある域が
来た時に、処理されるパイプ２の表面からバイト１５を
引っ込めるために、刃具８には第５図に示すカム面２３
が設けられる。

本発明では。このカム面２３は、処理されるパイプ２の
表面の接線を含む平面内にあり、バイト１５の切刃１７
に隣接してツールホルダー１３の一端部（後部アーム１
３ａ）に形成される。

この切刃１７はカム面２３と同一平面か又は上記接線を
含む平面に対して１０°を越えない角度αをなす平面内
に配置される。

この角度αは処理されるパイプ２の直径に応じたもので
あり、又クリーニング処理の仕上げ程度に応じたもので
ある。

本発明のバイト１５においては、パイプ２の軸方向に沿
ったクリーニング処理中の機械の運動方向（第１図と第
４図の矢印Ｋ）に向ってツールホルダー１３の端が曲が
っている。

バイト１５の切刃１７はツールホルダー１３の側縁に対
して鈍角β（第４図）をなす。

この角βはクリーニング処理状態とか、処理されるパイ
プ２の直径とか、溶接継目からバイト１５を滑らかに引
っ込める円滑動作の程度に対応した角度である。

ツールホルダー１３の側縁に対し鈍角βをなしてバイト
１５の切刃１７を形成することによりバイト１５自体が
クリーニングされるだけでなく機械の運動方向に内の処
理域からクリーニング廃物を充分に取り除くことができ
る。

クリーニング処理されるパイプ２の凹凸表面上をバイト
１５の切刃１７が滑らかに移動するようにするために、
又バイト１５の切刃１Ｔに加わる荷重を少なくするため
に、バイト１５の前端部は本発明では第６図に示す丸味
Ｒが付けである。

バイト１５の切刃１７にも丸味を設けてもよく、また同
じ目的で硬質合金で補強してもよい。

本発明では、ツールホルダー１３の両アーム１３ａ、１
３ｂはピボット１４の軸１９からパイプ２の表面に向っ
て相互に鈍角γをなすように形成される。

ローター７のアンバランス状態をなくすために。

各刃具８は各々円の直径上の対称位置に取り付けられる
。

本発明の刃具８を備えたパイプの外表面のクリーング処
理機械は１次のように作動する。

まず、ローター７の駆動装置１２が作動し刃具８を矢印
Ｅの方向に回転させる。

次に、自走キャリツヂ１の車輪１０の駆動装置１１が回
動し、機械は処理されるパイプの外表面に沿ってＫの方
向へと軸方向に移動する。

自走キーｖ ＩＪツヂ１が移動し且つローター７が回転
するため、刃具８はらせん軌跡に沿ってパイプ２の外表
面をクリーニング処理することになる。

各刃具８の平衡重錘１６（第３図）が遠心力の作用によ
り外側方向に付勢されるため、ツールホルダー１３はピ
ボット１４の軸１９の囲りを回転するような力を受ける
。

このためバイト１５の切刃１７およびツールホルダー１
３のカム面２３は処理されるパイプ２の外表面に対し押
圧される。

その結果、パイプ２の外表面はクリーニング処理され、
そしてクリーニングの廃物は処理域から機械の移動方向
に対して前方へと排出される。

カム面２３の表面が図示してない処理されるパイプ２の
表面から突出している溶接継目に当接すると回転方向（
矢印Ｅ方向）に関しバイト１５の切刃１７より前の位置
を移動しているカム面２３がまず溶接継目の突起上を滑
らかに移動し、これによってパイプ２の接線平面である
このカム面２３と同一平面内にあるバイト１５の切刃１
７を引込めることになる。

従って、このとき溶接継目部分およびパイプ２の表面は
切刃１７で削られることはなく元の状態のままに保持さ
れ、またバイト１５の切刃１７が損傷することもない。

このため本発明の刃具は従来の刃具に比べて耐用寿命が
長い。

バイト１５が突起部分を通過した後は、バイトは最初の
位置へと滑らかに復帰する。

【図面の簡単な説明】

第１図は１本発明の刃具を有し、メインパイプラインの
外表面をクリーニング処理するための機械を１部分的に
断面で示した説明的正面図、第２図は、第１図の側面図
、第３図は、第２図のＡ部の拡大詳細図、第４図は第３
図において矢印Ｂ方向に見た図、第５図は第３図のＣ部
の拡大詳細図。 第６図は第４図の矢印り方向に見た図をそれぞれ示す。 尚１は自走キャリツヂ、２はパイプ、４は作動部材、５
は中空ケーシング、６は支持ローラ、７は分割環状ロー
ター ８は刃具、９はリモートコントロール・ボード、
１１．１２は駆動装置。 １３はツールホルダー、１３ａは後部アーム。 １３ｂは前部アーム、１４はピボット、１５はバイト、
１６は平衡重錘、１７は切刃、１８は重量調整部材、２
０は緩衝スリーブ、２１はブッシング−２３はカム面を
それぞれ示す。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ パイプ軸に対して直角な平面内で回転し、処理され
   るパイプの位置する側において、機械の作動部材のロー
   ターに固定された。 ダブルアーム式レバー形状をしたツールホルダーを備え
   、ローターの回転方向に関しツールホルダーのレバーの
   後部アームはバイトを支持し、ツールホルダーの前部ア
   ームは、クリーニング処理中に処理されるパイプの表面
   に向かってバイトを押し付けるための平衡重錘を支持し
   、ツールホルダーは突起のある域のパイプ表面からバイ
   トを引込めるためのカム面を有し、該カム面２３はツー
   ルホルダー１３の端部に形成され、該端部はバイト１５
   の切刃１７に隣接し、該切刃１７はクリーニング処理中
   に、処理されるパイプ２の表面の接線を含むカム面と同
   一の平面内に位置するように構成したことを特徴とする
   パイプの外表面をクリーニング処理する機械の刃具。 ２ バイト１５はツールホルダー１３を含み、該ツール
   ホルダー１３の一端部１３ａはクリーニング処理中に処
   理されるパイプ２に沿って機械の移動方向にの方向に向
   って、バイト１５の切刃１７がツールホルダー１３の側
   縁に対して鈍角βをなすように曲っている特許請求の範
   囲第１項記載の刃具。 ３ バイト１５の前縁部は半径Ｒで丸味が付いてなる特
   許請求の範囲第１項又は第２項記載の刃具。 ４ バイト１５の切刃１７は丸味が付けられてな′る特
   許請求の範囲第１項又は第２項記載の刃具。 ５ バイト１５の切刃１７は硬質合金で補強されてなる
   特許請求の範囲第１項乃至第４項の内の何れかの項に記
   載の刃具。 ６ ツールホルダー１３の両アーム１３．ａと１３ｂは
   処理されるパイプ２の方向に相互に鈍角γをなしている
   ような特許請求の範囲第１項記載の刃具。