JPS58405B2 - 安定な経口用ウロキナ−ゼ製剤 - Google Patents

安定な経口用ウロキナ−ゼ製剤

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JPS58405B2
JPS58405B2 JP52109267A JP10926777A JPS58405B2 JP S58405 B2 JPS58405 B2 JP S58405B2 JP 52109267 A JP52109267 A JP 52109267A JP 10926777 A JP10926777 A JP 10926777A JP S58405 B2 JPS58405 B2 JP S58405B2
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JP
Japan
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urokinase
mucin
added
oral administration
stability
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JP52109267A
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English (en)
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JPS5444004A (en
Inventor
原田保和
佐々木耕治
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ZERIA SHINYAKU KOGYO KK
Original Assignee
ZERIA SHINYAKU KOGYO KK
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は新規なウロキナーゼ製剤、詳しくは安定な経口
投与用ウロキナーゼ製剤に関するものである。
ウロキナーゼは人尿から抽出された酵素で、血中のプラ
スミノーゲンをプラスミンに変え、そのプラスミンによ
ってフィブリンが酵素的に分解され、脳血栓、心筋硬塞
等の血栓症の治療に有用であり、また制癌剤との併用に
よりその効力増強剤として有用であることは公知である
従来、ウロキナーゼは、その使用に当っては。
もっばら凍結乾燥製剤にしたものを用時生理食塩液又は
ブドウ糖注射液に溶解し静脈注射又は点滴注射すること
により投与されてきた。
疾病の治療に対する薬剤の投与経路は一般に注射、経口
、外用等に大別されるが、特殊な場合を除き、患者、医
師等の関係者の繁雑、苦痛等の負担を考えると経口投与
により注射投与と同等乃至それに匹敵する効果が期待出
来るならば、経口投与がより便利なことは論を待たない
特にウロキナーゼの静脈注射はパイロジエンによる発熱
等の副作用が発現することも知られでおり、経口投与の
意義は大である。
そこで本発明者は家兎を用いてウロキナーゼの直腸吸収
試験を行なってみた。
即ち、体重4kgの雄性家兎の直腸にウロキナーゼ生理
食塩溶液を直接投与し、経時的に採血し、血中プラスミ
ン活性の上昇をニーグロブリン溶解時間法により測定し
た。
その結果は第1図に示す通りであって、投与後30分で
溶解時間は短縮を示し、プラスミン活性の上昇が認めら
れ、ウロキナーゼの腸管からの吸収が確認された。
本発明者は、このこきからウロキナーゼを経口的に投与
した場合にもプラスミン活性の上昇が期待出来ると考え
で検討を行なった結果1期待通りのウロキナーゼ経口投
与の可能性があることを見出した。
しかしながら、ウロキナーゼの経口投与を考える場合、
ウロキナーゼが通常きわめで不安定で失活し易いこと、
ウロキナーゼの腸管吸収率がよくなければならないこと
、等のために、経口投与に適したウロキナーゼの安定化
を図ることが前提条件となる。
本発明者は、ウロキナーゼの安定化法に関し種種研究を
重ねた結果、ウロキナーゼにムチン、ムコイドのような
糖蛋白質を添加することにより、経口投与に適したウロ
キナーゼの安定化を図り得ることを見出した。
これを更に詳述すると1本発明者は、精製ウロキナーゼ
が不安定であるのに対し、尿中或は粗製の状態ではウロ
キナーゼが比較的安定であることに着目し、尿中或は粗
製ウロキナーゼ中にウロキナーゼの安定化に寄与する物
質が存在することを想定し、尿中に存在するムチンムコ
イドのような糖蛋白質がウロキナーゼの安定化に役立つ
ことを見出し、而もこれらの糖蛋白質はキャッスルの所
謂内因子としての働きがあり経口投与した場合ウロキナ
ーゼの腸管吸収を促進する作用が生じ、ひいては経口投
与した場合におけるウロキナーゼの薬理効果の発現に役
立つことを見出した。
本発明は、かかる知見に基づいて完成されたもので、そ
の目的は主に血栓症治療等に有効で今迄注射投与されて
いたウロキナーゼ製剤を経口投与に好適なウロキナーゼ
製剤として提供することであり、ウロキナーゼにムチン
、ムコイドのような糖蛋白質を添加してなる経口投与に
好適なウロキナーゼ製剤に係わる。
更に本発明を具体的に述べる。
本発明において用いるウロキナーゼは、新鮮人尿から抽
出精製された比活性200単位/m g蛋白〜15,0
00単位/m g蛋白のものであればいずれでもよく、
注射用凍結乾燥製剤の形にしたものであってもよく、該
凍結乾燥製剤に若干の無害な不純物を含有させたものを
使用してもよい。
又前記ウロキナーゼに加える糖蛋白質は、尿中由来の糖
蛋白質のほかに例えば胃ムチン(ガストリックムチン)
の如き動物臓器由来の糖蛋白質を使用してもよく、更に
糖蛋白質の一例であるムチンは可溶性であっても難溶性
であってもよい。
ウロキナーゼに対する糖蛋白質の添加量については例え
ばムチンまたはムコイドの場合1通常ウロキナーゼ50
0単位に対しムチンまたはムコイドを約1m g〜2.
5 m g重量用いれば充分効果を発揮する。
本発明の経口用ウロキナーゼ製剤を製造する場合、ウロ
キナーゼに糖蛋白質を添加して(その他に適宜な添加物
も加わる。
)なるものを、カプセルに充填するか(カプセル剤)、
又は錠剤となし。
更に胃液による分解失活を防止するため公知の腸溶皮等
を施すことにより製造する。
以上のように本発明の経口用ウロキナーゼ製剤は、ウロ
キナーゼのほかにムチン、ムコイドのような糖蛋白質を
含有するので、経口投与に好適で。
あり、経口投与した場合、ウロキナーゼを良好に安定化
せしめると共にウロキナーゼの腸管吸収を促進せしめ、
ウロキナーゼが有する薬理効果(血栓症治療効果、制癌
剤との併用によるその効力増強効果等)を充分に発揮さ
せることができる、等の優れた効果がある。
次に本発明の実施例を示す。
実施例 1 ウロキナーゼ5000単位を含む水溶液10m1に市販
のガストリックムチン〔大蔵製薬(株)製〕25mgを
溶解し、凍結乾燥後、これに適当量の乳糖、マンニトー
ルを加えたものをゼラチンカプセルに充填し、該カプセ
ル剤に腸溶皮を施して製する。
実施例 2 ウロキナーゼ5000単位および市販のガストリックム
チン〔大蔵製薬(株)製〕10mgを水20m1に加え
、攪拌溶解後凍結乾燥し、これに適当量のデン粉、乳糖
を加えたものを打錠し、該錠剤に腸溶皮を施して製する
実施例 3 ウロキナーゼ5000単位を含む水溶液10m1に市販
のコンドロムコイド(粗製コンドロイチン硫酸)〔生化
学工業(株)製)25mgを溶解し。
凍結乾燥後これに適当量のデン粉、乳糖を加えたものを
打錠し、該錠剤に腸溶皮を施して製する。
次に本発明の効果を立証するために行なった実験例を示
す。
〔実験例1〕ウロキナーゼの安定性についての試験 −
そのに 前述の実施例1の製造法に準じ、ウロキナーゼ5000
単位と前記市販のガストリックムチン25mgを0.1
モルのリン酸緩衝液(pH7,4) 10m1に溶解し
て得た溶液と、これ古対照するため同じように操作して
得たムチン無添加のウロキナーゼ溶液とを用い1両溶液
を37℃の加温条件下においてTLMeを基質としてヘ
ステリン法に準じ定量して、ウロキナーゼの安定性につ
いで比較した。
その結果は次の表1に示す通りで、ウロキナーゼ単独の
場合120分経過後で完全に失活するのに対し、ムチン
を添加した場合60%の活性残存率を示し安定性が増大
することを確認した。
〔実験例2〕ウロキナーゼの安定性についての試験 −
その2: 操作は前述の〔実験例1〕に準じ、ウロキナーゼに対す
るムチンの添加割合を変え、37℃の加温条件下におけ
るウロキナーゼの安定性について比較した。
その結果は次の表2に示す通りであって、ウロキナーゼ
単独の場合4時間経過後で完全に失活するのに対し、ム
チンを添加した場合かなりの活性残存率を示し、特にウ
ロキナーゼ500単位に対しムチンの添加割合が1〜2
5mgの時比較的よい安定性が得られた。
〔実験例3〕ウロキナーゼの安定性についての試験 −
その3: 操作は前述の〔実験例1〕に準じ、ウロキナーゼに対す
るムチンの添加割合を変え、37℃で30分加温した後
4°Cで経時的にウロキナーゼの安定性を観察した。
その結果は次の表3に示す通りであって、ウロキナーゼ
単独の場合96時間経過後で完全に失活するのに対し、
ムチンを添加した場合かなりの活性残存率を示し、特に
ウロキナーゼ500単位に対しムチン2.5mg添加し
た場合、96時間経過後でもなお60%の活性残存率を
認めた。
〔実験例4〕ウロキナーゼの安定性についての試験 −
その4: 操作は前述の〔実験例1〕に準じ、ウロキナーゼに対す
るコンドロムコイドの添加割合を変え。
前述と同様37°Cの加温状態における安定性を観察し
た。
その結果は次の表4に示す通りで、コンドロムコイドを
添加した場合安定性が増大することを確認した。
またウロキナーゼ500単位に対しコンドロムコイドの
添加割合が1〜2.5mgの時比較的よい安定性が得ら
れた。
〔実験例5〕ウロキナーゼ単独とムチン添加の場合にお
ける経口投与吸収試験: ウロキナーゼ30,000単位とムチン120mgとで
前記〔実施例1〕に準じで製したものと、ウロキナーゼ
単独で同様に製したものとを1体重4.3kgの健康な
雄雑種大に経口投与し、各時間毎のニーグロブリン溶解
時間およびニーグロブリン分画のトロンビン時間を測定
した。
その結果、ニーグロブリンの溶解時間については、第2
図に示す通り、ウロキナーゼにムチンを添加したものの
場合投与後60分位で急速に短縮し、以後約180分以
上その血中のプラスミン活性上昇の持続が認められた。
これに対しウロキナーゼ単独のものの場合投与後90分
で溶解時間が短縮し、わずかに血中プラスミン値の上昇
が認められたにすぎない。
又ニーグロブリン分画のトロンビン時間の延長についで
は、第3図に示す通り、ウロキナーゼにムチンを添加し
たものの場合投与後90分から延長が現れ150分まで
延長の持続が認められた。
これに対しウロキナーゼ単独のものの場合投与後90分
で一時的に延長が認められたにすぎない。
以上これらの実験例から明らかなように、ウロキナーゼ
単独の場合に比し糖蛋白質添加の場合にけ、ウロキナー
ゼの安定性が増大すること、経口投与時の吸収効率が増
大することを確認できた。
【図面の簡単な説明】
第1図はウロキナーゼの直腸投与(家兎)における吸収
試験の結果を示すグラフ、第2図および第3図は夫々ウ
ロキナーゼにムチンを添加したもの古ウロキナーゼ単独
のもの七の経口投与における吸収試験の結果を示すグラ
フである。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 ウロキナーゼにムチン、ムコイドのような糖蛋白質
    を添加してなる安定な経口用ウロキナーゼ製剤。
JP52109267A 1977-09-09 1977-09-09 安定な経口用ウロキナ−ゼ製剤 Expired JPS58405B2 (ja)

Priority Applications (1)

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JP52109267A JPS58405B2 (ja) 1977-09-09 1977-09-09 安定な経口用ウロキナ−ゼ製剤

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JP7294012B2 (ja) * 2019-09-11 2023-06-20 日油株式会社 蛋白質安定化剤および安定化された蛋白質を含有する試薬、ならびに試薬に含有される蛋白質の安定化方法

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