JPS584049B2 - 含フツ素弾性共重合体の製造方法 - Google Patents

含フツ素弾性共重合体の製造方法

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JPS584049B2
JPS584049B2 JP54025778A JP2577879A JPS584049B2 JP S584049 B2 JPS584049 B2 JP S584049B2 JP 54025778 A JP54025778 A JP 54025778A JP 2577879 A JP2577879 A JP 2577879A JP S584049 B2 JPS584049 B2 JP S584049B2
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JP
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fluorine
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elastic copolymer
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JP54025778A
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正祥 建元
正彦 岡
泰義 古川
晋午 谷川
豊 植田
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Daikin Industries Ltd
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Daikin Kogyo Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明はビニリデンフルオライドと少なくとも1種の他
の含フッ素単量体とを特定の重合条件で共重合せしめる
改質された含フッ素弾性共重合体の製造方法に関する。
ビニリデンフルオライドと他の含フッ素単量体たとえば
ビニリデンフルオライドとへキサフルオロプロペン、ま
たはビニリデンフルオライド、ヘキサフルオロプロペン
およびテトラフルオロエチレンの含フッ素弾性共重合体
は耐熱性、耐薬品性耐溶剤性、耐油性などに卓越した性
質を示し、工業材料として重要な用途を有している。
一般に含フッ素弾性共重合体は良好な物性と共にすぐれ
た加工性(たとえば、流動性など)をかね備えることが
要求されるが、良好な物性を示すものは概して高分子量
のものであり、したがって成形加工時の流動性に欠け、
一方流動性のよいものは物性に劣るものである。
このように、物性と加工性とは一般に相反する関%にあ
る。
従来含フッ素弾性共重合体は種々の方法で製造されてい
るが、とくにその加工特性は多くの用途に対して完全に
満足されうるものではない。
たとえば生成共重合体が高い分子量を有するものは、良
好な引張り強度と望ましい充分に低い圧縮永久ひずみを
示すが、迅速にして効率的な押し出しまたは成形に必要
な流動性に欠ける傾向がある。
かくのごとく、従来の製造技術によりえられる含フッ素
弾性共重合体は加工性が劣るものであり、物性上良好な
圧縮永久ひずみや引張り強度を与えると共にすぐれた成
形加工性を有する前記相反する関%にある両性能を兼ね
備えた含フッ素弾性共重合体の開発が強く望まれている
しかるに本発明者らは叙上の欠点を排除し、良好な物性
と共にすぐれた加工性を具備する含フッ素弾性共重合体
を提供するべく、ビニリデンフルオライド共重合体の重
合反応について鋭意研究を重ねた結果、ビニリデンフル
オライドと他の含フッ素単量体とを水性媒体中で水溶性
の無機のフリーラジカル重合開始剤を用いる共重合反応
において、前記重合開始剤のラジカル発生速度(ミリモ
ル/l−min)、以下同様)が全重合反応時間の重合
開始後約10%の間および全重合反応時間の重合停止前
約10%の間において、それぞれ1.0〜3.5×10
−2および1.5×10−2〜2.5× 10−5の範
囲であって、しかも前記重合停止前約10%経過時のラ
ジカル発生速度が前記重合開始後約10%経過時のラジ
カル発生速度の1/10以下となるごとく重合を行ない
、5分間あたりの生成した含フッ素弾性共重合体の構成
モノマーのモル数(Mp)と分解したフリーラジカル重
合開始剤のモル数(△■)との比(Mp/△■)を10
〜100(全重合反応時間の重合開始後約10%の間)
から3,0 0 0〜2 0 0,0 0 0の範囲(
全重合反応時間の重合停止前約10%の間)に変化せし
めるという特定の重合条件を採用することにより、望ま
しい充分に低い圧縮永久ひずみと大きな引張り強度を示
しかつ熱安定性にすぐれ、かつロール混練り時の腰が強
く、ロールへの巻付性または分出し生地の均一性にすぐ
れ、しかも型流れ性などの成形加工性にすぐれた加硫ゴ
ムを与える含フッ素弾性共重合体かえられることを見出
し、本発明を完成するにいたった。
すなわち本発明はビニリデンフルオライドと少なくとも
1種の他の含フッ素単量体とを共重合させて含フッ素弾
性共重合体を製造するに際し、水性媒体中無機のフリー
ラジカル重合開始剤の存在下に、前記重合開始剤のラジ
カル発生速度が全重合反応時間の重合開始後約10%の
間および全重合反応時間の重合停止前約10%の間にお
いて、それぞれ1.0〜3.5×10−2および1.5
×10−2〜2.5×10−5の範囲であって、しかも
前記重合停止前約10%経過時のラジカル発生速度が前
記重合開始後約10%経過時のラジカル発生速度の1/
10以下となるごとく重合を行ない、5分間あたりの生
成した含フッ素弾性共重合体の構成七ノマーのモル数(
Mp)と分解したフリーラジカル重合開始剤のモル数(
△■)との比 (Mp/△■)を10〜100の範囲(全重合反応時間
の重合開始後約10%の間)から3,0 0 0〜2
0 0,0 0 0の範囲(全重合反応時間の重合停止
前約10%の間)まで変化させることを特徴とする含フ
ッ素弾性共重合体の製造方法に関する。
本発明の含フッ素弾性共重合体を製造する方法を概略的
に説明すれば、たとえばまず水、ビニリデンフルオライ
ドおよびこれと共重合しうる他の含フッ素単量体を反応
槽に仕込み、ついで圧力10kg/cm2G,反応温度
95℃で0.25〜10g/l−水の濃度になるように
無機のフリーラジカル重合開始剤を反応の初期に仕込み
、反応の経過と共に降下する圧力があらかじめ調整され
た前記混合単量体を圧入して復圧しつつ一定圧力で0.
0 0 0 2〜0.0 0 8 g/l−水の重合開
始剤濃度になるまで充分に重合反応を行ない、5分間あ
たりの生成した含フッ素弾性共重合体の構成モノマーの
モル数(Mp)と分解したフリーラジカル重合開始剤の
モル数(△■)との比(Mp/△■)を10〜100の
範囲(全重合反応時間の重合開始後約10%の間)から
3,0 0 0〜2 0 0,0 0 0の範囲(全重
合反応時間の重合停止前約10%の間)まで変化させて
行なわれる。
この方法はいわゆる回分式は勿論のこと、連続式におい
ても、かかる重合サイクルを繰り返し行なうことによっ
て実施することができる。
前記比(Mp/△■)は、重合反応中の5分間を単位時
間とする分解したフリーラジカル重合開始剤のモル数(
△■)と生成した含フッ素弾性共重合体の構成モノマー
のモル数(Mp)との比を表わしている。
本発明の方法の反応初期においては、重合開始剤濃度が
きわめて大きいために、前記△■も大きいが、比較的単
量体の反応速度が小さいので、前記比(Mp/△■)は
小さい。
一方反応の後期においては単量体の反応速度が遅くなる
が、重合開始剤濃度がきわめて小さいために前記△■が
小さくなり、したがって前記比(Mp/△■)は大きく
なる。
本発明における共重合反応においては、前記のごとく無
機のフリーラジカル重合開始剤のラジカル発生速度が全
重合反応時間の重合開始後約10%の間およびその重合
停止前約10%の間において、それぞれ1.0〜3.5
× 1 0−2および1.5×10−2〜2.5 ×
10−5の範囲、好ましくは8.5−×10−5〜9
.O×10−2および7.5×10−2〜2.5×10
−5の範囲であって、しかも前記重合停止前約10%経
過時のラジカル発生速度が前記重合開始後約10%経過
時のそれの1/10以下となるごとく共重合を行なうと
共に、さらに5分あたりの生成した含フッ素弾性共重合
体の構成モノマーのモル数(Mp)と分解したフリーラ
ジカル重合開始剤のモル数(△■)との比(Mp/△I
)を10〜100の範囲(全重合反応時間の重合開始後
約10%の間)から3,000〜2 0 0,0 0
0の範囲(全重合反応時間の重合停止前約10%の間)
、好ましくは15〜80の範囲から10,0 0 0〜
2 0 0,0 0 0の範囲(全重合反応時間の重合
停止前約10%の間)まで変化させるのである。
それらラジカル発生速度、ラジカル発生速度比および前
記比(Mp/△I)をコントロールする処方または方法
としては、そうした目的が達成せられるかぎりとくに制
限はないが、前記のごとくフリーラジカル重合開始剤を
仕込み、重合速度が極端に低下しないようにフリーラジ
カル重合開始剤の濃度を調節しながら(少しずつ開始剤
を追加するようにしてもよい)、後記反応温度、反応圧
力などの条件を適当に選び、かつ充分な時間をかけて重
合するなどにより、行なわれる。
それらラジカル発生速度がそれぞれかかる範囲外のとき
はたとえば、重合初期のラジカル発生速度が1.0より
も大きいときは、目的とする高分子量の共重合体かえら
れず物性面が劣り、重合初期のラジカル発生速度が3.
5 × 1 0−2よりも小さいときは高分子量の共重
合体しかえられず、流れ特性ひいては加工性がわるくな
る。
また重合終期のラジカル発生速度が1.5×10−2よ
りも大きいときは比較例1および比較例2に示すとおり
、とくに加工性において望ましいものかえられず、重合
終期のラジカル発生速度が2.5 ×10−5よりも小
さいときは反応が実質上起らない。
また前記ラジカル発生速度比が1/10より大きいとき
は望ましい物性と加工性をかね備えた本発明の目的とす
る含フッ素弾性共重合体はえられない。
さらにまた前記比(Mp/△■)の変化が10〜100
の範囲(全重合反応時間の重合開始後約10%の間)か
ら3,0 0 0〜200,000の範囲(全重合反応
時間の重合停止前約10%の間)を外れるときは、いず
れも前記本発明の目的が達成されずいずれも好ましくな
い。
このように本発明においては目的達成のために前記特定
の重合条件で重合することが重要である。
これら特定の共重合条件を採用することにより、生成ポ
リマー中の枝分れポリマーが少なくなり、前記物性と加
工性との相反する性質がともに満足される含フッ素弾性
共重合体かえられるものと考えられる。
また本発明における共重合反応において反応温度および
圧力はとくに限定されないが、反応温度は一般に85〜
130℃、好ましくは85〜120℃の範囲で行なわれ
、また反応圧力が5〜50kg/cm2G好ましくは5
〜30kg/cm2Gの範囲で行なわれる。
反応温度が130℃より高いときは重合速度が小さく使
用に耐える共重合体はえられ難い傾向にあり、また85
℃より低いときは前記ラジカル発生速度比が1/10以
上となり、前記比(Mp/△■)の変化が前記範囲の内
側にはずれる傾向にあり、本発明の前記条件を満足させ
難くなる。
また反応圧力が前記範囲外のときは、いずれも目的とす
る分子量の共重合体をうるためには望ましくない。
使用する含フッ素単量体は、ビニリデンフルオライドお
よびビニリデンフルオライドと共重合しうる他の含フッ
素単量体であって、かかる含フッ素単量体としてはたと
えばテトラフルオロエチレン、トリフルオロエチレン、
トリフルオロクロロエチレン、トリフルオロプロペン、
ヘキサフルオロプロペン、ペンタフルオロプロペン、ト
リフルオロプロペン、パーフルオロアルキルパーフルオ
ロビニルエーテル(パーフルオロメチルパーフルオロビ
ニルエーテル、パーフルオロエチルハーフルオロビニル
エーテル、パーフルオロプロピルパーフルオロビニルエ
ーテルなど)などがその代表的なものとしてあげられ、
これらの1種または2種以上が目的とする組成割合で含
フッ素弾性共重合体の製造に用いられる。
無機のフリーラジカル重合開始剤としては、通常周知の
水溶性の過酸化物が用いられ、たとえば過硫酸、過炭酸
、過リン酸、過塩素酸、過ホウ酸などのアンモニウム塩
、ナトリウム塩、カリウム塩などが代表的なものとして
あげられる。
前記の無機過酸化物は、還元剤たとえば亜硫酸、次亜硫
酸、メタ重亜硫酸などのアンモニウム塩、ナトリウム塩
、カリウム塩または容易に酸化される金属塩などを併用
してもよい。
しかし、より好ましくは過酸化物を単独で用いたぱあい
であって、還元剤を併用したぱあいに比べて一般に圧縮
永久ひずみのすぐれた含フッ素共重合体を与える。
これらの水溶性の無機のフリーラジカル重合開始剤の使
用量は、その種類、重合条件、とくに重合温度条件によ
って大きく左右され一様には規定できないが、通常重合
で用いる水に対して0.02〜1.0%(重量%、以下
同様)、好ましくは0.02〜0.5%の範囲で用いら
れる。
本発明の方法における重合反応は実質的に分散安定剤の
使用を必要としないが、使用しても差支えない。
分散安定剤としては、たとえばパーフルオロオクタン酸
、パーフルオロノナン酸、パーフルオロデカン酸、ω−
ハイドロパーフルオロノナン酸、ω−ハイドロパーフル
オロウンデカン酸ななどのフルオロカルボン酸またはこ
れらの水溶性の塩類などが好ましく用いられる。
しかしてこれらは通常水に対して0.01〜1%の割合
で使用される。
また、必要に応じて分子量調節のための常套手段である
公知の連鎖移動剤を添加する手段する手段が採用できる
本発明の方法によりえられる含フッ素弾性共重合体は、
ビニリデンフルオライドとこれと共重合しうる少なくと
も1種の含フッ素単量体との組成割合としては、たとえ
ばビニリデンフルオライドに対しモル比で含フッ素単量
体を45:55〜85:15などの組成割合からなるも
のがあげられる。
また含フッ素弾性共重合体は、その極限粘度(テトラヒ
ドロフラン溶媒中において温度35℃で測定)が0.3
〜1.8、好ましくは0.5〜1.3の範囲内にあるも
のが物性および加工性にすぐれた特性を有する。
本発明の方法によりえられる含フッ素弾性共重合体は、
通常のフッ素ゴムに採用される加硫方法によって容易に
加硫され、望ましい種々の特性を有する加硫ゴムを与え
る。
加硫は、たとえばパーオキサイドまたは放射線による方
法、ヘキサメチレンジアミンカーバメート、N,N’−
ジシンナミリデン−1,6−へキサメチレンジアミン、
4,4′ージアミノジシクロへキシルメタンカーバメー
トなどで代表されるポリアミンを用いる方法、さらには
ポリヒドロキシ化合物またはジチオール化合物を加硫剤
としその促進剤として8−アルキル(もしくは8−アラ
ルキル)−1・8−ジアザーパイシクロ(5・4・0)
−7−ウンデセノニウム塩などの第4級アンモニウム化
合物、第4級ホスホニウム化合物、置換グアニジンまた
はその塩、置換アミジンまたはその塩、またはその他の
塩基性化合物を併用する加硫剤系などにより行なわれる
本発明の方法によりえられる含フッ素弾性共重合体は、
前記のごとく低い圧縮永久ひずみを目的とする加硫剤系
、すなわちヒドロキノン、2,2−ビス(4−ヒドロキ
シフエニル)プロパン〔ビスフェノールA〕、2,2−
ビス(4−ヒドロキシフエニル)パーフルオロプロパン
〔ビスフェノールAF)、2,2−ビス(4−ヒドロキ
シフエニル)ブタン〔ビスフェノールB〕などを代表例
としてあげることができるポリヒドロキシ芳香族化合物
を加硫剤とし、前記の促進剤を併用する加a系によって
加硫されて、低い圧縮永久ひずみと大きな引張強度を示
す加硫ゴムを与え、かつ商業上充分に満足しうる加硫速
度を保持することができる。
つぎに実施例をあげて本発明の方法を説明するが、本発
明はこれらの実施例のみに限定されるものではない。
実施例 1 内容積36.6lの重合槽に純水15lを仕込み、系内
をチッ素ガスで充分に置換したのち、テトラフルオロエ
チレン(以下、TFEという)/ビニリデンフルオライ
ド(以下、VdFという)/ヘキサフルオロプロピレン
(以下、HFPという)混合単量体(モル比、16、5
/46.5/37.0 )980gを仕込み、撹拌しな
から内温を95℃に上昇させた。
ついでこれに過硫酸アンモニウム33.0gを純水10
0mlにとかした水溶液をチッ素ガスで重合槽に圧入し
た。
反応の進行とともに圧力が降下するのでTFE/VdF
/HFP混合単量体(モル比、17.5/65.5/1
7.0)を逐次圧入し、反応圧力を11.0kg/cm
2に維持して反応を続けた。
過硫酸アンモニウムを圧入してから186分後には、反
応がほぼ停止したので加熱撹拌を止め、系内の単量体を
放出して水性乳濁液(共重合体濃度:19,9%)をと
り出した。
かかる重合反応において、重合開始剤CAPS)のラジ
カル発生速度は、それぞれ重合開始時が5.01×10
−1、全重合反応時間の重合開始後10%経過時および
その重合停止前10%経過時が2.0 2 × 1 0
−1および2.47×10−3、重合停止時が3.1
6 × 1 0−5であり、また’Mp/△■は26か
ら83000へと変化した。
この水性乳濁液の一部を用いて、常法により3元共重合
体を分離した。
この共重合体はテトラヒドロフラン溶媒中において温度
35℃で極限粘度が0.89であった。
実施例 2 過硫酸アンモニウムの使用量を26.0gに代えたほか
は、実施例1と同様にして183分間反応し、水性乳濁
液(樹脂濃度:19.9%)をえた。
かかる重合反応において、重合開始剤(APS)のラジ
カル発生速度は、それぞれ重合開始時が3.9 5 ×
1 0−1、全重合反応時間の重合開始後10受経過
時およびその重合停止前10%経過時が1.4 7 ×
1 0−1および3.52×lO4、重合停止時が2
.92×105であり、またMp/△■は34から10
6,0 0 0へと変化した。
この共重合体はテトラヒドロフラン溶媒中において温度
35℃で極限粘度が0.99であった。
実施例 3 過硫酸アンモニウムの使用量を40.0g、また反応温
度および反応圧力をそれぞれ90℃および10kg/c
m2Gに代えたほかは、実施例1と同様にして124分
間反応し、水性乳濁液(樹脂濃度:25.2%)をえた
かかる重合反応において、重合開始剤(APS)のラジ
カル発生速度は、それぞれ重合開始時が3.3 5 ×
1. 0−1、全重合反応時間の重合開始後10優経
過時およびその重合停止前10%経過時が1.7 8
× 1 0−1’および3.1 3 × 1 0,−2
、重合停止時が9.5 5 × 1 0−3であり、ま
たMp/△■は39から3,700へと変化した。
この共重合体はテトラヒドロフラン溶媒中において温度
35℃で極限粘度が0.97であった。
実施例 4 反応温度および反応圧力をそれぞれ90℃および10k
g/cm2Gに代えたほかは、実施例1と同様にして1
70分間反応し、水性乳濁液をえた。
この乳濁液から常法により生成共重合体4.83kgを
分離した。
かかる重合反応において、重合開始剤(APS)のラジ
カル発生速度は、それぞれ重合開始時が2.77×10
−1、全重合反応時間の重合開始後1o%経過時および
その重合停止前1o%経過時が1.60 × 10−1
および6.83×10−3、重合停止時が2.11 ×
10−3であり、またMP/△Iは66から3666へ
と変化した。
この共重合体はテトラヒドロフラン溶媒中において温度
35℃で極限粘度が1.21であった。
比較例 1 過硫酸アンモニウム124gを純水1000lにとかし
た触媒水溶液を1ml/minで連続的に仕込みかつ反
応圧力を1 0 kg/cm2Gに維持したほかは、実
施例1と同様にして172分間反応し、水性乳濁液(樹
脂濃度:22.7%)をえた。
かかる重合反応においては、重合開始剤 (APS)のラジカル発生速度は、キれぞれ重合開始時
が1.O×10−5、全重合反応時間の重合開始後10
%経過時およびその重合停止前10%経過時が3.2
8 × 1 0−2および3.63×10−2、重合停
止時が3.6 3 × 1 0−2であり、またMp/
△■は342から432へと変化した。
この共重合体はテトラヒドロフラン溶媒中において温度
35℃で極限粘度が1.01であった。
比較例 2 重合を70分間で停止したほかは実施例4と同様にして
生成共重合体2.73kgをえた。
かかる重合反応において、重合開始剤(APS)のラジ
カル発生速度は、それぞれ重合開始時が2.7 7 ×
1 0−1、全重合反応時間の重合開始後10%経過
時およびその重合停止前10%経過時が1.96×10
−1および4.41×10−2、重合停止時が3.71
×10−2であり、またMp/△■は66から911へ
と変化した。
この共重合体はテトラヒドロフラン溶媒中において温度
35℃で極限粘度が0.65であった。
(含フッ素弾性共重合体の性質) (1)伸び一応カテスト 実施例1〜4および比較例1〜2でえられただ含フッ素
弾性共重合体をロールで約2mm厚さのシートに分出し
、これを120℃でプレス成形して150mm×130
mm× 2mmのシートをえた。
このシートをJIS K 6301に規定する4号ダン
ベルに打ち抜き、えられた試験片を用いて引張り試験機
(東洋測器■製、UTM−I型万能試験機)により、引
張り速度500mm/min,23℃で引張り試験を行
なった。
その結果を第1図および第2図(伸び一応力曲線図)に
示す。
第1図における曲線−・−、−・・−、−・・・−およ
び−×−はそれぞれ実施例1、実施例2、実施例3およ
び比較例1でえた含フッ素弾性共重合体の伸び一応力曲
線を示し、第2図における曲線−・・・−および−××
−はそれぞれ実施例4および比較例2でえた含フッ素弾
性共重合体の伸び一応力曲線を示す。
本発明の方法によりえられた含フッ素弾性共重合体は、
比較例1および2によりえられたもの(いずれも伸び一
応カテストにおいてネツキングをおこす)に比べて、伸
びおよび強度が大きく、コールドフローしにくいもので
あり、またロール混練り時の腰が強く、ロールへの巻付
性、分出し生地の均−性にすぐれ、混練り操作がきわめ
て容易であった。
第1〜2図はこの現象を本質的に示している。
(2)含フッ素弾性共重合体加流物の性質(その1) 実施例1〜2および比較例1でえられた含フッ素弾性共
重合体100部(重量部、以下同様)に酸化マグネシウ
ム20部、メディアムサーマルカーボン20部およびN
’,N’−ジシンナミリデン−1,6−ヘキサンジアミ
ン3部をゴム用冷ロールで素練りし、えられたコンパウ
ンドを150℃で30分間金型中で加圧下に−次加硫し
、ついで200℃で24時間電気炉中で二次加硫した。
かくしてえられた加硫物の物性(100%引張応力(K
g/cm2)、引張強さ( kg/cm2)、伸び(知
および硬さ)をJIS K 3601に準じて測定した
その測定結果を第1表に示す。第1表から明らかなごと
く、本発明の方法によりえられた含フッ素弾性共重合体
は、その加硫物の性質が比較例1でえられたもののそれ
に比べてまさるとも劣らないことを示す。
(その2) 実施例1および3および比較例1でえられた含フッ素弾
性共重合体100部に二塩基性亜リン酸鉛15部、メデ
ィアムサーマルカーボン20部および4,4′−ジアミ
ノジシクロヘキシルメタンカーバメート1.7部をゴム
用冷ロールで素練りし、えられた配合物を170℃で1
0分間金型中で加圧下に一次加硫を行ない、ついで23
0℃で24時間電気炉中で二次加硫を行なった。
かくしてえられた加硫物の物性(100%引張応力(k
g/cm2)、引張強さ(kg/cm2)、伸び(%)
および硬さ)をJIS K 3601に準じてテストし
た。
その測定結果を第2表に示す。第2表から明らかなごと
く、本発明の方法によりえられた含フッ素弾性共重合体
は、その加硫物の性質が比較例1でえられたもののそれ
に比べて何ら遜色のないことがわかる。
【図面の簡単な説明】
第1〜2図は実施例および比較例でえられた含フッ素弾
性共重合体の伸び一応力曲線図である。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 ビニリデンフルオライドと少なくとも1種の他の含
    フッ素単量体とを共重合させて含フッ素弾性共重合体を
    製造するに際し、水性媒体中無機のフリーラジカル重合
    開始剤の存在下に、前記重合開始剤のラジカル発生速度
    (ミリモル/l−min)が全重合反応時間の重合開始
    後約10%の間および全重合反応時間の重合停止前約1
    0%の間において、それぞれ1.0〜3.5 × 1O
    −2および1.5×10−2〜2.5×10−5の範囲
    であって、しかも前記重合停止前約10%経過時のラジ
    カル発生速度が前記重合開始後約10%経過時のラジカ
    ル発生速度の1/10以下となるごとく重合を行ない、
    5分間あたりの生成した含フッ素弾性共重合体の構成モ
    ノマーのモル数(Mp)と分解したフリーラジカル重合
    開始剤のモル数(△■)との比(Mp/△■)を10〜
    100の範囲(全重合反応時間の重合開始後約10%の
    間)から3,0 0 0〜2 0 0,0 0 0の範
    囲(全重合反応時間の重合停止前約10%の間)まで変
    化させることを特徴とする含フッ素弾性共重合体の製造
    方法。 2 前記フリーラジカル重合開始剤のラジカル発生速度
    (ミリモル/l−min)が全重合反応時間の重合開始
    後約10%の間および全重合反応時間の重合停止前約1
    0%の間において、それぞれ8.5×10−1〜9.O
    ×10−2および7.5X10−〜2.5×10−5の
    範囲になるごとく重合を行なうことを特徴とする特許請
    求の範囲第1項記載の含フッ素弾性共重合体の製造方法
    。 3 5分間あたりの生成した含フッ素弾性共重合体の構
    成モノマーのモル数(Mp)と分解したフリーラジカル
    共重開始剤のモル数(△■)との比(Mp/△■)の変
    化が15〜80の範囲(全重合反応時間の重合開始後約
    10%の間)から10,0 0 0〜2 0 0,0
    0 0の範囲(全重合反応時間の重合停止前約10%の
    間)である特許請求の範囲第1項記載の含フッ素弾性共
    重合体の製造方法。 4 85〜120℃の反応温度で共重合させる特許請求
    の範囲第1項記載の含フッ素弾性共重合体の製造方法。 5 反応圧力が5〜3 0 kg/cm2Gである特許
    請求の範囲第1項記載の含フッ素弾性共重合体の製造方
    法。 6 含フッ素弾性共重合体の極限粘度〔η〕が0.3〜
    1.8(ただし、測定条件はテトラヒドロフラン溶媒中
    において温度35℃である)の範囲である特許請求の範
    囲第1項記載の含フッ素弾性共重合体の製造方法。 7 前記極限粘度〔η〕が0.5〜1.3(ただし、測
    定条件は前記と同じ)の範囲である特許請求の範囲第1
    項記載の含フッ素弾性共重合体の製造方法。
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