JPS5839630B2 - パワ−トング - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明はパワーレンチに関するものであり、そして特に
、隣り合う管状部材の間のねじ式接続具のメイクアップ
作業およびブレイクアウト作業に使用するためのパワー
トングに関する。

特に本発明は、パワートングの上部ケージ板と上部本体
板との間の支持面における摩擦を減少させるための手段
に関する。

油田で使用される管状部材、たとえばドリルパイプやケ
ーシングは、断片状のものをねじ式接続具を用いて端部
で互いに結合するという形で利用されている。

ここに説明するパワートングはこれらのねじ式接続具の
メイクアップ作業およびブレイクアウト作業に利用され
るものであって、一方の管状部材をしっかりと把握して
、この部材を隣接する部材に対して回転駆動するもので
ある。

産業界でこのような機能を有しているトングは米国特許
第２，８７９，６８０号、第３．１．８０，１８６号、
第３，２６１，２４１号および第４，０８４，４５３号
に記載されている。

管片を把握して回転させるのにパワートングを使用する
ときに、たとえば米国特許第２，８７９，６８０号に記
載されている管把握機構は一対のジョーを管に接触させ
るようになっている。

ジョーはジョーを貫通するボルトによって揺動可能なよ
うに取付けられている。

ボルトの両端部はいわゆる“上部および下部ケージ板“
に固定されている。

ケージ板は全体的に弧状の板であって、管がしっかりと
把握されると、ジョーと一緒に回転するようになってい
る。

ケージ板はトングの本体上の対向板を回転させるかもし
れない。

一般に、上部および下部ケージ板はボルトまたは同様の
ものによって一つに結合され、このためにケージ板の全
重量が上部ケージ板とこれに対向する上部本体板との間
の支持面で受けられている。

したがってケージ板の回転の際には、上部ケージ板と上
部本体板との間の支持面における摩擦力と、その他の望
ましくない力とを減少させることが望ましい。

この支持面における摩擦はトング作業の全体的効率に劇
的な影響を及ぼす。

従来の装置では、上部ケージ板は普通は上部本体板との
間に金属どうしの接触状態を形成しており、このために
作業時の摩擦は非常に大きいものであった。

このようなトングの構造および動作は当業者にはよく知
られており、たとえば米国特許第２，８７９，６８０号
に記載されている。

このために、トングのケージ板とこれに対向したトング
本体板との間の境界面における摩擦力および他の望まし
くない力を減少させるための安全で、簡単で、信頼性の
ある手段に対する要求はきわめて強い。

本発明に従えば、管に係合するトングジョーを支持する
ための上部および下部ケージ板を有していて、ケージ板
が回転できるように取付けられていて、少なくとも一方
のケージ板が対向するトング本体板との間に支持面を形
成するようになっている形式の新しいパワートングが提
供される。

このトングケージ板と本体板との境界部は、該ケージ板
に設けられた連続した弧状溝で、対向する本体板の方に
向かって開いていて、内側および外側弧状壁を形成して
いる弧状溝と、弧状溝に組み合わされて、対向する本体
板によって取付けられている複数個の案内ローラアセン
ブリにして、各該案内ローラアセンブリが溝の中におさ
まる案内ローラと、各案内ローラを回転可能なように取
付けるための、対向する本体板に固定された、実質的に
垂直な軸とから成り、このために案内ローラが該溝の内
側および外側弧状壁と係合することによって該ケージ板
の回転を案内するようになっている案内ローラアセンブ
リと、該ケージ板に組み合わされて、対向する本体板に
よって取付けられている複数個の荷重除去ローラアセン
ブリにして、各荷重除去ローラアセンブリがケージ板の
溝の中におさまる荷重除去ローラと、各荷重除去ローラ
を回転可能なように取付けるための、対向する本体板に
よって取付けられた、実質的に水平な軸とから成り、て
のために荷重除去ローラが溝の底壁上を走行することに
よって該ケージ板と対向本体板との間の力の少なくとも
一部分を除去するようになっている荷重除去ローラアセ
ンブリとから成る構造になっている。

本発明に従えば、案内ローラアセンブリと荷重除去ロー
ラアセンブリは溝に沿って交互に位置している。

荷重除去ローラアセンブリは水平軸のためのジャーナル
軸受として機能する、対向本体板に固定された支持部材
を有している。

該支持部材はねじ付き締結具、溶接、あるいは他の適当
な手段によって本体板に固定されている。

好ましい実施例では荷重除去ローラは金属でできている
。

別の観点から見ると、本発明は、枠と、支持面を形成す
るように枠部分に向かい合った形で回転するように適当
な手段によって案内されるケージ板と、転動しながら荷
重を除去するようにケージ板と係合するように本体部材
によって取付けられた複数個の荷重除去ローラとを有す
るパワートングから成る。

したがって本発明の一つの大きな特徴は、ケージ板とこ
れに対向するトング本体板との間の境界面における摩擦
力および他の望ましくない力を減少させるための手段を
有するパワートングを提供することである。

摩擦力および他の望ましくない力を減少させることによ
って、メイクアップ作業およびブレイクアウト作業時の
パワートングの効率は向上する。

本発明のもろもろの特徴および利点は、添附図面を参照
しながら好ましい実施例に関する以下の詳細な説明を読
むことによって明らかになるであろう。

図面、特に第１図について説明すると、ここには本発明
に従って構成された開口型パワートング１０が透視図で
図示されている。

トング１０は側壁によって接続された上面および下面か
ら成る枠１２を有する。

上面を形成している本体板は上部ケージ板３０を支持し
ている。

上部ケージ板３０は管片を把握するために利用されるジ
ョーを揺動可能なように支持している。

下部ケージ板４０は上部ケージ板３０と一緒に回転する
ように接続されていて、やはりジョーを支持している。

枠１２は管片を受けるための前部スロート１８を形成し
ている。

作業の際に管片が枠の内部の中心部に位置すると、当業
者にはよく知られているように揺動可能なように取付け
られているドア部材２０゜２２によってスロート１８が
閉じられる。

第２図は上部ケージ板３０とトングの上部本体板６２と
を上方から見た上面図である。

上部ケージ板３０は全体的に弧状であって、スロート１
８および回転歯車１９の口と合致する前部開口を有する
。

下部ケージ板４０（第１図だけに示しである）は上部ケ
ージ板３０と一緒に回転するようにボルトまたは同様の
ものによって上部ケージ板３０に固定されている。

ケージ板３０および４０はジョーを支持するための回転
可能な手段を有する。

第２図および第３図に示すように、上部ケージ板３０は
弧状の溝３２を有する。

溝３２は内壁部分３３と、外壁部分３５と、底壁３６（
第３図および第５図）とを有する。

溝の内部には案内ローラアセンブリ４４と荷重除去ロー
ラアセンブリ４６とから成る複数個のローラアセンブリ
が位置している。

図示はしてないが、好ましい実施例ではアセンブリ４４
と４６は溝に沿って交互に位置している。

第３図と第４図を参照しながら、荷重除去ローラアセン
ブリ４６の一つについて詳細に説明しよう。

アセンブリ４６はボルト５２から成る実質的に水平な軸
上に回転可能なように取付けられたローラ５０を有する
。

ボルト５２は支持部材５６の開口を通り抜けて、ナツト
５８によって所定の位置に保持されている。

支持部材５６は適当な手段によって上部トング本体板６
２に固定されている。

図示した実施例では、一対のねじ付き締結ピン６６．６
８が支持部材５６の開口を貫通して、板６２上の対応す
る開口の中に固定されている。

ある実施例では、ピン６６．６８を板の開口の中へアレ
ンレンチによって締結させるようになっている。

上部ケージ板３０の第３図に図示した部分を見ると、各
荷重除去ローラ５０がケージ板３０とこれに結合された
下部ケージ板４０の重量の一部を支持していることがわ
かる。

好ましい実施例では、アセンブリ４６によって板６２と
ケージ板３０との間に間隙７０が生じる。

すべての用途に間隙が必要というわけではないが、この
間隙によって板６２とケージ板３０との間に金属どうし
の接触が避けられるのでこれは好ましいことである。

間隙７０の寸法は％インチ（３，２ｗ）程度が適切であ
ることがわかった。

間隙の大きさを変えるには支持部材５６カ釦−ラ軸（ボ
ルト５２）を板６２から種々の高さのところで保持でき
るようにすればよい。

種々の大きさのローラ５０を使用することによっても間
隙を変えることができる。

荷重除去ローラがもう一つの機能を有する、すなわちケ
ージ板が従来のトングに見られた揺れを伴わずに滑らか
に回転する平滑化装置としても機能することは理解され
るであろう。

トング本体は通常は熱間ロールによって製造されている
ので、本体板の厚さは普通はばらついている。

したがってケージ板が金属どうしの接触を生じる形で本
体板上を移動する場合は、滑らかな移動は得難い。

荷重除去ローラを設けることによって、ケージ板は各ロ
ーラに等荷重がかかった状態で滑らかに移動する。

次に第５図を参照しながら、案内ローラアセンブリにつ
いて詳細に説明する。

案内ローラアセンブリ４４は、本体板６２の開口を通り
抜けてナツト８６によって固定されているボルト８２か
ら成る、実質的に垂直な軸上に回転可能なように取付け
られた案内ローラ８０を有する。

各ローラ８０の曲面状周辺部は弧状溝の内壁および外壁
部分３３および３５と接触して、ケージ板を回転中に心
出しするように機能する。

荷重除去ローラおよび案内ローラを支持するのに利用さ
れる軸のことをそれぞれゝゝ水平“およびゝゝ垂直“軸
とこれまで呼んできた。

。このような呼び方はたんなる便宜上のものにすぎない
。

メイクアップまたはブレイクアウト作業の際にパワート
ングをほぼ水平に置いたときに、これらの軸が普通はそ
のような向きになるからにすぎない。

さらにローラは金属でできていることが好ましいが、他
の材料でも適切なものなら使用できる。

本発明を、図示した実施例に関連させながら説明してき
たが、本発明の精神と範囲から離れることなく多くの修
正形を作ることができる。

たとえばケージ板の回転を案内するのに、図示した案内
ローラ以外の手段を用いることもできる。

この場合は溝の中に荷重除去ローラだけが残るか、ある
いはケージ板を案内するための別の手段と荷重除去ロー
ラが溝の中に共存する。

荷重除去ローラアセンブリは上部ケージ板と協働する形
で示してきたが、トングの別の設計では、荷重除去ロー
ラが下部ケージ板と協働する形にもできることは理解さ
れよう。

荷重除去ローラが案内ローラと同じ溝の中で作動するよ
うに示してきたが、それぞれ別の溝を設けてもよいこと
も理解されよう。

さらに、ケージ板と向かい合う本体板との間に十分に大
きい間隙がある場合は、荷重除去ローラを受けるための
溝は不要になることもわかるであろう。

最後に、荷重除去ローラとしてたとえばユニバーサルベ
アリングを利用して、荷重除去ローラが溝の弧状の側部
に接触するようにすれば、ケージ板の回転を案内する機
能ももつようになることも理解されよう。

これらの、および他の修正形は本発明の精神と範囲に属
する。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明に従って構成されたパワートングの透視
図である。 第２図は上部ケージ板とトング本体の一部との平面図で
あって、トングのその他の部分は説明の便宜のために省
略されている。 ２個の隣り合うローラが点線で示されている。 第３図は第２図の線３−３に沿って眺めた断面図であっ
て、上部ケージ板に組み合わされた一つの荷重除去ロー
ラアセンブリを示している。 第４図は第３図に示した荷重除去ローラアセンブリの上
面図である。 第５図は第２図の線５−５に沿って眺めた断面図であっ
て、上部ケージ板に組み合わされた一つの案内ローラア
センブリを示している。 １０・・・・・・パワートング、１２・・・・・・枠、
１８・・・・・・前部スロート、１９・・・・・・回転
歯車、３０・・・・・・上部ケージ板、３２・・・・・
・弧状溝、４０・・・・・・下部ケージ板、４４・・・
・・・案内ローラアセンブリ、４６・・・・・・荷重除
去アセンブリ、５０・・・・・・ローラ、５６・・・・
・・支持部材、６２・・・・・・上部本体板、８０・・
・・・・案内ローフ。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 管に係合するトングジョーを支持するための上部お
   よび下部ケージ板を有していて、ケージ板が回転できる
   ように取付けられていて、少なくとも一方のケージ板が
   対向するトング本体板との間に支持面を形成するように
   なっている形式のパワートングにして、 少なくとも一方の該ケージ板に設けられた連続した弧状
   溝で、対向する本体板の方に向かって開いていて、内側
   および外側弧状壁と底壁とを形成している弧状溝と、 弧状溝に組み合わされて、対向する本体板によって取付
   けられている複数個の案内ローラアセンフリにして、各
   該案内ローラアセンブリが溝ノ中におさまる案内ローラ
   と、各案内ローラを回転可能なように取付けるための、
   対向する本体板に固定された、実質的に垂直な軸とから
   成り、このために案内ローラが該溝の内側および外側弧
   状壁と係合することによって少なくとも一方の該ケージ
   板の回転を案内するようになっている案内ローラアセン
   ブリと、 少なくとも一方の該ケージ板に組み合わされて、対向す
   る本体板によって取付けられている複数個の荷重除去ロ
   ーラアセンブリにして、各該荷重除去ローラアセンブリ
   が溝の中におさまる荷重除去ローラと、各荷重除去ロー
   ラを回転可能なように取付けるための、対向する本体板
   によって取付けられた、実質的に水平な軸とから成り、
   このために荷重除去ローラが溝の底壁上を走行すること
   によって少なくとも一方の該ケージ板と対向本体板との
   間の力の少なくとも一部分を除去するようになっている
   荷重除去ローラアセンブリとから成ることを特徴とする
   パワートング。 ２ 該案内ローラアセンブリと該荷重除去ローラアセン
   ブリが溝に沿って交互に位置している特許請求の範囲第
   １項記載のパワートング。 ３ 少なくともいくつかの該荷重除去ローラアセンブリ
   が荷重除去ローラアセンブリの水平軸を取付けるための
   、対向本体板に固定された軸支持部材を有している特許
   請求の範囲第１項記載のパワートング。 ４ 該支持部材がねじ付き締結具によってそれぞれの本
   体板に固定されている特許請求の範囲第３項記載のパワ
   ートング。 ５ 該支持部材が溶接によってそれぞれの本体板に固定
   されている特許請求の範囲第３項記載のパワートング。 ６ 該水平軸が支持部材を貫通するボルトから成る特許
   請求の範囲第３項記載のパワートング。 ７ 少なくともいくつかの荷重除去ローラが金属ででき
   ている特許請求の範囲第１項記載のパワートング。