JPS5839557B2 - ミシンの自動布押え駆動装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は工業用ミシンの自動布押え１駆動装置の構造に
係り、工業用ミシンの布押えを電動機を使用して自動的
に駆動し、しかも工業用ミシンに容易に取り付けができ
る自動布押え駆動装置を提供するものである。

従来、工業用ミシンにおける布押え駆動装置においては
、布押えの１駆動はその大半が膝により布押えに連結し
た膝上げを人力で押す方式である。

また、縫製作業者は布押えを１田こ数千回も操作する必
要があり、布押えの操作は非常に疲れる作業となってい
る。

従来より、この操作を自動化するため、ソレノイドやエ
アーシリンダーを使用した自動布押え、駆動装置が実用
化されている。

しかし、ソレノイドを駆動するためには直流電源が、ま
たエアーシリンダーを駆動するためにはエアー配管とコ
ンプレッサーが必要なため、膝上げ式の従来の工業用ミ
シンに簡単に取り付けることができず、広く普及するに
至っていないのが実状である。

本発明は上記問題点を解消するもので、以下、添付図面
に従って詳細に説明する。

第１図は布押え駆動装置の従来例を示すもので、１は工
業用ミシン本体、２は針、３は布押え、４は布押え３の
圧力を調節する押え調節ネジ、５はミシンテーブル、６
は油受、７は布押え駆動用の膝上げ、８は膝上げ７の位
置調節棒、９は位置調節棒８の保持金具、１０は膝上げ
回転軸である。

なお、布押え３は、膝上げ７を膝でＢ１からＢ２まで押
せばＡ１からＡ２まで移動する。

布押え３は、押え調節ネジ４で強さが調節できる押え調
節バネ（図示せず）で押えられているため、膝上げ７を
押すには相当な力が必要である。

第２図は本発明による実施例を示す。

なお、上記従来の横取と同一部材は同一番号を付し、そ
の説明を省略する。

１１は布押え駆動用の膝上げ回転軸１０に装着された従
節、１２は従節１１と係合するカム、１３はウオーム減
速機と制御装置を内蔵した自動布押え駆動装置本体部、
１４はウオーム減速機を駆動する電動機、１５は制御装
置に動作信号を与える入力装置となる膝当スイッチ、１
６は膝当スイッチ１５の位置調節棒、１７は自動布押え
駆動装置の取り付は金具である。

なお、布押え３は、膝当スイッチ１５を膝で軽く押せば
、自動的にＡ、からＡ２まで移動し、また膝を膝当スイ
ッチ１５から外せば自動的にＡ１まで戻る。

第３図は第２図で示した自動布押え駆動装置の構造図で
ある。

１１は布押え駆動用の膝上げ回転軸１０に装着された従
節、１４は電動機、１８は電動機１４の出力軸、１９は
出力軸１８に固着されたウオーム、２０はウオーム１９
とかみ合うウオームホイール、２１はウオーム１９とウ
オームホイール２０で構成されたウオーム減速機出力軸
、２２は従節１１と係合するカム１２を構成するウオー
ム減速機出力軸２１に装着されたアーム、２３は従節１
１と係合するカム１２を構成するアーム２２に装着され
た従節１１を直接に押すコロ、２４は第２図に示した膝
当スイッチ１５を構成するマイクロスイッチＭ１．２５
はマイクロスイッチＭ１を動作させる押え板、２６はマ
イクロスイッチＭ２．２７はマイクロスイッチＭ３．２
８はマイクロスイッチＭ２とＭ３を動作させるウオーム
減速機出力軸２１に装着された制御用カムであり、マイ
クロスイッチＭ２２Ｍ３と制御用カム２８はアーム２２
とコロ２３で構成されたカムを円周上の任意の位置まで
駆動し停止させる制御装置を構成する。

第４図は第３図に示されたマイクロスイッチＭ１９Ｍ２
２Ｍ３と電動機１４の回路図である。

マイクロスイッチＭ１は通常マイクロスイッチＭ２と接
続した状態にあるが、押え板２５により押されるとマイ
クロスイッチＭ３と接続する。

マイクロスイッチＭ２およびＭ３は通常は閉路された状
態にあるが、制御カム２８で押されると開路する。

第４図は第３図の状態を示した回路であり、電動機には
電流は流れず、停止した状態であり、従節１１はＣ１の
位置に、布押え３はＡ１の位置にあ ごる。

以下第５．６，７，８図に従って本発明による実施例の
動作原理を説明する。

第５図に示す様に、押え板２５を押すとマイクロスイッ
チＭ１はマイクロスイッチＭ３と接続さ 弓れ電動機１
４が回転しアーム１２は従節１１を押し、布押え３を上
げる。

アーム１２が第６図のＤ２の位置まで来ると、制御用カ
ム２８がマイクロスイッチＭ３を押し開路するため電動
機１４は停止し従節１１はＣ２の位置で停止する。

布押え３もＡ２の位置まで来て停止する。

マイクロスイッチＭ２は閉路される。

次に第７図に示す様に、押え板２５を押すのをやめれば
、マイクロスイッチＭ１はマイクロスイッチＭ２と接続
され電動機が回転する。

従節１１は自刃で戻り、布押え３は下り始める。

アーム１２が第８図のＤｌの位置まで来ると、制御用カ
ム２８がマイクロスイッチＭ２を押し開路するため電動
機１４は停止し従節１１はＣ１の位置で停止する。

布押え３もＡ１の位置まで来て停止する。

マイクロスイッチＭ３は閉路される。

第８図は第３図、第４図と同じ状態であり以下これを繰
り返えすものである。

以上の如く、ウオーム減速機を駆動する電動機１４に交
流整流子電動機を用いれば、商用交流電源で駆動する自
動布押え駆動装置が実現できる。

これは従来の直流電源の必要なソレノイド方式や、エア
ー配管やコンプレッサーが必要なエア一方式に比べて、
本発明による自動布押え駆動装置の大きな特徴である。

また、本発明による自動布押え駆動装置の工業用ミシン
への取り付けは、従来の膝上げ装置の膝上げ回転軸１０
から保持金具９を取り外し、その膝上げ回転軸に従節１
１を装着し、この従節１１と係合するカムを構成するコ
ロ２３との位置を合せて、自動押え上げ装置をミシンテ
ーブルに固定するだけで良く、極めて簡単である。

これも本発明の大きな特徴である。

これらの特徴により、本発明は工業用ミシンの押え操作
を容易に自動化する装置を提供することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は布押え駆動装置を備えた従来の工業用ミシンの
正面図、第２図は本発明にかかる自動布押え駆動装置を
備えた工業用ミシンの正面図、第３図は第２図要部の構
造図、第４図は第３図の電気回路図、第５図、第６図、
第７図および第８図は動作原理図である。 ３・・・・・・布押え、１０・・・・・膝上び回転軸、
１１・・・・・・従節、１２・・・・・・カム（アーム
）、１４・・・・・・電動機、１５・・・・・・入力装
置（膝当スイッチ）、１９・・・・・・ウオーム、２０
・・・・・・ウオームホイール、２１・・・・・・減速
機出力軸、２６．２７・・・・・・マイクロスイッチ、
２８・・・・・・制御用カム。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 布押え駆動用の膝上げ回転軸に装着した従節と、前
   記従節と係合するカムと、前記カムを装着した出力軸を
   有するウオーム減速機と、前記減速機を駆動する電動機
   と、前記カムを円周上の任意の位置まで駆動し停止させ
   る制御装置と、前記制御装置に動作信号を与える入力装
   置とを備え、前記カムはその回転の任意の範囲で前記従
   節と接合し、前記従節を介して前記回転軸を原点から上
   支点まで回転させ、残りの範囲では前記従節とは接合し
   ないかまたは接合しても前記回転軸には回転力を与えな
   い位置に前記カムを配置し、前記入力装置は「原点から
   上支点へ移動」または「上支点から原点へ移動」の２つ
   の動作信号を出し、前記制御装置は前記カムの位置を検
   出する検出器を有し、前記入力装置からの前記動作信号
   により前記カムを駆動させ、前記検出器からの信号によ
   り前記カムを前記回転軸が原点および上支点となる位置
   で停止させるミシンの自動布押え駆動装置。