JPS5839177Y2 - 手持部を備えた利器 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は手持部を備えたナイフ等の利器に関する。

ナイフ、はさみ等の手動の利器にあっては、操作性、安
全性を考慮して、利器本体の基端に合成樹脂製の手持部
が取付けられていることが多い。

この合成樹脂製の手持部は利器本体に対して別体である
ため、手持部を利器本体に取付ける構造が必要である。

特に、利器を手荒く使用した場合であっても、手持部が
ずれ動いたり脱落したりすることがないような構造が必
要である。

このため、従来より、利器本体や手持部に孔や突子を設
け、これらを嵌め合わせるといった構造が提供されてい
る。

然しなから、この場合には単に嵌め合わせているだけで
あって、使用につれて手持部がずれ動いたりがたついた
りすることが往々にしである。

本考案は斯かる事情によりなされたものであり、その目
的は、突子を利器本体の基端の係止部に挿入する方向と
、突起の潰れる方向とが一致する様に、圧接突起が形成
し、圧接突起を突子の挿入方向に潰し、突子の挿入完了
時には圧接突起の潰れが完了していることとし、これに
より圧接突起を必要潰し量だけ潰し、手持部をずれ動き
や脱落等おこすことなく利器本体に確実に取付けること
にある。

本考案の技術的思想としての特徴は、突子を利器本体の
基端の係止部に挿入する方向と突起の潰れる方向とが一
致する様にし、突子を利器本体の基端の係止部に挿入す
るにつれて圧接突起を突子挿入方向へ潰ヒ、突子の挿入
完了時には圧接突起の潰れが完了しているものであり、
これにより圧接突起をまさに必要潰し量だけ潰すもので
ある。

この結果、利器を手荒く使用した場合であっても、手持
部がずれ動いたり脱落したりすることは無くなる。

以下、本考案を利器の一つであるペーパーナイフに適用
した代表的な実施例について第１図〜第５図を参照して
説明する。

突子２５は手持部２２に対して別体である。

一方、利器本体たるペーパーナイフ本体２１はその基端
に例えば礼状の係止部２８を有する。

この実施例の場合の突子２５は、ＡＢＳ樹脂製であって
、第２図及び第３図に示すように二股状をなし、その先
端には斜状面２６及び二股の拡開方向へ突出して形成さ
れた抜止部としての直状面３１を有している。

また、係止部２８は、第３図に示すように図示左方が開
放し、周縁に延設部２８ ａを形成している。

３０は本考案の主たる構成要件である圧接突起である。

３２は手持部２２に形成した透口である。

而して、第２図に示すように手持部２２と突子２５とを
分離した状態から突子２５をこれの二股により撓ませつ
つ即ち、二股による弾性力を利用して二股を狭めて手持
部２２の透口３２に嵌め込むと共に、手持部２２全体を
ペーパーナイフ本体２１の基端周壁に達するがごとくこ
れに挿入する。

すると、第３図に示すように抜止部である直状面３１が
延設部２８ ａに掛って、突子２５は係止部２８に係止
するようになる。

斯様に突子２５及び係止部２８を係止して手持部２２を
取付けたときにあっては、圧接突起３０はペーパーナイ
フ本体２１の基端に圧接して潰れている。

この結果、潰れた圧接突起３０は突子２５係止部２８と
共に、ペーパーナイフ本体２１の基端を確実に挟着する
。

つまり、潰れた圧接突起３０はペーパーナイフ本体２１
の基端に確実に密着し、同時に突子２５は係止部２８に
密着する。

（特にこの実施例の場合には係止部２８が有する延設部
２８ ａに突子２５の抜止部である直状面３１が確実に
密着する。

）従って手持部２２はペーパーナイフ本体２１にずれ動
いたりすること無く確実に取付けられる。

斯様に本考案にあっては突子２５を利器本体たるペーパ
ーナイフ本体２１に挿入する方向と、突起の潰れる方向
とを一致させ、突子２５の挿入完了時には圧接突起３０
の潰れが完了していることとし、これにより圧接突起３
０を必要潰し量だけ潰すものである。

尚、突子２５が手持部２２に対して別体であるから突子
２５の色と手持部２２の色とを異ならせば、ツートンカ
ラーになって意匠的効果が増す利点もある。

また、圧接突起３０は先が尖っているものに限らず、半
球状、更には他の形状でもよい。

本考案は第５図のごとくはさみにも適用し得ることは勿
論である。

第５図の場合、４１は利器本体であるはさみ本体、４２
はほぼ環状をなす合成樹脂製の手持部、４５及び４８は
突子及び礼状の係止部、５０は圧接突起である。

この圧接突起５０も同様に潰れている。

【図面の簡単な説明】

図は本考案の代表的な実施例を示し、このうち、第１図
はペーパーナイフ本体の正面図、第２図は手持部及び突
子の斜視図、第３図は手持部付近の拡大中央縦断面図、
第４図は同横断面図である。 第５図は本考案の他の実施例を示し、第５図は突子を有
する手持部を備えたはさみの断面図である。 ２１はペーパーナイフ本体（利器本体）、２２は手持部
、２５及び２８は突子及び係止部、３０は圧接突起、そ
して４１ははさみ本体（利器本体）４２は手持部、５０
は圧接突起である。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 （イ）利器本体と、利器本体と別体であり透口を有する
   手持部と、利器本体及び手持部と別体の突子とを備え、 （ロ）突子を、二股状をなし、この二股による弾性力で
   二股を狭めて手持部の透口に嵌め込むと共に利器本体の
   基端の係止部に挿入し、二股の先端に設けられた二股の
   拡開方向に突出して形成された抜止部を利器本体の基端
   の係止部に係止し、この係止により手持部を利器本体の
   基端に取付ける構造とし、 （ハ）突子を利器本体の基端の係止部に挿入する方向と
   突起の潰れる方向とが一致する様に、圧接突起を手持部
   に形成し、 （ホ）突子を利器本体の基端の係止部に挿入するにつれ
   て圧接突起を突子の挿入方向に潰し、突子の挿入完了時
   には圧接突起の潰れが完了していることを特徴とする。 （へ）手持部を備えた利器。