JPS5838579Y2 - 誘導電気機器の鉄心締付装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は電力用変圧器、リアクトル等の誘導電気機器に
係り、特にヨーク鉄心を締付ける鉄心締付装置の改良に
関するものである。

誘導電気機器においてはクランプにより、ヨーク鉄らを
締付けると共に、コイルを鉄心に支持する構造としてい
る。

このような構造において、コイルの軸方向端から引出さ
れる口出し線は、電流が大きくないものでは、断面積が
小さいので、クランプとコイルの間に挿入する絶縁物に
溝を設けて外部に引出すようにしている。

しかし、電流が大きいものでは、口出し線の断面積は大
きくなり、上記の構造では溝の大きさや曲げ作業等から
、外部への引出しが困難となるので、クランプに引出し
用の穴を設ける構造としている。

り下この従来の構造について説明する。

第１図は中身本体下部とコイル端の口出し部を示す縦断
面図、第２図は第１図の側同図である。

鉄心１と、絶縁物２を挾んで鉄心１を締付けるクランプ
３と、クランプ３に絶縁物４を挾んで支持されるコイル
５より中身本体が構成され、この中身本体はクロッスパ
ー６を介して図示しないタンク底部に取付けられる。

コイル５の口出し線７はクランプ３と絶縁物４にそれぞ
れ設けられた穴３ａ、３ｂ及び３Ｃを通して外部に引出
される。

穴３ｂは口出し腺γの位置が外側寄りになるときは設け
ない場合もある。

クランプ３には鉄心１およびコイル５の締付力や、コイ
ル５の短絡機械力に耐える強度とするための穴の両側に
補強リブ８を設けである。

ところで、このように大きな穴３ａ、３ｂを設けたクラ
ンプ３においてはこの部分の断面二次モーメントは、他
の部分のそれに比べ大巾に減少するので、クランプ３の
両端に設けた図示しないスタッドにより鉄心１を締付け
た時、穴３ｂの下辺３ｄ部には想像線で示すような、撓
みが生じる傾向にあり、撓みが大きい鴨合には鉄心１を
均一に締付けることが出来なくなる。

ヌ、コイル日出線７の電流が大きくその磁界によりクラ
ンプ３の穴３ａの周囲が加熱するおそれがある場合は、
第３図に示すように、クランプ３の一部に非磁鋼片９を
溶接する構造としているが、この部分に応力が集中し溶
接部に釦いて初析するおそれがあった。

このため、補強リブ８の間にこれと直交する他の補強リ
ブ１０をさらに設けて断面二次モーメントの減少を補っ
ている。

補強リブ１０はその目的から穴部に近い位置に設けるこ
とが望オしい。

しかし口出し腺７との絶縁距離および口出し線７の弓き
出し作業上から支障が生じない位置にしなければならず
、従って穴３ｂから離れた位置となり、このため補強の
効果も小さいという欠点があった。

本考案は上述の火山を除去するためになされたもので、
補強リブの取付構造を改良することにより剛性の大きい
クランプで鉄心等を締付けることができ、かつ口出し作
業の容易な誘導電気機器の鉄心締付装置を提供すること
を目的とする。

以下本考案の一実施例を図面により説明する。

第４図は本考案の中身本体下部とコイル端の口出ｔＳを
示す縦断面図、第５図は第４図の補強部分の構成を示す
説明図で、第１図、第２図と同一の部分は同一の符号で
示す。

鉄心１を締付け、コイル５を支えるクランプ１１ＶＣ穴
１１ａ、１１ｂを設け、この穴１１ａ、ｌｌｂを通して
コイル口出し線γを外部へ引き出す。

クランプ１１の穴１１ａ。１１ｂの両側に垂直方向に配
置された補強リブ１２を設け、この補強リブ１２の間に
これに直交する補強リブ１３を、口出し線７の引出し曲
げ方向にそわせて下向きに傾斜させて設ける構成とした
ものである。

本考案においては、コイル５０口出し線γとクランプ１
１の補強リブ１３との間の絶縁距離を確保した上、補強
リブ１３のクランプ１１との溶接位置が穴１１ｂＫ近づ
くので穴１１ｂの下辺部が補強され、かつ、補強リブ１
３は、第５図に示すようにｆｘｇの矩形補強として、断
面二次モーメントの増加に寄与するので従来例に比しク
ランプ１１の剛性を大きくする。

一方これらの補強が行われるにも拘らず、口出し腺γの
引出し作業も、補強リブ１３が口出し線γの引出し曲げ
方向にそわせて、かつ絶縁距離を確保して設けられるの
で容易に行うことができる。

なお、上記実施例においては中身本体の下部における構
造としたが、同一構造の場合には、中身本体の上部に実
施しても同様の効果が期待できる。

以上説明したように本考案によれば、クランプのコイル
口出し線の穴によるクランプの剛性の低下を傾斜した補
強リブを設けることで鉄心を均一に締付けることができ
、鉄心の騒音を減少させる剛性の高いクランプで鉄心等
を締付けることができ、かつ、口出し線の引出しｆ乍業
の容易な鉄心締付装置を提供することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の鉄心締付装置の縦断面図、第２図は第１
図の側面図、第３図は第２図に示す鉄心締付装置におい
て非磁鋼片を溶接した場合の平面図、第４図は本考案の
鉄心締付装置の縦断面図、第５図は第４図の補強部分の
構成を示す説明図である。 １・・・・・・鉄心、３，１１・・・・・・クランプ、
３ ａ ＋ ３ ｂ ＋３ｃ、１１ａ、１ ｌｂ・・
・・・・穴、５・・・・・・コイル、７・・・・・・口
出し線、８，１０，１２．１３・・・・・・補強リフ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 鉄心と、鉄心をとり甘くコイルと、鉄心を締付はコイル
   を支持するクランプよりなる中身本体を有し、コイルの
   口出し線はクランプに設けた穴を貫通して引出す構造の
   誘導電気機器において、クランプに、口出し線の引出し
   穴による強度の減少を補う補強リブを、口出し線の曲げ
   方向にそわせて傾斜して設けたことを特徴とする誘導電
   気機器の鉄心締付装置。