JPS5837413B2 - 二重撚糸装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 不発明は、二重撚糸装置に関する。

従来の二重撚糸装置にあっては、チーズ台の外周縁に立
上げ連設された糸巻付き防止壁がチーズ高さとほぼ等し
い高さを有しており、バルーン部分の径つまりスネール
の高さが、チーズ台回転数との関係においてバルーン部
分が前記糸巻付き防止壁に触れないという条件を満すよ
うに設定され、かつこのスネール高さは素糸の繰出しに
よってチーズ径が縮小しても一定不変であったために、
撚糸操作に要する駆動エネルギー面で極めて不合理な形
態となっていた。

即ち、バルーン部分は高速回転する故犬なる空気抵抗を
受け、この空気抵抗に抗して所要の撚糸作業を行なうた
めにはその分、余計にエネルギーを要するという問題を
有していた。

本発明はこうした問題に鑑みて、チーズ径縮小という状
態変化に即応した合理的な撚糸作業形態を採ることによ
り、省エネルギー化を達成できるようにせんとする点に
その目的を有する。

本発明による二重撚糸装置は、チーズ台の回転機構とス
ネールとを、チーズからの糸解除に伴なって前記スネー
ルを順次下降するように連動して、チーズの縮径に伴な
ってバルーン部分を自動的に縮径させるべく構成してあ
ることを特徴とする。

即ち、これは、撚糸作業の進行に伴なってチーズが縮径
するということ、およびバルーン部分の径の設定が、本
来、チーズに触れない条件を満すように行なわれる（前
述の糸巻付き防止壁はそのための間接的な補助手段であ
る）ということに着目したものであって、チーズ縮径に
伴ないバルーン部分を自動縮径するが故に、バルーン部
分の実質長さが短くなってこれにかかる空気抵抗を順次
減少する状態で撚糸作業ができるという合理的形態を採
ったため、省エネルギー什を達成することができるに至
った。

本発明の実施態様を図面に基づいて訣明すると、静止保
持可能なチーズ台１に保持されたチーズＡからの繰出し
素糸ａを、チーズＡを外嵌保持する筒軸２内を通して下
方に案内したのち例えば回転ディスク３から外方上方に
導き、かつ、前記筒軸２の直上方で配置のスネール４を
通して引き出す状態で、前記ディスク３を回転させるこ
とにより、素糸ａを、前記チーズＡからディスク３に至
る糸部分ａ１およびディスク３からスネール４に至るバ
ルーン部分ａ２で夫々撚糸すべく構成してある二重撚糸
装置において、前記ディスク３とスネール４とを、ディ
スク３０回転進行に対応して前記スネール４を順次下降
するように連動して、チーズＡの縮径に伴なって前記バ
ルーン部分ａ２を自動的に縮径させるべく構成してある
。

前記チーズ台１は、その外周縁に、最縮径時のバルーン
部分ａ２に接触しない範囲内でかつ十分に低い高さの糸
巻付き防止壁５を立上げ状態に有している。

この壁５は、チーズ台１とチーズＡとの間に素糸ａが入
り込んでスピンドル１０に巻付くという事態（糸切れが
生じる）を防止する。

又、チーズ台１はその下部に磁石６を装着しており、固
定枠１に設けられた磁石８との磁気吸引力によりディス
ク３の回転に拘わらず、静止保持されるようになってい
る。

ディスク３はその筒軸部３ａの外周面に接触状態で回動
ずるベルト９から駆動回転力を受けるようになっている
。

１０はディスク３にその軸芯部を貫通する状態で固定さ
れたスピンドルで、その下端は固定フレーム１１に軸支
される一方、上端はチーズ台１０筒軸部に対しては相対
回転自在に、かつ筒軸２内のカプセル支持体１２に対し
ては一体回転する状態で係合するように筒軸２下端部に
挿入されている。

カプセル支持体１２は中間支持体１３を介し糸部分ａ，
に制動を付与するテンサーカプセル１４を支持している
。

テンサーカプセル１４は２つの有底筒体を上下伸縮可能
に互嵌した上で圧縮スプリングを内装したものである。

カプセル１４は中間支持体１３の下端のガイド１５と、
中間支持体１３の上方に内装したテンサートップガイド
１６の下端のガイド１７とに夫々圧接し、糸部分ａ１を
挾持する。

１８は中間支持体１３の上端に外嵌された状態で筒軸２
上縁に載置される７ランジであり、テンサートソプガイ
ド１６はこのフランジ１８に対して固定されている。

１９は、固定フレーム１１に横軸周りで揺動自在に枢支
されたブレーキレバーで、上動により摩擦体２０をディ
スク３０筒軸部３ａ下端に圧接するようになっている。

スネール４とモータ２１とは、第２図のように前記ベル
ト９をモータ２１にて駆動するために両者９．２１間に
介在させてあるギア式減速機２２を介して連動連結され
ている。

つまり、２３ぱスネール４を保持するギヤボックスで、
これに螺合する螺軸２４が前記減速機２２に連結されて
いる。

従って、ディスク３の回転に伴ないスネール４が自動的
に下降される。

スネール４の下降は、第３図のように揺動式に構成する
も良い。

一般には二重撚糸装置Ｘはその多数が並列される状態で
共通のモータ２１、共通ベルト９にて同時駆動されるよ
うに構成され、かかる場合には、第４図のように各撚糸
装置Ｘのスネール４・・・群を共通のバー２５に取付け
、このバー２５をその長手方向複数個所で同時に等量下
降させるギア機構２６・・・を共通減速機２２に連動連
結するのがよい。

何れにしろ、減速機２２を、下降用の超低速、上昇用の
早送り、上下両端位置の自動ストップ、下降速度の変更
等の機能をもつものとするのが好ましい。

又、ギア機構に代え油圧、エアー圧等利用のシリンダ機
構をもってスネール４を下降すべく構戒するのも良い。

【図面の簡単な説明】

図面は本発明に係る二重撚糸装置の実施の態様を例示し
、第１図は断面図、第２図、第３図および第４図は夫々
スネール駆動系の構成図である。 １・・・・・・チーズ台、４・・一・・・スネール、５
・・・・・・糸巻付き防止壁、Ａ・・・・・・チーズ、
ａ２・・・・・・バルーン部分。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 二重撚糸装置であって、チーズ台１０回転機構とス
   ネール４とを、チーズＡからの糸解除に伴なって前記ス
   ネール４を順次下降するように連動して、チーズＡの縮
   径に伴なってバルーン部分ａ２を自動的に縮径させるべ
   く構成してあることを特徴とする二重撚糸装置。 ２ 前記チーズ台１は、その外周縁に、最縮径時のバル
   ーン部分ａ２に接触しない範囲内でかつ十分に低い高さ
   の糸巻付き防止壁５を立上げ状態に有している特許請求
   の範囲第１項に記載の二重撚糸装置。