JPS5836285B2 - 変位位置検出装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、機械的な変位位置を磁歪線を用いて電気信号
に変換する変位位置検出装置に関するものである。

本発明の目的は、構造が簡単で磁歪線内を伝播する信号
の伝播速度の影響を受けず、高精度で変位検出ができる
この種の装置を実現しようとするものである。

第１図は本発明の一実施例を示す構成ブロック図である
。

図において、１は例えばＮｉ−ＳＰＡＮＣ ，Ｎｉ等の
磁歪材料を線状にして構成した磁歪線で、機械的に絶縁
した状態で支持されている。

２は磁歪線１の一方の端に配置した第１の受信手段、３
は磁歪線１の他方の端に配置した第２の受信手段、４は
磁歪線１を介して第１の受信手段と第２の受信手段との
間に配置した磁歪線１内に超音波信号を発生させる励振
手段である。

この実施例では、第１の受信手段、第２の受信手段およ
び励振手段をいずれも磁歪線に巻回されるコイルで構成
したものである。

５は機械的変位が与えられ、この機械的変位に対応して
移動する可動部で、励振手段４が機械的に結合している
。

ＰＧは励振パルス発生器で、その出力パルスＰ。

は励振手段４に印加されるとともに後述するフリツプフ
ロツプ回路Ｆ１，Ｆ２のセット端子Ｓに印加されている
。

ＣＫは各フリツプフロツプ回路Ｆ１，Ｆ２からの時間幅
信号を入力とする演算回路、ＶＣＯは演算回路ＣＫから
の信号によってその発振周波数が制御される電圧制御発
振回路、ＰＬはフリツプフロツプ回路Ｆ１からの信号Ｐ
Ｗ，がインバータＩＮ，を介して印加される倍周器で、
例えばＰＬＬ素子が用いられている。

ＥＯは倍周器ＰＬからの信号と電圧制御発振器ＶＧＯか
らの信号を入力とするゲート回路である。

演算回路ＣＫにおいて、Ｅｓ−Ｅｓは基準電源、Ｒは抵
抗、ＳＷ１〜ＳＷ３は抵抗Ｒと直列に接続されたスイッ
チで、スイッチＳＷ１はフリツプフロツプ回路Ｆ１の出
力によって、スイッチＳＷ２はフリツプフロツプ回路Ｆ
２の出力によって、また、スイッチＳＷ３はインバータ
■Ｎ２を介して印加される電圧制御発振回路■ＣＯから
の信号によってそれぞれ制御される。

ＩＴは積分器で、スイッチＳＷＩ ，ＳＷ２およびＳＷ
３を介して印加される基準電圧十ＥＳおよび一ＥＳを積
分し、その出力信号が電圧制御発振回路■ＣＯの制御端
に印加されている。

このように構威した装置の動作を次に第２図を参照しな
がら説明する。

まず、はじめにパルス発生器ＰＧにスタート信号を与え
、第２図口に示すように励振パルスＰＥｔを励振手段４
に印加する。

励振手段４に励振パルスが印加されると、所謂ジュール
（ Ｊｏｕｌｅ ）効果によって磁歪線１内部に超音波
信号（歪波信号）が発生し、これが磁歪線１の両端に向
けて伝播する。

この超音波信号は、やがて磁歪線１の両端に設けられて
いる第１受信千段２および第２受信千段３に到達する。

この実施例では各受信手段がコイルで構或されており、
磁歪線１内を超音波信号が通過するとき、所謂ビラ’）
（ Ｖｉ ｌｌａｒｉ）効果によってこれらの受信千
段２，３にパルス状の電圧信号ｅｌ ， ｅ２が発生す
る。

いま、励振パルスＰＥ１を励振手段４に印加すると同時
に磁歪線１内に超音波信号が発生するものとすれば、こ
の超音波信号が励振手段４の位置から磁歪線１内を伝播
し、各受信千段２および３に到達するまでの時間ｔ１お
よびｔ２は（１）式および（２）式で表わすことができ
る。

ただし、ｖｓ：磁歪線１内を超音波信号が伝播す励振パ
ルスＰＥ＋は励振手段４に印加されると同時にフリツプ
フロツプ回路Ｆ１，Ｆ２のセット端子にそれぞれ印加さ
れており、各フリツプフロツプ回路Ｆ１，Ｆ２を第２図
ハニに示すようにセット状態にする。

また、励振パルスＰＥｔを与えてからｔ１，ｔ２後に第
１受信千段２，第２受信千段３によって得られたパルス
状の電圧信号ｅｌ ， ｅ２は、フリツプフロツプ回路
Ｆ１，Ｆ２のリセット端子にそれぞれ印加され、これら
を第２図ハ，二に示すようにリセット状態にする。

したがって、フリツプフロツプ回路Ｆ１，Ｆ２の出力端
から、第２図ハ，二に示すように、Ｚ１ ＋ Ｚ２に比
例する時間幅ｔ１，ｔ２をもった時間幅信号ＰＷＩ ，
ＰＷ２が得られる。

このようにして、フリツプフロツプ回路Ｆ１，Ｆ２から
得られる時間幅信号ＰＷＩ ，ＰＷ２は、演算回路ＣＫ
においてスイッチＳＷＩ ，ＳＷ２を駆動する。

積分器ＩＴは、スイッチＳＷＩ ，ＳＷ２および抵抗Ｒ
を介して印加される基準電源電圧Ｅ８およびスイッチＳ
Ｗ３および抵抗Ｒを介して印加される基準電圧−Ｅｓを
それぞれ積分する。

この積分器ＩＴの出力ｅは電圧制御発振器■ＣＯに印加
されており、その発振周波数を変化させる。

電圧制御発振器ＶＣＯの出力信号は、パルス発生器ＰＧ
に印加されるとともに、インバータ■Ｎ２を介してスイ
ッチＳＷ３を駆動するもので、各スイッチＳＷＩ〜ＳＷ
３、積分器ＩＴ，電圧制御発振器■ＣＯおよびインバー
タ■Ｎ２で構成されるループは、（３）式のような関係
となるように動作する。

したがって、電圧制御発振器■ＣＯの発振周波数の周期
は、第２図イに示すようにｔ１＋ｔ２に比例したものと
なる。

パルス発振器ＰＧは、電圧制御発振器ＶＣＯからのｔ１
＋ｔ２に比例した周期の信号ｅｖｃを入力とし、ｔ１＋
ｔ２に比例した周期でパルス信号ＰＥを励振手段４に印
加する。

一方インバータ回路ＩＮ１は、フリツプフロツプ回路Ｆ
，からの信号ＰＷＩを入力としており、第２図示に示す
ようにＰＷＩの立ち下がり時に立ち上る信号を発生し、
また倍周器ＰＬはこれを第２図へに示すように周期１／
２（ｅｖｃと同一周期）の信号に変換する。

ゲート回路（排他的論理回路）ＥＯは、倍周器ＰＬの出
力信号と電圧制御発振回路■ＣＯの出力信号との例えば
排他的論理和を得るもので、出力端子ＯＵＴから第２図
トに示すようなパルス幅信号を得ることができる。

ここで、このパルス幅信号のデューテイレシオはｔ１／
ｔ＋＋ｔ２となる。

このように、励振手段４に印加するパルス信号の周期を
、ｔ１＋ｔ２に比例させ、ヨ当、のデューテイレシオを
もつパルス幅信号を出力信号とすると、この信号は、（
４）式に示すように超音波信号ＶＳの影響を受けず、励
振手段４（可動部５）の変位位置に対応した借号となる
。

なお、第１図の実施例において、フリツプフロツプ回路
Ｆ２の出力信号ＰＷ２をインバータＩＮ， ，ｔ２ 倍周期ＰＬに印加するようにし、７，ア，のデューテイ
レシオをもつパルス幅信号を得るようにしてもよい。

第３図は本発明にかかわる装置を位置帰還手段に適用し
た場合の自動平衡計器の構成ブロック図である。

この装置においては、励振手段４にパルス信号を供給す
るのに、磁歪線１を介して行なうようにしたものである
。

すなわち、励振手段４は磁歪線１が一次巻線としての作
用をなし、かつ磁歪線１に沿って自由に移動可能なよう
にしたトロイダル状の鉄心をもったトランス４０と、こ
のトランスの二次巻線に発生した信号が印加され、磁歪
線１に結合する励振コイル４１で構成したものである。

パルス発生器ＰＧからのパルス信号を磁歪線１に供給す
ると、これがトランス４０を介して磁歪線１のコイル４
１の存在する位置に超音波信号を発生させることができ
る。

励振手段４は、可動部たる指針５に機械的に結合されて
おり、端子ＯＵＴから指針５の位置に関連するデュテイ
レシオのパルス幅信号を得ることができる。

この信号は、フィルタ回路ＦＬを介して被測定信号Ｅｉ
と比較される。

増幅器ＯＰは、被測定信号Ｅｉと指針５の位置に関連し
た信号との偏差εを増幅し、Ｅｉ＝ｅｆとなるように平
衡電動機ＢＭを駆動する。

なお、上記の各実施例において、フリツプフロツプ回路
Ｆ１，Ｆ２からの２つの時間幅信号を入力とし、ｔ１＋
ｔ２に対応した励振パルスＰＥを出力する回路手段とし
て、スイッチＳＷＩ〜ＳＷ３，積分器ＩＴ，電圧制御発
振器■ＣＯを含めて構成したものであるが、他の回路手
段、例えばマイクロプロセッサ等を用いてもよい。

以上説明したように、本発明によれば可動部の変位位置
に対応したデューテイレシオのパルス幅信号を容易に得
ることができ、構造が簡単で超音波信号の伝播速度の影
響を受けず高精度の変位検出ができる変位位置検出装置
が実現できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例を示す構成ブロック図、第２
図は第１図回路の動作波形図、第３図は本発明にかかわ
る装置を自動平衡計器の位置帰還手段に適用した場合の
構成ブロック図である。 １・・・・・・磁歪線、２，３・・・・・・受信手段、
４・・・・・・励振手段、５・・・・・・可動音Ｖ−＝
Ｆｌ ， Ｆ２・・・・・・フリツプフロツプ回路、
ＣＫ−・・・・・演算回路、ｖＣＯ・・・・・・電圧制
御発振回路、ＰＧ・・・・・・励振パルス発生器、ＰＬ
・・・・・・倍周器、ＥＯ・・・・・・ゲート回路。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 磁歪材料で構成した磁歪線、この磁歪線に結合する
   とともに機械的変位に対応して前記磁歪線に対して相対
   的に変位する励振手段、前記磁歪線に結合しこの磁歪線
   を介して前記励振手段を挾んだ状態で配置した第１受信
   手段と第２受信手段、前記励振手段によって前記磁歪線
   内に発生した信号が前記第１受信手段および第２受信手
   段に到達するまでの時間に関連する２つの信号を入力と
   し前記２つの時間の和に関連した周期で前記励振手段に
   励振パルス信号を与える回路手段、前記励振パルス信号
   と前記第１受信手段または第２受信手段からの信号を入
   力とし前記機械的変位に関連するデュテイレシオをもっ
   たパルス幅信号を得る回路手段を具備した変位位置検出
   装置。 ２ 励振手段を、磁歪線が一次巻線としての作用をなし
   かつ磁歪線に沿って自由に移動可能な鉄心をもったトラ
   ンスと、このトランスの２次巻線に発生した信号が印加
   され前記磁歪線に結合するコイルで構成し、前記磁歪線
   に励振パルス信号を与えるようにした特許請求の範囲第
   １項記載の変位位置検出装置。 ３ ２つの時間の和に関連した周期で励振手段に励振パ
   ルス信号を与える回路手段を、２つの信号によってそれ
   ぞれ駆動されるスイッチと、このスイッチを介して基準
   電圧が印加される積分器と、この積分器の出力信号によ
   ってその発振周波数が制御される電圧制御発振器と、こ
   の電圧制御発振器の出力信号に関連して前記基準電圧と
   極性の異なる基準電圧を前記積分器に印加するスイッチ
   とで構成した特許請求の範囲第１項記載の変位位置検出
   装私