JPS5835942B2 - 光フアイバの金属層被覆方法 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は光ファイバの表面に金属を被覆させる方法に関
するものであり、特に光ファイバを用いる海底ケーブル
通信方式における中継器のフィードスル部に介在させる
光ファイバの金属被覆方法に関するものである。

光ファイバを用いた光海底ケーブルは、数千ｍの深海に
布設されるため、数百気圧の海水圧を受ける。

このため、光フアイバ海底ケーブルとして耐圧層の中に
光ファイバを入れて光ファイバには強大な海水圧の影響
がない構造とし、しかも、耐圧層が給電路を兼ねるよう
にした構造が提案されている。

（特開昭５１−９９０３２号）光ファイバは石英もしく
は多成分系のガラス等からできており、その機械的性質
は脆弱である。

また、中継器耐圧筐体材料には、海水に対して耐食性の
強い材料、例えばステンレス、べＩＪ ＩＪウム銅合金
等が用いられる。

この中継器耐圧筐体に収容された中継器回路への光フア
イバ海底ケーブルの導入は、中継器耐圧筐体の端面板に
取付けられたフィードスルを通して行われる。

このフィードスル部はケーブルに障害が起こった時には
前記のように数百気圧の水圧を直接受け、光ファイバと
中継器筐体の封止が完全でない場合には、海水あるいは
水分が中継器内へ浸入することになる。

これを防止して気密性を保つために、金属管中に金属被
覆したファイバを半田等により固着した後この金属管と
中継器筐体を合成樹脂等により封着する方法が考えられ
る。

光ファイバに金属を被覆するには、例えば図１ａに示す
如く、光ファイバのクラッド１に真空蒸着、スパッタリ
ング、イオンブレーティング法等により金属膜２を被着
するか又は更にメッキ法を用いて図１ｂの如く金属膜２
の上に別の金属膜３を被覆する方法がある。

真空蒸着法を用いて光ファイバの周囲に均一に金属膜を
被覆するには、軸を中心に光ファイバを回転させてその
表面がなるべく一様に蒸発源に対向するようにする必要
があり、そのための機構を真空槽内に装置するか又は真
空槽外より光ファイバを軸中心で回転させる機構を備え
なければならない。

更に、前記金属管中に半田で気密固着することを考慮す
ると、金属被覆の厚みはミクロン程度か又は少くとも数
１０００人は必要であり、そのため、比較的長時間蒸着
作業を続けねばならない。

このような場合蒸発源よりの熱輻射を光ファイバが受け
、光ファイバの脆弱化およびナイロン被覆部の損傷等が
生じる。

また、イオンブレーティングについても、真空蒸着より
光ファイバへの金属耐着効率は増加するものの前述の回
転機構は必要であり、蒸発源よりの輻射熱の影響を考慮
しなければならない。

また、前記金属管中に光ファイバを半田で気密固着する
に必要な被覆金属の厚みを得る方法として、ファイバに
損傷を与えない程度に短時間だけ蒸着法等により薄い金
属膜を被膜しておき、その金属膜を利用してメッキする
方法もある。

しかし、此の方法は、メッキ作業中に蒸着膜に存在する
微少なピンホール又は光ファイバのクラッド部と例えば
ナイロン被覆部の間隙より電解液が浸透し、光ファイバ
の機械的強度劣化を引き起すことも考えられる。

本発明は、上記欠点を除去し、ナイロン被覆部を損傷す
ることなく、光フアイバ上に均一な金属被覆を一様に被
着することのできる光ファイバの金属層被覆方法を提供
するものである。

以下図面により本発明の詳細な説明する。

図２９図３により本発明の一実施例を説明する。

図２ａにおいて、４は光ファイバを被覆している例えば
ナイロン又はシリコンゴムの層、５はフィードスルに必
要な数α〜数１０ｃｍの長さに亘って層４を剥脱除去し
た石英系光ファイバである。

次に、石英系ファイバ５の部分に、図２ｂの６としてそ
の断面を示すように、ファイバ５と附着力の強いＴａ、
Ｔｉ、Ｎｉをスパッタリング法によるか又はＮｉ、Ｃｒ
等の金属薄膜をイオンブレーティングもしくは真空蒸着
法により、光ファイバ５およびナイロン被覆層４に熱的
損傷を与えない程度に数１００人の厚みに附着させ金属
管とする。

この数１００人の厚みに金属を附着させた部分に図２Ｃ
の７に示すごとく、石英系光ファイバより融点が低くか
つ前記の金属管６ど接合する必要があるので半田とよく
なじむ物質例えばＳｎ、Ａｇ、Ｐｂ、 Ｉｎ。

Ｐｂ−Ｓｎ合金等の数μ〜数１０μのテープ状薄板を巻
きつける。

この場合、図２ｄの８に示すごとく数μ〜数１０μの上
記物質の板状薄板を包む様にかぶせてもよい。

このようにして準備したファイバを図３に示すように軸
方向移動および回転機構を持つ支持台９に設置し、１０
に示すレーザ（例匪ばＣＯ２レーザ）の出力光で加熱、
溶解しファイバに被覆する。

この際、当然上下移動速度２回転速度およびレーザの出
力を目的の物質の種類、厚みにより調整するのは当然で
ある。

また、レーザ光で溶解する直前に予備的加熱として、上
記薄板が溶解しないでかつファイバが加熱される程度に
レーザ光を調整加熱した後、レーザの出力を上げて溶解
作業を行ってもよい。

更に溶解作業時に、酸化を防止する等必要に応じて乾燥
窒素のごとき不活性ガス中で上記被覆作業を行ってもよ
い。

以上詳細に説明のように、本発明の方法によれば光ファ
イバの金属被覆において金属の薄板を光ファイバに巻き
つけ、レーザ光により溶解する方法であるので任意の個
所を局部的に加熱できるため、ナイロン被覆部を損傷す
ることなく、石英系光ファイバにミクロン程度の膜厚で
、かつ均一な金属被膜を容易にかつ短時間で達成できる
効果がある。

【図面の簡単な説明】

図１ａ、ｂは従来の方法を説明するための斜視図、図２
ａ、ｂ、ｃ、（１および図３は本発明方法を説明するた
めの平面図又は断面を含む平面図である。 ４・・・・・・被覆層、５・・・・・・光ファイバ、６
・・・・・・金属管、７・・・・・・テープ状低融点薄
板、８・・・・・・板状薄板、９・・・・・・支持台、
１０・・・・・・レーザ。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 金属薄膜を被着させた光フアイバ部に該光フアイバ
   部より融点が低い金属のテープ状薄板を巻き付け、光フ
   ァイバの軸方向の移動および前記軸を中心とする回転を
   行なわせなからレーザ光で前記テープ状薄板を加熱溶解
   して光ファイバに金属層を被覆することを特徴とする光
   ファイバの金属層被覆方法。