JPS5835931B2 - 繊維状ハイドロタルサイト類化合物及びその製法 - Google Patents

繊維状ハイドロタルサイト類化合物及びその製法

Info

Publication number
JPS5835931B2
JPS5835931B2 JP54046597A JP4659779A JPS5835931B2 JP S5835931 B2 JPS5835931 B2 JP S5835931B2 JP 54046597 A JP54046597 A JP 54046597A JP 4659779 A JP4659779 A JP 4659779A JP S5835931 B2 JPS5835931 B2 JP S5835931B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
compound
fibrous
magnesium
hydrotalcite
formula
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired
Application number
JP54046597A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS55140720A (en
Inventor
彰 岡田
茂男 宮田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
KH Neochem Co Ltd
Original Assignee
Kyowa Kagaku Kogyo KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kyowa Kagaku Kogyo KK filed Critical Kyowa Kagaku Kogyo KK
Priority to JP54046597A priority Critical patent/JPS5835931B2/ja
Publication of JPS55140720A publication Critical patent/JPS55140720A/ja
Publication of JPS5835931B2 publication Critical patent/JPS5835931B2/ja
Expired legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C01INORGANIC CHEMISTRY
    • C01FCOMPOUNDS OF THE METALS BERYLLIUM, MAGNESIUM, ALUMINIUM, CALCIUM, STRONTIUM, BARIUM, RADIUM, THORIUM, OR OF THE RARE-EARTH METALS
    • C01F7/00Compounds of aluminium
    • C01F7/78Compounds containing aluminium and two or more other elements, with the exception of oxygen and hydrogen
    • C01F7/784Layered double hydroxide, e.g. comprising nitrate, sulfate or carbonate ions as intercalating anions

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Geology (AREA)
  • Inorganic Chemistry (AREA)
  • Inorganic Compounds Of Heavy Metals (AREA)
  • Compounds Of Alkaline-Earth Elements, Aluminum Or Rare-Earth Metals (AREA)
  • Crystals, And After-Treatments Of Crystals (AREA)
  • Compounds Of Iron (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、従来未知の結晶形状を有するハイドロタルサ
イト類化合物及びその製法に関する。
該化合物はその特異且つ従来未知の繊維状形状特性を利
用して、ハイドロタルサイト類化合物の従来の用途分野
のみならず、新しい用途分野においても優れた利用価値
を有する。
更に詳しくは、本発明は、繊維状形状を有するハイドロ
タルサイト類化合物、とくには、電子顕微鏡下tooo
倍倍率の条件で決定された長さ/直径比が約5以上、好
ましくは約10以上で、平均直径が約0.01〜約10
μ、長さが約0.1〜約10000μである後記式(イ
)で表わされる繊維状ハイドロタルサイト類化合物及び
その製法に関する。
ハイドロタルサイト類化合物が六方晶形板状結晶形状を
有することは良く知られている。
この従来公知の該化合物は、光学もしくは電子顕微鏡下
の観察で、六角形もしくはその角の部分が丸まった板状
体もしくはそれらの破片もしくはこれらの集合体の如き
形状の結晶として観察され、その最大炎(最大径)/最
小長(最小径)の比は大きくても5未満、はKl〜3程
度である。
本発明者等は、塩基性マグネシウム化合物からハイドロ
タルサイト類化合物を製造する研究中に、従来未知の六
方晶系針状結晶を有する繊維形状のハイドロタルサイト
類化合物が存在することを発見した。
更に又、この従来未知の繊維形状のノ\イドロタルサイ
ト類化合物が、容易な手段で工業的に有利に製造できる
ことを発見した。
又、更に、この従来未知の繊維状形状を有するハイドロ
タルサイト類化合物は、その繊維状形状の特性を利用し
て、ハイドロクルサイト類化合物の公知利用分野のほか
に、ガラス繊維、石綿などの如き無機繊維状材料の利用
分野その他の分野においても、ユニーク且つ優れた性能
を示し、新しい広い利用分野において注目すべき有用性
を示す化合物であることがわかった。
本発明の他の目的は、上記繊維状ハイドロタルサイト類
化合物を製造するのに有利な製法を提供するにある。
本発明の上記目的及び更に多くの他の目的ならびに利点
は、以下の記載から一層明らかとなるであろう。
理解を容易にするため、従来公知の板状結晶形状のハイ
ドロタルサイト類化合物と本発明の繊維状ハイドロタル
サイト類化合物とについて、図面により説明する。
添付図面において、第1−A図は、本発明の繊維状ハイ
ドロタルサイト類化合物の一例CMgo、5Alo、2
(OH)2(C03)(Ll −0,52H20) に
ついての光学顕微鏡下150倍倍率で撮影した写真像で
あり、第1−B図は、従来公知の板状結晶のハイドロタ
ルサイト類化合物の一例CMgo、8A10.2 (O
H)2(C03)。
10.52H20)についての同様な写真像であり、そ
して第2−A図は本発明繊維状ハイドロタルサイト類化
合物の上記−例と同じ組成の化合物についての電子顕微
鏡下1000倍倍率で撮影した写真像であり、第2−B
図は上記第1−B図と同じ組成の化合物についての電子
顕微鏡下toooo倍倍率で撮影した写真像である。
これらA図群とB図群とを、夫々、対比して容易に理解
できるように、本発明のハイドロタルサイト類化合物は
、従来公知の板状結晶をなすハイドロタルサイト類化合
物とは、−見して、全く異った繊維状形状もしくは針状
形状を有する点で、明瞭に区別できる。
本発明の繊維状ハイドロタルサイト類化合物は繊維形状
の単結晶もしくはその繊維形状集合体として存在する。
本発明のハイドロタルサイト類化合物は、第2−A図に
示したように、電子顕微鏡下1000倍倍率の条件で決
定された長さ/直径比が約5以上、通常、約10以上、
多くの場合、約30〜約50以上と大きく、光学顕微鏡
下においても、明らかにその繊維状形状を観察すること
ができる。
このような、本発明の繊維状形状のハイドロタルサイト
類化合物は、通常、約0.01〜約IOμ程度の平均直
径を有し、通常、その長さは約0.1〜約10000μ
程度である。
本発明において、電子顕微鏡下tooo倍倍率倍乗率で
決定された長さ/直径比と称するは、第2−A図に例示
した写真において、−ヶの繊維状結晶体の長さ方向に沿
って、はぼ3等分した位置における2ケ所の等分点を通
って長さ方向に直交する長さく直径)を測定し、この2
つの実測値を算術平均した平均直径で、上記結晶体の長
さを割った値を指す。
例えば;第2−A′図にモデル図として示した繊維状結
晶体について、l/l・+4′の値を示す。
本発明の繊維状ハイドロタルサイト類化合物は、例えば
、下記式(2)) %式%(2) 但し式中An’−は1価又は2価(n=1又+’42)
のアニオンを示し、x2及びm2は下記条件を満足する
正数を示す、 で表わされる針状結晶形の塩基性マグネシウム化合物を
、その針状結晶形状を失わない条件下に、該化合物に対
して不活性で且つ該化合物を溶解しない(実質的に溶解
しないことを包含する呼称である)肢体媒体中で、3価
金属カチオンM3+を与える該肢体媒体に可溶性の化合
物と、マグネシウムと3価金属カチオンとのモル比が、 となる条件下に、反応系のpHが9未満とならないアル
カリ性条件下で、接触せしめることにより形成すること
ができる。
上記原料塩基性マグネシウム化合物の有するアニオンA
n−の具体例としては、たとえばCl−Br−1NO3
−,5O4L の如きアニオンを好ましく例示できる。
本発明の繊維状ハイドロタルサイ**ト類化合物の製造
に用いる針状結晶形の塩基性マグネシウム化合物として
は、例えばASTMの粉末X線データーファイルに記載
された、下記の如き化合物を例示することができる。
上記原料3価金属カチオンM3+を与える液体媒体可溶
性の化合物としては、例えば、アルミン酸ナトリウム、
アルミン酸カリウム、硫酸アルミニウム、塩化アルミニ
ウム、硝酸アルミニウム、硫酸第2鉄、塩化第2鉄、硝
酸第2鉄、硫酸クロム、硝酸クロム、塩化クロム、塩化
イツトリウム、三塩化チタン、三塩化インジウム等を好
ましく例示することができる。
又、上記液体媒体の例としては、水のほかに、たとえば
アセトン、メチルアルコール、エチルアルコール、など
の如きケトン類や低級アルコール類を例示することが出
来、これらは、単独でも複数種併用してでも利用するこ
とができる。
更に、反応系のpHを9以上のアルカリ性条件にするの
に利用する原料アルカリ類の例としては、たとえば、水
酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭
酸カリウム、水酸化カルシウム、アンモニア、アンモニ
ア水、アルミン酸ナトリウム、アルミン酸カリウム、水
ガラス等を好ましく例示出来る。
このようなアルカリ類は、上記3価金属カチオンM3+
を与える原料化合物の有するアニオンが、反応系のpH
を9以上に保つのに充分な種類及び量のアルカリ源とな
り得る場合には省略することもできる。
このような3価金属カチオンM3+を与える原料化合物
の例としては、アミン酸ナトリウム、アルミン酸カリウ
ムの如きアルカリと同時にM3+を供給できる化合物を
例示することができる。
勿論、このような場合にも、更にアルカリ類を併用する
ことができる。
本発明方法によれば、前記例示の如き針状結晶形の塩基
性マグネシウム化合物を、その針状結晶形状を失わない
条件下に、前記例示の如き肢体媒体中に於て、前記例示
の如き3価金属カチオンM3+を与える化合物と、反応
系のpHが9未満とならないアルカリ性条件下で接触せ
しめ、この際、マグネシウムとM3+とのモル比が、 となる条件下に接触せしめて反応させる。
上記接触処理は、例えば、該液体媒中、針状結晶形塩基
性マグネシウム化合物の懸濁物と該M3+を与える化合
物とを、必要に応じ、前記例示の如きアルカリ類の存在
下に接触せしめることにより行うことができる。
該塩基性マグネシウム化合物は、予め乾燥処理して用い
ることができる。
この際には、該塩基性マグネシウム化合物を、その針状
形状を失わない条件下に該化合物の結晶水の一部が脱離
するように乾燥処理するのがよい。
針状形状が失われるような過度の乾燥を行った乾燥物は
好ましくない、匁論、乾燥処理を施さずに用いることも
できる。
上記接触処理は種々の態様で行うことができ、例えば、
予めアルカリ類を添加溶解した或は添加しない(例えば
、前に説明したアルミン酸アルカリ塩をM3+を与える
化合物として用いるような場合)@記液体媒体中に、M
3+を与える化合物及び針状結晶形の塩基性マグネシウ
ム化合物を任意の順序で順次に或は同特に添加して接触
させることができるし、或は又、液体媒体中に、M3+
を与える化合物、該塩基性マグネシウム化合物及び必要
に応じアルカリ類を任意の順序で順次に或は同時に添加
して接触させることもでき、例えば、液体媒体中、M3
+を与える化合物及び該塩基性マグネシウム化合物の系
に、アルカリ類を添加して接触処理を行うことができる
反応系におけるアルカリ類の使用量は、前記のM3+を
与える化合物として、M3+と同時にアルカリも供給で
きる化合物を利用する場合を包含して、反応系のpHが
9未満とならないアルカリ性条件を保つに足る量であれ
ばよい。
好ましくはpHが10未満とならない、より好ましくは
11未満とならないアルカリ性条件を満足せしめ得る量
で利用するのがよい。
好ましくは、前記式(2)の針状結晶形の塩基性マグネ
シウム化合物のアニオンAn−蒸び3価金属カチオンM
3+のほぼ当量〜約2倍当量程度の量で利用するのがよ
い。
通常、反応の進行につれて系のpHは低下するが、系の
pHが平衡に達した際に、系のpHが9未満とならない
ような、より好ましくは10未満とならないような、更
には11未満とならないようなpH条件で接触処理を行
うのがよく、所望により、反応の途中で追加量のアルカ
リ類を添加することもできる。
アルカリ類は、高濃度、たとえば1mol/1以上、よ
り好ましくは3mol/1以上の高濃度で用いるのがよ
く、アルカリ類も強アルカリ性のアルカリ類たとえば水
酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどを利用することが
好ましい。
反応は室温でも進行するが、約60℃以上の温度の採用
が一層好ましく、更に好ましくは約90°〜約150℃
程度である。
とくに高収率で目的とする繊維状ハイドロタルサイト類
化合物を得るためには、約60℃以上、より好ましくは
約90°’−4150℃の温度条件及び前記平衡時のp
)lが10以上、より好ましくは11以上の条件を例示
できる。
反応に際しては、アルカリ性条件及び温度条件を適宜選
択して最適条件を決定すればよく、実験的に容易に決定
することができる。
又、反応時間も適宜に選択でき、たとえば約l〜5時間
柱度の反応時間を例示することができる。
以上説明した接触処理によって、前記式(2)の原料塩
基性マグネシウム化合物のアニオンAn−の一部もしく
は全部がOH−に置換して、繊維状ハイドロタルサイト
類化合物に転化せしめられる。
繊維状ハイドロタルサイト類化合物としては、下記式(
1) 但し式中、M3+は3価金属カチオン、An−はn価の
アニオンを示し、xl、y及びmlは下記条件 を満足する正数を示す、 で表わされる化合物が好ましい。
式(1)におけるアニオンAn−は、原料式(2)塩基
性マグネシウム化合物のアニオンAn−と、その価数及
び/又は種類が異った化合物であることができる。
このような化合物は、前述のようにして得られたアニオ
ンAn−がアニオンAn−である式(1)化合物を、該
化合物に対して不活性で且つ該化合物を溶解しない(実
質的に溶解しない)e、体媒体中で、該アニオンAnヲ
は異った価数及び/又は種類のAn−を与える該肢体媒
体に可溶性の化合物と接触せしめることにより形成させ
ることができる。
該アニオンAn−とは異った価数及び/又は種類のAn
−を与える化合物としては、炭酸ナトリウム、炭酸カリ
ウム、チオ硫酸ナトリウム、クロム酸ナトリウム、リン
酸水素二ナトリウム、リン酸ナトリウム、フェリシアン
化カリウム、フェロシアン化カリウム、フッ化ナトリウ
ム、過塩素酸ナトリウム、シュウ酸ナトリウム、マロン
酸ナトリウム、サリチル酸ナトリウム、クエン酸ナトリ
ウム、酒石酸ナトリウム等を例示することができる。
又、該液体媒体の例としては、水、メチルアルコール、
エチルアルコール、アセトン等を例示することができる
上記接触処理は、上記例示の如き液体媒体中で、懸濁状
態のアニオンAn−がアニオンAn−である式(1M1
合物と、上記例示の如き該液体媒体に可溶性の化合物と
を、例えば、アニオンAn−の当量以上のアニオンAn
−を与える前記化合物量において、ハイドロタルサイト
類化合物が溶解しない、少くともpH4以上であって、
しかも上記例示の如きアニオンAn−を与える化合物が
、アニオンとして存在するに足るpH以上において、約
30分−約20時間程度接触させることにより行なうこ
とが出来る。
この接触処理温度には、特別の制限はないが、室温−約
90℃で行うことが好ましい。
原料の式(2)の針状結晶形の塩基性マグネシウム化合
物の製造は、例えば、マグネシウムのハロゲン化合物や
無機酸もしくは有機酸のマグネシウム塩類の如きマグネ
シウム化合物とアルカリ土類金属好ましくは弱アルカリ
性物質とを水性媒体中で反応せしめることにより形成す
ることができる。
上記マグネシウム化合物としては、例えば、塩化マグネ
シウム、臭化マグネシウム、ヨウ化マグネシウム、硝酸
マグネシウム、硫酸マグネシウム、海水、イオン苦汁(
海水から塩化ナトリウムを除いた濃縮海水)、酢酸マグ
ネシウム等をあげることができる。
又、用いるアルカリ性物質としては、アンモニア、水酸
化アンモニウム、消石灰、酸化マグネシウム、水酸化ナ
トリウム、水酸化カリウム等をあげることができ、好ま
しくは、アンモニア、水酸化アンモニウム、消石灰等の
如き弱アルカリ性物質が利用される。
用いるマグネシウム化合物の水性溶液の濃度は、濃い程
、針状の塩基性マグネシウム化合物が生威し易い。
好ましくはMgO換算で約31/l(水性媒体)以上、
更に好ましくは、約509713以上である。
マグネシウム化合物とアルカリ性物質との反応は室温で
進行するので、とくに冷却もしくは加温の必要はないが
、望むならばそのような条件を採用することもできる。
約lOO〜約250’Cで数時間水熱処理下に行うと、
針状結晶を一層成長させることができる。
又、適当な期間熟成、例えば約O〜約150’C,好ま
しくは約40〜約100℃の温度条件下に、非攪拌条件
下で熟成することにより、原料塩基性マグネシウム化合
物の針状結晶を一層生長させることができ、屡々、より
好ましい結果を与える。
マグネシウム化合物に対するアルカリ性物質の使用量は
適宜に選択でき、たとえば、マグネシウム化身物に対し
て約0.05〜0.5当量程度の使用量を例示できる。
このような原料の塩基性マグネシウム化合部製造の一例
について、更に具体的に述べると、たとえばMg5(O
H)、C1・4H20で表わされる針状結晶形の塩基性
マグネシウム化合物は、例えば塩化マグネシウム含有水
溶液に、例えば約0.l〜0.3当量程度のアルカリ性
物質たとえば消石灰を加え、室温で数時間放置しておく
と、針状結晶形の上記式で示される化合物として析出す
る。
好ましくは、この反応生成物系を例えば約60’〜10
0’Cの温度で数時間〜数ケ月熟成することにより、晶
出した針状結晶をさらに生長させることができる。
その後頁に、約150°C以下の温度、例えば約り05
℃〜約150°C程度の温度で、反応生成物系を母液の
まま数時間水熱処理することにより、一層針状結晶を発
達させることができる。
充分に発達した針状結晶形の塩基性マグネシウム化合物
は、既述のように、その針状形状を失わない条件下に、
該化合物に対して不活性で且つ該化合物を溶解しない液
体媒体中で、3価金属カチオンM3+を与える化合物と
アルカリとを接触させて得られる本発明繊維状ハイドロ
タルサイト類化合物の収率の向上に役立つとともに、長
さ/直径比のより大きな繊維状結晶を形成できるので、
屡々、好ましい結果を与える。
本発明の繊維状ハイドロタルサイト類化合物は、従来公
知の板状結晶形状のハイドロタルサイト類化合物が用い
られたすべての分野において有用であるほかに、その繊
維状形状、の性質を利用した他の新しい広い用途分野に
おいてもユニークな且つ優れた利用価値を有する。
例えば、熱可塑性及び熱硬化性樹脂に対する難燃剤とし
ての公知用途のほかに、これら樹脂に対する無機繊維状
充填剤としての機械的性質改良補強剤としての作用効果
も発揮し、単なる難燃性賦与だけではなく、引張り強度
や曲げ強度を向上せしめる繊維状充填剤としての効果を
兼備せしめることができ、例えばFRPにおけるガラス
繊維の如き強化剤としての役目を兼備せしめることがで
きる。
又、制酸剤用途、酸及びアニオン吸着剤用途などのほか
に、填料或は加圧成形品の如き形状で、電気器機材料と
くに電気絶縁材料やフィルター材、砥石補強材などの分
野においても有用であり、更に、建築、冷蔵機器、暖房
機器、工業機器装置類等における断熱材料として、保温
、保冷材として優れており、更に又、吸音、遮音材料、
防食材料、ルーフイング材料、コンクリートフィラー、
断熱乃至耐熱布もしくはシート材料、その他、広い利用
分野において、そのユニークな優れた性質による用途が
期待される。
又、不飽和ポリエステルの増粘剤、重油添加剤、ポリオ
レフィン重合用チーグラー触媒担体、酸中和剤、砂糖精
製用剤、苦土肥料原料、耐火煉瓦の原料などとしても利
用できる。
以下、実施例により、本発明繊維状ハイドロタルサイト
類化合物及び製造について数例を示す。
実施例 1 2、3 mo l/lの塩化マグネシウムと0.4mo
l/lの塩化カルシウムの混合水暗夜81を約20’C
に調節し、これに、塩化マグネシウムの0.1当量に相
当する、粉末状水酸化カルシウム136gを加え、約1
0分間中分に攪拌した。
不溶性物質を濾過して除いて得られた、溶液を90時間
室温において針状結晶を析出させた。
さらに、この後、100℃に加温して、4時間熟成し、
然る後室温で3日間更に熟成した。
得られた、針状結晶を戸別し、十分に水洗した。
この乾燥物をX線回析を行った結果、Mg2(OH)3
Cl・4H20の組成を有する針状結晶塩基性塩化マグ
ネシウムであることが確められ 。
容量llのオートクレーブに、水700−とアルミン酸
ナトリウム(Al”+= 5.43 mo l/l。
Na0H=9.54mo l/l)7.3mlを入れ、
さラニ、この中に前記針状塩基性塩の水洗物を加え(p
H12,8)120℃で4時間攪拌しながら、水熱処理
をほどこした。
なお、ここに加えたアルミン酸ナトリウム量は、塩基性
塩の塩素含量のほぼ1当量に相当する。
オートクレーブから取り出しくpH=11.8)濾過、
水洗、脱水、乾燥した。
゛この物は、X線回析の結果ハイドロタルサイト類化合
物であることが確認された。
化学組成は、化学分析及び熱分析を行った結果、はぼM
g□、。
AlO,2(0H)2oo Clo、t t ” O−
42H20であった。
又、電子顕微鏡下1000倍倍率の条件で決定された、
長さ/直径比は40−60であった。
平均直径0.3μ、長さ約8〜約24μ。
実施例 2 室温20℃のイオン苦汁(MgC12=l1.63 m
ol/1SCaC12=0.705mol/1)14
lに、MgO:MgC12=l : 20のモル比に相
当する、酸化マグネシウム46gを加え、攪拌しながら
、90℃に加熱し、90℃になったところで加熱を止め
、室温(20℃)で70時間放置し、針状結晶を析出さ
せた。
これを再び、80℃に加熱し、80分間この温度で熟成
した。
この後、濾過、水洗した。
水洗物を乾燥した後、X線回析を行ったところ、この物
質は、M g s (OH)s CAi’・4H20で
あった。
この水洗物を500mA’の水に懸濁させ、よく攪拌す
る。
この系に、0.03モルの塩化アルミニウムを加え、完
全に溶解させる。
この後600Cに加温し、0.8mall/lの炭酸ナ
トリウム 200rrLlを加え(pH= t 1.5
)約30分保った。
(平衡後pH= l O,2)。
その後室温まで放冷し、濾過、水洗、脱水、乾燥した。
乾燥物は、X線回析の結果ハイドロタルサイト類化合物
であることが確認された。
その物の化学組成は、はぼMgo、5Alo、25 (
OH)10g (CO3)o、t s ’ O−47H
20であった。
又、電子顕微鏡下1000倍倍率の条件で決定された長
さ/直径比は、30〜70であった。
平均直径4μ、長さ約60〜約420μ。
実施例 3 1.5mol/lの硫酸マグネシウム201を約20℃
に保ち、この溶液に、0.l当量に相当する酸化マグネ
シウム121gを加え、充分に攪拌し、約30分間で、
約80°Cに加熱した。
この後、室温で24時間放置した。
針状結晶外形の結晶が得られた。
これを、濾過、水洗した。水洗物を乾燥後、X線回析を
行ったところ、この物質は、Mg6(OH)1oSO4
・3H20であることが確認された。
この水洗物(乾燥物換算でsy)を、500m1の室温
水に懸濁させた。
この系に、十分攪拌しながら、0.016moAの硫酸
第2鉄を加え、 さらに系の温度を約70℃にした抜水
酸化ナトリウム量Jウム、系のpHを12.5にした。
そして、約1時間攪拌したところ、系のpHが11.5
で平衡に達した。
この物を、濾過、水洗、脱水、乾燥した。
乾燥物は、X線回析の結果、ハイドロタルサイト類化合
物であることが確認された。
この物の化学組成は、はぼ、Mgoa AlO2(OH
)2(SO,)01・0.6H20であった。
また、電子顕微鏡下、1000倍倍率の条件で決定され
た長さ/直径比は、15〜20であった。
平均直径10μ、長さ約120〜約240μ。
【図面の簡単な説明】
第1−A図は本発門の繊維状ハイドロタルサイト類化合
物の一例についての光学顕微鏡写真像(150倍)、第
1−B図は従来公知の板状結晶ハイドロタルサイト類化
合物の一例についての同様な写真像、第2−A図は上記
第1−A図に示した一例について電子顕微鏡写真像(t
ooo倍)、第2−B図は上記第1−B図に示した一例
についての電子顕微鏡写真像(ioooo倍)であり、
第2−A′図は長さ/直径比を説明するためのモデル図
である。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 電子顕微鏡下1000倍倍率の条件で決定された長
    さ/直径比が約10以上で、平均直径が約0、O1〜約
    10μ、長さが約0.1〜約tooo。 μである下記式(1) %式%(1) 但し式中、M3+は3価金属カチオン、An−は0価の
    アニオンを示し、xl、y及びmlは下記条件 を満足する正数を示す、 で表わされる繊維状ハイドロ 2 下記式(2) タルサイト類化合物。 を満足する正数を示す、 で表わされる針状結晶形の塩基性マグネシウム化合物を
    、その針状結晶形状を失わない条件下に、該化合物に対
    し不活性で且つ該化合物を溶解しない液体媒体中で、3
    価金属カチオンM3+を与える該液体媒体に可溶性の化
    合物と、マグネシウムと3価金属カチオンとのモル比が
    、 0 <M3+/ (Mg−)−M3) < 0.6とな
    る条件下に、反応系のpHが9未満とならないアルカリ
    性条件下で、接触せしめることを特徴とする繊維状ハイ
    ドロタルサイト類化合物の製法。
JP54046597A 1979-04-18 1979-04-18 繊維状ハイドロタルサイト類化合物及びその製法 Expired JPS5835931B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP54046597A JPS5835931B2 (ja) 1979-04-18 1979-04-18 繊維状ハイドロタルサイト類化合物及びその製法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP54046597A JPS5835931B2 (ja) 1979-04-18 1979-04-18 繊維状ハイドロタルサイト類化合物及びその製法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS55140720A JPS55140720A (en) 1980-11-04
JPS5835931B2 true JPS5835931B2 (ja) 1983-08-05

Family

ID=12751702

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP54046597A Expired JPS5835931B2 (ja) 1979-04-18 1979-04-18 繊維状ハイドロタルサイト類化合物及びその製法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPS5835931B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS58118721U (ja) * 1982-02-05 1983-08-13 株式会社明電舎 油入誘導機器
CN101880912B (zh) * 2010-03-18 2012-11-07 中国人民解放军第二炮兵工程学院 一种氢氧化铝/镁基水滑石复相基材料及其晶须制备方法

Also Published As

Publication number Publication date
JPS55140720A (en) 1980-11-04

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4351814A (en) Hydrotalcites having a hexagonal needle-like crystal structure and process for production thereof
US4392979A (en) Magnesium aluminate anion exchangers
US4461714A (en) Method of making crystalline 2-layer lithium aluminates in ion exchange resins
EP0132610B1 (en) Fibrous magnesium oxide and process for production thereof
JPS6236022A (ja) 新規セリウム(4)化合物およびその製造方法
JPS5830248B2 (ja) 繊維状水酸化マグネシウム及びその製法
US3558273A (en) Preparation of titanium phosphate platelets
JPH072518A (ja) 繊維状複合金属水酸化物およびその製造法
KR100949835B1 (ko) 우수한 내열성을 갖는 하이드로탈사이트 및 그의 제조방법
US3549316A (en) Zinc borate of low hydration and method for preparing same
JPH0653566B2 (ja) 結晶質リン酸ジルコニウムの製造方法
US4326961A (en) Magnesium aluminate anion exchangers
CZ294411B6 (cs) Syntetická sloučenina mající strukturu chalkoalumitu a způsob její výroby
JPH0137331B2 (ja)
US4987106A (en) Process for producing clay mineral of chain structure
JPH03170325A (ja) 水酸化マグネシウムの製造方法
JPS5835931B2 (ja) 繊維状ハイドロタルサイト類化合物及びその製法
Wu et al. Crystallization of new samarium polyborates
JP4330182B2 (ja) 炭酸型ハイドロカルマイトの合成方法
US4392961A (en) Magnesium aluminate anion exchangers
Mooney et al. Dimorphic modifications of dibasic strontium phosphate, SrHPO4
US3350167A (en) Method of preparing hydrated nickel carbonate and the product thereof
JPS6335571B2 (ja)
JP2014024711A (ja) スメクタイト被覆シリカ粒子及びその製造方法
JP3004291B2 (ja) 結晶性層状リン酸化合物の製造方法