JPS5834545B2 - タイマモウセイトヒヒクセイニスグレタハイキベンザヨウフクゴウザイリヨウ オヨビ ソノセイゾウホウホウ - Google Patents

タイマモウセイトヒヒクセイニスグレタハイキベンザヨウフクゴウザイリヨウ オヨビ ソノセイゾウホウホウ

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JPS5834545B2
JPS5834545B2 JP10261975A JP10261975A JPS5834545B2 JP S5834545 B2 JPS5834545 B2 JP S5834545B2 JP 10261975 A JP10261975 A JP 10261975A JP 10261975 A JP10261975 A JP 10261975A JP S5834545 B2 JPS5834545 B2 JP S5834545B2
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は無鉛ガソリンやLPG(液化プロパンガス)を
燃料とする内燃機関用の排気弁座として好適な鉄基焼結
合金と有機金属化合物からなる複合材料及びその製造方
法に係る。
無鉛ガソリンやLPGを燃料とする内燃機関の排気弁座
は所謂パルブリセツションと呼ばれる摩耗を生ずる。
即ち、加鉛ガソリンを燃料とする場合は燃料中のアルキ
ル鎖が燃焼時に酸化鉛、硫酸化鉛又はハロゲン化鉛等の
鉛化合物を生じ、これが弁や弁座の当り面に付着して固
体潤滑剤や衝撃の緩衝剤として作用する効果を持つ為に
弁や弁座の摩耗は問題視されることが少なかったが、無
鉛ガソリンやLPGを燃料とする場合はこれらの作用を
持つ鉛化合物が生じない為摩耗が甚しくなり、更に弁座
の当り面での疲労破壊による剥離を局部的に生ずるよう
になる。
これはピッチング摩耗と呼ばれる現象として知られてお
り、弁と弁座との間の気密性を悪くし、遂には燃焼ガス
の吹き抜けを起して弁の損傷の原因となり、運転不能と
なることさえある。
一方、弁座はシリンダヘッドに圧入された後、弁との当
り出しの為弁案内と同軸で当り面の切削加工が施される
ので被削性の良好であることが要求される。
上述のように弁座材料に要求される特性は耐摩耗性、耐
ピツチング性及び被削性が主なものであるが、耐摩耗性
と被削性とは一般に二律背反的な性質であり、一方を良
くすれば他方が悪くなる傾向がある。
現在迄に無鉛ガソリンやLPGを燃料とする内燃機関用
弁座材料としては高合金耐熱鋼、多量の炭化物を析出さ
せた耐熱鋳鋼及び高合金の焼結合金が提案されているが
上記の特性を総べて満足する材料は見出されていない。
特に焼結合金は内在する空孔の為に切削加工に際して断
続切削となり、工具刃先の損傷を起し易く、工具の寿命
が著しく短かいと共に加工精度も悪くなる欠点を持って
いる。
然し乍ら鉄基焼結合金のあるものは排気弁座として使用
すると、使用中に空孔内にFe3O4を主体とする酸化
物が形成され、表面には酸化物皮膜を生じ、見掛けの硬
化が上昇し、又、摩擦係数を低下させ、而も生成された
酸化物皮膜は表面に接した空孔内部迄連続しているので
剥離し難く、耐摩耗性を向上させる。
従ってPbやCu又はこれらの合金を溶浸して封孔する
ことは被剛性向上の目的には有効であるが耐摩耗の観点
からは不都合であり、又、溶浸温度が1000℃前後で
あるので原価高となる欠点を有する。
現在弁座材料としてFe基地中に金属モリブデン、フェ
ロモリブデン、Cr−W−Co−C合金等の硬質粉末を
分散させた鉄基焼結合金が提案されているが、耐摩耗性
では満足できても被剛性が悪く、耐ピツチング性も良好
でない。
特にフェロクロム粉とフェロモリブデン粉を併せて配合
した材料では耐ピツチング性が劣る。
本発明は従来材料の欠点を解消した耐摩耗性に優れると
共に被削性も良好であり、かつ耐ピツチング性にも優れ
た低原価の弁座用複合材料及びその製造方法を提供する
ことを目的とし、先に提案された発明(昭和50年8月
19日特許出願「耐摩耗性と被削性に優れた排気弁座用
複合材料及びその製造方法」)を更に改善した発明であ
る。
本発明に係る複合材料の原材料として使用する合金粉末
は前記発明に於けるそれと同様にFC−C−Cr −M
o Coの成分からなり、溶解原材料として廉価で融
点の低いフェロアロイが使用できるので、通常の鋳鋼溶
解用のライニングを施した溶解炉で溶製でき、かつ、粉
砕が容易であるから廉価に製造でき、而も得られる本発
明複合材料は前記発明による複合材料よりも更に優れた
耐摩耗性、耐ピツチング性を持ち、被削性も良好である
以下本発明複合材料の製造手順に就いて述べる31〜4
%C115〜35%Cr115〜35%Mo s20%
以下のCo、残部は実質的にFeよりなる組成の合金を
通例の塩基性ライニングを施した溶解炉で溶製し、金型
に鋳込んでインゴットとし、表面を清浄にした後粉砕し
て100メツシユ以下の粉末とする。
この合金粉末7〜17%、Ni粉3〜10%、金属コバ
ルト粉末3〜15優、黒鉛粉末0.7〜1.5%、2硫
化モリブデン粉末0.5〜2.0%、残部FC粉となる
ように配合し、適量の潤滑剤を加えて混合、成形し、得
られた圧粉体を1100〜1150°Cで焼結する。
かくして金属硫化物及びFe−C−Cr−Mo−Coか
らなりHMV 800〜1400の硬度を持ち、かつ原
料の合金粉末の形状をほぼ保っている微粉子(以下本明
細書で硬質相と呼ぶ)がFeを主体とする基地中に微細
に均一に分布した組織を持つ密度6.2〜6.9,9/
ccの弁座素材を得る。
次いで100〜250℃の融点を持つ有機金属化合物浴
中にこれを浸漬し真空又は加圧方式によって焼結素材の
空孔を上記有機金属化合物で充填して弁座とする。
次に本発明で使用する合金粉末の組成範囲の限定理由を
述べる。
Cは合金粉末中でFe、 CrsMo、Coと炭化物を
形成し、合金粉末がFeを主体とする基地中にHMV
800〜1400の硬度を持つ硬質相となって分散して
耐摩耗性に寄与させる為に必要であると共に粉末製造に
際して粉砕を容易ならしめる為に必要であって、1%未
満では炭化物の量が少なく、硬度も不充分であり、粉砕
が困難となる。
4%を超えると粉砕性は良いが、排気弁座として使用中
に硬質相にクラックを生じて脱落し易くなる。
Cr、Mo、Coは炭化物形成元素として必要であると
共に基地中に1部拡散して硬質相周囲の基地を強化して
耐摩耗性、耐ピツチング性を向上させる。
Crは15%未満では硬質相の硬度が低く、耐摩耗性が
不充分であり、35係を超えると被削性を害する。
又合金溶製時に原材料に融点の高い金属クロムを必要と
する等原価高の原因となる。
MoはCrと同様炭化物形成元素であり、15係未満で
は耐摩耗性が不足し、35係を超えても耐摩耗性向上の
効果は顕著ではない。
CrlMoのより好ましい範囲はそれぞれ20〜30%
で、CrとMoの合計が40〜50係の範囲である。
Coは合金粉と基地との焼結性を良好にする。
特にCr、Moの量が多い場合に効果があるが、20%
を超えても顕著な効果は認められないので経済的な見地
から20%以下とする。
この合金は通常の塩基性ライニングを施した溶解炉で容
易に溶製でき、溶解後、金型に鋳込んでインゴットとし
、ショツトブラスト等で表面を清浄にした後ショークラ
ッシャーによる粗粉砕、振動ボールミルによる細粉砕、
振動篩を経て100メツシユ以下の粉末にする。
上記組成範囲の合金は容易に粉砕が可能である。
次に本発明複合材料製造に於ける各原料粉末の配合比に
就いて述べる。
上記合金粉末の配合比は7〜17@の範囲で良好な特性
が得られる。
7%未満では耐摩耗性が不足し、17%を超えると成形
時に圧粉体にクラックを生じ易く、又、金型の寿命を短
かくする他、被剛性が悪くなる。
最も好ましい範囲は10〜15優である。
Ni粉末は基地に固溶してこれを強化し、耐摩耗性、耐
ピツチング性を向上させる他、寸法調整の目的で基地に
均一に拡散するよう微細なカーボニルニッケル粉の形で
配合する。
3咎未満では効果が少なく、■0f0を超えると混合粉
の流動性が悪くなって成形性を害すると共に基地の硬度
が高くなりすぎて被削性を害する。
Co粉末は基地の強化の目的で配合するが、3咎未満で
は効果が少なく、15%を超えると圧粉体の密度が低く
なるので成形時に高い成形圧を必要とし、金型の寿命を
短かくするので好ましくない。
又、Coはパーライト安定化元素であるので基地がパー
ライトとなり易く、疲れ強さを向上させて耐ピツチング
性を改善し、更に被削性向上の作用を持つ。
黒鉛粉末は基地のC含有量調整のために配合するのであ
るが、その配合量が0.7%未満ではフェライトの多い
基地組織となって耐摩耗性が不足するようになり、これ
が1.5%を越えると初析セメンタイトの析出量が多く
なって脆化するようになる0 2硫化モリブデン粉末は焼結時に分解してM。
は1部基地に固溶してこれを強化し、1部は炭化物を形
成して耐摩耗性向上に富力、シ、SはFe、Ni、Cr
1Coと反応してこれらと硫化物を形威し、基地中に分
散して被削性を良好にする。
配合量は0.5咎未満では被削性向上の効果が少なく、
2.0咎を超えると硫化物の量が多すぎて強度を著しく
低下させると共に成形性を悪くする。
Moは単体金属やフェロアロイの形で配合すると焼結温
度(1100〜1150°C)では拡散が不充分となっ
て被削性を悪くする。
又、Sは単体の硫黄として配合すると焼結時に気化して
散逸し、歩留りが低く、S含有量のバラツキも大きくな
ると共に焼結炉の寿命を著しく短かくする。
本発明複合材料を構成する焼結合金スケルトンの組成範
囲は、使用する合金粉末の組成及び各原料粉末の配合比
が上述の理由によって範囲を限定される結果限定される
ものである。
但し、C及びSの含有量範囲は、これらの元素は他の元
素と異って焼結時の歩留が概ねioo%ではないことを
考慮すると、Cは0.7〜2.0%、Sはo、i〜0.
6咎となる。
前記のように配合した混合粉に適量の潤滑剤を加え、金
型中で4〜7ton/iの成形圧で成形して得られた圧
粉体を真空中又は還元雰囲気中で1100〜1150°
Cに20〜60分間保持して焼結する。
1100°Cより低い温度では拡散が不充分で強度が不
足し耐摩耗性も充分でなく、1150℃を超える温度で
はカーケンドル効果によって拡散が硬質相から基地中へ
1方向にのみ進行して硬質相の硬度が低下し、遂には硬
質相が消失してその個所が空孔となって耐摩耗性が低下
し、更に基地の硬度が上昇して被削性を害すると共に焼
結素材の膨張が大きくなって寸法精度が悪くなる。
かくして6.2〜6.9g/ccの密度を持ち、Feを
主体とする基地中に金属硫化物とHMV 800〜14
00の硬度を持つ硬質相の分散した組織を有する焼結合
金製素材を得る。
密度は6.29 / cc未満では耐摩耗性が不充分で
あり、6.99 / ccを超えると成形に際して高い
成形圧を必要とするので6.2〜6.9g/ccとする
特に好ましい範囲は6.4〜6.89/ccである。
次いで上記素材を融点100〜250℃の溶融有機金属
化合物中に浸漬して真空、加圧若しくは両者の併用の方
法によって素材の空孔内を有機金属化合物で充填する。
有機金属化合物は断続切削を防止する他、工具と被切削
材との間の潤滑剤としても作用する。
その融点は100℃よりも低いと切削中に液化して被削
性改善の効果が得られず、250°Cを超えると溶浸に
高温を必要とするので好ましくない他排気弁座として使
用中に空孔を回復し難い。
有機金属化合物としてはZnやpb又はLiのような低
融点金属の有機化合物が好適であり、有機板にはステア
リン酸が好適である。
本発明による排気弁座は使用中に高温に曝されて当り面
附近の空孔に充填された有機金属化合物は容易に気化し
て空孔を回復し、表面及び表面に接する空孔内部にF
e 304を主体とする酸化皮膜が形成されて耐摩耗性
が改善される。
而も該酸化皮膜は空孔内に連続しているから剥離し難く
安定である。
本発明による排気弁座の当り面附近の組織をモデル化し
て第1図に示す。
aは使用前の状態で、Feを主体とする基地1の中にF
eC−Cr−Mo−Co合金よりなる硬質相2と金属硫
化物3が分布し、空孔には有機金属化合物5が充填され
ている。
bは短時間運転後の状態で当り面附近の有機金属化合物
が消失して空孔4が回復されている。
Cは長時間運転後の状態でFe3O4を主体とする酸化
物6が表面及び回復した空孔内に形成されている。
本発明に係る排気弁座材料は基地中に分散した硬質相、
金属硫化物及び運転中に形成される酸化皮膜によって優
れた耐摩耗性が得られるものである。
次に実施例に就いて説明する。
実施例 1 高炭素フェロクロム、フェロモリブデン、鋼屑、黒鉛層
、金属コバルトを原材料としてマグネシアライニングを
施した高周波誘導炉で溶解し、金型に鋳込んで3.0%
’C125,5%Cr s 26−2 %Mo59.
7%Co、残部は実質的にFeよりなる組成のインゴッ
トを造り、ショツトブラストで表面を清浄にした後ショ
ークラッシャーにて粗粉砕、振動ボールミルにて細粉砕
、振動篩を通して一100メツシュの合金粉末を得た。
この合金粉末13%、カーボニルニッケル粉4%、−1
00メツシユの金属コバルト粉末8φ、−350メツシ
ユの黒鉛粉末1.1%、−100メツシユの2硫化モリ
ブデン粉末1覧残部噴霧鉄粉となるように配合し、潤滑
剤としてステアリン酸亜鉛0.7 %を添加して混合し
5.5ton/Cr?Lの成形圧で成形して得られた圧
粉体を分解アンモニアガス中で1100℃で50分間焼
結し、外径37mm、内径30mvt、厚さ7、5 m
mの焼結合金製素材を得た。
その密度は6.69/cc、硬質相の硬度はHM■11
00〜130o1見掛は硬度HRB88、化学組成は1
.0%℃、3.3%Cr、 3.9%Mo、 7.9%
Co−、4,0%Nt、 o、 2%S、残部Feであ
った。
この素材を融点110〜130’Cの溶融ステアリン酸
亜鉛に浸漬し、真空及び加圧方式の併用によって空孔を
充填して排気弁座用素材とした。
実施例 2 実施例1で使用した圧粉体を分解アンモニアガス中で1
100℃で50分間焼結し、焼結後冷却途中で700℃
に1時間保持して冷却し、実施例1と同一寸法の焼結合
金製素材を得た。
その見掛は硬度はHRB80、化学組成は1.0%C1
3,3%Cr s 3.9 %Mo s 8.0
% C0% 4.0 % N t s O,2%S、残
部Feであり、密度及び硬質相の硬度は実施例1のそれ
らと同一であった。
この素材に実施例1と同様のステアリン酸亜鉛溶浸処理
を施して排気弁座用素材とした。
実施例 3 実施例1と同様の方法で2.5 % C120,1%C
r−,30,4%Mo、 15.0%Co、残部は実
質的にFeよりなる組成の一100メツシュの合金粉末
を造り、この合金粉末10φ、カーボニルニッケル粉末
3.5 %、−100メツシユの金属コバルト粉末10
%、−350メツシユの黒鉛粉末1.2饅、−100メ
ツシユの2硫化モリブデン粉末1.5優、残部噴霧鉄粉
となるように配合し、潤滑剤としてステアリン酸亜鉛0
.7優を添加して混合し、5ton/fflの成形圧で
成形して得られた圧粉体を分解アンモニアガス中で11
00℃で30分間焼結し、実施例1と同一寸法の焼結合
金製素材を得た。
その密度は6.5 g/ ccで硬質相の硬度はHMV
1150〜1350であり、見掛は硬度はHRB 8
7、化学組成は1.1%C,2,0%Cr53.8%M
o z 11.4 % Co s 3.6 % N
1 % 0−3 %S%残部Feであった。
この素材を融点220〜240°Cの溶融ステアリン酸
リチウムに浸漬し、真空及び加圧方式の併用によって空
孔を充填して排気弁座用素材とした。
実施例 4 実施例3で使用した圧粉体を真空中で1120℃で30
分間焼結し、焼結後冷却途中で700℃に1時間保持し
て冷却し、実施例1と同一寸法の焼結合金製素材を得た
その見掛は硬度はHRB79、化学組成は1.2%C,
2,0%Cr、 3.9%Mo、11.5%CO%
3−6%Nis O,3%S%残部Feであり、密
度及び硬質相の硬度は実施例3のそれらと同一であった
この素材に実施例3と同様のステアリン酸リチウム溶浸
処理を施して排気弁座用素材とした。
実施例1〜4の排気弁座用素材から排気弁座を造り、水
冷4気筒、4サイクル、OHCタイプ、排気量1600
eeのエンジンに組込んでpb含有量0.003 g/
ga 1.以下の無鉛ガソリンを燃料とし、6000
rpm、全負荷にて200時間ベンチテストを行ない、
排気弁座の摩耗量を測定し、当り面のピッチング発生の
有無を観察した。
尚、試験中の冷却水温は85±5℃、油温は100±5
℃であり、弁材料は2l−4N鋼である。
弁座の摩耗量は基準弁を用いて閉じた状態での弁の位置
を試験前後に就いてダイアルゲージで読み取り、その差
(關)で表示した。
対比材としてo、s%C。0.3%Mo、 0.1%
■、2.5%cr、0.07%N t s残部は実質的
にFeよりなり、硬度HRA58、密**度6.8 g
/ccの焼結合金にPbを溶浸した現用材料(対比材A
と呼ぶ)及び−100メツシユの61φMoを含む低炭
素フェロモリブデン粉末6係、−100メツシユの6.
0%C,56%Crを含む高炭素フエロクロム粉末6饅
、カーボニルニッケル粉4%、−1ooメツシユの金属
コバルト粉末9.3優、−350メツシユの黒鉛粉末1
.1%、−100メツシユの2硫化モリブデン粉末1φ
、残部噴霧鉄粉となるように配合し、潤滑剤としてステ
アリン酸亜鉛0.7優を添加して混合し、6ton/−
の成形圧で成形して得られた圧粉体を分解アンモニアガ
ス中で1120℃で50分間焼結して得られた密度6.
6g/cc、1.0多C13,4%Cr、、 4.1
%Mo、 9.1%Co、 4.0%Ni、 0
.2%S、残部は実質的にFeよりなる組成の焼結合金
(対比材Bと呼ぶ)に就いて同一条件で試験した。
試験結果を第1表に示す。本発明による排気弁座は現在
使用されている対比材Aに比べて摩耗量が格段に小さく
、実施例1及び2とほぼ同一組成を持ち、原料粉及び製
造方法を異にする対比材Bに比べても小さいことが判る
又、ピッチングの発生も認められないか或は僅かに認め
られる程度であって排気弁座用材料として極めて優れて
いることが判る。
更に対比材BはCr、MoがFe−Cr1Fe−MOの
形で存在しているので疲れ強さが低く、実施例1及び2
とほぼ同一の組成を持ち乍らピッチングの発生が甚しい
ことから本発明の顕著な効果が理解されよう。
次に被削性試験の結果に就いて説明する。
ベンチテストで使用した弁座材料と同一素材1をチャッ
ク4によって旋盤に取付け、第2図に示す方法で素材端
面に45°の面取を施して被削性試験を行なった。
被削性の評価は切削加工個数毎にチップ3の刃先の逃げ
面に生じた摩耗幅(、x、)によった。
試験条件は切削速度58m/分、送り速度0.05mm
1 rev、チップ材料KOI、チップ形状5NP−4
32、バイトホルダーN14M−33である。
試験結果を第3図に示す。本発明に係る弁座材料は対比
材に比べて被削性が著しく優れていることが判る。
尚、実施例2は実施例1の焼結後、冷却途中で700℃
に1時間保持して基地のパーライト化処理を施したもの
であり、同様に実施例4は実施例3とほぼ同一の材料に
上記の熱処理を施したものであるが、熱処理の有無によ
って耐摩耗性には明らかな差異は認められなかったが、
耐ピツチング性はパーライト化熱処理を施すことによっ
て改善される傾向が見られる。
被削性に関してはパーライト化熱処理を施した場合の方
が優れていることが明らかに認められる。
本発面複合材料はパーライト安定化元素であるCoを含
有するので、特に基地のパーライト化の為の熱処理を施
さなくても排気弁座用材料として優れた特性を持ってい
るが、熱処理を施すことによって耐ピツチング性、被削
性は更に改善されることが判る。
又、実施例2及び4に於ける熱処理は焼結後冷却の途中
で700℃に1時間保持の処理であるが、焼結後一旦冷
却した後、A1変態点附近に加熱保持する方法を採って
も同様の効果が得られることは勿論である。
以上詳細に説明したように、本発明に係る排気弁座用材
料は無鉛ガソリンやLPGを燃料とする内燃機関の排気
弁座に使用して、従来材に見られない優れた耐摩耗性、
耐ピツチング性及び良好な被削性を併せ備えており、又
、融点の低い粉砕の容易な合金粉末を使用すること及び
極めて低い融点を持つ有機金属化合物を溶浸するので廉
価に製造できることが理解されよう。
尚、本発明に係る排気弁座用材料に更に耐摩耗性、耐ピ
ツチング性を改善する目的で、基地の強靭化元素として
V、Nbをフェロアロイの形で添加することは有効であ
る。
この場合、添加量はV又はNb量としてそれぞれ2%以
下に止めるのが良い。
これを超える添加は被削性を害する。又、空孔の形状を
球状化させることによって耐ピツチング性が改善される
ので、0.3〜0.6優のPを含むFe粉をP量で0.
1〜0.25%の範囲で使用して1部液相焼結させるこ
とも有効である。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明弁座用複合材料の当り面附近の組織を説
明する為の組織図で、aは使用前の状態、bは短時間運
転後の状態、Cは長時間運転後の状態を示す。 1は基地、2は硬質相、3は金属硫化物、4は空孔、5
は有機金属化合物、6は酸化物である。 第2図は被削性試験の方法を説明する為の断面図で、1
は試料、2は切削部分、3はチップ、4はチャック、5
はバイトホルダーであり、矢印は工具の送り方向を示す
。 第3図は被削性試験の結果を示すグラフである。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 0.7〜2.0%C,1,1〜5.9%Cr11.
    4〜7.14Mo、 3〜10%N i、 3.0
    〜18.4%Co(但し、3.0%COを含まず)、0
    .1〜0.6%S、残部は実質的にFeの組成よりなり
    、Feを主体とする基地中に金属硫化物と1〜4%C1
    15〜35%Cr、 15〜35%Mo、 20%以下
    のCo、残部は実質的にFeよりなる組成の原料粉によ
    って形成され、かつHMV 800〜1400の硬度を
    有する硬質相とが均一に分散した組織を有する密度6.
    2〜6.9g/ccの鉄基焼結合金のスケルトンと該焼
    結合金の空孔を充填している100〜250℃の融点を
    有する有機金属化合物とからなることを特徴とする耐摩
    耗性と被削性に優れた排気弁座用複合材料。 21〜4%C115〜35係Cr115〜35%MO,
    20%以下のCos残部は実質的にFeよりなる合金粉
    末7〜17%、Ni粉末3〜10饅、コバルト粉末3〜
    15饅、黒鉛粉末0.7〜1.5%、2硫化モリブデン
    粉末0.5〜2.0%、残部Fe粉よりなる混合粉を圧
    綿成形し、1100〜1150℃で焼結し、得られた鉄
    基焼結合金の空孔を100〜250℃の融点を有する溶
    融有機金属化合物で充填することを特徴とする特許請求
    の範囲1゛記載の排気弁座用複合材料の製造方法。
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