JPS5833082Y2 - 食品保存容器 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はガラス蓋を有する琺瑯製の食品保存容器の改良
に関するものである。

従来から合成樹脂製のものは存するが、琺瑯製容器にガ
ラス製蓋を設けたものは余り児女けられないものである
。

即ち、琺瑯とガラスでは琺瑯面とガラス面とが互いに良
く滑り合って琺瑯製容器にガラス蓋が傾いた状態で被せ
られる場合が生じるばかりでなく、琺り面やガラス面に
は微細な凹凸が生しているので正確に閉蓋しても両者間
に微少な隙間が存在し、冷蔵庫内に入れて食品を保存す
る場合には冷蔵庫内の臭気が浸入したりして充分な保存
が行えない難点を有し、さらに冷蔵庫からの出し入れ時
には琺瑯製容器の傾きや振動によってガラス蓋が落下し
易い欠点があった。

又、琺瑯製容器の口縁部はガラス蓋の閉止時その他の外
力を受けて損傷し易く、少しでも傷がつくと容器の素地
である鉄に錆が発生して使用できなくなる欠点があった
。

本考案はこのような欠点をなくするために、琺瑯製容器
の口縁部外周面にステンレス製縁材を装着する一方、ガ
ラス蓋の外周面には合成樹脂製縁材を取付け、該縁材の
下面に装着した環状のバッキングを琺瑯製容器の開口部
に密接させるように構成したことを特長とする食品保存
容器を提供するものである。

本考案の実施例を図面について説明すると、１は鉄製の
素地に釉薬を塗層して形威された琺瑯製容器主体で、そ
の上端開口部を外方に断面り字状に拡開させて垂直な周
壁部２ａと水平環状座面２ｂとよりなる拡大口縁部２に
形威しである。

３は該口縁部２の周壁部外周全面を被覆したステンレス
製縁材で、その上下端縁部を周壁部２ａの上下端に巻込
んで固着しである。

４は琺瑯製容器主体１の口縁部２内に着脱自在に嵌合し
た硬質ガラス製蓋体で、その外周縁に断面コ字状の合成
樹脂よりなる縁材５を全周に亙って固着してあり、この
縁材５の下面に溝６を環状に設けて該環状溝６にバッキ
ング７を、その下端部を溝６から突出させた状態で嵌着
しである。

８は琺瑯製容器主体１の上部外周面複数個所に設けた周
知の蓋閉止機構で、容器主体１の外周面に突設した支持
片９に止着片１０の両側壁１０ａ。

１゛Ｏａの上端部中央をピン１１によって回動自在に枢
着すると共に該ピン１１と止着片１０の両側壁１０ａ、
１０ａの下端内側部間に固着したピン１２とにばね板１
３の上下端部を夫々連結し、さらに止着片１０の両側壁
１０ ａ 、１０ ａの下端外側部に断面逆り字状に屈
曲した押接杆１４，１４の下端を枢着させ、これらの押
接杆１４，１４の上部水平屈曲部間にゴム、合成樹脂等
よりなる筒体１５を取付けてなるものである。

従って、琺瑯製容器主体１内に食品を収納後、ガラス製
蓋体４を容器主体１の口縁部２に嵌め込み、しかるのち
各閉止機構８の押接杆１４，１４に設けた筒体１５を蓋
体４の上面外周部に当接させ、この状態で止着片１０を
下方へ回動させてばね板１３の下端枢着部を上端枢着部
よっちゃ・内方に位置させれば止着片１０が固定すると
共に筒体１５が蓋体４の上面に圧着して蓋体４を完全に
閉止、固定することができる。

なお、本考案においては、このような蓋閉止機構８を必
ずしも必要とするものではなく、前述した琺瑯製容器主
体１とガラス製蓋体４との構造によって所期の目的を充
分に達成し得るものである。

以上のように本考案は、琺瑯製容器主体１の開口部を断
面り字状に拡開させて拡大口縁部２に形成すると共に、
一方、硬質ガラス製蓋体４の外周縁に合成樹脂よりなる
縁材５を固着し、該縁材５の下面に設けた環状溝６に、
前記琺瑯製容器主体１の拡大口縁部２の水平環状面２ｂ
に密接するバッキング７を装着してなる食品保存容器に
係るものであるから、琺瑯製容器主体１の口縁部２の外
周壁面にステンレスよりなる縁材３を固着すると、硬質
ガラス製蓋体４を閉じる際に該蓋体４が容器主体１の口
縁部２に衝撃的に当接したり或いは他物が当っても該口
縁部２がステンレス製縁材３によって保護されて損傷す
る虞れがなく、従って琺瑯製容器主体１の素地である鉄
の腐食をなくして長期の使用に耐えることができ、又、
容器主体１の口縁部２を断面り字状に拡開させているの
で、該拡大口縁部２内にガラス製蓋体４を安定した状態
で嵌め込むことができると共に該ガラス製蓋体４の外周
縁に合成樹脂よりなる縁材５を固着しているので、容器
主体１の口縁部内面に直接ガラス製蓋体４のガラス面が
当接するのをなくするばかりでなくガラス製蓋体４の外
周縁の損傷の発生をも防止し得るものである。

さらにガラス製蓋体４の合成樹脂製縁材５の下面にバッ
キング７を装着しているので、該パツキグ７が容器主体
１の拡大口縁部２の水平環状面２ｂに完全に密接してガ
ラス製蓋体４のスリップをなくすることができると共に
容器主体１内を完全に密封して食品を効果的に保存し得
る等の特長を有するものである。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の実施例を示すもので、第１図はその一部
を断面した正面図、第２図は開蓋状態を示す一部縦断面
図、第３図は一部の平面図である。 １は琺瑯製容器主体、２は拡大口縁部、３はステンレス
製縁材、４は硬質ガラス製蓋体、５は合成樹脂製縁材、
６は環状溝、７はバッキング。

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. （１）琺瑯製容器主体１の開口部を断面り字状に拡開さ
   せて拡大口縁部２に形成すると共に、一方、硬質ガラス
   製蓋体４の外周縁に合成樹脂よりなる縁材５を固着し、
   該縁材５の下面に設けた環状溝６に、前記琺瑯製容器主
   体１の拡大口縁部２の水平環状面２ｂに密接するバッキ
   ング７を装着してなる食品保存容器。
2. （２）琺瑯製容器主体１の拡大口縁部２の外周壁面にス
   テンレスよりなる縁材３を固着してなる実用新案登録請
   求の範囲第１項記載の食品保存容器。