JPS5831815B2 - スポツトネツトワ−クジユデンセツビ - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、複数回線の配電線よりそれぞれネットワーク
変圧器、プロテクタヒューズおよびプロテクタしゃ断器
を介してネットワーク母線に電力を供給するようなスポ
ットネットフーク受電システムに関し、特にプロテクタ
しゃ断器の投入しゃ断を司るネットワークリレーが動作
できない事故状態においても安全に事故点のしゃ断を行
なって全体のシステムを経済的に運用することの可能な
スポットネットワーク受電設備を提供せんとするもので
ある。

第１図は公知のスポットネットワーク受電設備の一結線
例を単線結線図にて示すもので、１で略図した電力会社
の変電所より複数回線、たとえばＡＩ、Ａ２．Ａ３で示
す３回線の配電線で受電し、各回線よりたとえば１つの
需要家向けに１００゜２００・３００で示すフィーダを
引出す。

各フィーダには順に断路器１０１，２０１，３０１、ネ
ットワーク変圧器１０２，２０２，３０２、プロテクタ
ーヒユーズ１０３，２０３，３０３およびプロテクタし
ゃ断器１０４，２０４，３０４が接続され、ネットワー
ク母線４に共通接続される。

５はティクオフしゃ断器、Ｌは当該需要家の負荷を一括
して示したものである。

プロテクタしゃ断器１０４，２０４，３０４の開閉を司
るものはネットワークリレー１０５゜２０５．３０５で
ある。

これらは一般に構造的に同一構成のもので良いので、以
下ネットワークリレー１０５のみについて説明すると、
１０６はフィーダの電流を検出するＣＴ（変流器）、１
０７はプロテクタしゃ断器１０４の極間電圧を検出する
ためのＰＴ（計器用変圧器）、１０８はフィーダまたは
ネットワーク母線４の電圧を検出するＰＴ（計器用変圧
器）、１０９は方向継電器、１１０は位相継電器である
。

プロテクタヒユーズ、プロテクタしゃ断器およびネット
ワークリレーの三者で構成されるネットワークプロテク
タには上述したもののほかに種々の形式のものがあるが
、いずれも逆電力しゃ断特性、差電圧投入特性および無
電圧投入特性を備えていなげればならないことは周知の
通りである。

これらの特性のうち、逆電力しゃ断特性はプロテクタヒ
ユーズとプロテクタしゃ断器との保護協調との関係で、
事故点に応じて一般に次のように設計されている。

即ち、第１図に■で示すように配電線層１またはフィー
ダ１００のうち変圧器１０２より電源側において事故が
発生した場合には、順方向電流に対しては電力会社のし
ゃ断器がトリップし、他の配電線および他のフィーダか
らフィーダ１００を通して流れる逆方向電流に対しては
、方向継電器１０９の作用により逆電力を検出してプロ
テクタしゃ断器１０４をしゃ断する。

■で示すようにネットワーク母線４またはこれとプロテ
クタしゃ断器との間で事故が発生した場合には、各フィ
ーダのプロテクタヒユーズ１０３゜２０３．３０３が溶
断する。

■で示すように負荷側で事故が発生した場合は、ティク
オフしゃ断器５または図示しないヒユーズにより保護が
行なわれる。

■で示すようにネットワーク変圧器１０２とプロテクタ
ヒユーズ１０３との間で事故が発生した場合には、順方
向は電力会社のしゃ断器が、逆方向は主としてプロテク
タヒユーズ１０３がしゃ断責務を負う。

問題は■で示すようにプロテクタヒユーズ１０３とプロ
テクタしゃ断器１０４との間（厳密にいうとプロテクタ
ヒユーズ１０３とＣＴ１０６との間）で事故が発生した
場合であるが、１線または２線地絡のようにいずれかの
相に電圧が残っている場合には方向継電器１０９が逆電
力を検出してプロテクタしゃ断器１０４をトリップさせ
ることができる。

ところが、３相完全短絡のように方向継電器の電圧入力
がまったく無くなってしまうと、方向継電器は動作をす
ることができず、故障電流がプロテクタしゃ断器１０４
のしゃ断能力範囲のものであったとしても、プロテクタ
しゃ断器１０４にてはしゃ断できなくなる。

そこで従来はプロテクタヒユーズとプロテクタしゃ断器
との間の三相完全短絡事故に対しては、健全フィーダの
プロテクタヒユーズ２０３，３０３により保護すること
にしていた。

こ６場合配覗履應１から流れ込む故障電流はプロテクタ
ヒユーズ１０３でしゃ断される。

ところで、一方このように■の地点の事故に対して健全
側のプロテクタヒユーズで保護を行なうことは、スポッ
トネットワークシステムの利点を損なうことになる。

プロテクタしゃ断器１０４でしゃ断ができるならば、負
荷りには健全フィーダを介して給電を続行することが可
能な筈であるからである。

そこで、本発明は第１図の■の地点の三相完全短絡事故
時にもプロテクタしゃ断器１０４をトリップさせること
が可能となるようにして、健全側のフィーダのプロテク
タヒユーズのしゃ断を防止することを目的とするもので
ある。

この目的は、本発明によれば、ネットワーク母線または
これとプロテクタしゃ断器との間のフィーダーの電圧を
短時間記憶することのできる電圧記憶回路付の方向継電
器をネットワークリレーとは別個に設け、この方向継電
器の出力にて付加的にプロテクタしゃ断器をトリップさ
せるようにすることにより達成される。

第２図は本発明の実施例を、三相結線にて示すもので、
４はネットワーク母線、１０４はプロテクタしゃ断器、
１０５はネットワークリレー、１０８は電圧検出用ＰＴ
、ＣＴは電流検出用変流器、ＤＲは方向継電器である。

この方向継電器ＤＲは、ネットワークリレー１０５内に
ある方向継電要素とは別個に設けられるもので、たとえ
ば第３図に示すような公知の整流形のものが用いられる
。

第３図に示す方向継電器は、電圧■、電流工に比例する
電流を互いに逆極性の変圧器巻線え流し、その出力を整
流器Ｇ１．Ｇ２にて整流してリレーコイルＤに動作量お
よび抑制量として与えるもので、これ自体は周知の回路
である。

第３図の方向継電器には更に抵抗Ｒ１コンデンサＣ１リ
アクトルＬからなる電圧記憶回路が設けられている。

この電圧記憶路はり、Ｃの共振回路にて入力電圧を記憶
′しておき、人力ＶがＯになっても所定の時間、たとえ
ば１５０ミリ秒の間、方向継電器としての機能を維持す
るような役割を持っている。

かかる方向継電器を付加的に設けてその出力をプロテク
タしゃ断器内の方向継電器１０９の出力と並列にプロテ
クタしゃ断器のトリップコイル（図示せず）に供給する
ように構成すると、次に述べるような利点が得られる。

０）プロテクタヒユーズとプロテクタしゃ断器との間の
三相完全短絡事故のごとく、ネットワークリレー１０５
が動作し得ないような事故時でも、プロテクタしゃ断器
をトリップさせることが可能となる。

従ってプロテクタヒユーズ（健全フィーダ）を無駄に溶
断させずに済む。

（ロ）ネットワークリレー自体に電圧記憶機能を持たせ
ようとすると、ネットワークリレーの差電圧投入特性そ
の他に支障をきたすおそれがあり、これを避けるために
慎重な設計が必要となるが、ネットワークリレーとは無
関係に電圧記憶要素付きの方向継電器を用いる際には、
そのような配慮が不要となり、設計がきわめて容易とな
ってひいては価格低減につながる。

（ハ）この方向継電器ＤＲの電圧記憶機能は、三相完全
短絡時に発揮されればよいので、電圧記憶回路は単相回
路で済ますことが可能となる。

ネットワークリレー自体に電圧記憶機能を持たせる場合
には三相回路とする必要があるので、本発明によれば付
加的な機能を持たせることによる価格上昇を押えること
ができる。

に）別個に方向継電要素を設けかつこれに電圧記憶要素
を付加することによるネットワークリレーへの影響は、
たとえば第３図の抵抗Ｒの存在により避けられる。

なお、本発明の実施の際、方向継電器ＤＲ用のＣＴはネ
ットワークリレー用のＣＴと共用してもまたは別設とし
ても良い。

また方向継電器ＤＲとして第３図の回路と異なる形式の
ものを用いても良いことはいうまでもない。

【図面の簡単な説明】

第１図はスポットネットワーク受電設備の結線図、第２
図は本発明の実施例の要部接続図、第３図は公知の方向
継電器の接続図である。 １０４・・・プロテクタしゃ断器、１０５・・・ネット
ワークリレー、ＤＲ・・・方向継電器。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 複数回線の配電線よりそれぞれフィーダー、ネット
   ワーク変圧器、プロテクタヒューズおよびプロテクタし
   ゃ断器を介してネットワーク母線に電力を供給するよう
   なスポットネットワーク受電設備において、ネットワー
   ク母線またはこれとプロテクタしゃ断器との間のフィー
   ダーの電圧な短時間記憶することのできる電圧記憶要素
   性の方向継電器をネットワークリレーとは別個に設け、
   この方向継電器の出力にて付加的にプロテクタしゃ断器
   をトリップさせるようにしたことを特徴とするスポット
   ネットワーク受電設備。