JPS5831445B2 - ハイキジヨウカソウチ - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は排気浄化装置に関する。

周知の如くエンジンにて発生するＨＣ，ＣＯ等のエミッ
ションを減量するために所謂二次空気を排気系に補給し
て積極的に排気に酸化又は還元作用を起させることによ
って浄化を行なう方式が提案されている。

ここに問題となるのは、排気は、脈動状態で圧縮されて
流通し、しかも必須的に構成されるマフラが排気に抵抗
を与えるために所定圧力を有し、従って該圧力に対応す
べく二次空気には供給力が必要とされる。

同供給力を得るための一手段として、エンジンに必須と
して構成される冷却用ファン及び同ファンカバーとでも
って起生されたエアーをシリンダなどの冷却対象個所に
流通すべく構成された従来構造をそのまま活用して排気
系に導出することが考えられるが、前記構成に従えば、
冷却用ファンはあくまでも風圧は二次的なものとして風
量を増加するべく構成されるのであり、従って一般的に
排気圧以上の二次空気圧としての的確かつ均等な供給は
望めないため浄化を完壁化するには不適当であり、又冷
却用ファンは単一であって起生された風は同一のカバー
内を介して明確な分岐構成をもたないので冷却用として
のエア供給効率は悪化する傾向となるおそれがあった。

本発明は上記問題を解消すべくなされたものであり、そ
の目的とするところは排気圧以上の二次空気を極めて簡
略な構成によって的確に供給することにより排気浄化を
より完壁化せんとする排気浄化装置を提供するにあり、
従ってその特徴とする処はエンジン冷却用として構成さ
れる輻流式の冷却田ファンに並列関係をなして輻流風圧
式の二次空気供給用ファンを構成し、かつ同供給用ファ
ンにて風圧を主体として起生されるエアーを、前記冷却
用ファンにて起生されるエアーに対し独立する流通路を
もって排気系に導入すべく構成した点にある。

以下、図示する好適な具体例を選択して本発明を詳説す
る。

第１図及び第２図は殊に限定されない空冷タイプに関す
る具体例を異サイドから対応指示するもので、従来から
の構成範囲に関して概略的に説明すれば、１はシリンダ
ブロックに構成されたクランクケースを該横側壁一部に
て捉え、２は同ケース１に横架されて前記側壁から一部
を派出するクランク軸、３はクランク軸２の派出部に着
設されたフライホイール、４は同ホイール３のスラスト
サイドを介して同心状に着座されて該スラスＩ・自由端
にエア導入口５を有し又同口５に連通ずる筒同位所望個
所にエア通口６を開設するスターティングホイール、７
は輻流風量式として具体化された冷却用ファンで８は同
ファン７等に対し図示省略されたシリンダ側に起生エア
ーを導通自在として構成されたファンカバーで同カバー
８はシリンダブロックの横側に定着されている。

又９はキャブレークをシルエット表示するものであり、
更に１０はエンジン側から派生する排気連通筒１１に対
し横置などとして連装されたマフラで、これらは排気系
ｅを構成する。

以上を具体的背景として本発明構成例を説明すれば、第
１例として、前記冷却用ファン７の同軸上には並列関係
をなして輻流風圧式の二次空気供給用ファン１２が一体
構成され、同供給用ファン１２は冷却用ファン７と独立
する二次空気用流通路１３をもって排気系ｅの例えばマ
フラ１０内に二次空気として供給自在とされており、こ
こで同供給用ファン１２は排気圧以上の圧力を二次空気
に付与することを要する。

即ち、ここで同供給用ファン１２は、円錐タイプなどの
側板組１２ａを例えば前向きタイプとして該中央から放
射方向へと狭窄状の加圧空間を構成し、これに対し前記
流通路１３はファンカバー８に別体の渦巻筒で構成され
ている。

又ここで冷却用ファン７と二次空気供給用ファン１２の
軸心方向に関する配置は第１図又は第３図示の如くいず
れでもよい。

又、独立する二次空気用流通路１３は、第１図又は第２
図示の如く別体筒で構成する他にファンカバー８の近接
構成にて発明を成立させ得る。

更に両ファン７．１２は別体構成をすることができる。

次に第２の例として説明すれば、上記構成に付加するに
輻流タイプとして構成する二次空気供給用ファン１２の
周囲には、前記独立する二次空気用流通路１３を構成す
べく二次空気用渦巻筒１４がファンカバー８とは独立す
る部材でもって固定的に沿設され、同筒１４内には、第
１図、第２図に断面指示する如く前向き（後向きなどで
も可能）の側板組１２ａにて狭窄状に放射方向へと至る
加圧部１５を構成する二次空気供給用ファン１２にて、
加圧されたエアーが導入されて排気系ｅへと至る。

ここで、前記同様に両ファン７．１２の配置はいずれで
もよい。

更に第３図示において二次空気供給用ファン１２と前記
渦巻筒１４とは両者１２１４間から加圧されたエアーを
洩出させないようにラビリンス状にシール部１６を構成
するが殊に限定されない。

第３の構成例として説明すれば、前記構成に付加するに
、二次空気供給用ファン１２と同渦巻筒１４とを共に輻
流タイプとして同供給用ファン１２を第１図示の如く冷
却用ファン７に対して内側位に配置し、しかも冷却用フ
ァン１に対する冷却風導通路１７をファンカバー８側に
て第２図仮想線指示の如く冷却風用渦巻部１８を構成し
たもとで冷却用ファン７にて起生さねたエアーがシリン
ダたる冷却対象に導出される流通域が、内側の二次空気
用渦巻筒１４の拡開状導出部１９にて流通規制されるの
を回避すべくなされたものであり、即ち第２図示の如く
二次空気用渦巻筒１４と同ファン１２間に構成される二
次空気側締切始端ａに対し冷却風側締切始端すを９０乃
至１８００などの如く位相をずらせて、冷却風導出路１
７が二次空気側締切始端ａの近傍域に対応させたもので
、これにて冷却風は二次空気用渦巻筒１４によって差程
邪魔されることなくシリンダ等冷却対象に至るので冷却
効率を低下させることなく、同時にファンカバー８は二
次空気側締切始端ａ近傍が径方向に小巾寸法であるので
所要の導出域を有するファンカバー８をコンパクトな状
態で提供することができる。

本発明は以上の如くで、エンジン冷却用として構成され
る冷却用ファン７に並列関係をなして輻流式の二次空気
供給用ファン１２を構成し、かつ同供給用ファン１２に
て起生されるエアーを独立する流通路１３をもってしか
も排気よりも高圧なる圧縮態勢にて排気系ｅに導通すべ
く構成したものを基本とし、従って二次空気供給用ファ
ン１２は冷却用ファン７に並列関係にあるので第１図又
は第４図示の如く特別に構成スペースを要することなく
又両ファン７．１２の一体構成によれば軽量テ更にコン
パクト化できる。

又、同構成によれば二次空気をダイヤプラム式又はプラ
ンジャ式など独立装置として構成することなく供給でき
るので安価となり、排気のエミッションは前記高圧なる
二次空気との均等かつ積極的な結合にて浄化が完壁とな
る。

更に第１図、第３図示の如く二次空気供給装置は往復摺
動する要素が皆無であり、しかもクランク軸２の如くフ
ライホイール３の調心機能を有する個所に同ファン１２
が設置されれば、耐久性を極めて向上できるものであり
、又独立する流通路１３を構成するので冷却風の流通に
干渉することなく同冷却効率を従前通りとしてかつ二次
空気を的確に取り出すことが自在である。

更に二次空気は直接ファンにて起生されるのでエア抵抗
音は有るとしても極めて静粛である。

又、併わせで構成された二次空気用渦巻筒１４は、ファ
ンカバー８側に対し独立構造としたもので、同筒１４は
独立であるので二次空気供給用ファン１２に対し同心性
及び径方向に関するセット位置を極めて的確に採れるも
のでこれにより前記シール部１６などが自在に構成でき
ることと相俟つて圧力洩れなく二次空気を排気系ｅに供
給できる。

又、第１図示の如く二次空気供給用ファン１２をエンジ
ン側としたのでファンカバー８を殊に特殊形態とするこ
となく簡単に導出でき、ここに冷却風の通路が規制され
ない。

更に第１図、第２図示の如く二次空気と冷却風の導出関
係に位相差を構成したものでは、前記冷却風の通路規制
が更に小となって可及的に従前の冷却効率とすることが
できる。

又ここにおいて冷却用ファン１が外側でかつ輻流式であ
るのでシリンダ等冷却対象へのエアーの流通ルートは好
都合である。

なお、排気系ｅには二次空気供給部位よりも後側に触媒
又はサーマルリアクク等を構成することがあり、この場
合エミッションを重複的に浄化できる。

又、二次空気供給用ファン１２側を小径に構成して例え
ば第３図示の如く渦巻筒１４を冷却用ファン７のスラス
ト同位に近接させれば前記シール部１６の圧力洩れは更
に規制される。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明具体例を一部シルエット表示を交えて示
す断面図、第２図は第１図示例に対応して好適断面を交
えて示す側面図、第３図は他の具体例を要部にて示す断
面図である。 １・・・・・・クランクケース、７・・・・・・冷却用
ファン、８・・・・・・ファンカバー、１２・・・・・
・二次空気供給用ファン、１３・・・・・・二次空気用
流通路、１４・・・・・・二次空気用渦巻筒、１１・・
・・・・冷却風導出路、１８・・・・・・冷却風用渦巻
部、ａ・・・・・・二次空気側締切始端、ｂ・・・・・
・冷却風側締切始端、ｅ・・・・・・排気系。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ エンジン冷却用として構成される輻流式の冷却用フ
   ァンに並列関係をなして輻流風圧式の二次空気供給用フ
   ァンを構成し、かつ同供給用ファンにて風圧を主体とし
   て起生されるエアーを、前記冷却用ファンにて起生され
   るエアーに対し独立する流通路をもって排気系に導入す
   べく構成したことを特徴とする排気浄化装置。 ２、特許請求の範囲１に記載する排気浄化装置において
   、前記独立する流通路を、冷却用ファンを包囲するファ
   ンカバーに対し独立する部材である二次空気用渦巻筒で
   もって構成した排気浄化装置。 ３ 特許請求の範囲１に記載する排気浄化装置において
   、クランクケースと冷却用ファンとの間に、冷却用ファ
   ンと概ね同一外径をなす二次空気供給用ファンを並設し
   て、両ファンを共に輻流式とし、かつ二次空気供給用フ
   ァンの外周には前記二次空気用渦巻筒が又冷却用ファン
   にはシリンダへと連通ずる冷却風用渦巻部が構成された
   ものに関し、前記冷却風用渦巻部の冷却風導出路は、二
   次空気用渦巻筒の始端位周囲近傍を介して構成した排気
   浄化装置。