JPS5831045A - 金属溶湯の真空脱ガス方法および装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 法、およびそれに使用する装置の改良に関する。

高級鋼を製造するための精錬技術の一つとして、真空脱
ガス、ことにＲ　Ｈ真空脱ガスが実施されている。　こ
の方法は、真空容器の底部に垂下して設けた２本の管を
取鍋内の溶鋼中に浸漬し、真空ポンプを作動させて溶鋼
を真空容器内に吸い上げ、一方の管（上昇管）にアルゴ
ンのような不活性ガスを吹き込んで、その部分の溶鋼の
見掛は比重を小さくして上昇させ、他方の管（下降管）
を通じて取鍋内へ戻すことにより溶鋼を環流させ、真空
容器内で脱ガスを行なうものである。

この真窯脱ガスにおいて、は、溶鋼の環流を円滑に実現
することがプロセスの成否を決定するので、操業に当っ
ては、溶鋼の環流量を正確に把握することが重要である
。

一般に、溶鋼を上昇させる不活性ガス吹き込み量を増大
すれば、環流量は増大する。　いま、内径Ｒ　（　ｃｍ
　）の上昇管にＱ’（　ｔ／分）のガス吹き込むとき、
溶鋼環流量Ｖ　（　ｔ／ｍｉｎ　）　　は、比例定数を
Ｋとして、 となることが知られている。

しかし、これは他の条件を一定に保ってはじめて成立す
る関′係であって、実際の操業に当っては、長時間の処
理につれて管内面の耐火物の浸食による内径の拡大や変
形、付着物による狭あい化、さらには真空装置内部での
環流路の形状の変化など、複雑な因子が作用するから、
不活性ガスの吹き込み量だけで溶鋼の環流量を管理する
ことはできない。

そこで、溶鋼の環流量を知る方策が求められている。　
これまでにもいくつかの提案があり、たとえば特開昭５
５−１４１５１５号公報には、環流がひきおこす真空容
器の振動の諸要素を測定して、環流量を知ることが開示
されている。

本発明者らは、より直接的に溶鋼の環流量を監視するこ
とを企てて研究の結果、上昇管の上方の湯面の高さ■７
□、下降管の上方の湯面の高さＬ２（いずれも取鍋の湯
面に対し）および両者の差（　Ｌ□−１．２）の三種の
値を知ることにより、環流が所期のとおり正常に行なわ
れているか否かを判断できることを見出して本発明に至
った。

図面を参照して説明すれば、本発明の真空脱ガス方法は
、第１図に示すように、とりべ２内の金属溶湯３を不活
性ガスたとえばアルゴンＡｒの吹き込みにより一Ｊ−昇
管１２を通して真空容器１内に導入し下降管１３から戻
すことにより環流する間に真空条件下に置き脱ガスを行
なう方法において、上昇管１２の上方の湯面の高さＬ□
および下降管１３の湯面の高さＬ２を測定し、Ｌエ　、
Ｌ２および（Ｌエ　ーＩ７２）がいずれも所定の値を下
回らないように、環流用不活性ガスＡｒの吹き込み量を
調節することを特徴とする。

上記の湯面ヘッド差（Ｌ□　一Ｌ２）の値がある限度以
上なければ、環流が十分・に行なわれていないことは、
容易に理解されるであろう。　いうまでもな（、これが
環流の駆動力をあられすがらである。　溶湯が鋼の場合
に、よく用いられる容器７０　トン程度のとりべと組み
合わせて用いる真空脱ガス装置においては、（Ｌ、−Ｌ
２）の値は、少なくとも１５〜１６　ｃｍは必要である
。

環流の状況は、（Ｌ□一Ｌ２）の値だけでは判断できな
い。　それは、たとえば真空装置内で溶湯の流路にせき
ができたりすると、′（ｒ，□−Ｌ２）の値が大である
にもかかわらず、環流速度が低くなるといったことが起
るからである。　従って、Ｌ　およびＬ２の絶対値もま
た、重要である。

上昇管の上方の湯面の高さＬ□の値いかんは、不活性ガ
スの流量の適否を教えるだけでなく、脱ガス装置内が適
切な真空状態に保たれているか否かを知らせる。　また
、下降管の上方の湯面の高さ■，　は、下降流の勢゛が
十分であって、溶湯の循環がとりべ底部にまで及ぶため
に、ある程度以上必要なものである。　溶鋼の脱ガスに
用（・る常用の装置において、ＬエおよびＩ，２の値は
、おおよそ１２〜１．　７　ｃｍおよび１．０〜１．　
５　ｃｍ程度である。

その他の場合においても、金属溶湯の種類、使用装置の
ディメンションや要求される脱ガスの度合などに応じて
、必要ならば若干の実験を行なうことにより、当業者は
Ｌｌ、Ｌ、および（Ｌニー■、　）の下限となる基準値
を決定することができるであろう。

具体的にいえば、まず新たに製作した真空脱ガス装置に
ついて、特定の溶湯を対象にして真空脱ガスを行ない、
不活性ガスの吹き込み量と、■・、およびＬ２との関係
を測定する。　その−例を、第２図のグラフに示す。　
次に、真空脱ガスに際して最小限必要な環流量は、鋼種
や処理時間などにもとづいて定められるから、それをみ
たすに必要な不活性ガスの吹き込み量は、前掲の式（１
）により与えられる。　すると、その不活性ガス吹き込
み量に対応するＬユ、Ｉ、２および（Ｌ□−Ｌ２）の値
が、前記のグラフから求められるわけである。

実操業において、測定されたＬ□、Ｌ２および（Ｌよ一
■・２）の値が、上のようにして求めた基準値を下回ら
ないように環流用の不活性ガスの吹き込み量を調節する
には、Ｉ７、およびＬ２の測定値を用いて演算し、層、
Ｉ７２および（Ｉ、１”２）の変化傾向をよみとり、そ
れらのいずれか一つ、二つまたは三つ全部が基準値を下
回る可能性があるときは不活性ガス流量を増加させるよ
うに、逆に、基準値を太きく」二回るときは不活性ガス
流量を低下させるように、不活性ガス流量調節手段を制
御してガス吹き込み量を自動的に調節するとよ（Ａ。

はじめに述べたように、本発明は上記の真空脱ガス方法
の実施に用いる装置をも包含する。　その装置は、図面
に示すように、真空ポンプｖｐをそ゛なえ、下部に溶湯
の上昇管１２および下降管１３を有する真空容器１１か
らなり、上昇管に不活性ガス吹き込みノズル１４を設け
た真空脱ガス装置１において、その上部と上昇管上方の
湯面との距離）□、および下降管上方の湯面との距離ｔ
２を測定する手段１５Ａおよび１５Ｂ　、測定されたｔ
ｌおよびｔ２の値を用いて、あらかじめ与えられた式に
より、環流量または必要な不活性ガス吹き込み量を算出
する演算手段Ｃａ１．およびその結果の表示手段１ｎｄ
、を付加したことを特徴とする。

いうまでもないが、距離ｔ工およびｔ２の測定値から、
湯面の高さＩ、□および【・２が得られる。

距離の測定手段としては、レーザー光の利用が最も有利
であるが、音波、超音波、または電磁波を利用すること
もできる。

所要の不活性ガス吹き込み量を実現するには、上記の演
算の結果を表示して、それに従って手動でバルブ１６を
操作して不活性ガス源Ａｒからのガス量を調節してもよ
いが、自動調節を採用することもできる。

そのほか、本発明にはさまざまな態様が可能である。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本発明に従って溶鋼の真空脱ガスを実施して
いる状況を示す、装置の説明的縦断面図である。 第２図は、溶鋼を環流させるため吹き込むアルゴンガス
の量と、上昇管上部における湯面の高さ■、　および下
降管上部における湯面の高さＬ２との関係を示すグラフ
である。 １・・・・・　真空脱ガス装置 １１・・・・・・　真空容器 １２・・・・・、上昇管　１３・・・・・下降管１４・
・・・・・　不活性ガス吹き込みノズル１５Ａ、　　１
５Ｂ・・・・・・　距離測定手段２・・・・・　と　リ
　べ　　　　３・・・・・・　金属溶湯Ｖｐ・・・・・
・　真空ポンプ　　　Ａｒ・・・・・・　不活性ガス源
Ｃａｌ・・・・・・演算手段　　　１ｎｄ・・・・・・
表示手段特許出願人　　大同特殊鋼株式会社

Claims (6)

【特許請求の範囲】
1. （１）金属溶湯を不活性ガスの吹き込みにより上昇管を
   通して真空容器内に導入し下降管から戻すことにより環
   流する間に真空条件下に置き脱ガスを行なう方法におい
   て、上昇管の上方の湯面の高さＬ□および下降管の上方
   の湯面の高さＬ２を測定し、Ｌエ　、Ｌ２および（Ｌ□
   −Ｌ２）がいずれも所定め値を下回らないよう環流用不
   活”性ガスの吹き込み量を調節することを特徴とする金
   属溶湯の真空脱ガス方法。
2. （２）　　Ｌ］　およびＬ２の測定値を用いて演算し、
   Ｌユ、Ｌ２　および（’Ｌ□−Ｌ２）の変化傾向に応じ
   て不活性ガス流量調節手段を制御してガス吹き込み量を
   自動的に調節する特許請求の範囲第１項の方法。
3. （３）金属溶湯が溶鋼である特許請求の範囲第１項また
   は第２項の方法。
4. （４）真空ポンプをそなえ、下部に溶湯の上昇管および
   下降管を有する真空容器からなり、−上昇管に不活性ガ
   ス吹き込みノズルを設けた真空脱ガス装置において、そ
   の上部と上昇管−上方の湯面との距離ｔ　および下降管
   上方の湯面との距離ｔ２　を測定する手段、測定された
   ｔ工およびｔ２の値を用いてあらかじめ与えられた式に
   より、環流量または必要な不活性ガス吹き込み量を算出
   する演算手段、およびその結果の表示手段を付加したこ
   とを特徴とする金属溶湯の真空脱ガス装置。
5. （５）真空容器の上部と湯面との距離の測定手段が、レ
   ーザー光、音波または電磁波を利用するものである特許
   請求の範囲第４項の装置。
6. （６）演算の結果にもとづき不活性ガスの吹き込みバル
   ブを自動調節するように構成した特許請求の範囲第４項
   の装置。