JPS5830227Y2 - リニアメ−タ - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は可動部が入力信号に応じて直線的に移動するり
ニアメータに関するものである。

第１図は、本考案が適用されるリニアメータの一例を示
す構成図である。

図において、１は磁性材で構成された磁気ヨーク、２は
磁気ヨークの一辺をガイドレールとする可動コイル、３
は可動コイル２が移動する範囲に亙って均一磁界を与え
るための永久磁石、４は可動部たる可動コイル２の位置
に関連する信号を帰還する位置帰還手段で、ここではポ
テンショメータが用いられている。

５は増幅器で、入力信号Ｅ１と位置帰還手段４からの位
置信号Ｅｆとが印加され、その出力端は可動コイル２に
接続されている。

このように構成された装置において、可動コイル２に電
流が流れると、この電流ｉに比例する電磁力Ｆがコイル
２に働き、このコイルが移動する。

ここで、増幅器５９位置帰還手段４を含むループはサー
ボ回路を構成しているので、可動コイル２には、Ｅ １
＝ Ｅ ｔとなるまで電流が流れ、入力信号Ｅ、に対応
する位置で１動平衡する。

したがって可動コイルの位置から入力信号Ｅ＋の値を知
ることができる。

ところで、このように構成した装置のひとつの欠点は、
可動コイル２がガイドレール上を移動するために機械的
な摩擦が存在し、位置帰還手段が必要で、全体構成が複
雑になるということである。

本考案はこのような欠点をなくすることを目的としてな
されたものである。

第２図は本考案の一実施例を示す構成図で、Ａは縦断面
図、ＢはＡ図におけるＢ−Ｂ断面図である。

図において１は磁気ヨークで、ここでは断面円形の中心
ヨーク１１と外部ヨーク１２．１３で構成されている。

３は均一磁界を与えるための永久磁石で、ここでは中心
ヨーク１１を中心軸とするようにした長い円筒形状のも
のが用いである。

可動コイル２は、長い円筒形状の永久磁石３に対して僅
かな空隙を介して巻回されており、中心ヨーク１１の軸
方向に移動できるようになっている。

６１．６２は可動コイル２０両側に取付けたリング状の
永久磁石で、その内径は永久磁石３の外径より僅かに大
きく形成されている。

また、永久磁石３と永久磁石６１．６２とは、図示する
ようにいずれも厚み方向（半径方向）にその極性が互に
逆極性となるように、すなわち、永久磁石３の内径側は
Ｓ極、外径側はＮ極であるのに対し、永久磁石６１．６
２の内径側はＮ極。

外径側はＳ極となるようにそれぞれ着磁されている。

７１．７２は可動コイル２と、磁気ヨーク１２．１３の
一方の端に取付けられたスプリングで、ここでは各スプ
リング７１．７２を磁気ヨーク１２．１３に対して電気
的に絶縁し、可動コイル２へのリード線としての役目を
兼ねている。

このように構成した装置によれば、永久磁石６１．６２
と、永久磁石３とは同極性（図示する例ではＮ極）が対
向するものであるから両者の間に常時反発力が作用し、
可動コイル２は永久磁石３との間で常に僅かな空隙を介
して保持される。

したがって、可動コイル２は機械的な接触部を全く持た
ず、よって摩擦なく、中心ヨーク１１の軸方向に滑らか
に移動することができる。

ここで、可動コイル２にスプリング７１．７２を介して
入力信号ｉを与えると、コイル２は電磁力Ｆによって移
動し、この電磁力Ｆとスプリング７１．７２の力を平衡
させれば、可動コイル２は入力信号ｉに対応した位置で
停止し、この停止位置から入力信号の大きさを知ること
ができる。

ここで、可動コイル２を浮上させるための２組の永久磁
石６１．６２による磁界は、棒状の永久磁石３によって
生じる均一磁界を乱すこととなるが、これらの２組の永
久磁石６１．６２は可動コイル２と一体となって移動す
るため、可動コイルの移動位置にかかわらずコイル２と
鎖交する磁束の本数は常に一定で、リニアメータとして
の動作には何んら影響を与えない。

なお、第２図の実施例において、可動コイル２に取付け
る磁石をリング状とする代りに第３図に示すように外部
ヨーク側を取り除いた円弧状の磁石６２ ａ 、６２
ｂ （６１ａ 、６１ ｂ）としてもよい。

コノ場合、永久磁石３がつくる磁束密度は破線に示すよ
うに外部ヨーク１２．１３のある部分に多く集中するこ
ととなり、可動コイル２に取付けた磁石６２ ａ 、６
２ ｂは図示するような位置ぜ安定し、可動コイル２が
回転するのを防止することができる。

第４図は本考案装置の他の実施例を示す構成図でＡは縦
断面図、ＢはＡ図のＢ−Ｂ断面図である。

この実施例では、可動コイル２の外側にも永久磁石８を
設け、均一磁界を大きくするとともに、可動コイル２の
軸と直角方向の安定度を向上させたものである。

また、各永久磁石は、第４図Ｂに示すように断面矩形状
のものを用いている。

また、可動コイル２は、例えばアルミのような導電材料
で構成したコイルボビン２０に絶縁膜を介して巻回した
ものである。

これによって、可動コイル２が移動した際、コイルボビ
ン２０内に誘導電流を生じさせ、可動コイル２の制動を
行う役目をする。

また、外部からの機械的振動による影響を受けないよう
にしている。

なお、上記の実施例では、可動コイル２をスプリングの
力と平衡させる例であるが、第１図装置のようにスプリ
ングに代えてサーボ回路を構成するようにしてもよい。

以上説明したように、本考案によれば、可動コイルは機
械的な接触部分を全くもたない構成とすることができる
ので、微小な人力信号によっても可動コイルを移動させ
ることができるうえに、全体構成を簡単にすることがで
きる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案が適用されるリニアメータの一例を示す
構成図、第２図は本考案の一実施例を示す構成図でＡは
縦断面図、ＢはＡ図におけるＢＢ断面図、第３図は第２
図装置において可動コイルに取付ける磁石の他の配置例
を示す断面図、第４図は本考案の他の実施例を示す構成
図で、Ａは縦断面図、ＢはＡ図におけるＢ−Ｂ断面図で
ある。 １・・・・・・磁気ヨーク、１１・・・・・・中心ヨー
ク、１２．１３・・・・・・外部ヨーク、２・・・・・
・可動コイル、３・・・・・・永久磁石、６１゜６２・
・・・・・永久磁石、７１．７２・・・・・・スプリン
グ。

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. （１）均一磁界を生じさせるため外径側が同一極性とな
   るように着磁された棒状の永久磁石、前記永久磁石に対
   して僅かな空隙を介して巻回され、当該永久磁石によっ
   て生じた均一磁界中を移動可能に配置された可動コイル
   、この可動コイルを両側から挾むように取付けられかつ
   前記棒状の永久磁石と反発するようにその極性が着磁さ
   れた２組の永久磁石とで構成され、前記可動コイルはそ
   こに流れる電流に応じて前記均一磁界中を機械的接触部
   をもたず移動するようにしたりニアメータ。
2. （２）可動コイルはスプリングの力と平衡する位置で停
   止するようにした実用新案登録請求の範囲第１項記載の
   りニアメータ。
3. （３）可動コイルを導電材料で構成したボビンに巻回す
   るようにした実用新案登録請求の範囲第１項記載のりニ
   アメータ。