JPS5829139Y2 - 鶏糞醗酵装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は好気性菌による鶏糞の醗酵を円滑に行わせる
ことにより鶏糞を処理し、有効な肥料とすることができ
るような装置を目的とした鶏糞醗酵装置に関するもので
ある。

従来鶏糞処理については、乾燥処理、焼却処理又は投棄
などが知られているが、乾燥および焼却については臭気
の強い厖大な排気ガスを処理しなければ、公害問題をひ
き起すので、排気処理に多大の設備と経費を要し結局処
理費用の高騰という問題点があり、焼却については処理
物の有効利用ができないという経済的理由もあってその
改善を求められていた。

然して投棄は投棄場所の問題があり、そのま・では肥料
化できないのみならず、堆積による自然醗酵では均一品
質にできないのみならず、時間が掛りすぎる問題点もあ
った。

然るにこの考案は、一定容積の醗酵槽に入れて、これに
給気しつ・攪拌するようにしたので、好気性菌による醗
酵を有効かつ効率よく行い、均質優良肥料を多量生産す
ることに成功したのである。

即ちこの考案の実施例を図面について説明すれば次の通
りである。

平面矩形状の醗酵槽１の底板２の下部へ、前記醗酵槽の
長側壁と直角に複数本の給気管３，３を等間隔にかつ槽
の短側壁と平行に敷設し、各給気管３．３の上側壁には
槽内と連通する給気口４，４を夫々穿設する。

この給気口４，４は、実施例においては、給気管３の送
気管５との連結側を小さくシ、送気管と遠くなる程大き
くして、各給気口がら等圧の空気を吹出できるようにし
である。

次に醗酵槽１の長側壁上端にレール６．６ａを夫々敷設
し、このレール６．６ａ上へ台車７の車輪８，８ａを架
設しである。

前記台車７の両側（長側壁側）には、縦軸９．９ａが回
転自在に架設され、縦軸９，９ａの下端に鎖車１０，１
０ ａが固定されており、この鎖車は醗酵槽１の長側壁
の上端外側に長側壁に沿って敷設したチェイン１１，１
１ ａと咬み合わせである。

従って鎖車を回転させると、鎖車はチェインに沿って移
動するので、結局台車も同方向へ移動することになり、
鎖車を正転又は逆転させることによって、台車が往復移
動することになる。

前記縦軸９，９ａの上端にはベベルギヤー１２，１２
ａが固定され、ベベルギヤー１２，１２ ａは、台車上
へ水平に架設された中間軸１３の両端に固定したベベル
ギヤー１４゜１４ ａと咬み合い、中間軸１３にはギヤ
ー１５が固定され、ギヤー１５は減速機１６の出力軸に
固定され、ギヤー１５は減速機１６の出力軸に固定した
ギヤー１７と咬み合っているので、減速機に連結したモ
ーター１８の始動によって前記各連動系を経て鎖車は回
転される。

また台車７の中央部には架台１９が設置され、架台１９
に回転軸２０，２０ ａの上部が軸受２１．２１Ｈによ
って支持され、回転軸２０．２０ Ｈの下端には攪拌用
の羽根２２，２２ ａが固着され、回転軸２０．２０２
の上端にはギヤー２３，２３ ａが夫々固定され、ギヤ
ー２３には中間ギヤー２４が咬み合わせてあり、ギヤー
２３ ａと中間ギヤー２４は共にギヤー２５と咬み合い
、ギヤー２５は減速機２６の出力軸２７に固着されてい
る。

従ってモーター２８を始動すれば、前記各連動系を経て
羽根２２，２２ ａが回転させられる。

従って台車が移動すると共に、羽根も回転しつ・移動す
るので、醗酵槽に収容した鶏糞を有効に攪拌し、これに
空気を混入して、好気性菌による醗酵を効率よく持続さ
せることができる。

上記実施例において、第３図中台車７を矢示２９又は矢
示３０の方向へ移動させるには、モーター１８を始動す
ることにより、その出力を減速機１６により減速し、そ
の出力軸に固定したギヤー１７、これに咬み合うギヤー
１５を経て中間軸１３を回転し、中間軸１３のベベルギ
ヤー１４，１４３を回転し、これに咬み合うベベルギヤ
ー１２，１２１を経て縦軸９．９ａを回転する。

そこで縦軸９，９ａに固定した鎖車１０，１０ ａが回
転するので、鎖車はチェイン１１．１１３に沿って移動
することになり、これにつれて台車が同方向へ移動する
。

例えば第３図中ベベルギヤー１２，１２ ａが矢示３１
，３２の方向へ回転すれは１車７は矢示２９の方向へ移
動し、ベベルギヤー１２．１２ ａが前記と逆の方向へ
回転すれば台車は矢示３０の方向へ移動する。

そこで台車の端縁部にリミットスイッチ３３．３３ ａ
をセットしくこのリミットスイッチはモーター１８の回
路の切換え用とする）、台車が移動して醗酵槽の端部に
突設したストッパー３４へ前記リミットスイッチ３３又
は３３ａが当接すると、リミットスイッチの接片が作動
してモーター１８の回路を切り換えこれを逆転させるの
で、台車は逆方向に移動することになる。

なおリミットスイッチによってモーターを停止させると
共に、タイマーを作動させるようにしておけばタイマー
によってセットした時間だけ台車を停止させておくこと
ができる。

前記のように台車を連続的に往復移動させ、又は自動的
に間欠移動させることができる。

次にモーター２８を始動すれば、減速機２６の出力軸２
７を介してギヤー２５を回転し、ギヤー２５、中間ギヤ
ー２４を介してギヤー２３，２３１に到る一連のギヤ一
群を第３図中矢示３５．３６．３７．３８の方向又はそ
の逆方向へ回転させることができる。

従って羽根２２，２２ ａも矢示３７．３８の方向に回
転することになる。

然して羽根２２，２２ ａは第４図々示のようにリード
角をもたせであるので、台車の前進と相俟って鶏糞を有
効に攪拌しり・、上下を入れ換え空気を均一に含ませる
と共に切り返し作用を与えて均一醗酵を促進させること
ができる。

即ちこの考案によれば、一定幅一定深さの醗酵槽内で、
好気性菌による醗酵を均一に行わせるので、臭気の発生
を防止すると共に、比較的急速に処理し、肥効成分を可
及的に多く保有した処理鶏糞を多量生産し得る効果があ
る。

また駆動装置に連動させた鎖車を槽壁に張設されたチェ
インと咬み合わせたので、鎖車の回転により鎖車はスリ
ップすることなくチェインに沿って移動することとなり
、台車は進行する。

したがって醗酵槽内の鶏糞の嵩が高く攪拌用の羽根の回
転抵抗が大きい場合においても、鎖車の回転速度に見合
った速度で台車は確実に進行する。

然して醗酵槽の底部からの給気と相俟って処理すべき鶏
糞を醗酵槽内へ比較的嵩高に投入した場合にも確実に処
理することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案の醗酵槽の平面図、第２図は同じく正
面図、第３図は同じく醗酵槽上へ台車を載せた状態の一
部拡大平面図、第４図は同じく攪拌装置設置部の一部断
面拡大側面図、第５図は同じく一部断面拡大正面図であ
る。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. １．鶏糞収容用の醗酵槽の底部には給気口が設けられ、
   醗酵槽の上部には、槽内攪拌装置を水平移動可能に架設
   した醗酵装置において、前記槽内攪拌装置は、醗酵槽の
   対向する長縁上へ架設した台車上に設置され、台車の両
   側には鎖車が垂直軸によって取付けられ、前記鎖車が槽
   壁に張設されたチェインと咬み合って台車を移動させる
   ようにした鶏糞醗酵装置。 ２、攪拌装置は台車上の駆動装置とこれに連動する垂直
   軸と、垂直軸に固定された羽根とにより構成された実用
   新案登録請求の範囲第１項記載の鶏糞醗酵装置。