JPS5828831Y2 - シングルフエ−サの給紙装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 第１図により従来のシングルフェーサに於ける基紙の給
紙装置を説明すると、上段ロール１と下段ロール２にて
段成形される基紙３の給紙は、上段ロール１と下段ロー
ル２を低速で回転させながらオペレータにより入口ロー
ル４の下面に先ず基紙３を通し、次いでモイステナ５に
巻付けるようにして下部テーブル６と、金山にわたるガ
イド板７を案内として上段ロール１と下段ロール２の噛
合い点８まで、下部テーブル６上で基紙３を押付けなが
ら強制的に送り込むようにしている。

なお、第１図に於ける９は圧力ロール、１０はライナ紙
である。

しかしながらこの第１図の装置には次のような欠点があ
った。

即ち、基紙３の先端が上段ロール１とガイド板７の間で
つつかかりながら不安定な状態で押し込まれるため、給
紙が困難であった。

又基紙３がつっかかった時、オペレータは無理に給紙し
ようとして上段ロール１とガイド板７の間まで手を延ば
すことになる。

しかしこの場合オペレータが給紙のために位置する作業
位置は給紙しようとする位置から離れているため、不自
然な作業動作となり、しかも各ロール内には高温蒸気が
導入されて表面が高温となっているため、オペレータが
モイステナ５及び上段ロール１に触れる虞れがあった。

従って火傷の可能性があり、更に上段ロール１は低速回
転中の回転体であるため、この給紙作業は安全上好まし
くなかった。

本考案は前記従来の欠点を解消するために提案されたも
ので、基紙入口部及びライナ紙人口部、或は前記のうち
の何れか一方の紙走行路の上方及び下方に夫々同走行路
方向で、かつ紙進行方向に気体を吹出す紙案内部材を配
設することにより、紙（基紙、ライナ紙）の先端をその
気体流によってロールの噛合い点まで確実に給紙できる
ようにしたシングルフェーサの給紙装置を提供せんとす
るものである。

以下本考案の実施例を図面について説明する。

なお、第２図及び第３図に於いて従来の第１図と同一部
分は同一の符号を用いて示すことにする。

図に於いて１は上段ロール、２は下段ロール、３は基紙
、５はモイステナ、８は噛合い点、９は圧力ロール、１
０はライナ紙である。

さてモイステナ５と上段ロール１間に基紙３が給紙され
易いように、モイステナ５から上段ロール１に向って勾
配の付いた金山にわたる下部空気吹出し用ノズル１１と
、このノズル１１と上段ロール１との間に隙間を保って
同上段ロール１と下段ロール２の噛合い点８近くまで延
びた上部空気吹出し用ノズル１２とが、フレーム１３．
１４に固定されて配設されており、間両ノズル１１．１
２によりモイステナ５から噛合い点８までの間に空間１
５を形威し、この空間１５で基紙３の走行路を構成して
いる。

そして前記ノズル１１．１２は紙走行路方向で、かつ紙
進行方向に空気を吹出す紙案内部材を構成している。

このため前記ノズル１１．１２の空間１５側の面には空
気吹出し口１７が設けられており、前記空間１５にモイ
ステナ５から噛合い点８に向けて前記吹出し口１７から
空気を吹出して空気流１６．１６’を発生させるよう、
前記各ノズル１１．１２には図示しない送風機等が接続
している。

更に前記各ノズル１１．１２からの空気の吹出しは、バ
ルブ等により蒸気の吹出しに切換えが可能になっている
。

又１８はガイドロールである。なお、以上の実施例は基
紙３の入口部に空気吹出し用ノズルを設けた点を示した
が、ライナ紙１０の入口部にも２点鎖線で１１’、１２
’の如く示す空気吹出し用ノズルを配設することができ
る。

そしてこれらの各入口部のノズルは両方或は何れか一方
のみに配設するものである。

次に作用を説明すると、給紙時図示しない送風機を作動
させ、空気吹出し用ノズル１１．１２の吹出し口１７よ
り空気を吹出させ、噛合い点８までに空気流１６．１６
’を発生させる。

この時上段ロール１及び下段ロール２は低速回転させて
おく。

次いでオペレータは基紙３のテンションをフリーにした
状態で基紙３の先端をガイドロール１８の下面を通し、
モイステナ５の上面に乗せる。

この状態からオペレータは、表面が高温のモイステナ５
及び上段ロール１から離れたガイドロール１８位置で基
紙３を押し込めば、同基紙３は下部吹出し用ノズル１１
の空気流１６により持上げられ、基紙３と下部吹出し用
ノズル１１との接触による摺動抵抗を軽減できる。

更に基紙３の先端が折れ曲っていても空気流１６．１６
’により矯正され、上段ロール１と上部吹出し用ノズル
１２間でのつっかかりを解消することができる。

このように基紙３は空間１５に浮いた状態で噛合い点８
に向って空気流１６．１６’に乗り、軽い力で押し込む
のみで噛合い点８まで到達し、一連の給紙作業を完了す
る。

この後芯紙３は段成形が行なわれる。

同時に送風機の作動を停止させ、空気の吹出しから蒸気
の吹出しへと切換えることにより、段成形のために必要
な基紙３の水分付加を行なう。

なお、ライナ紙１０の給紙についても前記と同様に行な
うものである。

以上詳細に説明した如く、本考案は基紙人口部及びライ
ナ紙入口部、或は前記のうちの何れか一方の紙走行路の
上方及び下方に夫々同走行路方向で、かつ紙進行方向に
気体を吹出す紙案内部材を配設したので、押し込まれた
基紙又はライナ紙の先端は、吹出された気体流により噛
合い点まで容易に自動的に到達することができ、オペレ
ータの給紙時に於ける不自然な作業動作が解消され、確
実で安全な給紙作業ができる。

なお、吹出し気体を蒸気に切換えることが可能なように
構成すれば、基紙に段成形のために必要な水分を付加す
ることができ、確実な段成形が可能となる。

本考案はコルゲートマシン、シングルフェーサ等に利用
して有効である。

【図面の簡単な説明】

第１図はシングルフェーサに於ける基紙の供給装置を示
す側断面図、第２図は本考案の実施例を示すシングルフ
ェーサ給紙装置の側断面図、第３図は第２図のＸ−Ｘ断
面図である。 図の主要部分の説明 １・・・・・・上段ロール、２・
・・・・・下段ロール、３・・・・・・基紙、５・・・
・・・モイステナ、８・・・・・・噛合い点、９・・・
・・・圧力ロール、１０・・・・・・ライナ紙、１１・
・・・・・下部空気吹出し用ノズル（紙案内部材）、１
２・・・・・・上部空気吹出し用ノズル（紙案内部材）
、１６．１６’・・・・・空気流。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. モイステナを有する基紙入口部を経て上段ロールと下段
   ロールとの噛合い点に至り波形に成形される基紙と、下
   方の圧力ロール人口のライナ紙入口部より供給されたラ
   イナ紙とが、同圧力ロールと前記下段ロールとの間で貼
   合わされるシングルフェーサにおいて、前記基紙入口部
   及びライナ紙人口部、或は前記のうちの何れか一方の紙
   走行路の上方及び下方に夫々同走行路方向で、かつ紙進
   行方向に気体を吹出す紙案内部材を配設したことを特徴
   とするシングルフェーサの給紙装置。