JPS5828296Y2 - 走行媒体の位置検出装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は走行媒体の位置検出装置に係り、特にこれを簡
単な構造の５数字盤付きカウンタを２つ用いて安価に構
成できるようにしたものに関する。

従来からフィルムに記録された情報を引き出すために、
フィルム上の位置を特定する番号や色或いは記号（光学
的模様を含む）等を当該フィルム上に記録しておき、そ
のフィルムの走行中に目視の判断で上記番号や記号を読
み、その所定位置でフィルム走行を停止して、上記番号
や記号に対応する位置にある記録情報を引き出すものが
、諸々提案かつ実施されるに及んでいる。

しかし、この方法による情報の検索は人間の目を使って
情報を追跡するため、疲労が著るしいばかりか検索速度
に一定の限界があり、非能率的である。

又、上記検索は人間の甚に頼るところが多く、ある程度
の熟練を要する。

又、上記フィルムのコマ毎に光学的模様、例えば黒点を
付して、その黒点を光電的に検出し、これをカウンタ回
路で計数してフィルム上の所定位置にある情報を読み出
し得る如くした自動検索システムも提案されるに至って
いるが、装置の回路構成が大樹りとなり、且つ高価にな
る欠点があった。

一方、希望する定点で磁気テープを停止せしめたり逆走
行せしめたりするセンシング方式と呼ばれるものがテー
プレコーダの分野で広く採用されテイル。

しかし、こい方法は磁気テープにセンシング用導電箔を
貼着しておき、これをテープレコーダ上の２つの電極か
らなるセンシングポス）Ｋ当接せしめて、上記磁気テー
プの停止等を行う回路を制御するものであるため、多数
のセンシング導電箔を貼着しても、上記電極は磁気テー
プ上の最初やセンシング導電箔忙のみ感応するので、残
るセンシング導電箔の貼着部にて上記停止制御を行うこ
とができない。

更に、上記貼着部における粘着剤がはみ出して、磁気ヘ
ッドやその他の走行系を害し、好ましい記録再生特上が
得られなくなる虞れがある。

又、同様な方法であるが、磁気テープ上に異った周波数
の信号を複数箇所に記録し、これを再生しながら特定位
置の検出を自動的に行う様にしたものが提案されている
が、可変周波数発振器や複数の定周波発振器が要るので
、高価且つ汎用性を欠くという欠点がある。

更に又、カセットテープの両端がリールハブに固定され
ていることを利用して、磁気テープが終端部に至った場
合に、磁気テープのテンションが著るしく大きくなるこ
とを検出し、これにより磁気テープの走行を停止せしめ
る様にしたものが提案されているが、これも磁気テープ
の途中の特定の一点を検出するものでないので、上記情
報の検索には不適当である０ 本考案は以上の如き従来の装置における問題点に鑑み、
磁気テープやロールフィルム等の走行媒体を任意の位置
に停止し得るなど走行制御を簡単な構造で安価に構成で
きるように案出されたものである。

本考案の目的とする処は、走行媒体の走行に伴って駆動
するカウンタと、該走行媒体の任意の位置を指定するセ
ットカウンターとを設け、該両カウンターの夫々には０
〜９”までの数字を表示した数字盤を複数個回転自在に
並設し、上記走行媒体の走行に伴って駆動するカウンタ
の数字盤の数字表示によって走行媒体の走行位置を示す
ようにするとともに、上記セットカウンタの数字盤の数
字表示によって走行媒体の任意の位置を指定し、走行媒
体の走行位置が該セットカウンタで指定した任意の位置
に達したさい、走行媒体の走行制御回路を作動させるよ
うにした走行媒体の位置検出装置を提供する。

以上の如き作動を行わせるために本考案の目的とする処
は、上記両カウンタの夫々の数字盤に五個の環状溝を設
けて該環状溝に複数の電極を配設し、数字盤の′Ｏ〜９
”までの数字を夫々個別に五個の環状溝うちの２個の環
状溝における各１個の電極の組み合せによって特定し得
るように上記電極を配設し、王記両カウンタの電極を導
電部材魁介して接続して走行媒体の走行に伴って回転し
たカウンタの数字盤の電極と、走行媒体の任意の位置を
指定したセットカウンタの数字盤の電極とを、セットカ
ウンタの数字表示と上記カウンタの数字表示とが一致し
たさ冒上記導電部材を介して接続させ、走行媒体の走行
制御回路を作動させるようにした走行媒体の位置検出装
置を峰供する。

従って本考案の目的とする処は、上記両カウンタに回転
自在に設ける数字盤を複数個並設してカウンタの数字表
示に多くの桁数を設けた場合においても、該数字盤に設
ける電極の配置は両カウンタの夫々において同様とする
ことができ、同一ノ構成で設けた数字盤を複数並設する
ことによりカウンタを形成することができ、構造が簡単
で安価に製作することができるようにした走行媒体の位
置検出装置を提供する。

以下に、本考案の好適一実施例を図面に従って具体的に
説明する。

第１図はこの考案に係る走行媒体の位置検出装置を示す
正面図であり、この位置検出装置は走行媒体の走行とと
もに駆動されるカウンタと走行媒体の検出位置を任意に
指定しうるセットカウンタとを組み合せたものからなり
、１は上記２つのカウンタ装置の取付枠体で、この取付
枠体１の上下部には数字盤２，３．４及び数字盤５，６
．７を夫々回転自在に支持する支軸８，９が横架され、
これらの各数字盤の外周面には”０〜９″までの数字が
表示され、各数字盤のうち上部の数字盤には表示数のゼ
ロセット（リセット）用ノハートカム１０，１１，１２
及び数字繰り上げ用のギヤー１３．１４，１５が、一方
これらの数字盤２，３゜４の左端部には数字の桁上げ用
のピン１６（数字盤２，３については図示してないが、
数字盤４に同じ）が設けられている。

上記数字盤２，３．４には５本の環状溝２ ａ ｔ ２
ｂ 、２ ｃ 、２ ｄ 、２ ｅ、環状溝３ａ、３
ｂ、３ｃ、３ｄ、３ｅ及び環状溝４ａ、４ｂ、４ｃ、４
ｄ、４ｅが一体的に設けられ、これらの表面には導電部
材よりなる電極１７゜１８．１９が複数且つ間欠的に配
設されている。

この複数の電極１７，１Ｂ、１９の配列は、特に、第２
図に電極１７について示す如くであり、２進の論理変数
の組み合せに対応する如く配設した２つずつの゛電極に
より、上記数字盤２，３．４に表わされた′Ｏ〜９”ま
での数字の１０進数を特定する如くなっている。

これを上記電極１７を例にとって、第２図について説明
するざ先ず、１０進数のｆｆ Ｏ＄１の表示は、２；）
め電極１７ａ。

１７ｂが同じ水平位置でしかも隣接した位置にあるもの
によって行われ、ｌＯ進数″４″の表示ハ電極１７ｉ
、１７ｊの配列により特定きれている。

更に、１０進数″８”の表示は電極１７ｑ”＞ １７ｒ
め位置にあるものによって特定されている。

即ち、同−水平位置にある２つの電極の組み合せによっ
て、上記数字盤２，３．４に表示されている数字を特定
することができる。

尚、上記２進の論理変数による配置は常に連続する変数
によって定められる必要はない。

また、上記電極１７，１８゜１９の同一水平位置にある
ものは、上記数字盤２．３．４の内部において電気的接
続が行われている。

これは第１図の断面図に示されている。２０は上記走行
媒体の走行によって回転せしめられるウオームギヤであ
り、この回転は上記支軸８に回転自在に取り付けられた
２段ギヤーの小径ギヤー２１に伝達され、大径ギヤー２
２も同時に回転して、後述する数字盤の送りギヤーを駆
動する。

一方、２３はリセット操作子で、その作動子の端面には
図示しないコイルスプリングによって前方向に回動付勢
された回動軸２５の一端が摺接されており、回動軸２５
は支持枠２５ａに取り付けられ、この回動軸２５には上
記数字盤２，３゜４の上記数字縁り上げ用ギヤー１３，
１４，１５及び桁上げ用ビン１６に噛合する、夫々２つ
の数字送りギヤー２６及び２７，２８及び２９，３０及
び３１が回転自在に取り付けられ、このうちギヤー３１
は上記大径ギヤー２２に噛合されている。

尚、３２，３３．３４は上記リセット操作子２３の抑圧
操作によって上記ハートカムｉｏ、ｉ１゜１２を一定の
圧力で押し込み、数字盤２，３，４の数字をゼロセット
（リセット）する如く作動する作動片である〇 一方、上記支軸９に支承された数字盤５，６゜７には、
夫々７本の環状溝５ａｔ５ｂｔ５ｃｔ５ｄ、５ｅ、５ｆ
、５ｇＸ環状溝６ａ、６ｂ。

６ｃｔ６ｄ、６ｅ、６ｆｔ６ｇｓ及び環状溝７ａ。

７ｂｔ７ｃｔ７ｄｔ７ｅｔ７ｆｔ７ｇが設けられ、これ
らの環状溝内には導電部材よりなる電極３５゜３６．３
７が夫々複数配設されている。

そしてこれらの７本の環状溝のうちの５本の環状溝５ｂ
乃至５ｆ、６ｂ乃至６ｆ、７ｂ乃至Ｉｆ内の電極は、第
２図に示したものと対称的な配置になっており、これら
を除く左右端の環状溝５ａと５ｇ、６ａと６ｇｔ７ａと
７ｇには上記電極０幾つかを介して電流を供給する左右
ｉｏ個の電極が設けられている。

即ち、これら１０個の左右夫々の電極は、これらと同一
水平位置にある他の電極３５，３６゜３７の夫々と、上
記数字盤５，６．７の内部でそれぞれ独立的に電気的接
続が図られている０又、これらの数字盤５，６，７は任
意に独立して手で回動操作しうる如くなっており、且つ
その回動操作した位置が保持される如く作用する保持手
段が、上記数字盤５，６．７に関連せしめられている。

第３図はこの実施例を示し、上記板付枠体１に設けた凹
部３８内に、スプリング３９によって外方へ付勢された
ボール４０を設け、このボール４０を上記数字盤５，６
．７のそれぞれの周面に各個別に押し当てることにより
、上記数字盤５゜６．７の上記位置が保持される。

即ち、この保持は上記ボール４０が上記数字盤５，６，
７の局面に設けた凹面部（第３図では凹面部Ａ）に一時
的に収容されて行われる。

又、上記電極５ａと７ｇは後述する接続端子４４に導か
れて、磁気テープの走行停止用制御回路に導ひかれる。

４１は上記取付枠１内に突設した取付台であり、この取
付台４１に穿設した゛溝内には、上記数字盤２乃至７の
夫々の環状溝に臨む電極１７，１８，１９と電極３５．
３６，３７とを接続せしめるＵの字状の導電スプリング
４２が、上記環状溝の数に対応して取り付けられており
、特に、上記環状溝５ａおよび７ｇに臨む導電スプリン
グ４３には、上記走行停止制御回路に対する接続端子４
４ａ、４４ｂが設けられている。

次に、上記構成になる装置の動作をテープレコーダの自
動停止を行うものについて述べる。

先ず、カウンタの数字盤２，３．４をゼロセットするた
めに、上記リセット操作子２３を押し込んで、数字をＯ
′００”′表示となす（第１図によれば３桁表示となる
）。

このとき磁気テープに記録された情報がほぼ最初のもの
となる様に磁気テープをセットし、取り出しだい情報の
位置が不明の場合には、磁気テープの走行を停止したい
位置、即ち取り出したい情報の位置を探すために、磁気
テープを早送りさせてその位置を確認し、上記数字盤２
，３．４の数字を読み取る。

これを例えば第１図に示す如く７４０”とする。

次に、磁気テープを巻き戻しして、上記カウンタの数字
盤２．３．４の数字がｏ ｏ ｏ ”になる位置でその
早巻き戻しを停止し、このとき上記数字“７４０”をセ
ットカウンタの数字盤５，６．７を独立的に回動操作し
てセットする。

そして最初の情報が記録されている部分から磁気テープ
を再生走行せしめる。

これにより、上記数字盤２，３，４は上記ウオームギヤ
ー２０、大小径ギヤー２１．２２、ギヤー２６乃至３１
．数字繰り上げ用ギヤー１３゜１４．１５及び桁上げ用
ピン１！６を介して、順次回転せしめられ、数字が次第
に繰り上げられる。

そしてその数字が” ７４０ ”を表示すると、下部の
セットカウンタの数字盤５，６，７に表わされた数字″
７４０ ”と一致することとなって、７１１に対応する
２つの電極１７ｏと１７ｐ（第１図に示す通り）、同じ
く”４″に対応する２つの電極（第１図に従えば１８ｉ
と１８ｊ）、同じ＜ ” ｏ ”に対応する２つの電極
（第１図に従えば１９ａと１９ｂ）が夫々上記各電極に
臨む導電スプリング４２に接触する。

そして第１図に点線で示す如く数字盤５，６，７の電極
３５ｏｔ３５ｐ＞３６ｔ ｔ３６ 、ｌ 、３７ ａ
ｔ ３７ ｂは導通してこれらと上記接続端子４４ａ、
４４ｂ間は、接続電極４５゜４６を介して電気的導通が
図られ、こうしてこの回路を通じて既述の自動停止用制
御回路に電流が流れて、これが駆動されることとなる。

即ち、磁気テープの位置出しが行われる。

又、上記説明においては、磁気テープに記録された情報
のうち、取り出したい情報の位置が不明であ、る場合に
ついて述べたが、予じめ取り出したい情報の位置が判明
している場合には、テープの最初と数字盤２，３．４の
表示”ＯＯＯ”とを一致させ、数字盤５，６，７の表示
をその位置、即ち上記と同様の時には”７４０”にセッ
トすることにより、以下同様にして早送りしたテープを
数字盤２，３，４の表示が７４０”の位置で停止させる
ことができ、取り出したい情報を得ることができる。

尚、上記説明では磁気テープを用いるテープレコーダと
して走行媒体を説明したが、走行媒体は磁気テープに限
定されず、例えばマイクロフィッシュリーダに用いるロ
ールタイプのフィルムでもよく、任意の走行媒体の位置
検出に対してこの装置を応用することができる。

以上の説明で明らかな如く本考案によれば、走行媒体の
走行とともに駆動するカウンタと、走行媒体の任意の位
置を指定するセットカウンタとに夫々電極を複数配設し
てこれらの電極を導通させることにより、走行媒体の走
行制御を図るようにしたため、この制御回路は極めて簡
単化することができて高価な電子部品を用いる必要がな
く安価に製作することができる。

特に本考案によれば、上記両カウンタの夫々に“０〜９
′までの数字を表示した数字盤を複数個回転自在に並設
したため、走行媒体の任意の位置や全長を数字化して表
わすことができ、走行媒体の特定の位置を指定する場合
においても数字盤を回動操作することにより数字で特定
することができ、この装置の取り扱いを容易にすること
ができる。

更にこの数字盤に設けた環状溝に配設する複数の電極は
上記両カウンターの個々において同一とすることができ
るため、カウンタに複数個数字盤を並設して多くの桁数
をカウンタに表示した場合においても、夫々の数字盤の
構成を全く同じにすることが可能であり、同一の数字盤
を並設することによりカウンターを組み立てることがで
きて構造が簡単となり、製造上有利になるなどの諸特長
を発揮し頗る実用性に富む。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の一実施例を示し、第１図はこの考案に於
ける装置の概略を示す一部を切断した正面図、第２図は
同じく上記装置において使用される数字盤の電極の展開
図、第３図は同じく第１図に示す装置の側面図である。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 走行媒体の走行に伴って回転し、且つ゛０〜９パまでの
   数字を表示して該走行媒体の走行位置を数字化して示す
   複数の数字盤を並設した第１のカウンタと、”Ｏ〜９”
   までの数字を表示し、且つ任意の回動操作によって上記
   走行媒体の任意の位置を数字化して指定する複数の数字
   盤を並設した第２のカウンタを設け、上記両カウンタの
   夫々の数字盤に複数の電極を配設した五本の環状溝を形
   威し、該五本の環状溝のうちの二本の環状溝における各
   −個の電極の組み合せによって上記“Ｏ〜９″までの数
   字の夫々を個別に特定し、上記第１のカウンタにおける
   夫々の電極と、該電極と対応する第２のカウンタ忙おけ
   る夫々の電極ζを接続する導電部材を設け、走行媒体の
   走行に伴って囮転した第１のカウンタの数字表示と、走
   行媒体の任意の位置を指定した数字表示との一致で、上
   記導電部材を介して該走行媒体の走行制御を図る回路を
   作動させるように構成した走行媒体の位置検出装置。