JPS5826956Y2 - 貯槽供給口のシ−ル装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は貯槽供給口のシール装置に関するものである
。

例えば高炉への鉄鉱石の供給設備は、第１図に示すよう
に給鉱ベルトコンベア１によって搬送されてきた鉄鉱石
をシュート２を介してダンパ４を備えた天蓋付ホッパ（
中継貯槽）３に供給し、このホッパ３に定量の鉄鉱石が
供給された時にダンパ４を開いて鉄鉱石を高炉への給鉱
ベルトコンベア５に供給するものであり、この種の供給
設備においては、前記シュート２とホッパ３をそれぞれ
一対ずつ備え、一方のホッパ３に定量の鉄鉱石が供給さ
れた時にシュート２，２を横移動させて他方のホッパ３
に鉄鉱石を供給するようにして、２つのホッパ３，３を
交互に使用する給鉱を行っている。

ところで、このような供給設備においては、シュート２
からホッパ３への鉄鉱石の供給時に粉塵が飛散するのを
防ぐために、シュート開口縁とホッパ上面に開口された
供給口６の周縁との間をシールすることが必要とされて
おり、そのために従来は、シュート２とホッパ上面との
間隔を極力小さくして第２図に示すようにシュート開口
縁にホッパ上面に摺接するシールゴム７を取付けている
。

しかしながら、このようなシール装置では、シールゴム
７の端縁がホッパ上面と接触しているために、シュート
２の横移動によりシールゴム７が摩耗し、供給口周囲を
完全にシールすることができなくなるだけでなく、上記
供給口６の面積をシュート２の開口面積より小さくして
おかなければならないことからシュート２を供給口６か
ら退去移動させる際にシュート２内に残っていた鉄鉱石
が落下するところがホッパ上面に溜ってしまい、シュー
ト移動の繰返しによりホッパ上面とシュート２の間に鉄
鉱石が噛込んだり、シールゴム７をくぐり抜けて外部に
押出され落鉱する等の問題があり、特にホッパ３が秤量
ホッパである場合はホッパ上面に溜った鉄鉱石やシュー
ト２の噛込みにより秤量値に誤差を生じる欠点があるし
、またシュート２を退去移動させるとホッパ上面の供給
口６が開放されてしまうために、ホッパ３内の粉塵を吸
引集塵しようとしても供給口６から外気が入るために効
率のよい集塵を行うことができない欠点もあった。

この考案は上記のような実情にかんがみてなされたもの
であって、その目的とするところは、供給口のシュート
移動方向の長さをシュート開口より長くとれるようにし
てシュート移動時に落下する鉄鉱石等の物体が貯槽上面
に溜るのを防ぐと共に、上記供給口を常時完全に覆って
粉塵の飛散を防ぎ、かつ貯槽内の粉塵の集塵を効率良く
行えるようにし、さらにシュート移動によるシール材の
摩耗を少くすると共に貯槽が秤量ホッパであっても秤量
値に誤差を生じさせるおそれがほとんどないような貯槽
供給口のシール装置を提供することにある。

以下、この考案の一実施例を図面を参照して説明する。

第３図〜第６図において、１は給鉱ベルトコンベア、２
，２は移動シュート、３，３はダンパ４を備えた天蓋付
ホッパ（中継貯槽）、５は高炉への給鉱ベルトコンベア
、６は前記ホッパ２の上面に開口された供給口であり、
上記シュート２，２は台車８に支持されて架台９上に設
けたレール１０上を種移動されるようになっており、ま
た上記供給口６は、その幅Ｗが前記シュート２の開口幅
よりわずかに大きく、かつその長さｌがシュート２の移
動ストロークより長い開口面積をもつものとされている
。

なお、第６図において１１はホッパ上面に開口された集
塵口であり、この集塵口１１には集塵ダクト（図示せず
）が接続されるようになっている。

一方、１２は前記シュート２の先端部に取付けられたゴ
ムベルトであり、このゴムベルト１２は、シュート移動
方向のホッパ両側方に架台９に支持させて設けたローラ
１３，１３間に張られてホッパ上面を覆うようになって
いる。

このゴムベルト１２は、前記供給口６の開口幅Ｗより広
幅の長尺帯であって、このゴムベルト１２の中間部には
上記シュート２の先端部下面に開口しているシュート出
口と対応する開口が設けられていて、この開口の周縁を
シュート２の先端部外周に止着することにより、シュー
ト出口を塞がないように取付けられている。

また、前記ゴムベルト１２の両端側は、上記ローラ１３
，１３に掛装されて下方に垂下されており、その垂下端
に取付けられた重錘１４，１４の重量により張力を与え
られるようになっている。

しかして上記ゴムベルト１２は、ホッパ３内の粉塵の集
塵によりホッパ３内が負圧となることによってホッパ上
面に吸着され供給ロ６全体を気密状態に覆うと共に、そ
の状態のままシュート２の移動によりホッパ上面を滑り
移動する。

従ってこのシール装置によれば、シュート２を退去移動
させた場合でも供給口６を常時ゴムベルト１２を覆って
おくことができると共に、このような構成としたことに
よって供給口６の開口面積（特にシュート移動方向の長
さ）を大きくすることができるから、シュート移動時に
シュート２内に残っている鉄鉱石が落下してもこれは全
て供給口６からホッパ３内に入り、ホッパ上面に鉄鉱石
が溜ることはなく、ホッパ３外に鉄鉱石を落下させたり
することはないし、またホッパ３が秤量ホッパであって
も秤量値に誤差を生じさせるようなこともない。

なお、上記ゴムベルト１２はホッパ上面を覆うものでは
あるがこれはシュート先端部と架台９に支持させたロー
ラ１３との間に支持されているからホッパ３にゴムベル
ト１２の荷重がかかることはなく、従ってゴムベルト１
２の重量により秤量誤差が生じるようなことはない。

また、上記ゴムベルト１２はホッパ上面と面で接して滑
り移動するからゴムベルト１２の摩耗は非常に少なく従
って長期にわたってシール効果を維持することができる
。

なお、上記実施例では供給口６の開口長さをシュート移
動ストロークより長くしているが、これはシュート開口
より長ければ決すしてもシュート移動ストロークより長
くしなくてもよい。

また上記ゴムベルト１２は左右別体としてもよく、その
場合はゴムベルト１２が取付けられないシュート両側縁
にホッパ上面に摺接するシール材を取付ければよい。

なおこの場合シール材はその長さ方向にホッパ上面を摺
動するから摩耗は非常に少なく、十分使用に耐えること
ができる。

また、このシール装置は鉄鉱石の供給設備だけでなく移
動シュートから物体を供給される貯槽の供給口のシール
に広く利用することか゛できる。

この考案は上記のようにしてなるものであるから、供給
口のシュート移動方向長さをシュート開口より長くする
ことができ、従ってシュート移動時に落下する鉄鉱石等
の物体が貯上面に溜るのを防ぐと共に、上記供給口を常
時完全に覆って粉塵の飛散を防ぎ、かつ貯槽内の粉塵の
集塵を効率良く行うことができ、さらにシュート移動に
よるシール材（ゴムベルト）の摩耗を少くすると共に、
貯槽が秤量ホッパであっても秤量値に誤差を生じさせる
おそれはほとんどない利点がある。

【図面の簡単な説明】

第１図及び第２図は従来のシール装置を示す正面図及び
要部の拡大断面図、第３図〜第６図はこの考案の一実施
例を示すもので、第３図は正面図、第４図及び第５図は
要部の拡大縦断正面図及び拡大縦断側面図、第６図は同
じく要部の拡大斜視図である。 ２・・・・・・シュート、３・・・・・・ホッパ（貯槽
）、６・・・・・・供給口、１２・・・・・・ゴムベル
ト、１３・・・・・・ローラ、１４・・・・・・重錘。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 横移動可能な移動シュートから鉱石等の物体を供給され
   る貯槽上面の供給口をシールする装置であって、前記移
   動シュートの先端部にシュート移動方向に張られて貯槽
   上面を覆う前記供給口より広幅な可撓性帯状膜を取付け
   、前記帯状膜の先端側は貯槽の側方に設けたローラに掛
   装して下方に垂下すると共に、この帯状膜の垂下端に重
   錘を取付け、かつ前記可撓性帯状膜は上記シュートに対
   しその出口を塞がないように取付けたことを特徴とする
   貯槽供給口のシール装置。